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2ー解毒術の権威
39 10年前の寺小屋にタイムバック
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「やばっ!俺、鼻ほじっている!」
「恥ずかしいっ!」
王子は10歳の自分を見て小さく声をあげた。
わたしたちは10年前の帝王教育を寺小屋で受けている王子の授業風景を窓からこっそりのぞいていた。
足元には花壇があり、花が咲き乱れている。
わたしたちとは、ジョン、王子、わたし、それにナディアだ。ナディアは寺小屋で学ぶという内容自体が初だったので、興味津々の様子だった。
私たちは1階の特別寺小屋教室を窓からこっそり覗いていた。
「えー、特殊な蚊に噛まれた場合の対処法。次はここを説明します。えー過去、地球上には突然変異で特殊な蚊が生まれましたー」
白髪に白髭の仙人のような風貌の柳原名誉教授が特別授業を王子にしている。
10歳の王子は、鼻をほじったり、ポカンと教授を眺めたり、自由気ままに振る舞っていながらも授業は聞いているようだ。
私たちの中で王子だけその対処法を聞いていたのだ。帝王学の一環で、中等の二年の秋に解毒術の授業で教授が解毒が間に合わなかった時の対処法を聞いたらしい。一般的に知られていない非常に珍しいな対処法だ。
ただ、内容までは覚えていないと王子は言う。そりゃあ、鼻をほじっていたりしたら、内容までは覚えていないだろう。
とっくの昔に柳原名誉教授は亡くなっていたし、過去に戻って解毒術の権威であった教授に聞いてみることになった。
わたしたちは10年前の秋に4回戻った。王子の王子王教育日誌によると、解毒術は全部で13回授業が開かれていた。それを最後の会から順繰りに戻って1時間聞いては違うというのを繰り返して、今は4度目の正直のだった。
「4度目の正直だな」
「今日こそしゃべるかな?」
「しーっ!聞こえないでしょう」
王子が帝王学を学ぶ特別寺小屋は、わたしたちが通った寺小屋とさほど変わりがなかった。でも、授業内容ははるかに高度だった。わたしたちの誰も聞いた事がないような内容を話していたのだ。教科書には掲載されていない内容をメインで話す事が多かった。
「えー、解毒が間に合わなかった場合はー」
「キタキタキター!」王子が小さく興奮した声をあげた。
目の前の10歳の王子が手を挙げた。
「先生!」
「なんだね、王子?」
「お手洗いに言ってもよろしいですか?」
「いいですよ」
教授はため息をついたが、王子に許可を出した。
「なんでだよ、俺!」
二十歳の王子はせっかくいいところで話が止まってしまって、焦ったい様子だ。
「ねえ、これ結局、王子は答えを聞いてないんじゃない?」
「あー、教授は結局喋れなかったパターンか。」
「だね、あるあるだ」
「何があるあるだっ!」
「恥ずかしいっ!」
王子は10歳の自分を見て小さく声をあげた。
わたしたちは10年前の帝王教育を寺小屋で受けている王子の授業風景を窓からこっそりのぞいていた。
足元には花壇があり、花が咲き乱れている。
わたしたちとは、ジョン、王子、わたし、それにナディアだ。ナディアは寺小屋で学ぶという内容自体が初だったので、興味津々の様子だった。
私たちは1階の特別寺小屋教室を窓からこっそり覗いていた。
「えー、特殊な蚊に噛まれた場合の対処法。次はここを説明します。えー過去、地球上には突然変異で特殊な蚊が生まれましたー」
白髪に白髭の仙人のような風貌の柳原名誉教授が特別授業を王子にしている。
10歳の王子は、鼻をほじったり、ポカンと教授を眺めたり、自由気ままに振る舞っていながらも授業は聞いているようだ。
私たちの中で王子だけその対処法を聞いていたのだ。帝王学の一環で、中等の二年の秋に解毒術の授業で教授が解毒が間に合わなかった時の対処法を聞いたらしい。一般的に知られていない非常に珍しいな対処法だ。
ただ、内容までは覚えていないと王子は言う。そりゃあ、鼻をほじっていたりしたら、内容までは覚えていないだろう。
とっくの昔に柳原名誉教授は亡くなっていたし、過去に戻って解毒術の権威であった教授に聞いてみることになった。
わたしたちは10年前の秋に4回戻った。王子の王子王教育日誌によると、解毒術は全部で13回授業が開かれていた。それを最後の会から順繰りに戻って1時間聞いては違うというのを繰り返して、今は4度目の正直のだった。
「4度目の正直だな」
「今日こそしゃべるかな?」
「しーっ!聞こえないでしょう」
王子が帝王学を学ぶ特別寺小屋は、わたしたちが通った寺小屋とさほど変わりがなかった。でも、授業内容ははるかに高度だった。わたしたちの誰も聞いた事がないような内容を話していたのだ。教科書には掲載されていない内容をメインで話す事が多かった。
「えー、解毒が間に合わなかった場合はー」
「キタキタキター!」王子が小さく興奮した声をあげた。
目の前の10歳の王子が手を挙げた。
「先生!」
「なんだね、王子?」
「お手洗いに言ってもよろしいですか?」
「いいですよ」
教授はため息をついたが、王子に許可を出した。
「なんでだよ、俺!」
二十歳の王子はせっかくいいところで話が止まってしまって、焦ったい様子だ。
「ねえ、これ結局、王子は答えを聞いてないんじゃない?」
「あー、教授は結局喋れなかったパターンか。」
「だね、あるあるだ」
「何があるあるだっ!」
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