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挙式と大歓声(1)
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湧き上がる歓喜の声が地響きのように伝わってくる。鐘が鳴り響き、荘厳な曲が響き渡る。聖歌隊が歌い、王太子閣下にエスコートされて私は大観衆の前に姿を現した。
ラッパが高らかに鳴り響き、私の頭上に煌めくティアラが王太子妃誕生を明確に国民に告げていた。
「キャロライン王太子妃、万歳っ!」
「おめでとうございます!」
「王太子閣下、万歳っ!」
「王太子ご夫妻おめでとうございます!」
耳が割れるほどの大歓声に包まれて、王太子閣下は私にキスをした。歓声がより大きくなった。
私は光を反射して流れるように動くトレーンをさざめかせて歩いた。王太子にエスコートされて王家の赤い絨毯を敷き詰めた階段を降りて行った。
馬車に乗り込もうとして、トレーンとヴェールが馬車におさまりきれないほどの長さなので、花をあしらった髪飾りをつけたフラワーガールとお付きの者が、ふわふわとしたヴェールとトレーンを馬車の中にそっとしまってくれた。
「これからは私のことをエドと呼んでください。私はあなたのことをキャロルと呼びます」
「はい、エド」
ラッパが高らかに鳴り響き、私の頭上に煌めくティアラが王太子妃誕生を明確に国民に告げていた。
「キャロライン王太子妃、万歳っ!」
「おめでとうございます!」
「王太子閣下、万歳っ!」
「王太子ご夫妻おめでとうございます!」
耳が割れるほどの大歓声に包まれて、王太子閣下は私にキスをした。歓声がより大きくなった。
私は光を反射して流れるように動くトレーンをさざめかせて歩いた。王太子にエスコートされて王家の赤い絨毯を敷き詰めた階段を降りて行った。
馬車に乗り込もうとして、トレーンとヴェールが馬車におさまりきれないほどの長さなので、花をあしらった髪飾りをつけたフラワーガールとお付きの者が、ふわふわとしたヴェールとトレーンを馬車の中にそっとしまってくれた。
「これからは私のことをエドと呼んでください。私はあなたのことをキャロルと呼びます」
「はい、エド」
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