4 / 75
前世の記憶
一度目の人生で失う 悲しみの辺境伯よ、さようなら レキュール辺境伯エリオットSide※
しおりを挟む
秋の一陣の風が吹く。美しい黄色に色づくカエデの葉がはらはらと落ちてくる。赤く色づくチェリーの葉に混ざり、炎の茂みのように美しい赤に色づいたニシキギが見える。紫や黄色や赤の秋のサルビアの花が風に揺れている。
俺は秋の紅葉の中を歩いていた足を止める。何か聞き慣れない音がする。小屋と呼ぶには贅沢な作りの小さな家の前の前だ。領地内のちょっとした休憩所として作られていた。
俺はエリオット・アクレサンデル・レキュールだ。この地は俺の領地だ。
耳を澄まして目を凝らした。
俺は密会の現場に遭遇してしまったと、そっと引き返そうとした。俺の領地に侵入して何をしているかと思えば、単なる逢引きのようだ。窓が開かれていて、丸見えだ。この地の奥深くには誰もやってこないだろうとたかを括っているのだろう。
女は胸をはだけてピンク色の乳首が快感を感じて立ち、男の手で揉みしだかれている。
贅沢な絹のドレスはたくしあげられ、コルセットを身につけておらず、完全に男女の交わりに備えてきたと思われる女の綺麗なお尻はむき出しだ。
背の低い女は頬をピンク色に染め上げ、淫らな快感の嬌声をあげていた。唇は時々男の手の侵入を許して歪んでいる。髪も体も、押し付けられる男の聳り立つモノの衝撃で大きく揺れている。
あっんっぁあっあんっあんっあんっあんっあぁーっあんっあんっ!
男の顔は快感に歪み、興奮状態で性交に夢中になっているようだ。
引き換えそうとした俺はハタと足を止めて振り返った。
男と女の会話の何かが俺を引き止めた。
「マルグリッド、いいな?お前がボアルネハルトの王妃になったらダイヤモンド鉱山と金山と銀山をそれぞれ一つずついただく。俺の体は当分お前のものだ。あっんっ」
やん! あっあぁっあんっあんっ
女は快感の波に打ち据えられて、身悶えしている。男も激しい。
「分かったあぁっあんっあんっぁん!」
男の額に汗が滲み、唇が一時の喜びに口角が上がる。
俺は状況を瞬時に把握した。霧の中でレキュール辺境伯領に迷い込んだ聖女ヴァイオレットを保護したのを思い出した。彼女は美し瞳を持ち、まっすぐな影のない、曇りのない瞳で俺を見て感謝してくれた。
まもなく、この辺境伯領は彼女のものになるはずだ。俺は聖女の彼女が見通したこの地の民を豊かにする計画に賛同して、この地に引き続き残り、彼女と一緒に再建することに賛同した。
――ただ?
――聖女の彼女がボアルネハルトのヒュー王子の婚約者になったと発表されたばかりでなかったか。
――今俺が目にしている光景はなんだろう?
――マルグリッドが王妃になったら?
――どういうことだ?
男はボアルネハルトの隣国であるハープスブートのカール大帝の弟だ。女癖がすこぶる悪いと評判の奴で、ずる賢い男だ。
俺はそのままそっとその場を離れた。考えながら歩く。陰謀だ。これはボアルネハルトの資本と資源を狙った陰謀だ。マルグリッドという名前はどこかで聞いた。俺は考え込んだ。
――あ!
――ルネ伯爵令嬢マルグリッド!?
