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2. レエリナサウラと秘密結社 →数億年前地球 中世ヨーロッパ
第52話 疑念(帝)
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私は帝をしている。
もの心ついた頃から帝と呼ばれる存在だった。父は早くに亡くなっていた。母はいる。
昔、地球には人間という生物が幅をきかせていたらしいが、今は『恐竜と忍び』が幅をきかせている。
周りを見渡しても、私と同じ忍びという種別と恐竜しかいない。恐竜の中でも翼竜が多い。
「今日、すごいゲームに参加しました。」
先日、作法教官の爺が不思議なゲームに参加したと積極的に話してくれた。今から思えば、爺からこのゲームの話をしてくれたのは、不思議な点だ。
なんでも、太古の地球にタイムスリップできるゲームらしい。それは、可愛らしい間宮沙織という忍びと、沙織と同じ職場の五右衛門という忍びが参加してしまっているらしい。
その二人は奉行所に勤めていることがわかった。
しかしほぼ同時に、私だけに届く密報で、間宮沙織が標的にされたという知らせが入った。
人間と忍びが話すことは基本的に許されない。忍びは人間の歴史の最後の瞬間まで知っているからだ。我々忍びは、人間が滅びた先の地球の支配者となった。何かが変われば、忍びが地球の支配者になる歴史もまた変わる可能性がある。それはあってはならないことだった。
ゲームは禁じられたゲームだ。そもそもそのゲームに忍びは参加できないはずであった。ゲームに参加して生き延びる人間も存在しえないはずだった。なぜか、そのありえないこと二つが同時に起きている。
私は瞬時の判断で決めた。間宮沙織を守れる方法は他に思いつかなかった。
「間宮家の次女の間宮沙織をお妃候補にする。」
私の指令は、奥奉行に最高級の密令として速やかに伝えられた。
私の特権で間宮沙織を庇護しよう。それにはお妃候補にしてしまうのが一番早い。最高級の護衛体制が瞬時に構築できる。
ありえないこと二つが起きてしまった理由を何より私は知りたかった。若い忍びが標的にされるのは耐えがたかった。
そこから目まぐるしい速さで私の日常が変わった。
「今日、すごいゲームに参加しました。」
振り返っても、私に対する爺の最初の言動はおかしいと思う。私は爺に対して、改めて疑念を持った。密かに確かめなければならない。
しばらく爺に暇を出させて、城から遠ざけた方が良いかも知れぬな。
もの心ついた頃から帝と呼ばれる存在だった。父は早くに亡くなっていた。母はいる。
昔、地球には人間という生物が幅をきかせていたらしいが、今は『恐竜と忍び』が幅をきかせている。
周りを見渡しても、私と同じ忍びという種別と恐竜しかいない。恐竜の中でも翼竜が多い。
「今日、すごいゲームに参加しました。」
先日、作法教官の爺が不思議なゲームに参加したと積極的に話してくれた。今から思えば、爺からこのゲームの話をしてくれたのは、不思議な点だ。
なんでも、太古の地球にタイムスリップできるゲームらしい。それは、可愛らしい間宮沙織という忍びと、沙織と同じ職場の五右衛門という忍びが参加してしまっているらしい。
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振り返っても、私に対する爺の最初の言動はおかしいと思う。私は爺に対して、改めて疑念を持った。密かに確かめなければならない。
しばらく爺に暇を出させて、城から遠ざけた方が良いかも知れぬな。
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