7 / 64
第一章 死に戻りからの婚約破棄と出会い
ナイトドレス(1)
しおりを挟む
1867年6月21日。アルベルト王太子に挙式1週間前にフラれて死んでしまい、1年前に戻ったのが昨日。1年後に20歳で死んでしまう運命を変えて生き延びるために、アルベルト王太子との婚約を断ったのが昨日。その腹いせに死の砂漠への追放命令が王妃から通達されたので、今日は魔力で砂漠に家ごと移動する日だ。
コルセットが邪魔だ。
私は全身の魔力を最大限に発動するために、薄着になろうとしていた。
――ナイトドレスだわ。あれなら薄手で、体を締め付けないわ。
服を脱いで素早くスケスケのナイトドレスに着替えた。一度も着たことのないモノだ。もう、王太子に別れを告げた私には用がないものだ。足を広げやすいように、ハサミで太物から下の布を大胆に切り捨てた。
一世一代の魔力を発動するのだから、私も真剣だった。
昨晩遅くまでかかって、魔術書や私の衣類や身の回りのものをアリス・スペンサーの家に運び込んだ。この家はしばらく使われてはいなかったものの、メイドたちによって定期的にお手入れされていたために快適だった。昨晩は何の問題もなく、私はこの家の客室に泊まった。
テレサやミラ、執事のレイトンも昨晩遅くまで様々なモノを運び込んでいた。彼らは荷車を馬に引かせて大量の荷物を運び込んでいた。
そして今朝早くから、またバタバタと3人がそれぞれ忙しく準備を進めている音が聞こえていた。私は目覚めてすぐに、八芒星を床に描いた。果樹園で採れたまだ青いリンゴをかじりながら、必要なモノを使って魔力を増大させようとしていた。
髪を全部下ろしてナイトドレスに着替えた私は、素足で歩きながら、階下にいる3人に声をかけた。
「みんな、試すわよ。ちょっと玄関の外に出ていてくれる?」
「はい、お嬢様っ!」
口々に声がして、皆が玄関から外に出た音がした。
私は深呼吸をした。深く息を吸い込み、魔力が指先から髪の毛一本一本まで行き渡るのを感じた。そのまま、目をつぶった。
「だめだわ。お腹に何かを入れないと」
私はそう呟くと、空腹で朝食をまだ食べていなかったことを思い出して、かじりかけのリンゴを手にして、階下のキッチンまで降りて行った。何か少しつまめるものが欲しい。
執事のレイトンが持ち込んでくれたらしい箱の中に、白ワインのボトルを見つけた。
白ワインのボトルを開けて、グラスに入れて飲んだ。リンゴをかじりながら、何かパンにはさむモノが何かないかと辺りをを見渡した時、ドンドンと音がした。レイトンたちがいるはずの玄関の方ではない。
私はキッチンの横にある、勝手口の方に歩いて行って扉を開けた。そして驚きのあまりに、かじりかけのリンゴを落としてしまった。
「おっと!」
快活な声をあげて落ちかけたリンゴを拾ったのは、ブルーの瞳を輝かせて立っていたアルベルト王太子だった。
「今朝の新聞を持ってきたよ」
彼は爽やかでハンサムな顔をいっそう魅力的な笑いで包んで、私にリンゴと新聞を差し出した。
私は思わず後ろに後ずさった。髪の毛は下ろされ、スケスケのナイトドレスを着ている。私の体は何にも締め付けられず、体のラインは朝日に透けて丸見えだろう。
王太子からもらった新聞で思わず胸を隠そうとした。
「待って。ほら、ここだ。一面に僕らの事が書いてある」
彼は私が胸を隠そうとした新聞を再び手に取って広げてみせた。
『まもなく、王子がディアーナ・ブランドン嬢に結婚を申し込むか』
彼はわざわざ読み上げてくれた。
「世論は僕らの婚約を願っている。僕が君に恋をしていることは国民にもバレバレだ。僕の気持ちを受け取ってくれないだろうか」
アルベルト王子は私のそばにグッと近づいてきて、新聞をそばのテーブルに置いて、私の手からもリンゴをそっと取り、テーブルの上に置いた。
彼の両手が私の下ろしている髪の毛を包んでゆっくりと撫でた。私の2つの立派な双璧に彼の視線が落ちて、彼が真っ赤になった。私はさっきナイトドレスの裾を足が思いっきり開くようにハサミで短く切ったことを思い出した。私の足は太ももまで丸見えだ。
「なぜ、こんなに挑発的な格好をしているんだ……?」
――あなたから逃げようとしたら、あなたのお母様に砂漠への追放を命じられたから、大きな魔力を命がけで発動しようとしているからでしょう?