ボアルネハルト社交界で愛らしい令嬢として評判の令嬢が確かそんな名前だった。
俺は駆け出していた。聖女の身に何かが起きる可能性がある。
だが、俺は一足遅かったようだ。
ボアルネハルトのヒュー王子が聖女ヴァイオレットを激しくなじる場面に遭遇したからだ。ヒュー王子に謁見を求めて宮殿に駆けつけた時には、時既に遅しだった。ボアルネハルトの辺境の地にあるレキュール伯爵領からは馬車と馬で駆けて7日かかったからだ。
宮殿に行くと、偶然、中庭でヒュー王子が聖女を叱責して婚約破棄を言い渡した瞬間に遭遇した。ヒュー王子はよほど許せなかったのか、彼女に破り捨てと婚約書を投げ捨てた。
俺は思わず2人の間に割って入った。陰謀だと伝えようとしたのだ。
しかし、ヒュー王子は俺を見るとますます怒りに顔を真っ赤にした。
「レキュール伯爵がなぜこの場に?辺境伯爵が、わざわざ都までご苦労なことです。貴方が奪った私の婚約者をお返ししますよ」
俺は意味が分からず言葉に詰まった。聖女ヴァイオレットは顔色が真っ青だった。
その後、衛兵たちが中庭に押し寄せてきて、聖女ヴァイオレットを拘束した。謀反の罪で。
ヒュー王子はそれには驚いて皆を止めようとしたが、後の祭りだった。
俺は懸命に陰謀だと訴えようとしたが、聖女ヴァイオレットの浮気相手として拘束された。
最後に俺が見たのは、石を民に投げつけられても反撃出来ない、力なくうなだれた聖女の姿だった。
なぜあれほど力のあった聖女ヴァイオレットが力を発揮できなかったのか、自分の身を守ることができなかったのか、それは俺にも分からない。聖女なら、簡単に殺されるような目に遭わないはずだった。だが、俺が最後に見た聖女はあれほど強力にあった力を全て失ったように見えた。
偽の力でボアルネハルトの民と国王と王子を拐かして、売国しようとした謀叛の罪で聖女は火炙りの刑に処された。
俺の心に穴が空いたようだった。俺は聖女ヴァイオレットに惹かれていて、多分、きっともう愛していたから。
俺はレキュール辺境伯のエリオットだ。悲しみの辺境伯と呼ばれた。
聖女ヴァイオレットの予見は的中して、レキュールの辺境伯領地の民は豊かになった。ヒュー王子の新たな婚約者であるルネ伯爵令嬢マルグリッドを俺は許せない。
小国ボアルネハルトは聖女ヴァイオレットの示した領地再生により、力を増した。隣国ハープスブートはボアルネハルトの領地を狙っている。
隣国ハープスブートのカール大帝に世継ぎが生まれないため、もしカール大帝とその弟が没すれば、俺がラントナス家の王位継承者になるという噂がまことしやかに流れていたが、当時俺にその気はなかった。自分が隣国の大国ハーブスプールの王になるなど、考えたこともなかった。そう、マルグリッドと密会していたのはカール大帝の弟だ。
結局、俺の領土は隣国ハープスブートに取られた。彼らが計画した通りにだ。
聖女ヴァイオレットの無念さを思うと胸が痛む。
やり直せるなら、カール大帝に代わってハープスブートの王になろう。愛する聖女ヴァイオレットを守りたかった。俺は失敗した。全てが消える前に泣きながらそう思った。
エリオット・アクレサンデル・レキュールは、やり直せるならば次はハープスブートの王になって聖女ヴァイオレットを守ろう。
悲しみの辺境伯よ、さようなら。
今度は奪う側になりたい。
俺は秋の紅葉の中を歩いていた足を止める。何か聞き慣れない音がする。小屋と呼ぶには贅沢な作りの小さな家の前の前だ。領地内のちょっとした休憩所として作られていた。
俺はエリオット・アクレサンデル・レキュールだ。この地は俺の領地だ。
耳を澄まして目を凝らした。
俺は密会の現場に遭遇してしまったと、そっと引き返そうとした。俺の領地に侵入して何をしているかと思えば、単なる逢引きのようだ。窓が開かれていて、丸見えだ。この地の奥深くには誰もやってこないだろうとたかを括っているのだろう。
女は胸をはだけてピンク色の乳首が快感を感じて立ち、男の手で揉みしだかれている。
贅沢な絹のドレスはたくしあげられ、コルセットを身につけておらず、完全に男女の交わりに備えてきたと思われる女の綺麗なお尻はむき出しだ。
背の低い女は頬をピンク色に染め上げ、淫らな快感の嬌声をあげていた。唇は時々男の手の侵入を許して歪んでいる。髪も体も、押し付けられる男の聳り立つモノの衝撃で大きく揺れている。
あっんっぁあっあんっあんっあんっあんっあぁーっあんっあんっ!
男の顔は快感に歪み、興奮状態で性交に夢中になっているようだ。
引き換えそうとした俺はハタと足を止めて振り返った。
男と女の会話の何かが俺を引き止めた。
「マルグリッド、いいな?お前がボアルネハルトの王妃になったらダイヤモンド鉱山と金山と銀山をそれぞれ一つずついただく。俺の体は当分お前のものだ。あっんっ」
やん! あっあぁっあんっあんっ
女は快感の波に打ち据えられて、身悶えしている。男も激しい。
「分かったあぁっあんっあんっぁん!」
男の額に汗が滲み、唇が一時の喜びに口角が上がる。
俺は状況を瞬時に把握した。霧の中でレキュール辺境伯領に迷い込んだ聖女ヴァイオレットを保護したのを思い出した。彼女は美し瞳を持ち、まっすぐな影のない、曇りのない瞳で俺を見て感謝してくれた。
まもなく、この辺境伯領は彼女のものになるはずだ。俺は聖女の彼女が見通したこの地の民を豊かにする計画に賛同して、この地に引き続き残り、彼女と一緒に再建することに賛同した。
――ただ?
