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第七章 ヘタレ学園都市への道
第十四話 開校準備
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採用試験は無事に終わった。
年齢制限を特に設けていない上に、送迎も滞在費用も無料で試験を受けられるとあって大盛況だった今回は、かなりの優秀な人材がそろった。
ただし、記念受験のような冷やかしも多少見られたので、今後は一定以上の読み書きや計算能力など受験資格などを設定する必要など問題も発生した。
合格発表が終わって試験合格者の配属が決まるころには、周辺領からの孤児や、貧困層の子らの入寮も始まっていた。
昼飯のあとに一服をしているとクリスが書類を持って話しかけてくる。
「旦那様、寮母のヘルマに加えて、女性職員を五名選抜いたしました」
「ヘルマ?」
「……アンナちゃんのお母さんですわよ旦那様」
「お兄ちゃんはほんと人の名前を覚えないよね。変なあだ名はつけるし」
俺の横に座って、一緒にホット麦茶を飲んでいるエリナが突発性反抗期を発症する。
そういえば最近少しお腹が大きくなってきたな。
「アンナの母親なら料理も洗濯も全て任せられるからな。この前食べた食事もクレアが作ったと言われても信じられるくらいの腕前だったし」
「ヘルマさんはお料理上手な上に優しいしね!」
「ええ、そうですわね旦那様、エリナちゃん」
アンナの母親であるヘルマを俺とエリナが褒めると、嬉しそうに答えるクリス。
アンナとヘルマから貰ったコサージュは常に胸につけているから相当だよな。露骨なひいきはしないから任せてるけども。
「婆さんが校長になってくれたから学校の方も問題ないだろうしな。グロ絵本だけはマジで禁書にするけど」
「ちょっとぐらいは見せたほうが良いんじゃないの?」
「婆さんは限度を知らんから不許可だ。もし見かけたら婆さん秘蔵のコレクションを焚書するって脅してあるし」
「院長先生がかわいそうだよお兄ちゃん」
「うっさい。子どもの首を包丁で切る絵本なんか悪影響しかないだろ。絶対に許さんからな」
「お兄ちゃんのヘタレー」
「お前、ヘタレじゃなければ豚の真似してる子の……ってやめた。また思い出して眠れなくなるから」
「私がいつものようにぎゅってしてあげるけど?」
「あまり強くぎゅってするとお腹を圧迫するんじゃないかって不安なんだよ」
「お兄ちゃんのヘタレはどうしようもないねー」
反抗期が収まらないエリナを放置して、すっかり冷めてしまった麦茶を飲む。
婆さんが校長に就任したと同時に、学校の名はイザベラ学園ファルケンブルク校と命名した。婆さんが自分の名前を冠するのは辞退すると言い出したけど、俺が無理やり押し切ったのだ。
ちわっこに資料は送ったが、王都で学校を作るのは前途多難だそうだ。
優秀な人材を育成するという建前で、家庭教師のつけられない貧乏貴族向けの私塾を作るのが精いっぱいだったらしい。
まずはこれを突破口にして、ゆくゆくは平民、そして貧民まで広げたいとのこと。頑張ってるなちわっこ。
「クリス、講師というか教員には目途がついたのか?」
「はい。読み書き……いえ国語、数学、社会、体育の教師は明日より研修に入ります。職員棟に入居を希望している職員は本日より荷物の搬入を行っております」
「結局職員棟も校舎の横に新設しちゃったからな」
「人数が多いですからね、旧孤児院の施設でも受け入れ可能ですが、今後の増員を考えたら新設せざるを得ないかと」
まずは孤児、貧困層の子を対象としているから、周辺領から来た子たちと今ここにいる連中合わせて百人と少し。
教科を国語、数学、社会、体育として、最初の内は年齢に関係なく、それぞれレベルに合わせて二つに分けて授業をしていく予定だ。
あれ、そういえばと懸念事項だった件を聞いてみる。
「そういや魔法科の教員は?」
「魔法科の主任にはわたくしが就きます」
「だよなあ、魔法を教えられる人材っていうとファルケンブルクにはお前しかいないもんな」
入校の際に、一律で魔法適性を調べることにしたため、魔法科の授業も行うことにしたのだが、正直クリスを学校に取られるのは痛い。なんだかんだファルケンブルクの実質的な領主だしな。
「試験合格者の中で、魔法適性を持ちながら教師への配属希望を出した者が二名おりますので、こちらを常設の魔法科教師として採用いたしましたので。実際の授業に関してはその二人で行うことになりますわ旦那様」