私は思ったことをそのまま言いたかったが、できなかった。彼の唇が私の唇に押し当てられて、私は腰をグッと引き寄せられたからだ。
逃げようとしたのに、王太子は離してくれない。彼の両手はそのまま上に上がってくる。
――まずいわっ!
彼の体は私にピッタリと押し当てられていて、彼の瞳には私だけが映っていて、彼は最高に魅惑的な表情で私を見つめている。
「行かないで、愛しているんだ」
王太子は私に囁いた。
私は身悶えした。危うく流されるところだ。まだ私は彼に恋をしているから。まだ彼のことがとても好きだから。
だが、私は渾身の力でアルベルト王太子を突き飛ばした。
「えっ!?」
アルベルト王太子はブランドン公爵家の庭に思いっきり尻餅をついた。
「ごめんなさいっ!好きだけれど、もう一緒にいられないの。私のことは忘れてください」
私は勝手口の扉をバタンを閉めた。私が過去の人生から得た経験から言うと、男性は自分の指の先からこぼれ落ちた、これほど挑発的な格好をした恋人の姿は、絶対に忘れられないだろうということだ。私は自分を1年後にふるであろう恋人に、意図せずに一矢向いたことになるのかもしれない。
――仕返しだわ。マリー王女と結婚した後から、あの時手に入らなかった魅惑の果実のことを彼は何度も思い出す可能性ができた……。
私はこの仕返しのチャンスを最大限に効果良く使いたくなり、うずうずしてした。そして、自分を抑えきれず、もう一度ドアを開けた。
かつてしたことがない挑発的なポーズを自分の体を使って彼にした。体を横にして、大きな胸を強調して短いスカートをチラリと揺らした。過去の人生で見聞きした効果を狙ったのだ。まだ尻餅をついたままだった彼の顔は真っ赤になった。
「じゃあね、さよなら」
そこからの私の行動は褒められたものではないと自覚しているが、私は唇を尖らせて投げキッスをアルベルト王太子にした。彼が目を見開いた瞬間に、ドアをバタンと勢いよく閉めた。
そして、恥ずかしさを忘れるために、思いっきり魔力の出力をあげた。一瞬で家全体を消した。
「あっ!レイトンたちを忘れていた!」
私は先走ってしまったことに気づいて、慌てて家を元の姿に戻した。勝手口からドアを開けて外に出て、まだ尻餅をついたままの王太子の前を無表情で通り過ぎて、玄関の方に叫んだ。
「みんな、準備できたから家の中に入ってちょうだい!」
私の掛け声で、執事のレイトンと2人のメイドが玄関から家の中に飛び込む音が聞こえた。
私はまだ尻餅をついているハンサムな王太子の前に仁王立ちした。そしてすっと屈んで彼の頬を両手で優しく包み込み、風のようなキスをした。次の瞬間には、一目散に家の中に飛び込んだ。
「さようなら、アルベルト王太子!私も愛していたわ。でも、もう私のことは忘れて」
勝手口を閉めると、執事のレイトンたちに声をかけながら、私は階段を駆け上がった。両手には白ワインのグラスとパンを持っていた。
「何かにつかまって!」
コルセットが邪魔だ。
私は全身の魔力を最大限に発動するために、薄着になろうとしていた。
――ナイトドレスだわ。あれなら薄手で、体を締め付けないわ。
服を脱いで素早くスケスケのナイトドレスに着替えた。一度も着たことのないモノだ。もう、王太子に別れを告げた私には用がないものだ。足を広げやすいように、ハサミで太物から下の布を大胆に切り捨てた。
一世一代の魔力を発動するのだから、私も真剣だった。
