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第二章 恋
リサの衝撃 フランSide
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新興勢力のドアルーカは、新国でありながら破竹の勢いで海の覇権を握ろうとしていた。もはや海の新たな覇者と言える状況だ。我が国は完全にカタツムリのような歩みで出遅れている。
可愛らしい黄色い花を咲かせているメカルドニアの上にいるてんとう虫を見ながら「祖父のように貿易商人を自分がすることになったら」と私はぼーっと考えた。
――海を航海する旅はどうなのだろう?
――馬車で7時間進むと海辺の港について、そこから海に船で出て3日航海したら、辺境の国に港に着くとかかしら?
今まで考えてみたこともなかった。でも、ヘンリード校は海図も座標の見方も艦隊の編成も私たちに教えた。女王陛下は特殊能力を有する者たちで艦隊の乗組員のチームを作ろうとしているのだろうか。
――海賊のように?祖父のように私が海に出て行くの?ドアルーカのように我が国が海上の覇権を握るために。
私は元婚約者ミカエルのことを頭から追い出そうと、そんなことを考え始めた。
「エヴァ、リサと大事な話があるんだ」
私の横で湯に浸かれることに対する興奮を語っていたエヴァに、馬番ジョージがそんなことを言っている声がした。
私はハッとして顔を上げた。
エヴァは顔を赤らめて、そばかすだらけの頬を少し緩めて馬番ジョージにうなずいている。私の方に素早く目配せをエヴァはした。
「分かったわ。じゃあリサ、私は先に戻っているわ」
エヴァは私と馬番ジョージの間に生まれるロマンスを邪魔してはならないと思い込んでいる様子だ。跳ねるように軽やかな足取りでライラックの花の咲くフォーチェースター城の庭を横切って城の方に戻って行った。
私の後ろにウォルターと呼ばれた黒づくめの若い貴族が立っている。彼は私たちの話を聞くようだ。私は立ち上がった。
「フラン、聞いてくれ」
馬番ジョージは私の瞳をまっすぐに見つめて言った。
――今、私のことをフランと呼んだの?
「ミカエルがリサを味方につけたかもしれない。リサがミカエルに惹かれている」
私は衝撃の言葉を聞いて馬番ジョージの輝くような美貌を見つめた。彼の髪はくしゃくしゃだ。
――それなのに、彼ったら本当に信じられないほど魅力的な瞳と唇をしていて……。
「今、ミカエルと言った……?」
私はハッとして馬番ジョージに聞き返した。
「あぁ、君の元婚約者だったミカエルだ。彼があろうことかリサを籠絡したようだ。ロベールベルク公爵邸に行って一晩でなぜこうなるのか分からない。まだリサとは話ができていない」
私は困惑した。
「あなた、私のことをさっきフランと呼んだわよね?リサがロベールベルク公爵邸に行ったことを知っているのね?つまり……リサと私が入れ替わっていて、ここにいる私がフラン・マルガレーテ・ロベールベルクだと知っているということ?あなたは、私がリサ・アン・ロベールベルクではないと知っているのね?」
私は髪の毛に思わず手をやり、よく分からないことに直面して状況を整理しなければならない時にやるように、自分の髪の毛をぐしゃぐしゃに乱しながら、ジョージの顔を見つめた。
「そうだ」
馬番ジョージは短く答えた。彼の瞳は心配そうに私を見つめている。
「リサは……リサは……リサは、そんなことないと思うわ。彼女の父親は私の父親と同じロベールベルク公爵だわ。その証拠に私と彼女は瓜二つだったわ。私たちは祖母に似ているのよ。私はお父様のお母様にそっくりだと言われているの。つまり、同じ顔をしたリサもお父様のお母様にそっくりだということなの。リサは、あいつが何をしたのか知っていて、身を挺して時間を戻して……」
私は最後まで言い切れなかった。切なさと痛みともどかしさで、涙が込み上げてきて、そんなバカなリサがという思いでいっぱいになり、声が続かなかった。
「リサはあいつが何をしたのか知っているのに……そんなっ……うぅっ……」
私は泣き声を漏らしてしまった。
……なぜ?あいつはお母様を殺したかもしれないやつなのに……あいつはうちの土地財産を一切合財自分のものにするために権利書を盗んだやつななのに……
