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第二章 恋
計算違い ミカエルSide
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俺の知っているフランはこんな令嬢ではなかった、と思っていたがすっかり勘違いしていたようだ。
甘やかされて育ってお堅いフランは、噂されるロベールベルク家の才能もない令嬢だと思っていた。
俺が富豪貴族の子息なわけがない。真っ赤な嘘だ。父親のロベールベルク公爵が不在だからか、あっけなくこの家の者は信じ込んだ。もちろん、赤い鷲の一味が騙しに一役買っている。
フランはただのカモだ。
燃えるような真っ赤な夕日が地平線に沈むのを眺めながら、俺は昨晩からの心境の変化に戸惑っていた。
昨晩深夜にバルコニーから公爵邸に忍び込んだ。フランはとても艶かしく美しく純粋で信じられないほどの魅力で俺を虜にした。彼女はもちろん男性は初めてだった。彼女は純粋に俺に全てを与えようとしてくれた。弾けるような反応を示す彼女の全てに俺は夢中になった。何もかも頭の中から他の事が抜け落ちて、目の前の彼女に全身全霊で集中している自分は新鮮だった。彼女と過ごした時間の後、俺の体は清々しい活力で溢れた。
これが恋なのか?
これほど人が輝いて見えるものなのだろうか。誰かに夢中になったのは俺には初めての経験で、俺はどうしたら良いのか分からなくなった。
自分の周りの世界が昨日までとまるで違って見える。木の葉から春の光を浴びて咲く花の一つ一つに至るまで、鳥の囀りですら、道行く人の姿ですら、色鮮やかで空気が新鮮で、何もかもが生まれ変わったようにはっきりと見えた。
赤い鷲が俺に要求していたのは、フラン・マルガレーテ・ロベールベルク嬢を落として婚約者として邸宅に入り浸り、こっそり権利書をいただくこと。彼女の母を赤い鷲に引き渡すこと。特に土地の中でも、赤い鷲は森に執着した。
俺は森には興味がない。正直フランにも全く興味が湧かなかった。
俺の取り分は森以外のロベールベルク公爵家の土地だ。中には元々俺の先祖の土地だったものも含まれる。
フランの祖父のフォード・ロベールベルクは海賊上がりの成り上がり者で、本来ならば世襲貴族になどなれるはずがない。ところがだ。ロベールベルク家は大々特殊能力を有する家系だった。その最たるものがフォードで、彼の先読み能力は非常に優れた力を発揮したという。また、森だ。秘密の森を持っていた。ここの森で取れる薬草を扱える人物が先祖代々途切れず生まれたという。先の王はそこを重視して、特例中の特例で世襲貴族にした。
だが、今は嫁にきたロベールベルク公爵夫人しかその森を扱える者はいない。赤い鷲はロベールベルク公爵夫人と森をセットで欲しがった。
赤い鷲は執拗にロベールベルク家の森の権利書を要求してきた。森に何の価値があるのか聞いても特殊な薬草が取れるとしか彼らは教えてくれなかった。だがだ。フランの話では魔物がいるから近づくなと母親であるロベールベルク公爵夫人に言われているらしかった。
ますます俺は森に興味を失った。そんな話をするフランにもうんざりした。そもそも公爵令嬢のくせに彼女の祖父であったフォード・ロベールベルクのような海賊上がりのような妙な思考をすることを彼女からは感じることがあった。
わがままで、貴族界随一の成り上がりと影口を叩かれて悪役令嬢のイメージが定着していたが、彼女に他の男が近づかないよう、赤い鷲の一味が流したただの噂に過ぎない。ただどこかフランにはつかみどころのない所があり、俺の求める分かりやすい女性像から離れていて、性的魅力も彼女からは正直あまり感じなかった。
昨晩、バルコニーから忍び込んだのは、彼女をフルための口実を探すためだ。
忍び込んで断られる、つまりその「結婚してからでないと」と言われることを狙っていた。ついでにフランが起きてこなければ、深夜のロベールベルク公爵邸で権利書を探すつもりだった。