「ならよかった。魔法の授業は週に一回か二回程度だけど、それでもクリスが抜けるのは痛かったからな」
「まあ、ありがとう存じます」
「まずは生徒百人から始めて、少しずつ増やしていかないとな」
「魔法科の授業ではすでに受講希望者が貴族からも出ていますから、そちらでは収益を上げることも可能ですね」
「魔法はそうだろうな、丸暗記で使えるような初級ですら料金を取って教えてるところがあるくらいだし」
「ある程度授業としての形が出来上がり次第、旦那様が仰っていた体験入学を行いたいと思います」
「数学の授業なんかは特に需要ありそうなんだよな。従業員に受けさせたいって雇用者もいるだろうから」
「すでにいくつかの商会から問い合わせもあるようですし、なんとか数ヶ月で体験入学ができる程度には軌道に乗せたいですわね」
「まあもうやるしかない。異世界本で知識だけはあっても、実地でやらないことにはな」
「はい」
「あとは亜人国家連合との交易だな」
「犬人国が窓口になってくれたおかげでスムーズに進みましたね」
「今は交易品の選定と金額の話し合い中だっけ」
「シバ王が『うちの品物なんてタダでいくらでも持って行ってください』とおっしゃられてるので、ある程度お互いに利益になるように金額を決定するのに時間がかかっています」
「なんなのあの国……」
「それだけ<転移者>である旦那様に対して敬意を表しているのだと思いますが……」
「あまり規模が大きくなるとラインブルク王国を無視してってわけにはいかないからな。最初にきっちりそのあたりは決めておかないと」
「はい、会議はすべて非公式という建前で共通語で行っておりますので、以前のような齟齬はありませんのでご安心ください」
「結局最終的には日本語でやるのか。めんどくさ」
「亜人国家連合では公式な場ではすべて日本語ですからね」
「ちゃんと事前に共通語で協議できてるなら構わん。来月には交易も始められるだろ」
「この子が生まれるころには学校も交易も上手く行ってるといいね!」
エリナがお腹をさすりながら笑顔で話しかけてくる。
「そうだな。頑張るよエリナ」
「うん! 特にクリスお姉ちゃんがね!」
今日のエリナはなぜかずっと反抗期でした。
その通りなんだけどな。
年齢制限を特に設けていない上に、送迎も滞在費用も無料で試験を受けられるとあって大盛況だった今回は、かなりの優秀な人材がそろった。
ただし、記念受験のような冷やかしも多少見られたので、今後は一定以上の読み書きや計算能力など受験資格などを設定する必要など問題も発生した。
合格発表が終わって試験合格者の配属が決まるころには、周辺領からの孤児や、貧困層の子らの入寮も始まっていた。
昼飯のあとに一服をしているとクリスが書類を持って話しかけてくる。
「旦那様、寮母のヘルマに加えて、女性職員を五名選抜いたしました」
「ヘルマ?」
「……アンナちゃんのお母さんですわよ旦那様」
「お兄ちゃんはほんと人の名前を覚えないよね。変なあだ名はつけるし」
俺の横に座って、一緒にホット麦茶を飲んでいるエリナが突発性反抗期を発症する。
そういえば最近少しお腹が大きくなってきたな。
「アンナの母親なら料理も洗濯も全て任せられるからな。この前食べた食事もクレアが作ったと言われても信じられるくらいの腕前だったし」
「ヘルマさんはお料理上手な上に優しいしね!」
「ええ、そうですわね旦那様、エリナちゃん」
アンナの母親であるヘルマを俺とエリナが褒めると、嬉しそうに答えるクリス。
アンナとヘルマから貰ったコサージュは常に胸につけているから相当だよな。露骨なひいきはしないから任せてるけども。
「婆さんが校長になってくれたから学校の方も問題ないだろうしな。グロ絵本だけはマジで禁書にするけど」
「ちょっとぐらいは見せたほうが良いんじゃないの?」
「婆さんは限度を知らんから不許可だ。もし見かけたら婆さん秘蔵のコレクションを焚書するって脅してあるし」
「院長先生がかわいそうだよお兄ちゃん」
「うっさい。子どもの首を包丁で切る絵本なんか悪影響しかないだろ。絶対に許さんからな」
「お兄ちゃんのヘタレー」
「お前、ヘタレじゃなければ豚の真似してる子の……ってやめた。また思い出して眠れなくなるから」
「私がいつものようにぎゅってしてあげるけど?」
「あまり強くぎゅってするとお腹を圧迫するんじゃないかって不安なんだよ」
「お兄ちゃんのヘタレはどうしようもないねー」
反抗期が収まらないエリナを放置して、すっかり冷めてしまった麦茶を飲む。
婆さんが校長に就任したと同時に、学校の名はイザベラ学園ファルケンブルク校と命名した。婆さんが自分の名前を冠するのは辞退すると言い出したけど、俺が無理やり押し切ったのだ。
ちわっこに資料は送ったが、王都で学校を作るのは前途多難だそうだ。
優秀な人材を育成するという建前で、家庭教師のつけられない貧乏貴族向けの私塾を作るのが精いっぱいだったらしい。
まずはこれを突破口にして、ゆくゆくは平民、そして貧民まで広げたいとのこと。頑張ってるなちわっこ。
「クリス、講師というか教員には目途がついたのか?」
「はい。読み書き……いえ国語、数学、社会、体育の教師は明日より研修に入ります。職員棟に入居を希望している職員は本日より荷物の搬入を行っております」
「結局職員棟も校舎の横に新設しちゃったからな」
「人数が多いですからね、旧孤児院の施設でも受け入れ可能ですが、今後の増員を考えたら新設せざるを得ないかと」
まずは孤児、貧困層の子を対象としているから、周辺領から来た子たちと今ここにいる連中合わせて百人と少し。
教科を国語、数学、社会、体育として、最初の内は年齢に関係なく、それぞれレベルに合わせて二つに分けて授業をしていく予定だ。
あれ、そういえばと懸念事項だった件を聞いてみる。
「そういや魔法科の教員は?」
「魔法科の主任にはわたくしが就きます」
「だよなあ、魔法を教えられる人材っていうとファルケンブルクにはお前しかいないもんな」
入校の際に、一律で魔法適性を調べることにしたため、魔法科の授業も行うことにしたのだが、正直クリスを学校に取られるのは痛い。なんだかんだファルケンブルクの実質的な領主だしな。
「試験合格者の中で、魔法適性を持ちながら教師への配属希望を出した者が二名おりますので、こちらを常設の魔法科教師として採用いたしましたので。実際の授業に関してはその二人で行うことになりますわ旦那様」
「ならよかった。魔法の授業は週に一回か二回程度だけど、それでもクリスが抜けるのは痛かったからな」
「まあ、ありがとう存じます」
「まずは生徒百人から始めて、少しずつ増やしていかないとな」
「魔法科の授業ではすでに受講希望者が貴族からも出ていますから、そちらでは収益を上げることも可能ですね」
「魔法はそうだろうな、丸暗記で使えるような初級ですら料金を取って教えてるところがあるくらいだし」
「ある程度授業としての形が出来上がり次第、旦那様が仰っていた体験入学を行いたいと思います」
「数学の授業なんかは特に需要ありそうなんだよな。従業員に受けさせたいって雇用者もいるだろうから」
「すでにいくつかの商会から問い合わせもあるようですし、なんとか数ヶ月で体験入学ができる程度には軌道に乗せたいですわね」
「まあもうやるしかない。異世界本で知識だけはあっても、実地でやらないことにはな」
「はい」
「あとは亜人国家連合との交易だな」
「犬人国が窓口になってくれたおかげでスムーズに進みましたね」
「今は交易品の選定と金額の話し合い中だっけ」
「シバ王が『うちの品物なんてタダでいくらでも持って行ってください』とおっしゃられてるので、ある程度お互いに利益になるように金額を決定するのに時間がかかっています」
「なんなのあの国……」
「それだけ<転移者>である旦那様に対して敬意を表しているのだと思いますが……」
「あまり規模が大きくなるとラインブルク王国を無視してってわけにはいかないからな。最初にきっちりそのあたりは決めておかないと」
「はい、会議はすべて非公式という建前で共通語で行っておりますので、以前のような齟齬はありませんのでご安心ください」
「結局最終的には日本語でやるのか。めんどくさ」
「亜人国家連合では公式な場ではすべて日本語ですからね」
「ちゃんと事前に共通語で協議できてるなら構わん。来月には交易も始められるだろ」
「この子が生まれるころには学校も交易も上手く行ってるといいね!」
エリナがお腹をさすりながら笑顔で話しかけてくる。
「そうだな。頑張るよエリナ」
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その通りなんだけどな。
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