昨晩遅くまでかかって、魔術書や私の衣類や身の回りのものをアリス・スペンサーの家に運び込んだ。この家はしばらく使われてはいなかったものの、メイドたちによって定期的にお手入れされていたために快適だった。昨晩は何の問題もなく、私はこの家の客室に泊まった。
テレサやミラ、執事のレイトンも昨晩遅くまで様々なモノを運び込んでいた。彼らは荷車を馬に引かせて大量の荷物を運び込んでいた。
そして今朝早くから、またバタバタと3人がそれぞれ忙しく準備を進めている音が聞こえていた。私は目覚めてすぐに、八芒星を床に描いた。果樹園で採れたまだ青いリンゴをかじりながら、必要なモノを使って魔力を増大させようとしていた。
髪を全部下ろしてナイトドレスに着替えた私は、素足で歩きながら、階下にいる3人に声をかけた。
「みんな、試すわよ。ちょっと玄関の外に出ていてくれる?」
「はい、お嬢様っ!」
口々に声がして、皆が玄関から外に出た音がした。
私は深呼吸をした。深く息を吸い込み、魔力が指先から髪の毛一本一本まで行き渡るのを感じた。そのまま、目をつぶった。
「だめだわ。お腹に何かを入れないと」
私はそう呟くと、空腹で朝食をまだ食べていなかったことを思い出して、かじりかけのリンゴを手にして、階下のキッチンまで降りて行った。何か少しつまめるものが欲しい。
執事のレイトンが持ち込んでくれたらしい箱の中に、白ワインのボトルを見つけた。
白ワインのボトルを開けて、グラスに入れて飲んだ。リンゴをかじりながら、何かパンにはさむモノが何かないかと辺りをを見渡した時、ドンドンと音がした。レイトンたちがいるはずの玄関の方ではない。
私はキッチンの横にある、勝手口の方に歩いて行って扉を開けた。そして驚きのあまりに、かじりかけのリンゴを落としてしまった。
「おっと!」
快活な声をあげて落ちかけたリンゴを拾ったのは、ブルーの瞳を輝かせて立っていたアルベルト王太子だった。
「今朝の新聞を持ってきたよ」
彼は爽やかでハンサムな顔をいっそう魅力的な笑いで包んで、私にリンゴと新聞を差し出した。
私は思わず後ろに後ずさった。髪の毛は下ろされ、スケスケのナイトドレスを着ている。私の体は何にも締め付けられず、体のラインは朝日に透けて丸見えだろう。
王太子からもらった新聞で思わず胸を隠そうとした。
「待って。ほら、ここだ。一面に僕らの事が書いてある」
彼は私が胸を隠そうとした新聞を再び手に取って広げてみせた。
『まもなく、王子がディアーナ・ブランドン嬢に結婚を申し込むか』
彼はわざわざ読み上げてくれた。
「世論は僕らの婚約を願っている。僕が君に恋をしていることは国民にもバレバレだ。僕の気持ちを受け取ってくれないだろうか」
アルベルト王子は私のそばにグッと近づいてきて、新聞をそばのテーブルに置いて、私の手からもリンゴをそっと取り、テーブルの上に置いた。
彼の両手が私の下ろしている髪の毛を包んでゆっくりと撫でた。私の2つの立派な双璧に彼の視線が落ちて、彼が真っ赤になった。私はさっきナイトドレスの裾を足が思いっきり開くようにハサミで短く切ったことを思い出した。私の足は太ももまで丸見えだ。
「なぜ、こんなに挑発的な格好をしているんだ……?」
――あなたから逃げようとしたら、あなたのお母様に砂漠への追放を命じられたから、大きな魔力を命がけで発動しようとしているからでしょう?
私は思ったことをそのまま言いたかったが、できなかった。彼の唇が私の唇に押し当てられて、私は腰をグッと引き寄せられたからだ。
逃げようとしたのに、王太子は離してくれない。彼の両手はそのまま上に上がってくる。
――まずいわっ!