そろそろ、いただくものはいただこうと考えていたのだ。人生にはどうしようもなく悪い奴に遭遇することもある。
罪もない令嬢フランには酷だろうが、こっぴどく振られて傷ついて恥をかくのも大事な経験かもしれない。ついでに貧乏を経験するのも必要だ。文句は自分の祖父に言うことだ。
赤い鷲は、ロベールベルク公爵夫人の誘拐を計画していて、連れ去って馬車に乗せて港まで行き、そこから船に乗せてこの女王陛下のいる国から遠ざけるつもりだ。もちろん、俺はさりげなく夫人を連れ出す役目だ。
弱った夫人に森と薬草のことを言わせて、薬草を取りに行くのは赤い鷲の息のかかった人物がやるという。
赤い鷲のやり口は汚い。そこまでする必要はないだろう。ただ俺はもう彼らの計画に巻き込まれていた。
俺は、コーヒー、紅茶、砂糖を仕入れて売る貿易商人の方があっている。そういう商売をさせてくれる貴族の家の娘となら、いつでも結婚しようと思っていた。ただ、それにはまず財産を増やしてからだ。俺の先祖がフォード・ロベールベルクに奪われた土地は返してもらう。それ以外の権利書もついでにいただく。それだけで財産は信じられないぐらいに潤沢に増える。
フランには悪いが、彼女はおそらく土地がなくなっても生きていけるだろう。顔は美人だし、しばらく貧乏するかもしれないが、どこぞの男が拾ってくれるだろう。
あぁ、俺は本当に最低な男だ。
フランの婚約者である俺の本名は、ミカエル・チェニール・コンフォーだ。スルエラ生まれの父と母だが、元々は女王陛下の国に土地を持っていた。父のそのまた父、つまり俺の祖父がフォード・ロベールベルクに土地を奪われるまでの話だ。
赤い鷲を取り仕切るスルエラの王は病気だ。薬が必要だ。ロベールベルクの森の薬草と、それを扱えるロベールベルク公爵夫人を欲しがる理由はそれだ。つまりスルエラの国王が裏にいる取引だった。
あいつらは、あいにく、女王陛下にお願いしてロベールベルク公爵夫人から薬を調合してもらおうという思考回路は持ち合わせていない。そもそも赤い鷲には前科がある。ロベルーベルク公爵も誘拐してスルエラに幽閉していると聞いた時は心底驚いた。
スルエラに比べて圧倒的に金の面で貧しい女王陛下の国をスルエラは狙っている。もともと国家の乗っ取りを企んでいるのだ。
ロベールベルク公爵夫人は、夫が赤い鷲に連れ去られたのではないかと疑っていたらしい。だから赤い鷲から薬の調合を頼まれても、金を積まれても頑なに断った。それで赤い鷲は強硬手段に出ると決めて俺に白羽の矢が立った経緯がある。
夫人は夫が生きていないと思っているんだろう。だが、俺はロベールベルク公爵が死んだという話は聞いていない。
とにかく計算違いのことが起きている。俺はフランに心底夢中だ。彼女を愛してしまっている。
一時的な感情なのだろうか。
とてもそう思えないぐらいに彼女に心底惚れてしまった。
この手で彼女を救いたい。幸せにしたい。計画が狂った。
計算違いの事が起きた。
甘やかされて育ってお堅いフランは、噂されるロベールベルク家の才能もない令嬢だと思っていた。
俺が富豪貴族の子息なわけがない。真っ赤な嘘だ。父親のロベールベルク公爵が不在だからか、あっけなくこの家の者は信じ込んだ。もちろん、赤い鷲の一味が騙しに一役買っている。
フランはただのカモだ。
燃えるような真っ赤な夕日が地平線に沈むのを眺めながら、俺は昨晩からの心境の変化に戸惑っていた。
昨晩深夜にバルコニーから公爵邸に忍び込んだ。フランはとても艶かしく美しく純粋で信じられないほどの魅力で俺を虜にした。彼女はもちろん男性は初めてだった。彼女は純粋に俺に全てを与えようとしてくれた。弾けるような反応を示す彼女の全てに俺は夢中になった。何もかも頭の中から他の事が抜け落ちて、目の前の彼女に全身全霊で集中している自分は新鮮だった。彼女と過ごした時間の後、俺の体は清々しい活力で溢れた。
これが恋なのか?
