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第三章 囚われの身から幸せへ
聖女の剣と盾 マルグリッドSide
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私の目の前に、ゼルニエ侯爵夫人が現れた。右手に地図、左手にワインのグラスを持っていた。
「あら、マルグリッド」
また酔っているようだ。
ヴァイオレットはゼルニエ侯爵夫人を獲物を見つけた時のような目で見た。
――こ、怖い。
今日のヴァイオレットは本気のようだ。
「私が聖女の力を持っていると判明した時もあなたは私のそばにいた。あなたはよく私のそばにいてくれた。実の母を亡くした私をとても可愛いがってくれたわ。シャーロットおばさま」
そう言いながら、聖女ヴァイオレットの瞳の周りに紫色のオーラが漂い始めた。私は怖くなって後ずさった。
「おばさまは、私の名付け親ですわね。名付け親で、私の名前の中にエリザベス・ジョージアナを入れたわ。バルドンと。バリドン公爵家の長女が正式な名前はバルドンなのよ。シャーロッット・エリザベス・ジョージアナ・バルドン・ゼルニエ。おばさまの名前が完璧に私の正式の名前に入っているわ」
ゼルニエ侯爵夫人のワイングラスの中には、ビールがきっと入っている。私は確信していた。貴族ビールのヴァイツェンを彼女は愛飲している。食糧であるパンの原料である小麦を酒に使用する製法は貴族にしか認められていない。ポップをほぼ使わないのでフルーティな味わいで、苦味がないビールだ。
「シャーロットおばさまのビール好きは私もよく知っているわ。今日もご機嫌ですわね、おばさま」
ヴァイオレットが核心に近づいているということに私は震える思いだった。だが、ゼルニエ侯爵夫人は酔っているのか、ヘラヘラしている。
「私の名前を使って、私の力を盗んだことがあった?」
ヴァイオレットの言葉に氷のような冷たさを私は感じてゾッとした。聖女カトリーヌがハッとした顔でヴァイオレットとゼルニエ夫人を交互に見つめた。
「何を言っているの?ヴァイオレット」
ヴァイオレットの手から紫色の帯のような気体がうねるように出て、床を這い、ゼルニエ侯爵夫人の首のあたりまで這い上がった。ゆっくりと首に巻きつき、ヴァイオレットはそれを険しい視線で見つめている。
「ねえ、私の名前を使って、私の力でスキルを発動して、魔導師ジーニンに何をしたの?おばさま」
「何って。ちょっと生意気で邪魔でしょ?彼にはさほど力はないわ。彼のアルゴリズムを私が使ってあげたって話でしょ」
「それはあなたの力ではできないことでしょう。私の力を盗んでやったわね?」
「まぁ、名前が同じだから、ちょっと使っちゃったかもしれないわね」
ヴァイオレットの声が少し震えているように感じた。
「おばさま。正直に答えてくださるかしら?私の亡くなった母は、亡くなる必要がない時に亡くなったわ。奇妙で不自然な死だと、使用人の誰しもが口にしていたわ。シャーロットおばさま、あなたが何か私の母にしたわよね?母があなたの陰謀を見抜いたのじゃないかしら。あなたは、赤ん坊の私に力があることを見抜いていて、名付け親として自分の名前を私の名前に入れ込んだ。私の推理は合っているかしら?」
ヴァイオレットの静かな問いかけに、「ふん」とゼルニエ侯爵夫人は鼻で笑った。
「まあ、あなたのお母様には悪いことをしたと思っているわ。赤ん坊のあなたは、泣いて時々モノをほんの少し動かすことがあったの。あなたのお母様と私しか知らなかったことよ。私がつけた名前にあなたのお母様はそりゃあ怒ったわ」
「反転の法則で、私が名乗れば、あなたの名前を使ってスキルを発動できる永久魔法を仕込んだ。それは名付け式に呼んだ、隣国カール大帝の乳母のところにいた術師が仕込んだのよね?」
ヴァイオレットの言葉にゼルニエ侯爵夫人はビクッとした。
――まずい。
――カール大帝の乳母の術師が出てくるのはまずい。逃げた方がいい。
私は部屋の中のドアの方に走った。
「その腕輪を外してあげるわ」
私は腕輪が外れる音を聞いた。床にことんと音をたてて宝石のついた腕輪が落ちた。しかし、縄で腕を後ろに縛り上げられていた。
「マルグリッド、話せるようにしたのだから、あなたが知っていることは話しなさいっ!」
ヴァイオレットは私を一喝した。私は逡巡した。ヴァイオレットが本気で怒ったら、きっとゼルニエ侯爵夫人などひとたまりもないだろう。何より、彼女は陰謀のからくりに気づいてしまったようだ。
「母を殺した?」
ヴァイオレットはゼルニエ侯爵夫人の首に紫の気体が巻き付いて締め上げるのをゆっくりと見ながら聞いた。
「く……苦しいわ」
「それって、私の母にされた事をあなたに反転しているのよ。私のスキルはただあなたが私の母にしたことを、あなたに反転しているだけなの」
ヴァイオレットの言葉にまだゼルニエ侯爵夫人は反抗している。
――ここから一刻も早く逃げなければ!