――聖女の彼女がボアルネハルトのヒュー王子の婚約者になったと発表されたばかりでなかったか。
――今俺が目にしている光景はなんだろう?
――マルグリッドが王妃になったら?
――どういうことだ?
男はボアルネハルトの隣国であるハープスブートのカール大帝の弟だ。女癖がすこぶる悪いと評判の奴で、ずる賢い男だ。
俺はそのままそっとその場を離れた。考えながら歩く。陰謀だ。これはボアルネハルトの資本と資源を狙った陰謀だ。マルグリッドという名前はどこかで聞いた。俺は考え込んだ。
――あ!
――ルネ伯爵令嬢マルグリッド!?
ボアルネハルト社交界で愛らしい令嬢として評判の令嬢が確かそんな名前だった。
俺は駆け出していた。聖女の身に何かが起きる可能性がある。
だが、俺は一足遅かったようだ。
ボアルネハルトのヒュー王子が聖女ヴァイオレットを激しくなじる場面に遭遇したからだ。ヒュー王子に謁見を求めて宮殿に駆けつけた時には、時既に遅しだった。ボアルネハルトの辺境の地にあるレキュール伯爵領からは馬車と馬で駆けて7日かかったからだ。
宮殿に行くと、偶然、中庭でヒュー王子が聖女を叱責して婚約破棄を言い渡した瞬間に遭遇した。ヒュー王子はよほど許せなかったのか、彼女に破り捨てと婚約書を投げ捨てた。
俺は思わず2人の間に割って入った。陰謀だと伝えようとしたのだ。
しかし、ヒュー王子は俺を見るとますます怒りに顔を真っ赤にした。
「レキュール伯爵がなぜこの場に?辺境伯爵が、わざわざ都までご苦労なことです。貴方が奪った私の婚約者をお返ししますよ」
俺は意味が分からず言葉に詰まった。聖女ヴァイオレットは顔色が真っ青だった。
その後、衛兵たちが中庭に押し寄せてきて、聖女ヴァイオレットを拘束した。謀反の罪で。
ヒュー王子はそれには驚いて皆を止めようとしたが、後の祭りだった。
俺は懸命に陰謀だと訴えようとしたが、聖女ヴァイオレットの浮気相手として拘束された。
最後に俺が見たのは、石を民に投げつけられても反撃出来ない、力なくうなだれた聖女の姿だった。
なぜあれほど力のあった聖女ヴァイオレットが力を発揮できなかったのか、自分の身を守ることができなかったのか、それは俺にも分からない。聖女なら、簡単に殺されるような目に遭わないはずだった。だが、俺が最後に見た聖女はあれほど強力にあった力を全て失ったように見えた。
偽の力でボアルネハルトの民と国王と王子を拐かして、売国しようとした謀叛の罪で聖女は火炙りの刑に処された。
俺の心に穴が空いたようだった。俺は聖女ヴァイオレットに惹かれていて、多分、きっともう愛していたから。
俺はレキュール辺境伯のエリオットだ。悲しみの辺境伯と呼ばれた。
聖女ヴァイオレットの予見は的中して、レキュールの辺境伯領地の民は豊かになった。ヒュー王子の新たな婚約者であるルネ伯爵令嬢マルグリッドを俺は許せない。
小国ボアルネハルトは聖女ヴァイオレットの示した領地再生により、力を増した。隣国ハープスブートはボアルネハルトの領地を狙っている。
隣国ハープスブートのカール大帝に世継ぎが生まれないため、もしカール大帝とその弟が没すれば、俺がラントナス家の王位継承者になるという噂がまことしやかに流れていたが、当時俺にその気はなかった。自分が隣国の大国ハーブスプールの王になるなど、考えたこともなかった。そう、マルグリッドと密会していたのはカール大帝の弟だ。
結局、俺の領土は隣国ハープスブートに取られた。彼らが計画した通りにだ。
聖女ヴァイオレットの無念さを思うと胸が痛む。
やり直せるなら、カール大帝に代わってハープスブートの王になろう。愛する聖女ヴァイオレットを守りたかった。俺は失敗した。全てが消える前に泣きながらそう思った。
エリオット・アクレサンデル・レキュールは、やり直せるならば次はハープスブートの王になって聖女ヴァイオレットを守ろう。
悲しみの辺境伯よ、さようなら。
今度は奪う側になりたい。
12
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
若奥様は緑の手 ~ お世話した花壇が聖域化してました。嫁入り先でめいっぱい役立てます!
