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第八章 ヘタレパパ
第九話 収穫祭
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『では! これより! 第千三百五十二回ファルケンブルク収穫祭を開催いたします!』
「「「おおおおおおおおおお!!」」」
会議で何度も見たおっさんが風魔法で声を拡声して高らかに開催宣言をすると、集まった民衆が大歓声をあげた。おっさんの名前は相変わらずわからん。
「そもそも千回以上もやってないだろ、この王国の歴史が二百年しかないのに」
「ノリですわね」
クリスの軽い返答に、公式行事をノリでやるファルケンブルクの行く末を案じてしまう。
領主の仕事はこれで終わりだ。去年は結婚式を一緒にやったからもう少し長かったけど、今回は諸侯領から駆け付けた領主たちへの挨拶と、開会宣言のあとに、少し民衆に向けて手を振るだけで終わった。
「クリス、収穫祭って前の領主の時もこんなノリだったのか?」
「いえ、あの宣言をした者の独断ですね。というか開催宣言などやっていませんでしたし」
「じゃああのおっさんは最初からあんななのか」
「有能ではあるのですがね。あの性格なので前領主の下では冷遇されておりました」
「なるほどね、民衆にはウケてたし、仕事ができるならいいか」
「ええ、そちらは全く問題ありません。事実アイリーンの次に仕事を抱えていますから」
「じゃあ好きにやらせるか。クレームが出るようだと是正する必要はあるけど」
城を出て、すでに酒盛り会場になっている噴水前公園を抜けて家に向かう。陽気だな領民は。
「旦那様、ありがとう存じます」
「急に何の話だ?」
「エルグランデとセドリックの件です」
「ああ、南部宿場町の代官に任命した件か。魔導士協会の爺さんも叛心は無いって太鼓判を押してたし、真面目にやってるみたいじゃないか」
「憑き物が落ちたような働きぶりと聞いております」
クリスとシルの父親と兄であるエルグランデとセドリックは、エマが産まれた時に恩赦として幽閉から解いた。
だが一応仮釈放期間ということで、南部の開拓ついでに建設した小さな宿場町の代官に、仮に任命してあったのだ。
一ヶ月ほど様子を見て問題が無かったので、今回収穫祭開催と同時に、正式に代官に任命し、民衆に布告した。一応手の者を部下につけているが、真面目にやっていれば中央に戻ることも、領地や爵位を得ることも可能だろう。
「まあ人材不足だし、メイドさんからの報告じゃそれなりに有能みたいだしな。人材不足なんだから使える連中は使っていかないと」
クリスはにこりと俺に微笑み、「ありがとう存じます」ともう一度繰り返した。
クリスと一緒に貴族街を抜け、一般区画に入る。直接城の裏口から家に帰ればよかったのだが、今日はミコトとエマを連れて町へ遊びに行くからな。事前調査が必要だと判断したのだ。
シルは今頃、職員たちと一緒に、孤児院と寮生の連中を引き連れて市場で買い食いなどをしてる頃だろう。
「そういえば旦那様。例のバトルトーナメントの件ですが」
「魔法ありのバトルトーナメントだっけ。俺は聞いてなかったが」
「十年前までは開催されていたんですが、各領地での叛逆心を煽るとのことで前領主が禁止したのです」
「周辺領地ってファルケンブルク伯家の縁戚だろ、規模も大分違うし叛心どうこうは心配しすぎな気もするけどな」
「それで来年以降復活させようと、周辺諸侯領の領主たちから連判で要望書が提出されました」
「良いんじゃないか? 危険はないんだよな?」
「頭部と心臓への攻撃は禁止されています。あとは四肢を欠損した時点で戦闘続行不可能ということで敗退扱いとなり、即座に治療されますので生命の危険はありません」
「滅茶苦茶危険だろ」
「殺害してしまった場合は敗退ですしね、今までのトーナメントでは死亡者は出ていませんから大丈夫だと存じますが」
「医療班が大変そうだな……。実際頭部や心臓がやられた場合って死んじゃうんだろ?」
「十分以内に再生魔法を使えばほぼ問題はありません。それ以上時間が経過すると蘇生魔法でしか対応できませんが、現在蘇生魔法を行使できる術者は存在しておりません。ですが再生魔法でも対応できるこういった試合形式であれば、ほぼ死亡者は出ませんよ」
「メギドフレアあたりなら人間の一人くらい一瞬で蒸発しちゃうだろ」
「ですので魔法は初級魔法のみ使用可能というレギュレーションが存在します。魔法なしのバトルトーナメントも同時開催しますけれどね」
「なら平気かな? パンとサーカスっていうし、娯楽を提供するのも領主の役目だしな。収穫祭以外にもイベントを開催するのは良いかもしれん」
「では春の採用試験と同じ時期に開催の準備をいたしますね」
「元々武官はこのトーナメント参加者からも採用してたんだっけ」
「ええ、トーナメント順位上位など成績優秀者の場合は、爵位などを授与された上で将校クラスで採用されていましたから、非常に盛り上がりました」
