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全世界の諸君に告ぐ
38_ゴムドリの引き込み
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「まったくよ。あの伊賀ウオーターメロンのやつ。」
俺はここ数ヶ月数え切れないほどついた悪態を再びつきながら、パソコンを叩きまくっていた。
「いきなり辞めやがって。あの変人めが。」
俺の悪態は止まらない。
何せ、あのハーバード卒の新人のウオーターメロンってやつは、超のつく優秀なやつだった。ど変人だったがな。
この俺さまが舌を巻くほど豊富な知識を持っていた。こと動物に関しては、そこら辺の辞書以上の知識を持っていて、博識って表現じゃ足りないぐらいの博学だった。
紛争地域で役立てる鳥型ドローン開発は、国にとって必達事項だった。あいつはレーダーをごまかせる動物と思わせる動きに熟知していた。
数千万もするコンピューターをまるで蝶が舞っているかのような手つきで軽やかに操って、ドローンの擬態に修正をかけられるやつだった。
それがいきなり辞めやがって。
あいつがやってきて以来、とんでもないスピードで開発が進んでいたのに、勝手に消えやがった。おかげで俺が楽していた分がパアになり、俺が一人で開発をリードしなければならなくなった。
ここには基本的には優秀な奴しかいない。
だが、この開発は特殊な博識を必要とする。俺かあいつか。
そのくらいのレベルじゃないと、世界最高レベルで度肝を抜くものは作れない。
俺は、巨大コンピューター群に向かって、回転椅子をくるっと回した。
「まったくよ・・・・・」
腕を頭の後ろで組んで、考え込む。
一体あいつはどこに行ったんだ?
その時だ。
俺のスマホにメッセージが届いた。
俺は舌打ちして、メッセージをのぞいた。
「は?」
俺はスマをひっつかんだ。
「伊賀ウオーターメロンです、だと?」
なんと、あいつからの数ヶ月ぶりの連絡だった。
「報酬を弾む仕事があります。ゴムドリさんの力がないと実現できない仕事です。そのあなたの目の前にある巨大コンピューター2セット買えるぐらいの報酬を弾みます。」
俺は声に出して読み上げた。
「いやいや。ウオーターメロン。どんなヤバいところに就職したんだ?」
俺は警戒すると同時に呆れた。
その瞬間に電話が鳴った。
俺は一応でた。
だって、ほら。報酬が桁違いだから。一応ね。
「なんだよ。」
俺はぶっきらぼうに言った。
「ヤバい仕事があります。」
なつかしの伊賀ウオーターメロンの声だった。
「お前、いきなり辞めやがって。今、どこで何してんだよ。」
俺は一応、聞いた。社交辞令だからな。
「今、オークランドにいます。で、バカ高い報酬を弾む正義の仕事があります。やりますか?やりませんか?」
伊賀ウオーターメロンは、例の澄ました声で、機械的な調子で俺に言った。
こいつの喋り方は変わんねえ。
「正義の仕事?」
俺は一応聞いた。まあ、正義の仕事で報酬高いとくれば、聞かないのは損だ。
それにこいつはど変人だが、嘘はつかない。それは俺はよく知っていた。
「はい。紛争地域への食料配達ドローン操作。」
伊賀ウオーターメロンは、端的にそれだけ言った。
「やる。」
俺は回答は決まった。
あの伊賀ウオーターメロンと作っていたドローンは、そういうやつだ。本気でやるというなら、俺はやるぜ。ど変人だが、こいつはマジで天才だからな。
「口座に振り込みます。口座番号を言ってください。」
伊賀ウオーターメロンがそう言って、俺は口頭で口座番号を言った。
「振り込みましたよ。確認してください。では、本気でゴムドリさんの力を発揮してもらいます。ターゲットはXXXXXXです。」
伊賀ウオーターメロンの機械的な声がそう言った。
げっ。
マジかよ。紛争ど真ん中の配達か。
腕がなるぜ。
俺は電話が切れると、すぐさま口座の残高をスマホでチェックした。
目の玉が飛びれるほどの額が入金されていた。
こいつは、マジだぜ。