「フラン、一度リサと話そう。リサは君には正直に状況を話すと思う」
泣いて地面にしゃがみ込んだ私に、手を差し伸べた馬番ジョージは優しい眼差しで私を見つめていた。
私は彼の顔を見上げた。夕暮れの赤みのある日差しが彼の頬をピンクに染めあげていて、彼の瞳は夕日の木漏れ日を受けて煌めいていた。太陽が地に落ちようとしているその瞬間、フォーチェスター城の何もかもが美しさに染まっている中で、彼のくしゃくしゃの金髪ですら彼の周りに光を放つフレームとなり、私は彼に強烈に惹かれた。引き込まれそうだった。
私は手を差し伸べている彼の手を握って、ふらふらと立ち上がった。
「今、分かったわ。私に起きたことがリサに起きたのよ。そうだわ」
私は同じ女性として、同じ血筋として、リサの心の動きがつかめたと思った。私が馬番ジョージに惹かれたように、リサはミカエルに落ちたのだ。
「え?」
聞き返す馬番のジョージに、私は答えた。
「恋に落ちたのよ。おそらく正真正銘の本物の恋よ。だから、リサも不可抗力で正気を失ったのね。ダメだけどわかるわ。リサと話すわ」
「そうか?」
馬番ジョージは私の手をまだ握ったままで、私の説明にぽかんとした表情で私を見つめていた。
「でも、なぜあなたはこの入れ替わりを知っているのかしら?まさか……まさか女王陛下も知っていると言わないでしょうね?」
馬番ジョージは私の質問に黙った。図星のようだ。
――そういうことなのね。女王陛下も知っていて、馬番ジョージも知っていて、この流行りの黒づくめの衣装を着た若い貴族も知っているということね。メアリーとバロン教授は明らかに知らない様子だったわ。
私は後ろにいる黒づくめの若い貴族を振り返った。
「ウォルターといったわね?あなた全て説明してくださるかしら?あなたも知っているのでしょう」
私は沈みつつある赤い夕日を見つめた。
――本当に美しい城だわ。りんごの花が散る頃、私たちはまた困窮極める状態になるのかしら?時間を戻してもダメだったの?
ことロベールベルク公爵家の森が関わっているなると話は別だ。恋に落ちたとしても、私は守るべきものは守らねばならない。
悪いやつにやられるがままになるのは話は別だろう。
1点だけ、前回の時間軸と違うことがある。土地の権利書は全て私が持っている。この事実にはまだ誰も気づいていなそうだ。
――もしかしてミカエルはリサを籠絡することに夢中になっている?
私は冷静になって対処する必要がありそうだ。もう泣かずにそうしよう。
可愛らしい黄色い花を咲かせているメカルドニアの上にいるてんとう虫を見ながら「祖父のように貿易商人を自分がすることになったら」と私はぼーっと考えた。
――海を航海する旅はどうなのだろう?
――馬車で7時間進むと海辺の港について、そこから海に船で出て3日航海したら、辺境の国に港に着くとかかしら?
今まで考えてみたこともなかった。でも、ヘンリード校は海図も座標の見方も艦隊の編成も私たちに教えた。女王陛下は特殊能力を有する者たちで艦隊の乗組員のチームを作ろうとしているのだろうか。
――海賊のように?祖父のように私が海に出て行くの?ドアルーカのように我が国が海上の覇権を握るために。
私は元婚約者ミカエルのことを頭から追い出そうと、そんなことを考え始めた。
「エヴァ、リサと大事な話があるんだ」
私の横で湯に浸かれることに対する興奮を語っていたエヴァに、馬番ジョージがそんなことを言っている声がした。
私はハッとして顔を上げた。
エヴァは顔を赤らめて、そばかすだらけの頬を少し緩めて馬番ジョージにうなずいている。私の方に素早く目配せをエヴァはした。
「分かったわ。じゃあリサ、私は先に戻っているわ」
エヴァは私と馬番ジョージの間に生まれるロマンスを邪魔してはならないと思い込んでいる様子だ。跳ねるように軽やかな足取りでライラックの花の咲くフォーチェースター城の庭を横切って城の方に戻って行った。
私の後ろにウォルターと呼ばれた黒づくめの若い貴族が立っている。彼は私たちの話を聞くようだ。私は立ち上がった。
「フラン、聞いてくれ」
馬番ジョージは私の瞳をまっすぐに見つめて言った。
――今、私のことをフランと呼んだの?