彼の体は私にピッタリと押し当てられていて、彼の瞳には私だけが映っていて、彼は最高に魅惑的な表情で私を見つめている。
「行かないで、愛しているんだ」
王太子は私に囁いた。
私は身悶えした。危うく流されるところだ。まだ私は彼に恋をしているから。まだ彼のことがとても好きだから。
だが、私は渾身の力でアルベルト王太子を突き飛ばした。
「えっ!?」
アルベルト王太子はブランドン公爵家の庭に思いっきり尻餅をついた。
「ごめんなさいっ!好きだけれど、もう一緒にいられないの。私のことは忘れてください」
私は勝手口の扉をバタンを閉めた。私が過去の人生から得た経験から言うと、男性は自分の指の先からこぼれ落ちた、これほど挑発的な格好をした恋人の姿は、絶対に忘れられないだろうということだ。私は自分を1年後にふるであろう恋人に、意図せずに一矢向いたことになるのかもしれない。
――仕返しだわ。マリー王女と結婚した後から、あの時手に入らなかった魅惑の果実のことを彼は何度も思い出す可能性ができた……。
私はこの仕返しのチャンスを最大限に効果良く使いたくなり、うずうずしてした。そして、自分を抑えきれず、もう一度ドアを開けた。
かつてしたことがない挑発的なポーズを自分の体を使って彼にした。体を横にして、大きな胸を強調して短いスカートをチラリと揺らした。過去の人生で見聞きした効果を狙ったのだ。まだ尻餅をついたままだった彼の顔は真っ赤になった。
「じゃあね、さよなら」
そこからの私の行動は褒められたものではないと自覚しているが、私は唇を尖らせて投げキッスをアルベルト王太子にした。彼が目を見開いた瞬間に、ドアをバタンと勢いよく閉めた。
そして、恥ずかしさを忘れるために、思いっきり魔力の出力をあげた。一瞬で家全体を消した。
「あっ!レイトンたちを忘れていた!」
私は先走ってしまったことに気づいて、慌てて家を元の姿に戻した。勝手口からドアを開けて外に出て、まだ尻餅をついたままの王太子の前を無表情で通り過ぎて、玄関の方に叫んだ。
「みんな、準備できたから家の中に入ってちょうだい!」
私の掛け声で、執事のレイトンと2人のメイドが玄関から家の中に飛び込む音が聞こえた。
私はまだ尻餅をついているハンサムな王太子の前に仁王立ちした。そしてすっと屈んで彼の頬を両手で優しく包み込み、風のようなキスをした。次の瞬間には、一目散に家の中に飛び込んだ。
「さようなら、アルベルト王太子!私も愛していたわ。でも、もう私のことは忘れて」
勝手口を閉めると、執事のレイトンたちに声をかけながら、私は階段を駆け上がった。両手には白ワインのグラスとパンを持っていた。
「何かにつかまって!」
78
お気に入りに追加
283
あなたにおすすめの小説

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
所詮、わたしは壁の花 〜なのに辺境伯様が溺愛してくるのは何故ですか?〜
しがわか
ファンタジー
刺繍を愛してやまないローゼリアは父から行き遅れと罵られていた。
高貴な相手に見初められるために、とむりやり夜会へ送り込まれる日々。
しかし父は知らないのだ。
ローゼリアが夜会で”壁の花”と罵られていることを。
そんなローゼリアが参加した辺境伯様の夜会はいつもと雰囲気が違っていた。
それもそのはず、それは辺境伯様の婚約者を決める集まりだったのだ。
けれど所詮”壁の花”の自分には関係がない、といつものように会場の隅で目立たないようにしているローゼリアは不意に手を握られる。
その相手はなんと辺境伯様で——。
なぜ、辺境伯様は自分を溺愛してくれるのか。
彼の過去を知り、やがてその理由を悟ることとなる。
それでも——いや、だからこそ辺境伯様の力になりたいと誓ったローゼリアには特別な力があった。
天啓<ギフト>として女神様から賜った『魔力を象るチカラ』は想像を創造できる万能な能力だった。
壁の花としての自重をやめたローゼリアは天啓を自在に操り、大好きな人達を守り導いていく。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
このたび聖女様の契約母となりましたが、堅物毒舌宰相閣下の溺愛はお断りいたします! と思っていたはずなのに
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
マーベル子爵とサブル侯爵の手から逃げていたイリヤは、なぜか悪女とか毒婦とか呼ばれるようになっていた。そのため、なかなか仕事も決まらない。運よく見つけた求人は家庭教師であるが、仕事先は王城である。
嬉々として王城を訪れると、本当の仕事は聖女の母親役とのこと。一か月前に聖女召喚の儀で召喚された聖女は、生後半年の赤ん坊であり、宰相クライブの養女となっていた。
イリヤは聖女マリアンヌの母親になるためクライブと(契約)結婚をしたが、結婚したその日の夜、彼はイリヤの身体を求めてきて――。
娘の聖女マリアンヌを立派な淑女に育てあげる使命に燃えている契約母イリヤと、そんな彼女が気になっている毒舌宰相クライブのちょっとずれている(契約)結婚、そして聖女マリアンヌの成長の物語。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる