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第二章 恋
二回目のループ フランSide(2)
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ドアの奥で微かに物音がしたかと思うと、寝巻き姿で、いつも撫でつけられたダークブロンドの髪が今は寝癖で爆発した状態のウォルター・ローダン卿が出てきた。寝巻きは白だ。黒ではなかった。
「あ、王子。何かございましたか?朝食の後にご出発ではなかったでしょうか」
ウォルター・ローダン卿は自分の姿はさておき、私たち二人がドアの外に立っていることで何か緊急事態が起きたのではないかと悟ったらしい。
――待って……?今王子と馬番ジョージのことを呼ばなかったかしら?
「あぁ、緊急事態なんだ。その様子ではウォルターは記憶を有してないということだな」
「はい、何か起きて……えっ!?また時間が巻き戻りましたか?」
ウォルターは自分が寝癖だらけの頭で寝巻き姿だということを失念しているようで、目を見開いて馬番ジョージにすがりそうな勢いで聞き返してきた。
「そうなんだ。大変なことが起きて……ロベールベルク公爵邸の入り口でフランが襲われたんだ。多分、フランは命がなかったと思う……その瞬間に朝に時間が戻っていた。俺はさっき自分のベッドで起きた。フランもいつもの部屋で目覚めたらしい」
ウォルター・ローダン卿は真っ青になった。だが、馬番ジョージの隣に立つ私を見つめてほっとした表情になり、次の瞬間には慌てふためいて「だ……誰に?」と聞いてきた。
「うん、それをこれから話そう。だが、その前にこうなった以上は前回とは違うことをやる。正式に彼女にプロポーズするからウォルターには着替えて立ち会ってほしい。すぐに着替えてくれ。犯人の裏をかく必要があるから朝食を待たずに出発するんだ」
馬番ジョージの言葉を聞いたウォルターは、自分が寝癖だらけの髪で寝巻き姿なのにやっと気づいて「し、失礼!」と叫んで部屋の中に引っ込んだ。
「フラン、ちょっと待ってくれ。着替える時間をウォルターにあげよう」
馬番ジョージは私に言った。
私の頭の中は、フォーチェスター城に最初に馬で乗り込んできた時に衛兵がサッと敬礼をした瞬間を思い出していた。馬番ジョージに彼らは最上級の敬礼をしたのだ。星空の下で塔に行こうとして不意にあった衛兵も同じく最上級の敬礼をした。握りしめていた手を開き、馬番ジョージにもらった指輪をしげしげともう一度見た。
――金でできた王家の紋章の入った大きな指輪?
今朝のシェフの態度を思い出した。親しみを込めてウィンクをしていたが、あれは敬いと優しさがこもったものだ。たとえばロベールベルク公爵邸で昔からいる乳母が私に送る視線に似ている。今朝ここまでくる時に見せた従者の恭しい態度……女王陛下にお会いした時の自分の家族にするような態度……!
「あなた、もしかして身分が馬番ではないの?」
私は手のひらの指輪をもう一度まじまじと見つめて、目の前に立っている私を輝くような瞳で見つめている若いハンサムな男性を見た。
「私が婚約したのは一体誰なのかしら……?」
その時、ウォルター・ローダン卿がサッと部屋から出てきて言った。
「王子、大変失礼いたしました。準備ができました」
しばしの沈黙ののち、馬番ジョージはサッとひざまずいて、ポケットから大きなダイヤのついた指輪を私に恭しくさし出した。
「フラン、王子である身分を偽って本当にごめんなさい。本当の俺を知って欲しかったんだ。正式な指輪は注文する。この指輪でもう一度お願いしたい。わたくしジョージと結婚してください。わたくしと共にこの国の繁栄のために共に歩いてください。何より、ただのジョージが君と一緒に人生を歩みたいんだ。君なしでは生きていけないんだ。フラン。愛している」
私は衝撃を受けたまま呆然と指輪を受け取った。そっと私の指に大きなダイヤのついた指輪がはめられた。
「ようこそ。我が一族へ。フォーチェスター城の未来の女主人は君だ。母も了承している。母が昨晩この指輪を君に渡すようにくれた」
私は額にキスをされた。馬番ジョージ、いえ若い王子は「僕が王子だって気づかなかった?愛しいフラン」とささやいた。
「さあ、お二人様。盛り上がっているところ大変申し訳ないのですが、先ほどおっしゃっていたフラン様が襲われたという話について、詳しくお話しいただけますでしょうか。王子、そのカゴはシェフが用意してくれたものですね?では話が早いです。馬車の中で聞きましょう。厩に直接行きましょう。馬の準備はできているはずです」
濡れがらすのような漆黒の流行りの衣装に着替えて、ダークブロンドの髪を後ろに綺麗に撫でつけたウォルター・ローダン卿に急かされて、私とジョージ王子はフォーチェスター城から庭に出て、気づけばあっという間に馬車に乗っていた。
あまりの衝撃で私はよくこの時のことを覚えていない。
二回目の馬車でロングウォークを走った時は、フォーチェスター城のライラックの花もりんごの花もまるで目に入らなかった。ひたすら私の指にある女王陛下がくださったという大きなダイヤが煌めく指輪と「ジョージは馬番ではなく王子」という言葉が私の頭の中でぐるぐるしていた。
「さあ、フラン様、よく思い出してください。あなたを襲ったのは誰でしたか?」
ウォルター・ローダン卿にそう言われて、私はハッと我に返った。
そうだった。これからまたあの衝撃の瞬間の現場に行くのだ。
「あ、王子。何かございましたか?朝食の後にご出発ではなかったでしょうか」
ウォルター・ローダン卿は自分の姿はさておき、私たち二人がドアの外に立っていることで何か緊急事態が起きたのではないかと悟ったらしい。
――待って……?今王子と馬番ジョージのことを呼ばなかったかしら?
