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浪速統領地獄の道行 現世復活の段
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「統領(ドゥーチェ)!ワイらの死に意味はあったんでっか?」
当たり前やないか!お前らの死がローマを蘇らせるんや!
「統領!これが、あんさんの望んだローマ帝国でっか?
そうやない!そうやないが、仕方がなかったんや!ワイもよもや糞髭があんな男とは思わなかったんや!
「統領!ワイらあんさんを信じて死んだんでっせ!責任取ってくんなはれ!」
アホンダラ!男が一度自分で決めた事、人に擦り付けんな!ワイが悪いんやない!ワイに騙されたお前らが阿呆なんや!
「でも、見てくんなはれ!ワイの女房が!ワイの子供が!死んだんや!あんさんのせいで死んだんや!ワイらもどこで死んだんや?アフリカ?地中海?嫌や!こんな地の果てで死ぬのは嫌や!みんなみんな!あんせさんのせいや!」
ど阿呆共!泣き言言うなや!それもこれもローマの為や!ローマや!栄光のローマの為や!だから!だから!
「ドゥーチェ」「ドゥーチェ」「ドゥーチェ「ドゥーチェ」「ドゥーチェ」
止めてくれ!ワイを責めんでくれ!こんな事になると思はなかったんや!神さん!あんた酷いお人や!何で、先にこんな事になる言うてくれんかったんや?ワイが悪いんか?男が野望を持ったらあかんのか?
「分かる、その気持ちよーく分かる。でもなぁ、人生そんなもんや、ワイもカエサルを殺ッた時は勝った思ったもんや、よもやボンボンのオクタウィアヌスがあそこまで強いとは思はなかってんなぁ」
お前と一緒にすな!糞ボケ阿保のブルトゥス!ワイは正当に権力を手にしたんや!国王の認可だってちゃーんとあったんや!
「そう言いはるんわ、あんさんの自由や、そやかて、ここにわてらと並んでいらはるんやろ?悔い改めんと、いつまでたっても此処にいる羽目になりまっせ?わてもなぁ、あそこでお師匠を裏切るやなかった、まあ、あんさんとちがって、わてはお師匠に許して貰えてますんで、一年の半分は天国に行けますがねぇ」
ユダ!このクソぼけぇ!なんでお前が許されて、ワイが駄目なんや!酷いやろ!不公平や!キリストはん!身贔屓のし過ぎや!ああルシファーはんでっか?ワイは新参者やさかい、噛むならそこの黄色い奴先にしてくんなはれ!痛い!止めて!ワイは骨やないわい!犬かあんさん!
それもこれもアイツらのせいや!ワイが地獄におるんも、栄光のローマが田舎もん共に蹂躙されんのも、クソ国王!裏切りもん!後、糞髭!死ね三枚舌!ワイがあの髭殺そう言うたのに聞かんからや!地獄に落ちろ!ああここが地獄やった、、、、納得いかん!ワイにチャンスをくれ!もう一度チャンスを!もう一度機会があるんなら今度こそ!
「統領ドゥーチェ後悔してますやろか?」
あん?誰やあんさん?ここは地獄の最下層やで?そんなピカピカなおべべ着て、なんや、トミオやないか!確か、あんさん、天国に行ったんやろ?ええなぁ、ご先祖さんの信心深い御かげや、こんな所おらんと、さっさと帰らんと罰があたるで。
「黒シャツ隊の木っ端隊員の名前を憶えてくれてたんでっか?さすは統領でんな」
ワイはなぁ、これでも国家の指導者だった男や、ワイのロマンに付きおうてくれた馬鹿垂れの名前くらい、ちゃーんと覚えてるわ!さっさと帰りぃ!
「ワイはその馬鹿垂れ代表で此処に来たんや、どうや統領、も一度娑婆に戻ってひと騒動おこそやないか!」
阿保ぬかせ!そんな事できる筈ないやろ!ここは地獄、ここに落ちたら、神さんがええと言うまで出られん決まりや!あんさん、教会で寝てたん違うか?良くそれで天国に行けたもんや。
「それなぁ、どうやら変わったらしいんや、神さんがアンポンタンで、キリストはんがイカンゆうて、あのバカ騒ぎで死んだワイら盆暗連中は、娑婆に戻れる事になったんやと。どうやええ話やろ?ワイも天国には飽き飽きしてた所や、なにしろカミさん連中が、四六時中一緒やろ?おちおち浮気も出来んわ、可愛い天使が飛び回ってるのに生殺しや。どうや統領ドゥーチェ戻ろうやないか!あのローマに!」
ほんまか!なあルシファーはん!ほんまかそれ?ああ渋い顔しとる!おもろいなぁ!よっしゃ!男ムッソリーニ、再度の進撃や!行くで!第二次ローマ進軍の始まりと行こうやないか!
「それでこそ統領ドゥーチェや!皆!異存はないなぁ!ホレそこのお前!何時までも恨み言っとらんと、お前もローマの男やろ?統領ドゥーチェの男気にホレたんやろ?浪速ローマの男の心意気見せたらんかい!」
「それもそうやな」「地獄もあきたしなぁ」「ワイは始めから統領ドゥーチェを信じてたで!」「調子のいい奴やなぁ」
地獄に浪速の花が咲く!嗚呼再びのローマ進軍の時来たれり!男ムッソリーニ奇跡の復活!男の花道此処に有り!
ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世の脳天にラリアットが炸裂し、突如議会に乱入してきた黒シャツ隊により、第二次イタリアファシスト政権の樹立が宣言されるのはこの後すぐの事であった。
当たり前やないか!お前らの死がローマを蘇らせるんや!
「統領!これが、あんさんの望んだローマ帝国でっか?
そうやない!そうやないが、仕方がなかったんや!ワイもよもや糞髭があんな男とは思わなかったんや!
「統領!ワイらあんさんを信じて死んだんでっせ!責任取ってくんなはれ!」
アホンダラ!男が一度自分で決めた事、人に擦り付けんな!ワイが悪いんやない!ワイに騙されたお前らが阿呆なんや!
「でも、見てくんなはれ!ワイの女房が!ワイの子供が!死んだんや!あんさんのせいで死んだんや!ワイらもどこで死んだんや?アフリカ?地中海?嫌や!こんな地の果てで死ぬのは嫌や!みんなみんな!あんせさんのせいや!」
ど阿呆共!泣き言言うなや!それもこれもローマの為や!ローマや!栄光のローマの為や!だから!だから!
「ドゥーチェ」「ドゥーチェ」「ドゥーチェ「ドゥーチェ」「ドゥーチェ」
止めてくれ!ワイを責めんでくれ!こんな事になると思はなかったんや!神さん!あんた酷いお人や!何で、先にこんな事になる言うてくれんかったんや?ワイが悪いんか?男が野望を持ったらあかんのか?
「分かる、その気持ちよーく分かる。でもなぁ、人生そんなもんや、ワイもカエサルを殺ッた時は勝った思ったもんや、よもやボンボンのオクタウィアヌスがあそこまで強いとは思はなかってんなぁ」
お前と一緒にすな!糞ボケ阿保のブルトゥス!ワイは正当に権力を手にしたんや!国王の認可だってちゃーんとあったんや!
「そう言いはるんわ、あんさんの自由や、そやかて、ここにわてらと並んでいらはるんやろ?悔い改めんと、いつまでたっても此処にいる羽目になりまっせ?わてもなぁ、あそこでお師匠を裏切るやなかった、まあ、あんさんとちがって、わてはお師匠に許して貰えてますんで、一年の半分は天国に行けますがねぇ」
ユダ!このクソぼけぇ!なんでお前が許されて、ワイが駄目なんや!酷いやろ!不公平や!キリストはん!身贔屓のし過ぎや!ああルシファーはんでっか?ワイは新参者やさかい、噛むならそこの黄色い奴先にしてくんなはれ!痛い!止めて!ワイは骨やないわい!犬かあんさん!
それもこれもアイツらのせいや!ワイが地獄におるんも、栄光のローマが田舎もん共に蹂躙されんのも、クソ国王!裏切りもん!後、糞髭!死ね三枚舌!ワイがあの髭殺そう言うたのに聞かんからや!地獄に落ちろ!ああここが地獄やった、、、、納得いかん!ワイにチャンスをくれ!もう一度チャンスを!もう一度機会があるんなら今度こそ!
「統領ドゥーチェ後悔してますやろか?」
あん?誰やあんさん?ここは地獄の最下層やで?そんなピカピカなおべべ着て、なんや、トミオやないか!確か、あんさん、天国に行ったんやろ?ええなぁ、ご先祖さんの信心深い御かげや、こんな所おらんと、さっさと帰らんと罰があたるで。
「黒シャツ隊の木っ端隊員の名前を憶えてくれてたんでっか?さすは統領でんな」
ワイはなぁ、これでも国家の指導者だった男や、ワイのロマンに付きおうてくれた馬鹿垂れの名前くらい、ちゃーんと覚えてるわ!さっさと帰りぃ!
「ワイはその馬鹿垂れ代表で此処に来たんや、どうや統領、も一度娑婆に戻ってひと騒動おこそやないか!」
阿保ぬかせ!そんな事できる筈ないやろ!ここは地獄、ここに落ちたら、神さんがええと言うまで出られん決まりや!あんさん、教会で寝てたん違うか?良くそれで天国に行けたもんや。
「それなぁ、どうやら変わったらしいんや、神さんがアンポンタンで、キリストはんがイカンゆうて、あのバカ騒ぎで死んだワイら盆暗連中は、娑婆に戻れる事になったんやと。どうやええ話やろ?ワイも天国には飽き飽きしてた所や、なにしろカミさん連中が、四六時中一緒やろ?おちおち浮気も出来んわ、可愛い天使が飛び回ってるのに生殺しや。どうや統領ドゥーチェ戻ろうやないか!あのローマに!」
ほんまか!なあルシファーはん!ほんまかそれ?ああ渋い顔しとる!おもろいなぁ!よっしゃ!男ムッソリーニ、再度の進撃や!行くで!第二次ローマ進軍の始まりと行こうやないか!
「それでこそ統領ドゥーチェや!皆!異存はないなぁ!ホレそこのお前!何時までも恨み言っとらんと、お前もローマの男やろ?統領ドゥーチェの男気にホレたんやろ?浪速ローマの男の心意気見せたらんかい!」
「それもそうやな」「地獄もあきたしなぁ」「ワイは始めから統領ドゥーチェを信じてたで!」「調子のいい奴やなぁ」
地獄に浪速の花が咲く!嗚呼再びのローマ進軍の時来たれり!男ムッソリーニ奇跡の復活!男の花道此処に有り!
ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世の脳天にラリアットが炸裂し、突如議会に乱入してきた黒シャツ隊により、第二次イタリアファシスト政権の樹立が宣言されるのはこの後すぐの事であった。
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