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第十一話 戦争って最高だよ姉さん!
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盧溝橋事件はメイドさんとの憩の時間をぶち壊された牟田口廉也の
「断固撃滅せよ!」
の一言でとんでもない事態へと発展していた。
リリスのテコ入れでの大軍事改革は、問題児の吹き溜まり関東軍を大強化していたからだ。
完全自動車化されていた支那駐屯軍は瞬く間に北平、通州を落とし盧溝橋周辺の中国軍に猛砲撃を開始。
戦車を全面に押し立てて進撃する日本軍を前に効果的な反撃など中国軍に出来ようはずもない。
其の上、支那派遣軍は、新設された満州空軍第一戦略爆撃航空隊を独断で呼び寄せ、九七式重爆撃機述べ300機での大規模空襲まで始めてしまう。
空から陸から叩かれる中国軍は体制を立て直す為、盧溝橋から撤退。永定河西岸に陣地を構える。
そこに飛び込んできたのは臼砲の雨である。要塞攻略用として開発の進められてきた九八式臼砲の先行量産型だ。
メイドさん軍団居る限り無限に生産される火力の雨はトーチカを吹き飛ばし、塹壕を根こそぎ掘り起こす。
移動も設置も簡単だ。1門につき56人の段列によって運ばれるはずのこの砲も五人もメイドさんが居れば軽々運ぶ。
人間は指揮と発射を行うだけだ。弾は何処からともなくメイドさんが持って来る。壊れたならばお代わりだってすぐに来る。
これで撃たなきゃ損とばかりに撃ちまくる。
この戦いは七月九日に待ったが掛かるまで続いた。兵少なしと舐めていた日本軍の余りの火力に冀察首脳部が慌てて停戦の使者を出してきたのだ。事実上の敗北宣言である。
支那兵何するものぞ!無敵皇軍の力を見たか!鼻高々の日本軍の後ろで。メイドさんがほくそ笑んでいた。
「可愛い方々。玩具遊びが好きなんですねぇ。一杯遊んで下さいまし、遊び相手はまだまだおりますよ」
一時停戦を見た戦争であるが、やられた方は収まらない。何より終わってもらっては困る者がいるのだ。
その終わって困る者である中国共産党は7月15日に国共合作を打ち出し。日本との全面戦争を国民党に要求。之を飲んだ蒋介石は七月二十日に盧溝橋での再攻撃に打って出る。
寝耳に水なのは日本政府だ。
やりました、勝ちました、褒めて!
と馬鹿犬のような報告を上げる支那派遣軍に
今度こそ犬鍋にしてやる
と怒り心頭な天皇陛下のご下命で、大慌てで関係者を呼び出していた所なのだ。
一度近衛を率いて大暴れした陛下はブレーキが利かない。
哀れ牟田口は鍋になった。
余生はメイドさんと暮らすであろう。
怒れる現人神に生贄を捧げたが、これで事態が収まるわけではない。
向こうは覚悟を決めて攻めてきたのだ。第5師団・第6師団・第10師団の支那派兵が決定される。
北支では激戦が開始されていた。攻撃を仕掛けてきた盧溝橋の中国軍を撃破した日本軍は総攻撃を開始したのだ。
戦闘機300機、軽爆、重爆含め2000機を超える大規模航空戦が開始される。凄い数だが理由はメイドさんだ。
彼女たちが爆撃機の操縦、航法を担当しているのだ。人間は爆撃、機銃手を担当するだけ当たろうが外れようがどうだって良い。
兎も角、火力を投射せよ!
とんでもない横綱相撲だが日本軍は数の違いを火力で補うつもりなのだ。火力主義万歳!
7月28日 北京は占領された。
動くものとりあえず弾を送り込みながら突き進む日本軍の勝利である。
之を黙って見過ごす国際社会ではない。英米仏を中心に対日非難決議が国連で議決され日本に対する風当たりは厳しくなっていく。
それは同時に大日本帝国が優しい優しいメイドさんに依存していく事でもある。
戦争の発生と共に統制を強めるかに見えた国内情勢ではあるが内地は戦争バブルに沸き始めた。
配給制?知るかそんなもの!贅沢は素敵だ!欲しがりましょう勝ちましょう!大幅減税!大幅還付!積極財政万歳!
メイドさんたちは狂乱のバブルを煽り続ける。大日本帝国は急速に超消費社会に変わっていく。
戦時統制など、どこ吹く風、なにしろ軍事インフラ、公共インフラは全てメイドさん軍団が握っているのだ。
日本各地に立つ小型核融合炉は無限の電力を供給し、廃鉱山の土塊は転換炉で黄金となる。
大蔵官僚たちは
予算が軽い軍事費がないなんてこんな気持ち初めて
と日本銀行にガンガン札を刷らせ始める。余った予算は投資を生み、民間企業は国内向け製品を作り始める。高橋大臣も最後のご奉公と銀行の尻を叩いて回り民間投資に拍車をかけた。
全国一律予防接種に皆保険、失業保険に弾丸鉄道計画、戦争万歳!戦争最高!ドンドンやれドンドン勝て東亜新秩序、アジア全体を円ブロックに!