「あぁ、緊急事態なんだ。その様子ではウォルターは記憶を有してないということだな」
「はい、何か起きて……えっ!?また時間が巻き戻りましたか?」
ウォルターは自分が寝癖だらけの頭で寝巻き姿だということを失念しているようで、目を見開いて馬番ジョージにすがりそうな勢いで聞き返してきた。
「そうなんだ。大変なことが起きて……ロベールベルク公爵邸の入り口でフランが襲われたんだ。多分、フランは命がなかったと思う……その瞬間に朝に時間が戻っていた。俺はさっき自分のベッドで起きた。フランもいつもの部屋で目覚めたらしい」
ウォルター・ローダン卿は真っ青になった。だが、馬番ジョージの隣に立つ私を見つめてほっとした表情になり、次の瞬間には慌てふためいて「だ……誰に?」と聞いてきた。
「うん、それをこれから話そう。だが、その前にこうなった以上は前回とは違うことをやる。正式に彼女にプロポーズするからウォルターには着替えて立ち会ってほしい。すぐに着替えてくれ。犯人の裏をかく必要があるから朝食を待たずに出発するんだ」
馬番ジョージの言葉を聞いたウォルターは、自分が寝癖だらけの髪で寝巻き姿なのにやっと気づいて「し、失礼!」と叫んで部屋の中に引っ込んだ。
「フラン、ちょっと待ってくれ。着替える時間をウォルターにあげよう」
馬番ジョージは私に言った。
私の頭の中は、フォーチェスター城に最初に馬で乗り込んできた時に衛兵がサッと敬礼をした瞬間を思い出していた。馬番ジョージに彼らは最上級の敬礼をしたのだ。星空の下で塔に行こうとして不意にあった衛兵も同じく最上級の敬礼をした。握りしめていた手を開き、馬番ジョージにもらった指輪をしげしげともう一度見た。
――金でできた王家の紋章の入った大きな指輪?
今朝のシェフの態度を思い出した。親しみを込めてウィンクをしていたが、あれは敬いと優しさがこもったものだ。たとえばロベールベルク公爵邸で昔からいる乳母が私に送る視線に似ている。今朝ここまでくる時に見せた従者の恭しい態度……女王陛下にお会いした時の自分の家族にするような態度……!
「あなた、もしかして身分が馬番ではないの?」
私は手のひらの指輪をもう一度まじまじと見つめて、目の前に立っている私を輝くような瞳で見つめている若いハンサムな男性を見た。
「私が婚約したのは一体誰なのかしら……?」
その時、ウォルター・ローダン卿がサッと部屋から出てきて言った。
「王子、大変失礼いたしました。準備ができました」
しばしの沈黙ののち、馬番ジョージはサッとひざまずいて、ポケットから大きなダイヤのついた指輪を私に恭しくさし出した。
「フラン、王子である身分を偽って本当にごめんなさい。本当の俺を知って欲しかったんだ。正式な指輪は注文する。この指輪でもう一度お願いしたい。わたくしジョージと結婚してください。わたくしと共にこの国の繁栄のために共に歩いてください。何より、ただのジョージが君と一緒に人生を歩みたいんだ。君なしでは生きていけないんだ。フラン。愛している」
私は衝撃を受けたまま呆然と指輪を受け取った。そっと私の指に大きなダイヤのついた指輪がはめられた。
「ようこそ。我が一族へ。フォーチェスター城の未来の女主人は君だ。母も了承している。母が昨晩この指輪を君に渡すようにくれた」
私は額にキスをされた。馬番ジョージ、いえ若い王子は「僕が王子だって気づかなかった?愛しいフラン」とささやいた。
「さあ、お二人様。盛り上がっているところ大変申し訳ないのですが、先ほどおっしゃっていたフラン様が襲われたという話について、詳しくお話しいただけますでしょうか。王子、そのカゴはシェフが用意してくれたものですね?では話が早いです。馬車の中で聞きましょう。厩に直接行きましょう。馬の準備はできているはずです」
濡れがらすのような漆黒の流行りの衣装に着替えて、ダークブロンドの髪を後ろに綺麗に撫でつけたウォルター・ローダン卿に急かされて、私とジョージ王子はフォーチェスター城から庭に出て、気づけばあっという間に馬車に乗っていた。
あまりの衝撃で私はよくこの時のことを覚えていない。
二回目の馬車でロングウォークを走った時は、フォーチェスター城のライラックの花もりんごの花もまるで目に入らなかった。ひたすら私の指にある女王陛下がくださったという大きなダイヤが煌めく指輪と「ジョージは馬番ではなく王子」という言葉が私の頭の中でぐるぐるしていた。
「さあ、フラン様、よく思い出してください。あなたを襲ったのは誰でしたか?」
ウォルター・ローダン卿にそう言われて、私はハッと我に返った。
そうだった。これからまたあの衝撃の瞬間の現場に行くのだ。
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