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置かれた立場で奮闘(2)会長チェスター

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 ――マリアはどこだ?うわっ、なんだこいつらは?

 俺を見つけた3人の人相の悪い汚らしい男どもが、家を飛び出した俺めがけてすぐさま寄ってきた。男どもは俺を見つけて驚愕した表情になったが、すぐに舌なめずりするような表情になった。

「この女、逃げる気か?俺たちでモノにしちまおうぜ」

 男どもは俺に向かってきた。相手は俺のことをか弱い淑女レディだと思って油断している。俺はすぐさま攻撃の構えをとった。着ているドレスが邪魔だが広がるドレスなので足さばきは問題ない。

 俺はボクシングの要領で一人目に強烈なパンチを繰り出し、キックボクシングの要領で二人目を蹴り倒し、空手の容量で三人目に飛び蹴りを喰らわした。これで三人とも一気に地面にのびた。

 映画のシーンのようだったと自分で心の中で自画自賛した。華麗に舞う豪華な貴族のドレスと共に繰り出される技は、さぞ画面映えしたに違いない。俺は心の中でジークンドーの神様の掛け声を言った。

 ――アチョーッ!格闘技は何でもござれの俺さまに向かうとは百年早いっ!ここにリョウタがいたら自慢するんだけれど……リョウタにはその自慢がウッザと言われかねないけれども!あー、ここに誰かスマホでももっている人がいてくれれば俺のアクションの動画を撮ってもらったんだけど……残念。
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