「そうよ、あなたのお母様を殺したのは、ゼルニエ侯爵夫人よ。私は夫人から真実を聞いたわ。あなたの推測通りよ」
私は自分だけでも助かろうと、ヴァイオレットの質問に答えた。
「アイテム召喚!『聖フランセーズの防御の盾』と『聖ヴィクトワールの剣』を召喚します」
ヴァイオレットが憤りを含んだ声でそう言った。一瞬で彼女の手に古びた剣城と盾が握られていた。私は彼女が何かを本気でやろうとしていることが分かって脅えた。
「カトリーヌ、ウサギのマルグリッドと散歩してきてくれるかしら?」
本当のことを言ったのに、私は腕輪無しでウサギの姿になっていた。
「逃げられると思わない方がいいわ。私のスキルも大変なレベルであるのよ」
褐色の肌のカトリーヌは、笑顔を頬に浮かべて私を抱き上げた。エクボを浮かべて私に脅しをかけてきた。
私は大人しくチワワとしてカトリーヌの腕に抱えられて、散歩に行くことにした。ヴァイオレット聖女の母親にゼルニエ侯爵夫人が手を出していたことがバレたなら、もう私たちに勝ち目はないだろう。
どうやら、私は追いつめられたようだ。
「反転の魔法も木っ端微塵に破ってあげる」
聖女ヴァイオレットの鋭い声が、カトリーヌの腕に抱かれて部屋の外に出た私の耳に聞こえた。ゼルニエ侯爵夫人の悲鳴が聞こえたが、私にはどうすることもできない。そもそも聖女ヴァイオレットの力を盗むという発想事態がバレたら一巻の終わりではないか。自分に力など全くないのに、利用して、時々使い果たしては、聖女ヴァイオレット本人が自分の力を発揮できなくしていた。
思い出した。
『聖フランセーズの防御の盾』と『聖ヴィクトワールの剣』とは、5世紀以上も前の聖女の盾と剣だ。1年前に私も聖女を目指したことがあった。その時に何かで読んで知った。ゼルニエ侯爵夫人がヴェイオレットの力を引き出す仕掛けを断ち切るために、ヴァイオレットはそのアイテムを召喚したのだと私は悟った。
もう、我々に勝ち目はない。だが、私はどうやら一生人間の姿に戻れないかもしれない。
私の目から涙が溢れた。奇跡が起きてゼルニエ侯爵夫人がヴァイオレットも殺してくれないだろうか。ヴァイオレットの母のように。
「あら、マルグリッド」
また酔っているようだ。
ヴァイオレットはゼルニエ侯爵夫人を獲物を見つけた時のような目で見た。
――こ、怖い。
今日のヴァイオレットは本気のようだ。
「私が聖女の力を持っていると判明した時もあなたは私のそばにいた。あなたはよく私のそばにいてくれた。実の母を亡くした私をとても可愛いがってくれたわ。シャーロットおばさま」
そう言いながら、聖女ヴァイオレットの瞳の周りに紫色のオーラが漂い始めた。私は怖くなって後ずさった。
「おばさまは、私の名付け親ですわね。名付け親で、私の名前の中にエリザベス・ジョージアナを入れたわ。バルドンと。バリドン公爵家の長女が正式な名前はバルドンなのよ。シャーロッット・エリザベス・ジョージアナ・バルドン・ゼルニエ。おばさまの名前が完璧に私の正式の名前に入っているわ」
ゼルニエ侯爵夫人のワイングラスの中には、ビールがきっと入っている。私は確信していた。貴族ビールのヴァイツェンを彼女は愛飲している。食糧であるパンの原料である小麦を酒に使用する製法は貴族にしか認められていない。ポップをほぼ使わないのでフルーティな味わいで、苦味がないビールだ。
「シャーロットおばさまのビール好きは私もよく知っているわ。今日もご機嫌ですわね、おばさま」
ヴァイオレットが核心に近づいているということに私は震える思いだった。だが、ゼルニエ侯爵夫人は酔っているのか、ヘラヘラしている。
「私の名前を使って、私の力を盗んだことがあった?」
ヴァイオレットの言葉に氷のような冷たさを私は感じてゾッとした。聖女カトリーヌがハッとした顔でヴァイオレットとゼルニエ夫人を交互に見つめた。
「何を言っているの?ヴァイオレット」
ヴァイオレットの手から紫色の帯のような気体がうねるように出て、床を這い、ゼルニエ侯爵夫人の首のあたりまで這い上がった。ゆっくりと首に巻きつき、ヴァイオレットはそれを険しい視線で見つめている。
「ねえ、私の名前を使って、私の力でスキルを発動して、魔導師ジーニンに何をしたの?おばさま」
「何って。ちょっと生意気で邪魔でしょ?彼にはさほど力はないわ。彼のアルゴリズムを私が使ってあげたって話でしょ」
「それはあなたの力ではできないことでしょう。私の力を盗んでやったわね?」
「まぁ、名前が同じだから、ちょっと使っちゃったかもしれないわね」
