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第二章 二度目の人生 リベンジスタート
ルネ伯爵邸でのスマッシュ
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「サミュエル、ルネ伯爵家に行きたいの。馬車を出していただけるかしら?」
私とジョセフは馬小屋にいたサミュエルのところに行き、お願いした。
「ね、サミュエルは僕たちのことを知らないの?」
ジョセフこと純斗は私にそっと聞いてきた。
「知らないのよ。ヒューも魔導師ジーニンも知らないわ。私たちはただ単に過去に記憶を保持したまま戻っているだけで、ヒューと魔導師もサミュエルもこの時は何も知らないわ。未来に起こることも彼らは知らない。知っているのは私とあなただけよ」
私は答えた。純斗はなるほどとうなずいている。
「お嬢様、すぐに準備いたします」
サミュエルはテキパキと馬車を出す準備をしてくれて、あっという間に私と純斗は馬車に乗り込んだ。ヴァイオレットお嬢様の従者として若者でありながら大人のジョセフとして純斗がついてきてくれるのは心強かった。
馬車の中で私とジョセフは話し合った。
「何が飛び出してくるか分からないぞ。油断は禁物だ。いつでもスキルを発動できるようにしておいてくれ」
ジョセフは私に念押しした。
「分かっているわ」
例えマルグリッドはまだ16歳とは言えだ。侍女をいい含めて炎の中に私を突き飛ばした疑惑のあるマルグリッドは、本当にそうしたのであれば性格異常者であろう。
急に私が聖女に選ばれてヒュー王子の花嫁に決まったとなれば、この秘密の話をマルグリッドが耳に入れた途端に我慢できなくなるはずだ。こういう者に力を持たせるのは危険だ。力を持っていなくても危険だが。
ルネ伯爵家に着くと、門番は突然のバリドン公爵家の令嬢が訪ねてきたとあって慌てふためいた。すぐにルネ伯爵と伯爵夫人に話が伝えられ、門が開いた。
先日の事件のことで引け目を感じているルネ伯爵家は無下に私を追い返したりしないだろうという計算が私にはあった。
「これはこれは、ヴァイオレットさま。本来ならばこちらからお詫びにお伺いすべきところ、大変申し訳ございませんっ!」
ルネ伯爵夫人は大慌てて玄関ホールに迎えに出向いてきた。遅れてルネ伯爵も転がるように走ってやってきて、私の来訪を大歓迎してくれた。
「マルグリッドも喜びますわ。あの子に同年齢のお友達がいませんので、ヴァイオレットさまが同じ年齢と聞いて私たちも仲良くしていただいたらと思っていましたの。それにしても先日は大変申し訳ございませんでした。もう傷の方は大丈夫ですの?」
ルネ伯爵夫人は優しく私を気遣ってくれた。
「この通りですわ。なんともありませんので、お気遣いなく。マルグリッド嬢はいますか?」
私はにっこりして、ツルツルの肌の手足を見せて、夫人と伯爵を安心させた。
「いますわよ?今、侍女が呼びに行っていますから、すぐに参りますわ」
「あら、こちらから押しかけておいて申し訳ないですわ。マルグリッド嬢のところまで案内してくださると嬉しいですわ」
ルネ伯爵が目配せをして、ホールに控えていた侍女がサッと歩み出て「どうぞこちらへ」と案内を始めてくれた。
私とジョセフは恭しく伯爵と伯爵夫人に挨拶をして、侍女の後ろについて歩き始めた。マルグリッドは庭園の方にいるようだ。
「えいっ!」
「そうではございませぬ」
「一体、どうなのよっ!」
「このようにお持ちになり、呪文を唱えて「わかんないっ!だから上手く行くコツを教えてよっ!」」
言い争うような声が聞こえてきて、侍女はビクッと足を止めた。
「一体、マルグリッドは何をしているのかしら?」
私は怯えて立ち止まった侍女にそっと優しく声をかけた。
「その……スキルを……バリドン公爵令嬢が聖女候補になった日から、マルグリッド様も聖女を目指すとおっしゃいまして学んでいらっしゃるのです」
私は不覚にも、ちょっとマルグリッドの健気な気持ちに心打たれた。
――まあ、努力は一応するのね……。無駄だと思うけど。
私は最後の意地悪な思いは心にしまった。
「ごきげんよう、マルグリッドさま」
私がいきなり姿を現したことで、マルグリッドは丸い頬をますます丸く膨らませて面食らった表情になった。しかし、瞬時に何かを計算したようだ。
「まあ、ヴァイレットさま、わざわざ尋ねてきてくださったの!?」
無邪気な声で私に飛び付かんばかりにやってきた。子犬がじゃれつくような勢いだ。私は前回の人生でこの無邪気なマルグリッドの様子にコロッと騙されて、彼女のことを親友だと思い込んでいた。
「ヴァイオレットでいいわよ」
「まあ、マルグリッドでいいですわ。私たち同じ年齢ですし、仲良くしましょう?」
私はその言葉には曖昧な笑みを浮かべた。
――仲良くなんかできるわけないでしょっ。
「聖女になられたとか、おめでとうございます!最年少ですわね。素晴らしいですわ」
マルグリッドはニコニコして私を褒め称えた。丸い頬が愛らしいことを自覚しているようで、やたらとエクボを浮かべて笑みを浮かべている。
――みんなこれに騙されるのよね。
私は内心よくやるわと感心しながら、とんでもないと謙遜した。
「そんなことないわ。カトリーヌ様も素晴らしい聖女ですわ。みんな聖女候補は聖女になったのですよ。陛下のおはからいですわ」
私は私だけが聖女ではないと強調した。
「私も聖女さまに憧れて、こうやって練習しているのですが、全くだめですのよ。やはり、私のような詰まらない凡人は平凡で普通の幸せをおとなしく目指すのがいいということですわね」
マルグリッドは殊勝なことを言ってのけた。ジョセフは呆れたような白けた目線でチラッとマルグリッドを見た。
――さあて、何をしでかしてくれるかしら。私がヒュー王子と結婚することになったのは知っているの?知っていないのかしら?
私はマルグリッドに餌をあげることにした。
「そういえば、この前宮殿に行った時にヒュー王子にお会いしたのよ。素晴らしく素敵な方でした」
マルグリッドは苦痛に歪んだ表情を一瞬したが、すぐに消えた。微笑みを浮かべて私にそっと囁いた。
「秘密裏に結婚を進めるのでしょう?」
やはり、既に噂は出回っているのか。私は内心暗澹たる思いだった。彼女以外に敵がいるとしたら、その敵も知った事実となる。
「まあ、そういうことになるわ」
私は肯定した。
「あ、ウェディングドレスの仮縫いだったわ。何もないけど、式だけはあげておくことになったのよ」
真っ赤な嘘を餌として差し上げた。マルグリッドの唇は震えた。
――そうそう、どういう気持ちかしら?あなたの気持ちが手に取るように分かるわ。
私は慌てたようにジョセフを見つめて聞いた。
「まだ間に合うかしら?うっかりしていました。仮縫いの時間が迫っているのに、マルグリッド嬢に会いたくて来てしまいましたわ。レースとダイヤの縫い付けで大変豪華な衣装を仕立てていただいておりますのよ。貴重な練習の邪魔をしてしまい、大変心苦しく思います。これにて失礼させていただきますわ。何せ王子との結婚ですので、抜かりがあってはならぬと母もうるさく申しつけてきますので」
私は華麗にマルグリッドに挨拶をして、素早く踵を返して庭園を歩いて戻ろうとした。
――えっと、確かこちらから来たのよね?
私とジョセフが広い庭園でキョロキョロと伯爵家の出口を探しているうちに、ビュンッ!と弓矢が私を狙って飛んできた。咄嗟にジョセフが私を押して矢はそばの木に突き刺さった。
「鉄製フライパンを出して!軽いやつ!」
ジョセフは私に素早く叫んだ。
「Lvl571の製鉄技術を使いますか?」
「使います!」
私の頭の中に声が響き、私は使うと言い、私の手にはいつの間にか鉄製フライパンで極薄タイプが出現していた。
フライパンは私の頭の中でイメージされたもの通りで、言語化しなくてもできてしまうようだ。
ジョセフはそのフライパンを素早く手にした。
次に飛んできた矢をジョセフはフライパンを振り回して、テニスの要領で弾き飛ばした。
パンッ!
パンッ!
パンッ!
「うまっ!」
私は思わず手を叩いてジョセフを称えた。
「高校時代にテニスとバドミントンで国体に出ているんだ。インターハイね。特技なんだよ」
ジョセフはそう言いながら、軽快に猛スピードで飛んでくる矢を交わしている。
どちらかというと、バドミントンの競技をこなしているようにも見える。命懸けだが。
おりゃっ!
時々奇妙な掛け声をあげて、ジョセフはスマッシュを連発していた。
――もしかして、卓球もやっていた?
私の心の声を聞いたかのようにジョセフは言った。
「卓球もね。命懸けのこんな時に役立つとはね!」
彼は冷静に次々と矢を打ち返してかわした。
どうやら矢が尽きたようだ。私とジョセフは顔を見合わせて、マルグリッドのところに走った。
さあて、どうやって懲らしめよう。
私とジョセフは馬小屋にいたサミュエルのところに行き、お願いした。
「ね、サミュエルは僕たちのことを知らないの?」
ジョセフこと純斗は私にそっと聞いてきた。
「知らないのよ。ヒューも魔導師ジーニンも知らないわ。私たちはただ単に過去に記憶を保持したまま戻っているだけで、ヒューと魔導師もサミュエルもこの時は何も知らないわ。未来に起こることも彼らは知らない。知っているのは私とあなただけよ」
私は答えた。純斗はなるほどとうなずいている。
「お嬢様、すぐに準備いたします」
サミュエルはテキパキと馬車を出す準備をしてくれて、あっという間に私と純斗は馬車に乗り込んだ。ヴァイオレットお嬢様の従者として若者でありながら大人のジョセフとして純斗がついてきてくれるのは心強かった。
馬車の中で私とジョセフは話し合った。
「何が飛び出してくるか分からないぞ。油断は禁物だ。いつでもスキルを発動できるようにしておいてくれ」
ジョセフは私に念押しした。
「分かっているわ」
例えマルグリッドはまだ16歳とは言えだ。侍女をいい含めて炎の中に私を突き飛ばした疑惑のあるマルグリッドは、本当にそうしたのであれば性格異常者であろう。
急に私が聖女に選ばれてヒュー王子の花嫁に決まったとなれば、この秘密の話をマルグリッドが耳に入れた途端に我慢できなくなるはずだ。こういう者に力を持たせるのは危険だ。力を持っていなくても危険だが。
ルネ伯爵家に着くと、門番は突然のバリドン公爵家の令嬢が訪ねてきたとあって慌てふためいた。すぐにルネ伯爵と伯爵夫人に話が伝えられ、門が開いた。
先日の事件のことで引け目を感じているルネ伯爵家は無下に私を追い返したりしないだろうという計算が私にはあった。
「これはこれは、ヴァイオレットさま。本来ならばこちらからお詫びにお伺いすべきところ、大変申し訳ございませんっ!」
ルネ伯爵夫人は大慌てて玄関ホールに迎えに出向いてきた。遅れてルネ伯爵も転がるように走ってやってきて、私の来訪を大歓迎してくれた。
「マルグリッドも喜びますわ。あの子に同年齢のお友達がいませんので、ヴァイオレットさまが同じ年齢と聞いて私たちも仲良くしていただいたらと思っていましたの。それにしても先日は大変申し訳ございませんでした。もう傷の方は大丈夫ですの?」
ルネ伯爵夫人は優しく私を気遣ってくれた。
「この通りですわ。なんともありませんので、お気遣いなく。マルグリッド嬢はいますか?」
私はにっこりして、ツルツルの肌の手足を見せて、夫人と伯爵を安心させた。
「いますわよ?今、侍女が呼びに行っていますから、すぐに参りますわ」
「あら、こちらから押しかけておいて申し訳ないですわ。マルグリッド嬢のところまで案内してくださると嬉しいですわ」
ルネ伯爵が目配せをして、ホールに控えていた侍女がサッと歩み出て「どうぞこちらへ」と案内を始めてくれた。
私とジョセフは恭しく伯爵と伯爵夫人に挨拶をして、侍女の後ろについて歩き始めた。マルグリッドは庭園の方にいるようだ。
「えいっ!」
「そうではございませぬ」
「一体、どうなのよっ!」
「このようにお持ちになり、呪文を唱えて「わかんないっ!だから上手く行くコツを教えてよっ!」」
言い争うような声が聞こえてきて、侍女はビクッと足を止めた。
「一体、マルグリッドは何をしているのかしら?」
私は怯えて立ち止まった侍女にそっと優しく声をかけた。
「その……スキルを……バリドン公爵令嬢が聖女候補になった日から、マルグリッド様も聖女を目指すとおっしゃいまして学んでいらっしゃるのです」
私は不覚にも、ちょっとマルグリッドの健気な気持ちに心打たれた。
――まあ、努力は一応するのね……。無駄だと思うけど。
私は最後の意地悪な思いは心にしまった。
「ごきげんよう、マルグリッドさま」
私がいきなり姿を現したことで、マルグリッドは丸い頬をますます丸く膨らませて面食らった表情になった。しかし、瞬時に何かを計算したようだ。
「まあ、ヴァイレットさま、わざわざ尋ねてきてくださったの!?」
無邪気な声で私に飛び付かんばかりにやってきた。子犬がじゃれつくような勢いだ。私は前回の人生でこの無邪気なマルグリッドの様子にコロッと騙されて、彼女のことを親友だと思い込んでいた。
「ヴァイオレットでいいわよ」
「まあ、マルグリッドでいいですわ。私たち同じ年齢ですし、仲良くしましょう?」
私はその言葉には曖昧な笑みを浮かべた。
――仲良くなんかできるわけないでしょっ。
「聖女になられたとか、おめでとうございます!最年少ですわね。素晴らしいですわ」
マルグリッドはニコニコして私を褒め称えた。丸い頬が愛らしいことを自覚しているようで、やたらとエクボを浮かべて笑みを浮かべている。
――みんなこれに騙されるのよね。
私は内心よくやるわと感心しながら、とんでもないと謙遜した。
「そんなことないわ。カトリーヌ様も素晴らしい聖女ですわ。みんな聖女候補は聖女になったのですよ。陛下のおはからいですわ」
私は私だけが聖女ではないと強調した。
「私も聖女さまに憧れて、こうやって練習しているのですが、全くだめですのよ。やはり、私のような詰まらない凡人は平凡で普通の幸せをおとなしく目指すのがいいということですわね」
マルグリッドは殊勝なことを言ってのけた。ジョセフは呆れたような白けた目線でチラッとマルグリッドを見た。
――さあて、何をしでかしてくれるかしら。私がヒュー王子と結婚することになったのは知っているの?知っていないのかしら?
私はマルグリッドに餌をあげることにした。
「そういえば、この前宮殿に行った時にヒュー王子にお会いしたのよ。素晴らしく素敵な方でした」
マルグリッドは苦痛に歪んだ表情を一瞬したが、すぐに消えた。微笑みを浮かべて私にそっと囁いた。
「秘密裏に結婚を進めるのでしょう?」
やはり、既に噂は出回っているのか。私は内心暗澹たる思いだった。彼女以外に敵がいるとしたら、その敵も知った事実となる。
「まあ、そういうことになるわ」
私は肯定した。
「あ、ウェディングドレスの仮縫いだったわ。何もないけど、式だけはあげておくことになったのよ」
真っ赤な嘘を餌として差し上げた。マルグリッドの唇は震えた。
――そうそう、どういう気持ちかしら?あなたの気持ちが手に取るように分かるわ。
私は慌てたようにジョセフを見つめて聞いた。
「まだ間に合うかしら?うっかりしていました。仮縫いの時間が迫っているのに、マルグリッド嬢に会いたくて来てしまいましたわ。レースとダイヤの縫い付けで大変豪華な衣装を仕立てていただいておりますのよ。貴重な練習の邪魔をしてしまい、大変心苦しく思います。これにて失礼させていただきますわ。何せ王子との結婚ですので、抜かりがあってはならぬと母もうるさく申しつけてきますので」
私は華麗にマルグリッドに挨拶をして、素早く踵を返して庭園を歩いて戻ろうとした。
――えっと、確かこちらから来たのよね?
私とジョセフが広い庭園でキョロキョロと伯爵家の出口を探しているうちに、ビュンッ!と弓矢が私を狙って飛んできた。咄嗟にジョセフが私を押して矢はそばの木に突き刺さった。
「鉄製フライパンを出して!軽いやつ!」
ジョセフは私に素早く叫んだ。
「Lvl571の製鉄技術を使いますか?」
「使います!」
私の頭の中に声が響き、私は使うと言い、私の手にはいつの間にか鉄製フライパンで極薄タイプが出現していた。
フライパンは私の頭の中でイメージされたもの通りで、言語化しなくてもできてしまうようだ。
ジョセフはそのフライパンを素早く手にした。
次に飛んできた矢をジョセフはフライパンを振り回して、テニスの要領で弾き飛ばした。
パンッ!
パンッ!
パンッ!
「うまっ!」
私は思わず手を叩いてジョセフを称えた。
「高校時代にテニスとバドミントンで国体に出ているんだ。インターハイね。特技なんだよ」
ジョセフはそう言いながら、軽快に猛スピードで飛んでくる矢を交わしている。
どちらかというと、バドミントンの競技をこなしているようにも見える。命懸けだが。
おりゃっ!
時々奇妙な掛け声をあげて、ジョセフはスマッシュを連発していた。
――もしかして、卓球もやっていた?
私の心の声を聞いたかのようにジョセフは言った。
「卓球もね。命懸けのこんな時に役立つとはね!」
彼は冷静に次々と矢を打ち返してかわした。
どうやら矢が尽きたようだ。私とジョセフは顔を見合わせて、マルグリッドのところに走った。
さあて、どうやって懲らしめよう。
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