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4. 決着
第78話 謀略を吹き飛ばせー ナディア降臨(帝)
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ー時は西暦2018年より数億年先の地球 忍歴2020年 帝の城ー
「カラスだってよ。翼竜のみんな!次の地球の支配者はおまえらの子孫だ!」
「喜べ!」
エクスロゲはニタニタして拡声器で叫んだ。
翼竜たちは、ヒソヒソとエクスロゲの話を伝えあってどよめいている。
「ちがーう!!!」
五右衛門が『雷声道の術』の術を使って叫んだ。
耳をつんざくような声がはっきりと、山脈も草原を埋め尽くす両陣の恐竜たちに届いた。
「お前は間違えているんだよ。わたしは、未来の地球がめちゃくちゃになった時代の者だ。」
「お・ま・え・の・せ・い・だ!!!!!!!」
五右衛門は、言葉を短く切ってはっきりと叫んだ。
「エクスロゲ、お前は戦犯として歴史に馬鹿な悪名を刻むんだ。数億年先の地球では、お前の馬鹿な振る舞いを恥じの最大の権化として『エクスチン』と呼ぶ。」
「はあ?意味わかんねーんだよ!」
エクスロゲは地団駄踏んで叫んだ。
「だからな。今、お前のやろうとしていることは間違っているんだ!」
数十万羽のカラスが今度は叫んだ。
耳が痛い。
「数億年先の地球はめちゃくちゃになり、生物が住めない星になった。」
「俺たちは地球を追われた。惑星から惑星に旅をして、住める星を探す羽目になった。」
「元はと言えば、今お前がやろうとしているクーデーターが原因なんだよ!」
空から声が降ってくる。
つんざくような声で耳が本当に痛い。
ふと気づけば、数十万羽のカラスが、数億羽に増えたように見える。
私ははっとして丘にいたはずの沙織を見た。
沙織が立ち上がり、『承継門前の術』の秘術でカラスを増幅させて見せているのだと私は気づいた。
「そんなの関係ねー!俺は帝を殺すんだ!」
エクスロゲは、トリケラトプスの巨体を振り絞って叫んだ。拡声器では、所詮は聞こえたのは周囲数百メートルってとこだなと私は思った。
「ザリガンコのこんちきやろう!」
私はわからずやのエクスロゲに頭にきた。帝にあるまじき発言をしてしまった。
「はあ?」
エクスロゲが目を剥いて激怒した瞬間に、空中にさっとナディアと颯介が現れた。すかさず、トリケラトプス二匹がナディアと颯介を支えて飛んでいる。
沙織と五右衛門が召喚されたのだと、私は気づいた。
「あーら、気だるいわ。」
ナディアはそう言うと、右手から光の光線を出して、激怒しているトリケラトプスのエクスロゲに放射した。
「ビリビリしちゃうけど?」
エクスロゲは骨が見えるほど、身悶えしてのたうち回った。
敵陣の恐竜も翼竜も、怯えて高速で後ろずさった。
忍術ではない異能を初めて見たのだ。訳のわからない魔術師のような人間がいきなり空中に現れて、大将を光線責めにしたのだ。無理もない。
畏敬の念を感じたはずだ。
「お待たせ、帝。遅れてごめんなさい。」
ナディアはにっこり笑って、光線を止めた。
「助かった。」
私はほっとしてナディアにうなずいた。
途端に、氷線でエクスロゲを颯介が氷漬けにした。
「姉さん、どうする?」
颯介が言った。
「さ、さ、寒い」
ブルブル震えるエクスロゲにナディアが言う。
「うふっ!数億年分、吹っ飛ばさせてあげるわ。」
ナディアは首をくるくる回しながら、笑いながら言った。
「耳をよーっくかっぽじって聞きな。お忘れのようだけど、1回だけ大昔に恐竜単独で支配者になった時代があったのよ。」
「そーんなにお望みとあれば?」
「そこに吹っ飛ばしてあげるわ。」
ナディアは美しい顔を天使のような微笑みでいっぱいにして言った。
「まあ、せいぜい楽しみなさい。」
「あ、知っていると思うけど?」
「隕石が落ちて焼け死ぬまでね。」
ナディアはそう言ってニヤッと笑い、フッと指に息を吹きかけて銃をうつまねをした。
「数億年分吹っ飛ばしてあげるわ!」
「じゃあね」
エクスロゲは一瞬で消えた。
「え?」
私は驚愕した。
「数億年分吹っ飛ばして、ザリガンコ・エクスロゲさんは、太古の昔に行かれました。」
「アーメン」
