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第1章   新世界へ

セドナとお風呂

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宿屋に戻ると、セドナは恭しく相葉ナギに今日の売り上げを渡した。ナギは半分をセドナに渡そうとしたが、セドナに断られた。

「これはご主人様のお金です」
 
と、きっぱりと言われた。
 
取り敢えず俺が預かることにした。
 
しかし、セドナは商才があるな。こんなに機知が働く娘(こ)だったとは。やはり、頭が凄く良い。
 
取り敢えず、今日はもう寝よう。

「寝る前に、お風呂に入るか」
 
と、俺が呟くと、セドナの尖った耳がピクンと跳ねた。

「はい。畏まりました」
 
とセドナが綺麗な声を出す。

「セドナ、先に入りなさい」

「ダメです。私は奴隷です。ご主人様が先に入って下さい」
 
セドナが、凜然とした声を発し、俺の背中を両手でおした。

俺は先に風呂に入ることにした。

良いお湯だ。体の疲れが取れる。

風呂は結構、大きく、二人くらい入れそうだ

魔晶石を扱って風呂を沸かしているらしい。

シャワーも出るし、現代日本と変わらない感覚だ。

俺がシャワーで体を洗おうとしたその時、いきなり風呂場にセドナが入ってきた。

セドナは服を脱いで、一糸まとわぬ裸身をさらしていた。

銀髪の長い髪が腰まで伸び、小さな胸、下半身、すべてが露わになっている。 

「ご主人様、お身体を洗わせて頂きます」

セドナが深々と頭を下げる。

「うぉぉおおおお! ちょっと待って!」
 
俺は喚いた。相手が、10歳とはいえ、裸を見られるのは、なんか恥ずかしい。 

「ナギ様、どうか遠慮なさらないで下さい」
 
セドナが無邪気に微笑んだ。
恥ずかしがって下半身を隠す俺に構わず、床に膝をつくと、石鹸とタオルを擦って泡立て始めた。
 
セドナは、手とタオルと石鹸を使って、俺の背中を丁寧に洗い出した。
あっ、気持ちいい……。
 
俺は体を洗われる感覚に心地良さを覚えた。
 
懐かしい感覚だった。
 
俺も、爺ちゃんとよく背中を流し合った。爺ちゃんの背中は80歳を過ぎても筋骨隆々としていた。
 
俺が背中を洗う度に、爺ちゃんは「ありがとうな」、言ってくれた。
それを思い出し、少し涙が出てきた。

「ナギ様……。どうかなさいましたか?」

「い、いやなんでもない」

「そうですか、腕を洗わせて頂きますね」

「うん……」
 
 
お互いの体を洗い合う。そうか、俺とセドナは家族のようなものなんだな……。
 
俺は不意にそう思った。
 
俺に妹ができたということか……。
 
しかも、こんなに可愛くて、優しい子が……。
 
俺は背中を流してくれるセドナにむかって、

「ありがとうな」
 
と言った。

「いえ、当然のことをさせて頂いているだけです」

「あとで、俺もセドナの背中を流してやるな」

「ふェ? ……あ、あの……、それは申し訳ないです……」

「いいんだ。俺とセドナは家族だからな」

「か……家族……」
 

セドナは急に手を止めたので、俺は肩越しに振り向いた。

「どうした?」

「い、いえ……。その……」
 
セドナは、耳まで真っ赤になり、尖った耳をピンとはっていた。
 
そして、一歩後ろに下がり、綺麗に正座して床に頭を擦りつけた。

「ふつつか者ですが、よろしくお願い致します……」

「ん? ああ、俺こそよろしく」

「はい!」
 
セドナは床に擦りつけていた顔をガバっと上げて、尖った耳を大きく上下に左右させた。
 
すげェ可愛い、子犬みたいだ。そういえば、どことなくセドナは子犬のような印象がある。
 
俺は、セドナに背中、腕、髪を洗って貰った。
 
その後、セドナが俺の下半身を洗おうとしたので、慌てて止めた。
 
俺が交代してセドナの体を洗う。
 
柔らかいセドナの体を洗っていると、血は繋がっていないけど、本当の妹に思えてきた。

「可愛いなァ」
 
と、俺は呟いた。セドナの耳がピクンと跳ねた。 
 
セドナの体は本当に綺麗で皮膚にはシミもホクロもない。
 
奇跡のように美しい裸身だ。
 
俺はセドナの背中を洗うと、腕を洗った。
 
そして、前を向くように言う。
 
セドナは目を閉じて、膝立ちの状態で、手を後ろ手に組んで胸をつきだした。頬が染まり、小さな乳房がプルンと震える。
 
少し変なポーズだが、シルヴァン・エルフ特有のポーズか? 
 
まあ、いいや。子犬を洗うような要領でやれば良い。
 
俺は、脇をしっかりと洗ってやり、セドナの小さな乳房を手で丁寧に揉み込んで洗った。

「んっ、くぅっ、うん、あっ……、あっ……」
 
と、セドナが妙な声を出して震えた。 
 
下半身、尻、太もも、脹ら脛まで、しっかりと洗い尽くす。

「あっ、あっ、……うっ……」
 
セドナが、くすぐったいのか、声を出す。
 
おっと足の指もやらないとな。
 
全て洗い終えるとセドナはぐったりとして体中を痙攣させた。やがて、口から涎をたらして俺によりかかってきた。
 
「大丈夫か? セドナ?」

「ふぁ、ふぁいぃ……」
 
セドナが薄く目を開けて答えた。
 
のぼせたのかと思って俺は少し心配になった。
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