ヴァイオレットの声が少し震えているように感じた。
「おばさま。正直に答えてくださるかしら?私の亡くなった母は、亡くなる必要がない時に亡くなったわ。奇妙で不自然な死だと、使用人の誰しもが口にしていたわ。シャーロットおばさま、あなたが何か私の母にしたわよね?母があなたの陰謀を見抜いたのじゃないかしら。あなたは、赤ん坊の私に力があることを見抜いていて、名付け親として自分の名前を私の名前に入れ込んだ。私の推理は合っているかしら?」
ヴァイオレットの静かな問いかけに、「ふん」とゼルニエ侯爵夫人は鼻で笑った。
「まあ、あなたのお母様には悪いことをしたと思っているわ。赤ん坊のあなたは、泣いて時々モノをほんの少し動かすことがあったの。あなたのお母様と私しか知らなかったことよ。私がつけた名前にあなたのお母様はそりゃあ怒ったわ」
「反転の法則で、私が名乗れば、あなたの名前を使ってスキルを発動できる永久魔法を仕込んだ。それは名付け式に呼んだ、隣国カール大帝の乳母のところにいた術師が仕込んだのよね?」
ヴァイオレットの言葉にゼルニエ侯爵夫人はビクッとした。
――まずい。
――カール大帝の乳母の術師が出てくるのはまずい。逃げた方がいい。
私は部屋の中のドアの方に走った。
「その腕輪を外してあげるわ」
私は腕輪が外れる音を聞いた。床にことんと音をたてて宝石のついた腕輪が落ちた。しかし、縄で腕を後ろに縛り上げられていた。
「マルグリッド、話せるようにしたのだから、あなたが知っていることは話しなさいっ!」
ヴァイオレットは私を一喝した。私は逡巡した。ヴァイオレットが本気で怒ったら、きっとゼルニエ侯爵夫人などひとたまりもないだろう。何より、彼女は陰謀のからくりに気づいてしまったようだ。
「母を殺した?」
ヴァイオレットはゼルニエ侯爵夫人の首に紫の気体が巻き付いて締め上げるのをゆっくりと見ながら聞いた。
「く……苦しいわ」
「それって、私の母にされた事をあなたに反転しているのよ。私のスキルはただあなたが私の母にしたことを、あなたに反転しているだけなの」
ヴァイオレットの言葉にまだゼルニエ侯爵夫人は反抗している。
――ここから一刻も早く逃げなければ!
「そうよ、あなたのお母様を殺したのは、ゼルニエ侯爵夫人よ。私は夫人から真実を聞いたわ。あなたの推測通りよ」
私は自分だけでも助かろうと、ヴァイオレットの質問に答えた。
「アイテム召喚!『聖フランセーズの防御の盾』と『聖ヴィクトワールの剣』を召喚します」
ヴァイオレットが憤りを含んだ声でそう言った。一瞬で彼女の手に古びた剣城と盾が握られていた。私は彼女が何かを本気でやろうとしていることが分かって脅えた。
「カトリーヌ、ウサギのマルグリッドと散歩してきてくれるかしら?」
本当のことを言ったのに、私は腕輪無しでウサギの姿になっていた。
「逃げられると思わない方がいいわ。私のスキルも大変なレベルであるのよ」
褐色の肌のカトリーヌは、笑顔を頬に浮かべて私を抱き上げた。エクボを浮かべて私に脅しをかけてきた。
私は大人しくチワワとしてカトリーヌの腕に抱えられて、散歩に行くことにした。ヴァイオレット聖女の母親にゼルニエ侯爵夫人が手を出していたことがバレたなら、もう私たちに勝ち目はないだろう。
どうやら、私は追いつめられたようだ。
「反転の魔法も木っ端微塵に破ってあげる」
聖女ヴァイオレットの鋭い声が、カトリーヌの腕に抱かれて部屋の外に出た私の耳に聞こえた。ゼルニエ侯爵夫人の悲鳴が聞こえたが、私にはどうすることもできない。そもそも聖女ヴァイオレットの力を盗むという発想事態がバレたら一巻の終わりではないか。自分に力など全くないのに、利用して、時々使い果たしては、聖女ヴァイオレット本人が自分の力を発揮できなくしていた。
思い出した。
『聖フランセーズの防御の盾』と『聖ヴィクトワールの剣』とは、5世紀以上も前の聖女の盾と剣だ。1年前に私も聖女を目指したことがあった。その時に何かで読んで知った。ゼルニエ侯爵夫人がヴェイオレットの力を引き出す仕掛けを断ち切るために、ヴァイオレットはそのアイテムを召喚したのだと私は悟った。
もう、我々に勝ち目はない。だが、私はどうやら一生人間の姿に戻れないかもしれない。
私の目から涙が溢れた。奇跡が起きてゼルニエ侯爵夫人がヴァイオレットも殺してくれないだろうか。ヴァイオレットの母のように。
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