「軍の質の向上にもつながるのか。なら本格的にやるか」
「お任せくださいませ」
家にたどり着くと、早速エリナとクレア、ミコトとエマを連れ出して、市場を回ることにした。
クリスはアンナやほかの女子チームを引き連れていくそうだ。
「お兄ちゃん! エマちゃん少し重くなったでしょ大丈夫?」
エマを抱く俺の腕にぶら下がるエリナが嬉しそうに言う。
「どんどん重くなるな。毎日成長してるんだよな」
「ぱぱ! えりなまま! みーこも!」
「ミコトちゃんも大きくなったよね!」
クレアと手をつないで歩いているミコトの頭をなでながら、エリナがミコトを褒めると「あい!」とミコトが元気よく返事をする。
ミコトもあっという間に大きくなったよなー。
エマが抱っこされてるからなのか、ミコトに抱っこするか? って聞くと、「みーこはあるく!」と少しお姉さんぶってるところが可愛い。
「ミコト、疲れたらパパが抱っこするからな」
「みーこだいじょうぶ!」
「でもパパはミコトを抱っこしたいなあ」
「あとでね!」
あとで抱っこさせてくれるという言質をミコトから取った俺は、ニヤけながら比較的人の少ない場所を選んでゆっくりと歩いていく。
「ほれエマ、人がいっぱいだぞー」
特別に一般開放された噴水広場公園や、中央広場公園ほどではないが、市場の比較的空いている場所でもそこそこの人出がある。
ほとんど家にいる人間しか見たことないエマに、色々なものを見せていく。
「まま! あれなに?」
ミコトも去年のことはあまり覚えてないのだろう。出店や、珍しい格好をした人を見るたびに、手をつなぐクレアに聞きまくっている。
見まわしていると、果物や野菜のジュースを売っている出店を見つけた。
「ミコト、ジュース飲むか?」
「じゅーちゅ! のむ!」
「よしよし、じゃあ買うか」
舌っ足らずなミコトの返事にテンションが上がった俺は、早速出店の店員に話しかける。
「すみませーん」
「お兄さんじゃないかい」
「あ、おばさんこんにちわ!」
「おばさまこんにちは!」
「はいこんにちは。エリナちゃんクレアちゃん」
「あれ? おばちゃんの店なのここ?」
「そりゃ普段は野菜や果物を扱ってるしね。収穫祭の間はここでジュースを売ってるんだよ」
「おばちゃんのところなら味も品質も安心だな」
「ありがとうねお兄さん」
おばちゃんのところでそれぞれジュースを買い、近くのベンチに腰掛ける。
「去年よりも景気良くなってるのかな?」
「だと思いますよ兄さま。アイリーンさんから定期的に資料を見せてもらってますが、平均所得が上がってるようですから」
アイリーンはクレアに何してるんだ……。大人びてるけどクレアは十一歳児だぞ。
だが今のところ統治は上手くいってるようだ。
犯罪なんかも急激に減ってるし、人生の冒険者ギルド所属の大半は街道敷設とかに行ってるみたいだし。
公共事業が終わる前に新しい雇用先を作らないとな。
何かないかなーと、この後「おなかすいた!」とミコトに屋台を回るよう急かされるまで考え込むのだった。
「「「おおおおおおおおおお!!」」」
会議で何度も見たおっさんが風魔法で声を拡声して高らかに開催宣言をすると、集まった民衆が大歓声をあげた。おっさんの名前は相変わらずわからん。
「そもそも千回以上もやってないだろ、この王国の歴史が二百年しかないのに」
「ノリですわね」
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「クリス、収穫祭って前の領主の時もこんなノリだったのか?」
「いえ、あの宣言をした者の独断ですね。というか開催宣言などやっていませんでしたし」
「じゃああのおっさんは最初からあんななのか」
「有能ではあるのですがね。あの性格なので前領主の下では冷遇されておりました」
「なるほどね、民衆にはウケてたし、仕事ができるならいいか」
「ええ、そちらは全く問題ありません。事実アイリーンの次に仕事を抱えていますから」
「じゃあ好きにやらせるか。クレームが出るようだと是正する必要はあるけど」
城を出て、すでに酒盛り会場になっている噴水前公園を抜けて家に向かう。陽気だな領民は。
「旦那様、ありがとう存じます」
「急に何の話だ?」
「エルグランデとセドリックの件です」
「ああ、南部宿場町の代官に任命した件か。魔導士協会の爺さんも叛心は無いって太鼓判を押してたし、真面目にやってるみたいじゃないか」
「憑き物が落ちたような働きぶりと聞いております」
クリスとシルの父親と兄であるエルグランデとセドリックは、エマが産まれた時に恩赦として幽閉から解いた。
だが一応仮釈放期間ということで、南部の開拓ついでに建設した小さな宿場町の代官に、仮に任命してあったのだ。
一ヶ月ほど様子を見て問題が無かったので、今回収穫祭開催と同時に、正式に代官に任命し、民衆に布告した。一応手の者を部下につけているが、真面目にやっていれば中央に戻ることも、領地や爵位を得ることも可能だろう。