颯介はにっこり笑って言った。
エクスロゲは、どうやら数億年分の時間軸を超えせられたようだ。私は助かったのだ。
「カラスだってよ。翼竜のみんな!次の地球の支配者はおまえらの子孫だ!」
「喜べ!」
エクスロゲはニタニタして拡声器で叫んだ。
翼竜たちは、ヒソヒソとエクスロゲの話を伝えあってどよめいている。
「ちがーう!!!」
五右衛門が『雷声道の術』の術を使って叫んだ。
耳をつんざくような声がはっきりと、山脈も草原を埋め尽くす両陣の恐竜たちに届いた。
「お前は間違えているんだよ。わたしは、未来の地球がめちゃくちゃになった時代の者だ。」
「お・ま・え・の・せ・い・だ!!!!!!!」
五右衛門は、言葉を短く切ってはっきりと叫んだ。
「エクスロゲ、お前は戦犯として歴史に馬鹿な悪名を刻むんだ。数億年先の地球では、お前の馬鹿な振る舞いを恥じの最大の権化として『エクスチン』と呼ぶ。」
「はあ?意味わかんねーんだよ!」
エクスロゲは地団駄踏んで叫んだ。
「だからな。今、お前のやろうとしていることは間違っているんだ!」
数十万羽のカラスが今度は叫んだ。
耳が痛い。
「数億年先の地球はめちゃくちゃになり、生物が住めない星になった。」
「俺たちは地球を追われた。惑星から惑星に旅をして、住める星を探す羽目になった。」
「元はと言えば、今お前がやろうとしているクーデーターが原因なんだよ!」
空から声が降ってくる。
つんざくような声で耳が本当に痛い。
ふと気づけば、数十万羽のカラスが、数億羽に増えたように見える。
私ははっとして丘にいたはずの沙織を見た。
沙織が立ち上がり、『承継門前の術』の秘術でカラスを増幅させて見せているのだと私は気づいた。
「そんなの関係ねー!俺は帝を殺すんだ!」
エクスロゲは、トリケラトプスの巨体を振り絞って叫んだ。拡声器では、所詮は聞こえたのは周囲数百メートルってとこだなと私は思った。
「ザリガンコのこんちきやろう!」
私はわからずやのエクスロゲに頭にきた。帝にあるまじき発言をしてしまった。
「はあ?」
エクスロゲが目を剥いて激怒した瞬間に、空中にさっとナディアと颯介が現れた。すかさず、トリケラトプス二匹がナディアと颯介を支えて飛んでいる。
沙織と五右衛門が召喚されたのだと、私は気づいた。
「あーら、気だるいわ。」
ナディアはそう言うと、右手から光の光線を出して、激怒しているトリケラトプスのエクスロゲに放射した。
「ビリビリしちゃうけど?」
エクスロゲは骨が見えるほど、身悶えしてのたうち回った。
敵陣の恐竜も翼竜も、怯えて高速で後ろずさった。
忍術ではない異能を初めて見たのだ。訳のわからない魔術師のような人間がいきなり空中に現れて、大将を光線責めにしたのだ。無理もない。
畏敬の念を感じたはずだ。
「お待たせ、帝。遅れてごめんなさい。」
ナディアはにっこり笑って、光線を止めた。
「助かった。」
私はほっとしてナディアにうなずいた。
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「姉さん、どうする?」
颯介が言った。
「さ、さ、寒い」
ブルブル震えるエクスロゲにナディアが言う。
「うふっ!数億年分、吹っ飛ばさせてあげるわ。」
ナディアは首をくるくる回しながら、笑いながら言った。
「耳をよーっくかっぽじって聞きな。お忘れのようだけど、1回だけ大昔に恐竜単独で支配者になった時代があったのよ。」
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「そこに吹っ飛ばしてあげるわ。」
ナディアは美しい顔を天使のような微笑みでいっぱいにして言った。
「まあ、せいぜい楽しみなさい。」
「あ、知っていると思うけど?」
「隕石が落ちて焼け死ぬまでね。」
ナディアはそう言ってニヤッと笑い、フッと指に息を吹きかけて銃をうつまねをした。
「数億年分吹っ飛ばしてあげるわ!」
「じゃあね」
エクスロゲは一瞬で消えた。
「え?」
私は驚愕した。
「数億年分吹っ飛ばして、ザリガンコ・エクスロゲさんは、太古の昔に行かれました。」
「アーメン」
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