古森真朝
恋愛
意地悪な遠縁のおばの邸で暮らすユーフェミアは、ある日いきなり『明後日に輿入れが決まったから荷物をまとめろ』と言い渡される。いろいろ思うところはありつつ、これは邸から出て自立するチャンス!と大急ぎで支度して出立することに。嫁入り道具兼手土産として、唯一の財産でもある裏庭の花壇(四畳サイズ)を『持参』したのだが――実はこのプチ庭園、長年手塩にかけた彼女の魔力によって、神域霊域レベルのレア植物生息地となっていた。
そうとは知らないまま、輿入れ初日にボロボロになって帰ってきた結婚相手・クライヴを救ったのを皮切りに、彼の実家エヴァンス邸、勤め先である王城、さらにお世話になっている賢者様が司る大神殿と、次々に起こる事件を『あ、それならありますよ!』とプチ庭園でしれっと解決していくユーフェミア。果たして嫁ぎ先で平穏を手に入れられるのか。そして根っから世話好きで、何くれとなく構ってくれるクライヴVS自立したい甘えベタの若奥様の勝負の行方は?
*カクヨム様で先行掲載しております
いい子ちゃんなんて嫌いだわ
F.conoe
ファンタジー
異世界召喚され、聖女として厚遇されたが
聖女じゃなかったと手のひら返しをされた。
おまけだと思われていたあの子が聖女だという。いい子で優しい聖女さま。
どうしてあなたは、もっと早く名乗らなかったの。
それが優しさだと思ったの?
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
公爵令嬢は嫁き遅れていらっしゃる
夏菜しの
恋愛
十七歳の時、生涯初めての恋をした。
燃え上がるような想いに胸を焦がされ、彼だけを見つめて、彼だけを追った。
しかし意中の相手は、別の女を選びわたしに振り向く事は無かった。
あれから六回目の夜会シーズンが始まろうとしている。
気になる男性も居ないまま、気づけば、崖っぷち。
コンコン。
今日もお父様がお見合い写真を手にやってくる。
さてと、どうしようかしら?
※姉妹作品の『攻略対象ですがルートに入ってきませんでした』の別の話になります。
悪役令嬢を陥れようとして失敗したヒロインのその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
女伯グリゼルダはもう不惑の歳だが、過去に起こしたスキャンダルが原因で異性から敬遠され未だに独身だった。
二十二年前、グリゼルダは恋仲になった王太子と結託して彼の婚約者である公爵令嬢を陥れようとした。
けれど、返り討ちに遭ってしまい、結局恋人である王太子とも破局してしまったのだ。
ある時、グリゼルダは王都で開かれた仮面舞踏会に参加する。そこで、トラヴィスという年下の青年と知り合ったグリゼルダは彼と恋仲になった。そして、どんどん彼に夢中になっていく。
だが、ある日。トラヴィスは、突然グリゼルダの前から姿を消してしまう。グリゼルダはショックのあまり倒れてしまい、気づいた時には病院のベッドの上にいた。
グリゼルダは、心配そうに自分の顔を覗き込む執事にトラヴィスと連絡が取れなくなってしまったことを伝える。すると、執事は首を傾げた。
そして、困惑した様子でグリゼルダに尋ねたのだ。「トラヴィスって、一体誰ですか? そんな方、この世に存在しませんよね?」と──。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
侍女から第2夫人、そして……
しゃーりん
恋愛
公爵家の2歳のお嬢様の侍女をしているルイーズは、酔って夢だと思い込んでお嬢様の父親であるガレントと関係を持ってしまう。
翌朝、現実だったと知った2人は親たちの話し合いの結果、ガレントの第2夫人になることに決まった。
ガレントの正妻セルフィが病弱でもう子供を望めないからだった。
一日で侍女から第2夫人になってしまったルイーズ。
正妻セルフィからは、娘を義母として可愛がり、夫を好きになってほしいと頼まれる。
セルフィの残り時間は少なく、ルイーズがやがて正妻になるというお話です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結・7話】召喚命令があったので、ちょっと出て失踪しました。妹に命令される人生は終わり。
BBやっこ
恋愛
タブロッセ伯爵家でユイスティーナは、奥様とお嬢様の言いなり。その通り。姉でありながら母は使用人の仕事をしていたために、「言うことを聞くように」と幼い私に約束させました。
しかしそれは、伯爵家が傾く前のこと。格式も高く矜持もあった家が、機能しなくなっていく様をみていた古参組の使用人は嘆いています。そんな使用人達に教育された私は、別の屋敷で過ごし働いていましたが15歳になりました。そろそろ伯爵家を出ますね。
その矢先に、残念な妹が伯爵様の指示で訪れました。どうしたのでしょうねえ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる