ヘタレ転移者 ~孤児院を救うために冒険者をしていたら何故か領地経営をすることになったので、嫁たちとスローライフを送るためにも頑張ります~

茶山大地

文字の大きさ
上 下
76 / 317
第五章 ヘタレ王国宰相

第十九話 宰相就任

しおりを挟む
 そろそろ料理も無くなってきた。
 まだガツガツと食い続けてる奴もいるが、クレアとエリナが持ち帰りのお土産用に弁当箱に残り物を詰め始めている。
 残飯がほぼ出ないシステムだ。素晴らしい。
 腹いっぱいになったガキんちょはそれぞれ好き勝手に移動し、話に盛り上がったりしている。
 今日初お目見えのアイリーンやシャルには人見知りしない女子チームの連中が質問攻めにしていた。


「シャルおねーさんびじんさんだねー」

「ありがとーミリィちゃん!」

「ちょっとさわっていーい?」

「? いいよー?」


 ミリィが許可を得てむんずとちわっこの胸を触る。
 新しい人来るたびに片っ端から触ってるけどなんなんだろうな、こいつ。


「おっぱいはそんなにおおきくないねー。エリナおねーさんとおなじくらいかなー」

「毎日治癒魔法かけてるからそのうち治るよ! エリナお姉さんにだって負けないんだから」


 治んねーよ。
 状態異常でもバッドステータスでも無いんだから。
 あとエリナの名前を出してやるな。そっとしておいてやれ。


「アイリーンおねーさんもさわっていーい?」

「ええ、どうぞミリィさん」


 抵抗する奴いないんか。


「わわっ、アイリーンおねーさんおっきいねー。みためはふつうっぽいのに」


 アイリーンは着やせするんか。
 って! なんで俺はミリィの感想を盗み聞きしてるんだ!
 自分で自分を突っ込んでいると、駄姉がパタパタとリビングに入ってくる。
 ファルケンブルク城じゃこんな音立てながら歩いたりしないんだよな。
 随分庶民ぽくなった。


「みなさーん! お風呂の準備が出来ましたよー!」

「「「はーい!」」」


 魔法でさくっと風呂の準備を終えた駄姉が、ガキんちょにしかみせないとびきりの笑顔で声をかける。
 ガキんちょの世話が本当に好きみたいだな。


「くりすおねーちゃんいっしょにおふろはいろー!」

「ええ、アンナちゃん、一緒に入りましょうね」

「おねーちゃんわたしも!」

「ええ、みんなで入りましょうね」

 きゃっきゃと駄姉を囲んだ集団が風呂へ向かう。
 駄姉は大人気なんだよなー。一番母性的な感じがするのか、面倒見が良いからなのか、とにかく人見知りする子でもすぐに懐いてしまうのだ。
 実の父親をさっさと殺せとか言っちゃう過激な所はガキんちょどもには一切見せないし。

 アイリーンもミリィに引っ張られて困惑している。俺をちらちら見るので、「いい機会だから体を伸ばしてゆっくり浸かってこい」と言うと、「ありがとうございます」と柔らかな笑顔で返事をする。
 あとミリィはアイリーンの胸を見たいだけだろ。中身おっさんかあいつは。
 ちわっこは「エリナお姉さんエリナお姉さん、一緒に入ろう」とエリナにやたらと付きまとってる。「うん、でも何か目が怖いよシャルちゃん」エリナも困惑しながらも返事をするが、こいつも多分サイズの勝負がしたいんだろうとスルーする。

 あちこちで仲のいいグループが形成されて続々と風呂に向かう。
 婆さんはみんなの後をニコニコと微笑みながら歩いている。
 ……ハブられてなきゃいいんだけど。
 
 さて、俺もさっさと風呂に入るか。
 ってリビングに誰も居ないじゃん。もしかして俺ハブられてる?




 風呂から出るとドライヤー魔法で帰宅組のガキんちょの髪を乾かしていく。
 今までは俺とエリナと駄姉しかドライヤー魔法を使えなかったが、王都でドライヤーの魔導具を購入したので、駄妹やクレア、婆さんもドライヤー組だ。
 時間がかかると遅くなっちゃうから良い買い物をした。

 乾かし終わると俺と駄姉妹でガキんちょどもをキャリアカーに乗せて家に連れていく。
 今日は残り物を詰めた弁当と王都で買ったクッキーのお土産を持って行った。
 巡回兵が定期的に回るようになったし街灯の設置も順調だし治安もマシになってきた感じはするな。

 ガキんちょどもを送ってきたらちわっことの話し合いだ。
 院長室に、婆さん、俺、駄姉、アイリーンとちわっこが集まる。


「まずは報告からだね、エドガルドはじめ主要な連中は極刑。連座も適用される罪なんだけど、家族は計画自体を知らなかったというのを魔導士協会が確認したんで、辺境の寒村に流罪。あとは謀反人を出した近衛騎士団長や各部門の長官は更迭。暗殺ギルド、盗賊ギルドに関しては廃止の方向で議論中だね」

「盗賊団を裏で操ってたのは暗殺ギルドと盗賊ギルドなんだろ? 地竜に関してはどうなんだ? あんなのを自由に操るのが裏にいたら恐ろしいんだが」

「地竜に関しては本当に偶然だったみたいだね。魔導士協会の連中が必死になって調査したから間違いないと思う」

「そっか、仮に地竜を発見、誘引、召喚できるような魔法やスキルがあれば、あそこの連中が放って置くわけがないわな」

「そして本題がこれだね、お兄さん。王都の孤児院の新年度からの予算配分書と孤児院の改築計画書だよ」


 ちわっこが差し出す資料に婆さんたちと一緒に目を通す。
 なるほど、物価調整をするシステムが無かったから、運営資金額がずっと低額になったのが主因という結論か。
 あとは施設管理費の積み立て計画の甘さなどなど。
 これちわっこかちわっこのブレーンが作った書類かわからんが、短期間でよく調べ上げたな。


「おお、ちゃんと三年に一度の物価調整もやるのな。老朽化部分も直すみたいだしこれなら問題無いのかな?」

「クリスお姉さんから貰った資料に、私が色々現状を調査して付け足してみたんだけど」

「悪くないな、というか良く出来てると思う。就職あっせんまでちゃんと考えられているし。ちわっこお前優秀なんだな」

「ありがとうねお兄さん。でも、これを議会で承認させるのに、お兄さんに協力してもらいたいんだ」

「協力するのは構わんが、俺は何をすればいい?」

「これに署名して」


 ちわっこが二枚の書類を差し出してくる。


「これは?」

「王国宰相就任への意志確認書と私との婚約承諾書」

「拒否する」

「えーなんで?」

「ここの領主ですら手に余ってるのに王国の宰相なんか務まるか。それになんでちわっこと婚約せにゃならんのだ」

「お兄さんが王国宰相に就任すれば、婚約者の私が宰相代理として政治に参加できるから! そうしたらお兄さんは王都に来なくても私が全部やるよ」

「そんな回りくどいことしないで直接お前が宰相職に就けばいいだろ」

「王族は内政に関する官僚職には就けない決まりなんだよね。近衛騎士団長とかなら就任可能なんだけど、近衛騎士団長にはベルナールが就任したし、そもそも近衛騎士団長は政治に口出しできないから」

「それで俺との婚約が必要ってことか?」

「そそ、ファルケンブルク伯爵夫人としての公式な立場になるから。ラインブルク王国は女性でも官僚組織の役職に就けるしね。そうすればお兄さんは年に何回か王都に来てくれるだけであとは私がやるよ」

「正直、計画書を見ただけでちわっこが優秀なのはわかるんだが、婚約ってのだけには拒否感があるな」

「お兄さんは私のこと嫌い?」

「嫌いではないぞ。可愛いと思うし、好ましくは思っている。けれど、結婚するほど好きかというと今はまだ否だな」

「でもお兄さん、貴族の結婚っていうのはこういうものだよ?」

「わからんでもないが、もう嫁が四人もいるし、正直俺にはこれ以上の嫁さんを囲う甲斐性なんか無いしな」

「じゃあこうしよう。お兄さん、私に協力して! 私このままだと顔も知らない貴族家に嫁がなきゃいけないし、他の貴族家へ嫁いじゃうと孤児院改革も頓挫しちゃうかも!」

「それを持ち出されると辛いな。といってお前を都合の良い様に扱うのも俺が嫌なんだよなー」

「私はお兄さんが最初はそういう気持でも構わないというか、ちゃんと私のことを考えてくれるだけで嬉しいんだけどね。もちろんエリナお姉さんたちの立場はちゃんと尊重するよ。第五夫人でも私は問題無いしね」

「……エリナとクレア、駄妹を呼んで嫁同士で話し合いさせるか」


 エリナ達を呼んで、ちわっこと話をさせる。
 予想通り、「シャルちゃんがお兄ちゃんをすごく好きだっていう気持ちが伝わったから問題無いよ!」というエリナの一言でちわっことの婚約が可決された。
 なんでこんなに嫁が増えるんかなー。幸せ者だとは思うけど、嫁たちには不満は無いのだろうか。など色々ヘタレながらも二枚の書類にサインをする。
 これで王国宰相に就任することが内定した。
 
 その後はリビングに戻ったエリナ達以外のメンバー、婆さんや駄姉、アイリーンも交えて貧困層への対策案、ギルド廃止案の計画書や王都とファルケンブルクを結ぶ街道整備や宿場町の件などで、話し合いは深夜まで及んだ。

 ちわっこはかなり優秀だな、さすが王族として教育を受けただけのことはある。
 王都での改革を丸投げにしてしまうのは申し訳ないが、定期的に担当官をやり取りして現状報告などを細かく行い、計画案の作成などでちわっこを補佐するなど色々決めた。

 ファルケンブルクの改革もまだ途中だし、王都もまだ計画段階だ。
 やはり定期的に王都に顔出しをしないとな。就任式やらなにやらは、ちわっこの方でやると言ってくれたとは言え流石に申し訳ない。
 あとはアイリーンへの叙爵申請書を出したいと言ったら、ちわっこがその場で剣を取り出し、騎士叙任の首打ちの儀式を行った。いわゆるリッターシュラークだ。「戦時中でも良くあったことだから」と簡単に新たな貴族が誕生した。
 正式な認可状はあとで送るとの事だが、とにかくこれでアイリーンが騎士爵を持つ貴族になったのは喜ばしい。

 段々足元が固まってきた。
 王国宰相という肩書は、いくらちわっこが宰相として動くための建前だとしても重すぎる、けれども不幸な子供を減らせることに繋がるのならヘタレを返上して頑張るか。
 幸い俺の周りには優秀な協力者がいるわけだしな。





―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

今回で第五章は終了です。
ここまで拙作をお読み頂きありがとうございます。

次回更新より第六章が始まります。
六章はファルケンブルクの町を中心に、改革を進めていく流れになります!
引き続きヘタレ転移者を応援よろしくお願い致します!

本作は小説家になろう、カクヨムでも掲載しております。
よろしければそちらでも応援いただけますと励みになります。

また、小説家になろう版は、序盤から新規に挿絵を大量に追加したうえで、一話当たりの文字数調整、加筆修正、縦読み対応の改稿版となります。
ファンアート、一部重複もありますが、総数で100枚を超える挿絵を掲載し、九章以降ではほぼ毎話挿絵を掲載しております。
是非挿絵だけでもご覧くださいませ。

しおりを挟む
感想 26

あなたにおすすめの小説

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい

斑目 ごたく
ファンタジー
 「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。  さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。  失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。  彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。  そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。  彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。  そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。    やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。  これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。  火・木・土曜日20:10、定期更新中。  この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。

孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる

シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。 そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。 なんでも見通せるという万物を見通す目だった。 目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。 これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!? その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。 魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。 ※他サイトでも連載しています。  大体21:30分ごろに更新してます。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

処理中です...