未来の地球と辺境の星から 趣味のコスプレのせいで帝のお妃候補になりました。初めての恋でどうしたら良いのか分かりません!

西野歌夏

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4. 決着

第85話 素敵な時間(沙織)

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 帝と私の挙式の日取りが決まった。
 中世ヨーロッパのジュスタン伯爵が、ナディアと一緒に黒の秘密結社ひみつけっしゃとの示談じだんに持ち込んでくれたと聞いた。

 私はその話をサキのふわふわの白い背中を撫でながら、帝からお聞きした。
「ぜひ一度、お礼を申し上げたいのですが。」

 私は喜びのあまり、声が裏返うらがえった状態で帝に申し上げた。

「難しいと思うが、挙式に招待はしてみようと思う。」
「こちらから連絡をとる手段がないので、颯介そうすけやナディアからゲームの召喚がきた時に伝えるしかないと思う。」

 帝はそう言った。

 確かに、あれからナディアと颯介からのゲーム召喚は途絶とだええていた。私がプテラではなく忍びだと分かったからであろう。

 どうやってゲームから生還せいかんするのか、それはやはり私がプテラとして颯介を助けなければ無理なのだ。忍びの術が必要なのは間違いなさそうだと私も帝もわかっていた。

「赤の秘密結社ひみつけっしゃのトップに就任した牡丹ぼたんさんに相談してみましょうか。」
「そうだな。」
「まさみさんも何か方法をご存知かもしれませんね。」
「また、みんなで貴和豪一門きわごういちもんのレエリナサウラの引く恐車きょうしゃに乗るのも楽しそうだな。」
「そうでございますね。」

 私は帝とそのような話をしていると、浮き浮きした気持ちになるのを抑えられなかった。挙式も楽しみだけれども、おそれ多くもある。けれども冒険は、私の中にある何かをかき立てられてとてもワクワクするものだった。牡丹もまさみも同じタイプであろう。

「今日あたり、まさみの喫茶カフェに顔を出してみるか。」
「ぜひ!」

 一緒に行きたそうな顔をするサキの顔を眺めながら、私と帝は顔を見合わせて笑い合った。私は幸せだった。

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