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全世界の諸君に告ぐ

44_国際社会の裏側と表の世界のニュース

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翌日は国際社会の裏側は大変な騒ぎになった。
表の世界では、不審な雨でニュースは持ちきりだった。数百本の水柱のような雨が集中的に降って、武器だけ全滅させたというニュースは世界を瞬く間に巡った。
何せ、武器倉庫が全滅したらしいという。そんなことがあるのか?という具合に、世界中の気象学者がコメントを求められた。

裏社会は誰がそんなことを成し得たかの噂が駆け巡り、武器調達を新たにしようとしたら、世界中の武器が誰かに買い占められていたことに気づいて大騒ぎになった。

ガールズバンドは、表向きは平和そうに移動し、次のコンサートに向けたリハ-サルをこなしていた。だが、緊迫した状態だった。猫のモーリーと、国防長官宅の猫ことダルマが国境を超えてくるまでは、皆心配で生きた心地がしなかった。最終的に、ゴムドリが敵国のサーバーに侵入してしまった。そして、ちょっとだけ細工をして、ソフィとダルマを国境近くまで移動可能にした。ソフィとダルマが一時的に敵国要人になったのだ。猫の姿でてくてく歩いて国境を越え、中立国に入ったところでやっとミッチェリアルメンバーは一息ついた。

悪いことはするものではない。
寿命が縮む。この場合は結果的に平和をもたらすためのミッションかもしれないが、リスクが高すぎた。

そして、金の亡者ことメロンのボスが(ソフィのボスが、モーリーの飼い主が)、我慢できずについにミカナに会いにやってきてしまった。
メロンのボスは、金の力でどうにかこうにかガールズバンドミッチェリアルのコンサートのチケットを手に入れたらしい。
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