「まあ人材不足だし、メイドさんからの報告じゃそれなりに有能みたいだしな。人材不足なんだから使える連中は使っていかないと」
クリスはにこりと俺に微笑み、「ありがとう存じます」ともう一度繰り返した。
クリスと一緒に貴族街を抜け、一般区画に入る。直接城の裏口から家に帰ればよかったのだが、今日はミコトとエマを連れて町へ遊びに行くからな。事前調査が必要だと判断したのだ。
シルは今頃、職員たちと一緒に、孤児院と寮生の連中を引き連れて市場で買い食いなどをしてる頃だろう。
「そういえば旦那様。例のバトルトーナメントの件ですが」
「魔法ありのバトルトーナメントだっけ。俺は聞いてなかったが」
「十年前までは開催されていたんですが、各領地での叛逆心を煽るとのことで前領主が禁止したのです」
「周辺領地ってファルケンブルク伯家の縁戚だろ、規模も大分違うし叛心どうこうは心配しすぎな気もするけどな」
「それで来年以降復活させようと、周辺諸侯領の領主たちから連判で要望書が提出されました」
「良いんじゃないか? 危険はないんだよな?」
「頭部と心臓への攻撃は禁止されています。あとは四肢を欠損した時点で戦闘続行不可能ということで敗退扱いとなり、即座に治療されますので生命の危険はありません」
「滅茶苦茶危険だろ」
「殺害してしまった場合は敗退ですしね、今までのトーナメントでは死亡者は出ていませんから大丈夫だと存じますが」
「医療班が大変そうだな……。実際頭部や心臓がやられた場合って死んじゃうんだろ?」
「十分以内に再生魔法を使えばほぼ問題はありません。それ以上時間が経過すると蘇生魔法でしか対応できませんが、現在蘇生魔法を行使できる術者は存在しておりません。ですが再生魔法でも対応できるこういった試合形式であれば、ほぼ死亡者は出ませんよ」
「メギドフレアあたりなら人間の一人くらい一瞬で蒸発しちゃうだろ」
「ですので魔法は初級魔法のみ使用可能というレギュレーションが存在します。魔法なしのバトルトーナメントも同時開催しますけれどね」
「なら平気かな? パンとサーカスっていうし、娯楽を提供するのも領主の役目だしな。収穫祭以外にもイベントを開催するのは良いかもしれん」
「では春の採用試験と同じ時期に開催の準備をいたしますね」
「元々武官はこのトーナメント参加者からも採用してたんだっけ」
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「軍の質の向上にもつながるのか。なら本格的にやるか」
「お任せくださいませ」
家にたどり着くと、早速エリナとクレア、ミコトとエマを連れ出して、市場を回ることにした。
クリスはアンナやほかの女子チームを引き連れていくそうだ。
「お兄ちゃん! エマちゃん少し重くなったでしょ大丈夫?」
エマを抱く俺の腕にぶら下がるエリナが嬉しそうに言う。
「どんどん重くなるな。毎日成長してるんだよな」
「ぱぱ! えりなまま! みーこも!」
「ミコトちゃんも大きくなったよね!」
クレアと手をつないで歩いているミコトの頭をなでながら、エリナがミコトを褒めると「あい!」とミコトが元気よく返事をする。
ミコトもあっという間に大きくなったよなー。
エマが抱っこされてるからなのか、ミコトに抱っこするか? って聞くと、「みーこはあるく!」と少しお姉さんぶってるところが可愛い。
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「でもパパはミコトを抱っこしたいなあ」
「あとでね!」
あとで抱っこさせてくれるという言質をミコトから取った俺は、ニヤけながら比較的人の少ない場所を選んでゆっくりと歩いていく。
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「ミコト、ジュース飲むか?」
「じゅーちゅ! のむ!」
「よしよし、じゃあ買うか」
舌っ足らずなミコトの返事にテンションが上がった俺は、早速出店の店員に話しかける。
「すみませーん」
「お兄さんじゃないかい」
「あ、おばさんこんにちわ!」
「おばさまこんにちは!」
「はいこんにちは。エリナちゃんクレアちゃん」
「あれ? おばちゃんの店なのここ?」
「そりゃ普段は野菜や果物を扱ってるしね。収穫祭の間はここでジュースを売ってるんだよ」
「おばちゃんのところなら味も品質も安心だな」
「ありがとうねお兄さん」
おばちゃんのところでそれぞれジュースを買い、近くのベンチに腰掛ける。
「去年よりも景気良くなってるのかな?」
「だと思いますよ兄さま。アイリーンさんから定期的に資料を見せてもらってますが、平均所得が上がってるようですから」
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だが今のところ統治は上手くいってるようだ。
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