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第三章 ヘタレ勇者
第九話 魔法石
しおりを挟む武器屋を出て防具屋に入る。「いらっしゃいませ」と即座に挨拶してくれるが、騙されてはいけない。
この店はサービス抜群の優良店だが、クズには辛辣なのだ。
容赦なく心を折りにくるから気をつけねば。
「胸甲を買い直したい。あと鎧下だな、今着ている分だけになったし」
籠を降ろし、中から胸甲を取り出して店員に渡す。
「これは......修復は可能ですが、買い替えた方がよろしいかと思います」
「地竜から振り落とされたときに岩にぶつかったんだよ。命を救われた、礼を言う」
「いえ、とんでもございません、お役に立てて何よりです。で、買い替えですが、同程度の物よりも多少は防御力の高いものが良いかと思いますが」
「買った頃はホーンラビットの角が基準だったからな」
「ええ、魔法で高い場所に登ったりといった場合も考慮されるのでしたら、追加で肘当て、膝当て等もあった方が良いかと思いますよ」
「兜は?」
「必要なかったですよね?」
「確かにそうなんだけど、良くあんな無茶苦茶な戦闘で頭部が無事だったな俺」
「必要の無い防具ですからね」
「納得いかないけど、実際にそうだったから何も言えん。頭部は無事だったけど、鎧下の肘、膝部分の補強じゃたしかに心許ないからな」
「お兄ちゃん、私の防具はどうすればいいかな?」
「そうだな、結構体力もついて来たし、少し良い物にしておくか? 疾風とか使って高速移動やジャンプする事も考えたら怖いしな」
「じゃあ私も色々見せて下さい!」
「わたくしにも防具を見繕って頂きたいのですが」
「ありがとうございます。クズさんと同程度の物でよろしいのですか?」
「完全にクズって言ってるけど客だからな俺」
「高価でも構わないので、軽量、頑丈なものでお願いします。 もちろんトーマ様、エリナ様の物もです。わたくしがお支払い致しますので」
「はい、お待ちください」
「悪いな」
「命に係わる装備ですから妥協はできません」
「あの時着ていた鎧はどうしたんだ?」
「支給品ですので退団した時に全て返却しました。ですので一から装備を整えなくてはならないので丁度良かったです」
「と言ってもダッシュエミュー相手だからな」
店員が奥に移動し、色々と見繕ってくれている間に、店員の奥さんが何着か鎧下、白い塗装に金縁の装飾の装甲が施された皮靴を持って出てくる。これもう見た目はグリーブだな。
俺とエリナが今まで履いていた革靴は、底とつま先に薄い鉄板が張られた、元の世界でいう所の安全靴って感じだったからな。
あの時これを履いていれば骨折しなかったかもしれん。
そう考えるとやはり防具って大事なんだよな。
重すぎるのは嫌だけど。
「ではそちらのお嬢様からどうぞ」
女騎士が促され、試着室へと入っていく。
入口にはグリーブが置かれているが、サイズはもうすでに把握されているんだろうな。
ここの店員は有能だから。悔しいけどな。
旦那の方は奥からワゴンに色々乗せて出てくる。
女騎士の靴と同じ白い塗装に金縁の装飾が施された胸甲だ。
「お待たせいたしました。以前の胸甲よりも防御範囲が広がってますが、重さはそれほど増えてない物になります」
「素材は?」
「ステンレスです」
「まあ何でもありだわな」
探せばグラスファイバーとかクロモリ鋼とかチタン合金なんかもあるんだろうな。
滅茶苦茶高額だろうし。
「手入れも簡単で長持ちしますからね」
「じゃあつけてみるか」
奥さんはエリナの胸甲を、俺は旦那の方につけてもらう
「悪くないな、エリナはどうだ?」
「うん! 重さは気にならないよ!」
「あとはこれに肘当てと膝当てか?」
「こちらになりますね、同素材同デザインの物ですので統一感は完璧です。つけ外しも簡単ですので、用途に応じて使えますし」
「これくらいなら気にならないかな」
「私もー!」
フル装備してエリナと二人で着け心地を確認していると、女騎士が試着室から出てくる。
鎧下ぴったりした服だから胸の存在感が凄いな。
俺はなんとなく女騎士から目を逸らすとエリナと目が合った。
「もー! お兄ちゃん! 私だってすぐにばいんばいんになるんだから!」
「もう色々めんどくさいからはっきり言ってやる。エリナ、お前は貧乳だ!」
「お兄ちゃんいきなりどうしたの? また発作? あと私ひんにゅーじゃないよ!」
「もう諦めて認めるんだエリナ。お前は貧乳だ! ただし状態異常なんかじゃないぞ、実際毎晩こっそり治癒してるようだけど全然変わらないだろ?」
「えっなんで知ってるの!?」
「バッドステータスじゃないんだから当たり前だ! それが正しいエリナのサイズなんだ! 俺は今のままのエリナが世界で一番可愛いと思うぞ」
「えへへ!」
「だからエリナ、お前はそのままで良いんだ!」
「うん! わたしひんにゅーのままで良い!」
「わかってくれたかエリナ!」
「お兄ちゃん!」
がばっと抱き着いてアホな夫婦漫才が終わったと同時に、女騎士が靴を履き終わったようだ。
自分の胸のサイズがきっかけになったせいか、顔を赤くして聞こえないふりをしている。
店員も俺達をスルーしている、婚約直後辺りから世間ではこんな感じで認知されてるからな。
「着替え終わりました。サイズぴったりですね、驚きました」
「ではこちらを」
女騎士も胸甲などを着け、フル装備になって体を色々動かして着け心地を試している。
「良いですね、ではこれを。マントと鎧下は同じものを三着ずつでお願いしますね」
「かしこまりました。胸甲二個下取込みで全部で銀貨九十枚になります。貧乳好きな方のクズ登録証があれば一割引きになりますが」
「エリナでも良いはずなのに何故か俺に登録証を要求して来るのが訳わからんし、そもそも貧乳好きってわけでも無いぞ」
はいはいと、何故かこの店だけで効果音が鳴るシステムに突っ込むことはやめ、女騎士は割引後の金額を支払い、三十分後に調整が終わると店員に言われて店を出る。
「お前どう思う? 冒険者ギルドに所属してると受けられる補助は」
てくてくと次の目的地である冒険者ギルドへ向かって歩きながら、女騎士に問う。
「意味が解りませんね」
「一応、クズ救済って名目らしいんだけどな」
「しかし、この補助があったところで冒険者ギルドの所属員が健全化するとは思えません」
「そうだ、俺達も最初の頃はありがたがったがな。あいつらは国が補助してくれたから頑張って魔物を狩ろうじゃなくて、浮いた金で酒を飲もうという連中だらけだぞ」
「当初の目的で付けられた予算が適切に使われてるかの調査をしないまま、惰性で続けられているという事でしょうか」
「多分な。孤児院も最初は孤児数人で三ヶ月金貨一枚で間に合ったのかもしれん。結局その後の調査不足って事じゃないのか? もしくは何らかの利権が絡んでて、予算が別の所に流れて表面上は適切に処理されているとかな」
「そうですね、そのあたりはこちらでも調べておきます」
てくてくと歩きながら、俺と女騎士がこの町の事で色々話しているが、エリナはご機嫌な顔で俺の腕に捕まっている。
何か意見を出せとは言わないが、せめて少しでも聞いてくれアホ嫁。
「んで、俺の最大の疑問がこれだ」
目の前には冒険者ギルドと、その両隣に暗殺ギルドと盗賊ギルドの建物がある。
クズゾーンだ。
「はあ」
「何なんだこの暗殺ギルドと盗賊ギルドとやらは」
「国の暗部という事らしいですが」
「潰せ」
「い、一応調査しておきますね」
「何の調査が必要なんだよ、どう考えても不必要どころか害悪しかない組織だろ。潰せ」
「申し訳ございませんトーマ様。建前上、国の要請で領主は各町のギルド運営を支援しているという体ですので、せめて調査をさせて下さい。問題点を洗い出し、必ずや父に進言いたしますので」
「早くしろよ、ついでにこいつらがどんな事をして運営しているのか、国からどれだけ貰ってるのかを知りたい。個人的な興味だが」
「お任せください、どちらにせよその情報は必要ですから」
「頼んだぞ」
「はい」
「存在自体は知っていたのか?」
「そうですね......」
「疑問には思わなかったのか?」
「国の暗部と言われて、それからは特に気にしておりませんでした」
「そういう所だぞ。少なくともお前の家からも金が出ているんだろうが」
「今回トーマ様からお話を伺うまで、一切気にも留めなかった自身の不明を深く恥じ入る次第です」
「お前みたいな立場の人間は、常に周囲に気を配って観察しなきゃだめだ。それこそ信頼のおける部下を使ってでも常に自領の状況を確認しろ。クーデターが起きてからじゃ遅いんだぞ」
「はっ、肝に銘じます」
女騎士に釘を刺し、冒険者ギルドに入る。
「こんにちはー!」
「ちっす」
「こ、こんにちは」
「いらっしゃいませ。トーマさんはロリコンでは無かったのですね」
「嫁じゃねーよ」
「わ、わたくしがトーマ様の妻などと、お恐れ多いです!」
「ではやはりロリコンなのですね」
「ロリコンでもねー」
「今日はお金を下ろしに来ました!」
エリナが金を下ろしてる間に女騎士と掲示板を見るが、特に美味しい依頼は無さそうだ。
「トーマ様、冒険者への依頼というのはここにあるだけなのですか?」
「高ランク冒険者にしか紹介しない依頼もあるらしいが、基本はこれだけだな。薬草採取や魔物の素材買取には国から補助金が出て、ギルド員ならば少し割り増しの金額になっている」
「これにも補助金が......」
「一応少しでも優遇策を取って、クズを一纏めに囲い込む為っていう名目らしい」
「なるほど、それならば納得はできませんが理解はできます。ただそれがどれほど効果をあげているのかは調査いたしますが」
「一応国としても、一纏めにしたクズな冒険者を定期的に間引いているし、そこはちゃんと機能してるとは思うんだが」
「間引いているのですか?」
「貨幣輸送馬車をわざと襲撃させたりしてるぞ」
「ほう、それはわかりやすい」
「ただそれにどれだけの費用をかけているのかって所だわな」
「そうですね。時間はかかるかと思いますが必ず詳細を調べますので」
「期待してるぞ」
「ありがとう存じます! トーマ様のご期待に全身全霊を持ってお応えする所存です」
「お兄ちゃん、シルヴィアさんお待たせ!」
「じゃあ宝飾店だな。あそこは魔法石単体の扱いもあったし」
「はっ」
「はーい!」
◇
緊張しているエリナと一緒に宝飾店に入る。女騎士は俺達よりも一歩遅れて入ってくるが、流石に貴族だ、俺達みたいにビビっていない。
「いらっしゃいませ」
「あの! 魔法石の指輪が欲しいんですけど!」
「はい、こちらに取り揃えております。ご希望の属性をお教えいただければお探しいたします」
「あ、お兄ちゃんどうしよう?」
「そうか、日本刀に雷属性の魔法石を入れるのなら指輪は分けた方が良いな」
「お兄ちゃんは全属性だからね、好きなのを選んでよ!」
「なら風かな。使い勝手が良いし何よりエリナとお揃いになるだろ」
「じゃあ風でおねがいします! えへへ!」
「ではお嬢様の指輪をお見せいただけますか? お揃いで仕上げますので」
「はい!」
エリナが左手を出し、店員が確認すると、ケースの中から同じデザインの指輪を探し始めた。
「このトパーズの指輪の魔法石を替えてもらった方が安く済まないか?」
「お兄ちゃん、その指輪は元々お兄ちゃんが買った物だし、婚約指輪としてクレアに渡してあげて欲しいな」
「あー、そうか。四年以上も待たせるし、結婚の時には結婚指輪を別に用意するとして、その間は婚約指輪として渡しておいた方が良いか。婚約と言っても口約束だけの状態だし、何か形になるものを渡した方が安心するだろうしな」
「うん!」
「じゃあ補修とクリーニングを頼むか。ひびの入った石は結婚とか婚約だとかには縁起が悪いし、魔力が通らなくてサイズ調節も出来ないから、白魔法属性の魔法石を入れ直しておくかな」
店員がエリナと同じデザインでエメラルドの魔法石が埋められた指輪をトレーに載せてエリナの前に置く。
魔法石のサイズも同じ一カラットくらいかな?
「クリーニングと、この状態でしたら指輪本体の修復はすぐに出来ます、こちらはサービスでやらせていただきます。白魔法属性の魔法石はムーンストーンかダイヤモンドがお勧めですがどういたしましょうか?」
「ダイヤか......それは結婚指輪の時に考えるか。ムーンストーンで頼む。台座のサイズに合わせて魔法石を埋め込んでもらえるか?」
「かしこまりました。お預かりいたしますね」
指輪を店員に渡すと、もう一人の店員にそれを渡し店の奥へ持っていく。
ひびの入ったトパーズは守り刀と一緒に飾っておくか。
「お兄ちゃんありがとう!」
「いや、良く気付いてくれたよ、ありがとうなエリナ。あとお金貸して。下ろしてこなかったから」
「そういうと思ってちゃんと多めに下ろしてきたから平気!」
「最高の嫁だなエリナは」
「うん! えへへ!」
「ではエメラルドの指輪とムーンストーンの魔法石で金貨二枚と銀貨十枚になります」
「はい!」
エリナが代金を置くと、まずはエメラルドの指輪を受け取る。
「お兄ちゃん! 左手を出して!」
「ああ」
にこにこと嬉しそうにエリナが俺の左薬指に指輪を通すと、シュッと小さな音と共にサイズが自動調節される。
「ありがとうエリナ」
「うん!」
「では、よろしいでしょうか。まず、エリナ様のダガーに埋め込む魔法石を探しているのですが」
「あっ、これです!」
女騎士に言われて、エリナがダガーを鞘付きのままカウンターに置く。
「希望の魔法石の属性はございますか?」
「お兄ちゃん、やっぱり私は火かな?」
「そうだな、風は指輪があるし、魔法石の補助があれば、あの赤光の魔法で地竜の頭部を吹き飛ばせるかもしれんしな」
「火でお願いします!」
「かしこまりました、一.五カラット程の真円球の魔法石が入りそうですので......。そうですね、地竜ですか。それほどの潜在魔力をお持ちですとガーネットでは少々心許ないので、ルビーがお勧めです」
「いいですか? シルヴィアさん」
「勿論です」
「ではそれでおねがいします!」
「かしこまりました、ご用意いたします」
「あと、三カラットの真円球で雷と水に相性の良い魔法石を探しているのですが」
「そうですね、水はサファイア、雷はイエローダイヤモンドが今丁度在庫でございます」
「俺はトパーズの魔法石だったんだが、イエローダイヤモンドも相性が良いのか?」
「先程お預かりしたトパーズを拝見させて頂きましたところ、魔宝石の許容量を超えた魔力が流れた形跡がありました。お客様の潜在魔力ですとトパーズでは少々心許ないと思われます」
「俺の潜在魔力は少ないと言われたのだが」
「そうですね、以前もお越しになられた時にそのようにお伺いいたしましたのでトパーズをお勧めしたのですが、大変申し訳ありませんでした」
「いや、それは構わないんだがダイヤモンドだと高いんじゃないか? それもイエローダイヤモンドだと余計に」
「雷属性を持つ天然の魔法石自体が希少なので、どうしても手ごろなお値段でというのが難しいのです。黄水晶やトパーズ以上となるとなかなか......」
「トーマ様、金額の事はお気になさらないでください」
「うーむ、なんか申し訳なくなるけど今更か」
「はい!」
「それにお客様は全属性ともお伺いしておりますし、イエローダイヤモンドは他属性との相性も良いのでお勧めです。また、四大宝石と呼ばれるエメラルド、サファイア、ルビー、ダイヤモンドは、許容魔力を超えても破損しませんので、安心してお使いいただけるかと」
「わかった、じゃあそれで頼む」
「かしこまりました」
店員は後ろの金庫のような箱から、丸いルビーとサファイア、イエローダイヤモンドの魔法石を取り出す。
「ではこちら一.五カラットの真円球のルビーと、三カラットの真円球のサファイアとイエローダイヤモンドで、金貨五十八枚になります」
「おお、流石に高価だな」
「では」
女騎士は金貨を五十八枚並べる。
「たしかにお預かりいたしました。高額商品となりますので、登録証をお願い致します。販売証明になりますので、もし瑕疵がございましたら返品もしくは交換の対応をさせて頂きます」
「わたくしの登録証はこれです」
店員が女騎士の登録証を見て一瞬動きが止まる。
貴族用なのか市民登録証とはサイズも素材も色も違うな。
「はい、手続きが終了致しました。ありがとうございます」
「こちらこそ良い買い物をさせて頂きました。ありがとう存じます」
奥からもう一人の店員が、トレーに乗せられた指輪を持って出てくる。
「お預かりした指輪のクリーニングとムーンストーンの台座取り付けが終わりました」
「ありがとうございます!」
指輪用の箱に入れてくれた指輪と、ひび割れたトパーズも小さめの箱に入れてもらい、それをエリナが受け取る。
「はいお兄ちゃん! クレアに渡してあげて」
「ああ、わかった」
「ではこちらが魔法石になります」
ルビーなどそれぞれ高そうな箱に入れたものを、店員から女騎士が受け取る。
「たしかに受け取りました」
「じゃあ親父の所に行って、エリナのダガーに埋め込みして貰いつつ魔法石も渡しちゃうか」
「そうですね、早い方が良いでしょうし」
「はーい!」
「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」
店員の挨拶に返事をしつつ、俺達三人は防具屋で荷物を回収した後、武器屋の親父の元に向かう。
親父の鍜治場に行き、エリナのダガーに魔法石を埋め込んでもらい、日本刀用の魔法石を渡す。
箱を開けて確認した親父はイエローダイヤとサファイアを確認すると「予想以上の物を持ってきたな。ま、任せろ」と言うのであとは三週間後に来る予定だ。
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