「ミカエルがリサを味方につけたかもしれない。リサがミカエルに惹かれている」
私は衝撃の言葉を聞いて馬番ジョージの輝くような美貌を見つめた。彼の髪はくしゃくしゃだ。
――それなのに、彼ったら本当に信じられないほど魅力的な瞳と唇をしていて……。
「今、ミカエルと言った……?」
私はハッとして馬番ジョージに聞き返した。
「あぁ、君の元婚約者だったミカエルだ。彼があろうことかリサを籠絡したようだ。ロベールベルク公爵邸に行って一晩でなぜこうなるのか分からない。まだリサとは話ができていない」
私は困惑した。
「あなた、私のことをさっきフランと呼んだわよね?リサがロベールベルク公爵邸に行ったことを知っているのね?つまり……リサと私が入れ替わっていて、ここにいる私がフラン・マルガレーテ・ロベールベルクだと知っているということ?あなたは、私がリサ・アン・ロベールベルクではないと知っているのね?」
私は髪の毛に思わず手をやり、よく分からないことに直面して状況を整理しなければならない時にやるように、自分の髪の毛をぐしゃぐしゃに乱しながら、ジョージの顔を見つめた。
「そうだ」
馬番ジョージは短く答えた。彼の瞳は心配そうに私を見つめている。
「リサは……リサは……リサは、そんなことないと思うわ。彼女の父親は私の父親と同じロベールベルク公爵だわ。その証拠に私と彼女は瓜二つだったわ。私たちは祖母に似ているのよ。私はお父様のお母様にそっくりだと言われているの。つまり、同じ顔をしたリサもお父様のお母様にそっくりだということなの。リサは、あいつが何をしたのか知っていて、身を挺して時間を戻して……」
私は最後まで言い切れなかった。切なさと痛みともどかしさで、涙が込み上げてきて、そんなバカなリサがという思いでいっぱいになり、声が続かなかった。
「リサはあいつが何をしたのか知っているのに……そんなっ……うぅっ……」
私は泣き声を漏らしてしまった。
……なぜ?あいつはお母様を殺したかもしれないやつなのに……あいつはうちの土地財産を一切合財自分のものにするために権利書を盗んだやつななのに……
「フラン、一度リサと話そう。リサは君には正直に状況を話すと思う」
泣いて地面にしゃがみ込んだ私に、手を差し伸べた馬番ジョージは優しい眼差しで私を見つめていた。
私は彼の顔を見上げた。夕暮れの赤みのある日差しが彼の頬をピンクに染めあげていて、彼の瞳は夕日の木漏れ日を受けて煌めいていた。太陽が地に落ちようとしているその瞬間、フォーチェスター城の何もかもが美しさに染まっている中で、彼のくしゃくしゃの金髪ですら彼の周りに光を放つフレームとなり、私は彼に強烈に惹かれた。引き込まれそうだった。
私は手を差し伸べている彼の手を握って、ふらふらと立ち上がった。
「今、分かったわ。私に起きたことがリサに起きたのよ。そうだわ」
私は同じ女性として、同じ血筋として、リサの心の動きがつかめたと思った。私が馬番ジョージに惹かれたように、リサはミカエルに落ちたのだ。
「え?」
聞き返す馬番のジョージに、私は答えた。
「恋に落ちたのよ。おそらく正真正銘の本物の恋よ。だから、リサも不可抗力で正気を失ったのね。ダメだけどわかるわ。リサと話すわ」
「そうか?」
馬番ジョージは私の手をまだ握ったままで、私の説明にぽかんとした表情で私を見つめていた。
「でも、なぜあなたはこの入れ替わりを知っているのかしら?まさか……まさか女王陛下も知っていると言わないでしょうね?」
馬番ジョージは私の質問に黙った。図星のようだ。
――そういうことなのね。女王陛下も知っていて、馬番ジョージも知っていて、この流行りの黒づくめの衣装を着た若い貴族も知っているということね。メアリーとバロン教授は明らかに知らない様子だったわ。
私は後ろにいる黒づくめの若い貴族を振り返った。
「ウォルターといったわね?あなた全て説明してくださるかしら?あなたも知っているのでしょう」
私は沈みつつある赤い夕日を見つめた。
――本当に美しい城だわ。りんごの花が散る頃、私たちはまた困窮極める状態になるのかしら?時間を戻してもダメだったの?
ことロベールベルク公爵家の森が関わっているなると話は別だ。恋に落ちたとしても、私は守るべきものは守らねばならない。
悪いやつにやられるがままになるのは話は別だろう。
1点だけ、前回の時間軸と違うことがある。土地の権利書は全て私が持っている。この事実にはまだ誰も気づいていなそうだ。
――もしかしてミカエルはリサを籠絡することに夢中になっている?
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