俺は腕がなると思い、首と腕をぶん回した。
俺様が協力するからには、世界がたまげるものを見せてやるぜ。
俺はここ数ヶ月数え切れないほどついた悪態を再びつきながら、パソコンを叩きまくっていた。
「いきなり辞めやがって。あの変人めが。」
俺の悪態は止まらない。
何せ、あのハーバード卒の新人のウオーターメロンってやつは、超のつく優秀なやつだった。ど変人だったがな。
この俺さまが舌を巻くほど豊富な知識を持っていた。こと動物に関しては、そこら辺の辞書以上の知識を持っていて、博識って表現じゃ足りないぐらいの博学だった。
紛争地域で役立てる鳥型ドローン開発は、国にとって必達事項だった。あいつはレーダーをごまかせる動物と思わせる動きに熟知していた。
数千万もするコンピューターをまるで蝶が舞っているかのような手つきで軽やかに操って、ドローンの擬態に修正をかけられるやつだった。
それがいきなり辞めやがって。
あいつがやってきて以来、とんでもないスピードで開発が進んでいたのに、勝手に消えやがった。おかげで俺が楽していた分がパアになり、俺が一人で開発をリードしなければならなくなった。
ここには基本的には優秀な奴しかいない。
だが、この開発は特殊な博識を必要とする。俺かあいつか。
そのくらいのレベルじゃないと、世界最高レベルで度肝を抜くものは作れない。
俺は、巨大コンピューター群に向かって、回転椅子をくるっと回した。
「まったくよ・・・・・」
腕を頭の後ろで組んで、考え込む。
一体あいつはどこに行ったんだ?
その時だ。
俺のスマホにメッセージが届いた。
俺は舌打ちして、メッセージをのぞいた。
「は?」
俺はスマをひっつかんだ。
「伊賀ウオーターメロンです、だと?」
なんと、あいつからの数ヶ月ぶりの連絡だった。
「報酬を弾む仕事があります。ゴムドリさんの力がないと実現できない仕事です。そのあなたの目の前にある巨大コンピューター2セット買えるぐらいの報酬を弾みます。」
俺は声に出して読み上げた。
「いやいや。ウオーターメロン。どんなヤバいところに就職したんだ?」
俺は警戒すると同時に呆れた。
その瞬間に電話が鳴った。
俺は一応でた。
だって、ほら。報酬が桁違いだから。一応ね。
「なんだよ。」
俺はぶっきらぼうに言った。
「ヤバい仕事があります。」
なつかしの伊賀ウオーターメロンの声だった。
「お前、いきなり辞めやがって。今、どこで何してんだよ。」
俺は一応、聞いた。社交辞令だからな。
「今、オークランドにいます。で、バカ高い報酬を弾む正義の仕事があります。やりますか?やりませんか?」
伊賀ウオーターメロンは、例の澄ました声で、機械的な調子で俺に言った。
こいつの喋り方は変わんねえ。
「正義の仕事?」
俺は一応聞いた。まあ、正義の仕事で報酬高いとくれば、聞かないのは損だ。
それにこいつはど変人だが、嘘はつかない。それは俺はよく知っていた。
「はい。紛争地域への食料配達ドローン操作。」
伊賀ウオーターメロンは、端的にそれだけ言った。
「やる。」
俺は回答は決まった。
あの伊賀ウオーターメロンと作っていたドローンは、そういうやつだ。本気でやるというなら、俺はやるぜ。ど変人だが、こいつはマジで天才だからな。
「口座に振り込みます。口座番号を言ってください。」
伊賀ウオーターメロンがそう言って、俺は口頭で口座番号を言った。
「振り込みましたよ。確認してください。では、本気でゴムドリさんの力を発揮してもらいます。ターゲットはXXXXXXです。」
伊賀ウオーターメロンの機械的な声がそう言った。
げっ。
マジかよ。紛争ど真ん中の配達か。
腕がなるぜ。
俺は電話が切れると、すぐさま口座の残高をスマホでチェックした。
目の玉が飛びれるほどの額が入金されていた。
こいつは、マジだぜ。
俺は腕がなると思い、首と腕をぶん回した。
俺様が協力するからには、世界がたまげるものを見せてやるぜ。
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