上 下
49 / 70

第49話 中学1年の社会(歴史)にチャレンジしよう

しおりを挟む
 お昼になるまで寝たけれど、まだ少し眠い……スキル『回復』……眠気が飛んだ! これは便利だね!

 そして、テーブルの上には栄養ドリンクが……女神様、大丈夫ですよ! でも感謝! お守り代わりではないけれど取っておこう。

 さて、順番としては社会のドリルだ。地理と歴史がある……地理から始めたいけれど歴史からにしよう。前世の世界での歴史ならば得意だし!

 ドリルは古代から近代までの問題が掲載されている。中学三年間分かな?


 分量からすると中学一年は縄文時代から江戸時代初期までかな?

 少し書き問題があるけれど、漢字が思いつかない答えも多いので選択式が多いのでとても助かる。

 研究が進み、習った事が変わっている事も多いだろうから注意しないと……。

 聖徳太子って書いて正解かな? 変わったり併記になったりニュースでみたような?
 イイクニじゃなかったよね……たしかイイハコに変わったよね。鎌倉幕府。

 それにしても学校で習う内容は政変や戦争が多い気がする。
 時代の節目を学ぶ事は重要だけれど、もっと平和な時の人々の生活について知りたかったかもしれない。もう知るよしもないけれど。


 休憩を挟みながら進めて、宵の口には江戸幕府の誕生まで来た。もう少し進めようかな?

 悩んだ視線の先に栄養ドリンクが見えた。
 疲れ知らずではあるけれど……お腹も空いたので一旦休憩しよう。


 冷蔵庫には肉や野菜がたくさん入っており充実している。

 栄養……久しぶりにお好み焼きでも作ろうかな? 

 キャベツとお肉はある。小麦粉や鰹節もあるし、ソースやマヨネーズもある。これならいいかな。

 そうだ。女神様も呼ぼうかな?

 先に準備をしよう。食材を切って混ぜておけばあとは焼くだけ!

 スキル『神との交信』


「声がけするのは流石です。すぐに焼いて下さい」
「女神様、こんばんは! すぐに用意しますね!」

 冷たいお茶を出すと飲みながらキッチンを見ている。

 フライパンが温まってきたので焼き始める。

「ホットプレートがあれば目の前で焼きながら食べれてよかったのですが」

「ホットプレート……電気を使う機器でしたね。ニコならばもう作る方法があるので試してみなさい」

 ん? 錬金術かな?

「そうです。今のレベルでも魔鉱石の加工は出来ますよ」
「心をすぐ読む……でも鉄板の加工とかは別ですか?」
「叩いて作る事は出来ると思いますが『鍛冶』が必要ですね」
「『鍛冶』スキル! よく切れる包丁が作れそう!」
「普通は武器や防具を作ろうと思う所ですよね……ニコらしいですが」
「スキルの入手方法が分からないので落ち着いたら鍛冶師に相談してみます」
「そうですね。落ち着いたら焼肉パーティーですね」
「焼肉パーティー……女神様らしいですね」

 1枚目が焼けたので女神様に出す。

「ソースやマヨネーズはご自由でお願いします。こっちはソースとマヨネーズとケチャップを混ぜたオーロラソースです」
「では、お先に」

 女神様はオーロラソースですか。美味しいですよね!
 急ぎ次を焼こう!

「ニコ、美味しいですよ」

 本当によい食べっぷり! 美味しかったのなら良かった!


 その後、女神様は五枚、僕は三枚食べた。お腹いっぱいです!

 
 片付けて改めてお茶とお菓子を出す。


「ニコ、今日のお礼にアドバイスをしましょう」
「アドバイス? ですか?」
「ニコが思っている程、長くはないです」

 ミリア様……長くはない?

「はい。あなたはまだ十五日以上あるだろうと思っていたみたいですね?」

「はい……以前の聖女様の時よりは長く、と思っています」
「そこが間違い」
「間違い?」
「そこに娘の身体が耐えられるかを考慮されていません」

 身体の耐久力……回復では駄目なのかな?