太平洋の向こう側で、狂乱の大日本帝国に青筋を立てている国が有る事を国民はまだ知らない。まあその国もフォード車の大量輸出要請とゴム輸入は喜んで受け入れたが。
「断固撃滅せよ!」
の一言でとんでもない事態へと発展していた。
リリスのテコ入れでの大軍事改革は、問題児の吹き溜まり関東軍を大強化していたからだ。
完全自動車化されていた支那駐屯軍は瞬く間に北平、通州を落とし盧溝橋周辺の中国軍に猛砲撃を開始。
戦車を全面に押し立てて進撃する日本軍を前に効果的な反撃など中国軍に出来ようはずもない。
其の上、支那派遣軍は、新設された満州空軍第一戦略爆撃航空隊を独断で呼び寄せ、九七式重爆撃機述べ300機での大規模空襲まで始めてしまう。
空から陸から叩かれる中国軍は体制を立て直す為、盧溝橋から撤退。永定河西岸に陣地を構える。
そこに飛び込んできたのは臼砲の雨である。要塞攻略用として開発の進められてきた九八式臼砲の先行量産型だ。
メイドさん軍団居る限り無限に生産される火力の雨はトーチカを吹き飛ばし、塹壕を根こそぎ掘り起こす。
移動も設置も簡単だ。1門につき56人の段列によって運ばれるはずのこの砲も五人もメイドさんが居れば軽々運ぶ。
人間は指揮と発射を行うだけだ。弾は何処からともなくメイドさんが持って来る。壊れたならばお代わりだってすぐに来る。
これで撃たなきゃ損とばかりに撃ちまくる。
この戦いは七月九日に待ったが掛かるまで続いた。兵少なしと舐めていた日本軍の余りの火力に冀察首脳部が慌てて停戦の使者を出してきたのだ。事実上の敗北宣言である。
支那兵何するものぞ!無敵皇軍の力を見たか!鼻高々の日本軍の後ろで。メイドさんがほくそ笑んでいた。
「可愛い方々。玩具遊びが好きなんですねぇ。一杯遊んで下さいまし、遊び相手はまだまだおりますよ」
一時停戦を見た戦争であるが、やられた方は収まらない。何より終わってもらっては困る者がいるのだ。
その終わって困る者である中国共産党は7月15日に国共合作を打ち出し。日本との全面戦争を国民党に要求。之を飲んだ蒋介石は七月二十日に盧溝橋での再攻撃に打って出る。
寝耳に水なのは日本政府だ。
やりました、勝ちました、褒めて!
と馬鹿犬のような報告を上げる支那派遣軍に
今度こそ犬鍋にしてやる
と怒り心頭な天皇陛下のご下命で、大慌てで関係者を呼び出していた所なのだ。
一度近衛を率いて大暴れした陛下はブレーキが利かない。
哀れ牟田口は鍋になった。
余生はメイドさんと暮らすであろう。
怒れる現人神に生贄を捧げたが、これで事態が収まるわけではない。
向こうは覚悟を決めて攻めてきたのだ。第5師団・第6師団・第10師団の支那派兵が決定される。
北支では激戦が開始されていた。攻撃を仕掛けてきた盧溝橋の中国軍を撃破した日本軍は総攻撃を開始したのだ。
戦闘機300機、軽爆、重爆含め2000機を超える大規模航空戦が開始される。凄い数だが理由はメイドさんだ。
彼女たちが爆撃機の操縦、航法を担当しているのだ。人間は爆撃、機銃手を担当するだけ当たろうが外れようがどうだって良い。
兎も角、火力を投射せよ!
とんでもない横綱相撲だが日本軍は数の違いを火力で補うつもりなのだ。火力主義万歳!
7月28日 北京は占領された。
動くものとりあえず弾を送り込みながら突き進む日本軍の勝利である。
之を黙って見過ごす国際社会ではない。英米仏を中心に対日非難決議が国連で議決され日本に対する風当たりは厳しくなっていく。
それは同時に大日本帝国が優しい優しいメイドさんに依存していく事でもある。
戦争の発生と共に統制を強めるかに見えた国内情勢ではあるが内地は戦争バブルに沸き始めた。
配給制?知るかそんなもの!贅沢は素敵だ!欲しがりましょう勝ちましょう!大幅減税!大幅還付!積極財政万歳!
メイドさんたちは狂乱のバブルを煽り続ける。大日本帝国は急速に超消費社会に変わっていく。
戦時統制など、どこ吹く風、なにしろ軍事インフラ、公共インフラは全てメイドさん軍団が握っているのだ。
日本各地に立つ小型核融合炉は無限の電力を供給し、廃鉱山の土塊は転換炉で黄金となる。
大蔵官僚たちは
予算が軽い軍事費がないなんてこんな気持ち初めて
と日本銀行にガンガン札を刷らせ始める。余った予算は投資を生み、民間企業は国内向け製品を作り始める。高橋大臣も最後のご奉公と銀行の尻を叩いて回り民間投資に拍車をかけた。
全国一律予防接種に皆保険、失業保険に弾丸鉄道計画、戦争万歳!戦争最高!ドンドンやれドンドン勝て東亜新秩序、アジア全体を円ブロックに!
太平洋の向こう側で、狂乱の大日本帝国に青筋を立てている国が有る事を国民はまだ知らない。まあその国もフォード車の大量輸出要請とゴム輸入は喜んで受け入れたが。
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