これほど人が輝いて見えるものなのだろうか。誰かに夢中になったのは俺には初めての経験で、俺はどうしたら良いのか分からなくなった。
自分の周りの世界が昨日までとまるで違って見える。木の葉から春の光を浴びて咲く花の一つ一つに至るまで、鳥の囀りですら、道行く人の姿ですら、色鮮やかで空気が新鮮で、何もかもが生まれ変わったようにはっきりと見えた。
赤い鷲が俺に要求していたのは、フラン・マルガレーテ・ロベールベルク嬢を落として婚約者として邸宅に入り浸り、こっそり権利書をいただくこと。彼女の母を赤い鷲に引き渡すこと。特に土地の中でも、赤い鷲は森に執着した。
俺は森には興味がない。正直フランにも全く興味が湧かなかった。
俺の取り分は森以外のロベールベルク公爵家の土地だ。中には元々俺の先祖の土地だったものも含まれる。
フランの祖父のフォード・ロベールベルクは海賊上がりの成り上がり者で、本来ならば世襲貴族になどなれるはずがない。ところがだ。ロベールベルク家は大々特殊能力を有する家系だった。その最たるものがフォードで、彼の先読み能力は非常に優れた力を発揮したという。また、森だ。秘密の森を持っていた。ここの森で取れる薬草を扱える人物が先祖代々途切れず生まれたという。先の王はそこを重視して、特例中の特例で世襲貴族にした。
だが、今は嫁にきたロベールベルク公爵夫人しかその森を扱える者はいない。赤い鷲はロベールベルク公爵夫人と森をセットで欲しがった。
赤い鷲は執拗にロベールベルク家の森の権利書を要求してきた。森に何の価値があるのか聞いても特殊な薬草が取れるとしか彼らは教えてくれなかった。だがだ。フランの話では魔物がいるから近づくなと母親であるロベールベルク公爵夫人に言われているらしかった。
ますます俺は森に興味を失った。そんな話をするフランにもうんざりした。そもそも公爵令嬢のくせに彼女の祖父であったフォード・ロベールベルクのような海賊上がりのような妙な思考をすることを彼女からは感じることがあった。
わがままで、貴族界随一の成り上がりと影口を叩かれて悪役令嬢のイメージが定着していたが、彼女に他の男が近づかないよう、赤い鷲の一味が流したただの噂に過ぎない。ただどこかフランにはつかみどころのない所があり、俺の求める分かりやすい女性像から離れていて、性的魅力も彼女からは正直あまり感じなかった。
昨晩、バルコニーから忍び込んだのは、彼女をフルための口実を探すためだ。
忍び込んで断られる、つまりその「結婚してからでないと」と言われることを狙っていた。ついでにフランが起きてこなければ、深夜のロベールベルク公爵邸で権利書を探すつもりだった。
そろそろ、いただくものはいただこうと考えていたのだ。人生にはどうしようもなく悪い奴に遭遇することもある。
罪もない令嬢フランには酷だろうが、こっぴどく振られて傷ついて恥をかくのも大事な経験かもしれない。ついでに貧乏を経験するのも必要だ。文句は自分の祖父に言うことだ。
赤い鷲は、ロベールベルク公爵夫人の誘拐を計画していて、連れ去って馬車に乗せて港まで行き、そこから船に乗せてこの女王陛下のいる国から遠ざけるつもりだ。もちろん、俺はさりげなく夫人を連れ出す役目だ。
弱った夫人に森と薬草のことを言わせて、薬草を取りに行くのは赤い鷲の息のかかった人物がやるという。
赤い鷲のやり口は汚い。そこまでする必要はないだろう。ただ俺はもう彼らの計画に巻き込まれていた。
俺は、コーヒー、紅茶、砂糖を仕入れて売る貿易商人の方があっている。そういう商売をさせてくれる貴族の家の娘となら、いつでも結婚しようと思っていた。ただ、それにはまず財産を増やしてからだ。俺の先祖がフォード・ロベールベルクに奪われた土地は返してもらう。それ以外の権利書もついでにいただく。それだけで財産は信じられないぐらいに潤沢に増える。
フランには悪いが、彼女はおそらく土地がなくなっても生きていけるだろう。顔は美人だし、しばらく貧乏するかもしれないが、どこぞの男が拾ってくれるだろう。
あぁ、俺は本当に最低な男だ。
フランの婚約者である俺の本名は、ミカエル・チェニール・コンフォーだ。スルエラ生まれの父と母だが、元々は女王陛下の国に土地を持っていた。父のそのまた父、つまり俺の祖父がフォード・ロベールベルクに土地を奪われるまでの話だ。
赤い鷲を取り仕切るスルエラの王は病気だ。薬が必要だ。ロベールベルクの森の薬草と、それを扱えるロベールベルク公爵夫人を欲しがる理由はそれだ。つまりスルエラの国王が裏にいる取引だった。
あいつらは、あいにく、女王陛下にお願いしてロベールベルク公爵夫人から薬を調合してもらおうという思考回路は持ち合わせていない。そもそも赤い鷲には前科がある。ロベルーベルク公爵も誘拐してスルエラに幽閉していると聞いた時は心底驚いた。
スルエラに比べて圧倒的に金の面で貧しい女王陛下の国をスルエラは狙っている。もともと国家の乗っ取りを企んでいるのだ。
ロベールベルク公爵夫人は、夫が赤い鷲に連れ去られたのではないかと疑っていたらしい。だから赤い鷲から薬の調合を頼まれても、金を積まれても頑なに断った。それで赤い鷲は強硬手段に出ると決めて俺に白羽の矢が立った経緯がある。
夫人は夫が生きていないと思っているんだろう。だが、俺はロベールベルク公爵が死んだという話は聞いていない。
とにかく計算違いのことが起きている。俺はフランに心底夢中だ。彼女を愛してしまっている。
一時的な感情なのだろうか。
とてもそう思えないぐらいに彼女に心底惚れてしまった。
この手で彼女を救いたい。幸せにしたい。計画が狂った。
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