「聖女は何度も『癒やし』の力を使い抑えましたが、あの呪いは進化し、耐性をつけていきました。そのため、どんどん効かなくなりました。最初からニコの『回復』であれば解呪も出来たのですが呪いは強くなり過ぎました」

 ウィルスみたいだな……。

「当然、聖女の行いは正しいです。方法は少ないですからね」
「はい。そうですね……方法は少ない?」
「『呪いを解呪する』か『呪いをかけた者の死』の二つですね」

 女神様ならば?

「はい。当然、私ならすぐに治せます」
「でしたら……神は関与はしない、ですか」
「分かっていますね」

 神様が直接動くのは特別な事だ。あれ……今は?

「ご飯を食べに来ているだけですよ?」

 この時間は世界に干渉していないですからね。

「僕が頑張らないとですね! どれくらい猶予があるかは教えて頂く事はできますか?」

 女神様は顎に指を添えて考えている。

「そうですね。それくらいはいいでしょう」

 助かります!

「ご飯分です。もうそろそろあの薬は出来上がります」
「デムスさん! よかった!」
「でも、効果は短いです。この世界では相当な薬ですが」
「……そうなりますと?」

「耐性が出来るので薬と合わせても……五日ですね」



 ……五日!? 時間が足りな過ぎませんか!?
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

目が覚めたら夫と子供がいました

青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。 1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。 「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」 「…あなた誰?」 16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。 シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。 そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。 なろう様でも同時掲載しています。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【書籍化決定】断罪後の悪役令嬢に転生したので家事に精を出します。え、野獣に嫁がされたのに魔法が解けるんですか?

氷雨そら
恋愛
皆さまの応援のおかげで、書籍化決定しました!   気がつくと怪しげな洋館の前にいた。後ろから私を乱暴に押してくるのは、攻略対象キャラクターの兄だった。そこで私は理解する。ここは乙女ゲームの世界で、私は断罪後の悪役令嬢なのだと、 「お前との婚約は破棄する!」というお約束台詞が聞けなかったのは残念だったけれど、このゲームを私がプレイしていた理由は多彩な悪役令嬢エンディングに惚れ込んだから。  しかも、この洋館はたぶんまだ見ぬプレミアム裏ルートのものだ。  なぜか、新たな婚約相手は現れないが、汚れた洋館をカリスマ家政婦として働いていた経験を生かしてぴかぴかにしていく。  そして、数日後私の目の前に現れたのはモフモフの野獣。そこは「野獣公爵断罪エンド!」だった。理想のモフモフとともに、断罪後の悪役令嬢は幸せになります! ✳︎ 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~

hisa
ファンタジー
 受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。  自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。  戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?  教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!! ※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく! ※第5章に突入しました。 ※小説家になろう96万PV突破! ※カクヨム68万PV突破! ※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました

杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」 王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。 第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。 確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。 唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。 もう味方はいない。 誰への義理もない。 ならば、もうどうにでもなればいい。 アレクシアはスッと背筋を伸ばした。 そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺! ◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。 ◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。 ◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。 ◆全8話、最終話だけ少し長めです。 恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。 ◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。 ◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。 ◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03) ◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます! 9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!

【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~

イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」   どごおおおぉっ!! 5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略) ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。 …だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。 それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。 泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ… 旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは? 更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!? ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか? 困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語! ※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください… ※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください… ※小説家になろう様でも掲載しております ※イラストは湶リク様に描いていただきました

元悪役令嬢はオンボロ修道院で余生を過ごす

こうじ
ファンタジー
両親から妹に婚約者を譲れと言われたレスナー・ティアント。彼女は勝手な両親や裏切った婚約者、寝取った妹に嫌気がさし自ら修道院に入る事にした。研修期間を経て彼女は修道院に入る事になったのだが彼女が送られたのは廃墟寸前の修道院でしかも修道女はレスナー一人のみ。しかし、彼女にとっては好都合だった。『誰にも邪魔されずに好きな事が出来る!これって恵まれているんじゃ?』公爵令嬢から修道女になったレスナーののんびり修道院ライフが始まる!

処理中です...