ヘタレ転移者 ~孤児院を救うために冒険者をしていたら何故か領地経営をすることになったので、嫁たちとスローライフを送るためにも頑張ります~

茶山大地

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第一章 新しい世界

第十話 お金を稼ごう

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 <どっぱん>という音で目が覚めると、朝からうるさいのが飛び込んできた。


「お兄ちゃん! お兄ちゃん! お兄ちゃん!」

「お前、朝からほんとうるさいのな」

「お前じゃなくてエリナ! そんなことよりお兄ちゃん見てこれ!」

「まだそのキャラ続けるの? めんどくさいからやめようぜ?」

「お兄ちゃんいいからこれみて! これ!」


 尋常じゃないくらいのハイテンションで登録証を見せてくるエリナ。


「一体なんだってんだ......」


 首にかけたまま見せてきたせいでエリナの顔が近いが気にしない。
 んーどれどれと、まだ完全に睡眠から覚醒してないまま登録証をのぞき込む


 名前:エリナ

 年齢:15

 血液型:A

 職業:孤児

 健康状態:良好

 レベル:8

 体力:100%

 魔力:100%

 冒険者ランク:F


「お、レベル上がってるじゃん。風呂の準備で上がったのかな? 治癒魔法覚えられたのか?」

「ちがうって! その上! 上!」

「んー......。おお! エリナお前健康になったんだな!」

「そうだよお兄ちゃん! 私健康になったんだよ!」

「そっか! 良かったな!」

「うん! お兄ちゃんのおかげだよ! ありがとう!」


 感極まったのか、がばっと抱き着いて来るエリナ。
 俺は優しく抱きとめると、エリナの髪を優しくなでる。


「良かったなエリナ、何かの病気かもって少し心配してたけど、食事改善で良くなったんだな。本当に良かった」

「うん! うん!」

「他のガキんちょ共も健康になってるのかな。だったら良いんだけど」

「って! お兄ちゃん! なんで下着一枚だけなの!?」


 がばっと俺の胸から体を起こしたエリナが叫ぶ。


「へ? いや俺他に服を持ってないからな、寝汗かいたら大変だから脱いで寝た」

「早く何か着て!」


 顔を真っ赤にして背を向けてきたので、仕方がなく部屋の片隅に放置しておいた防具の中から厚手の服を取り出して着る。


「服を着たぞエリナ」

「もう、お兄ちゃん、女の子の前でそんな恰好をしちゃ駄目じゃない!」

「いや、お前が勝手に入ってきたんだろ」

「ぶー」

「それよりエリナ、お前治癒魔法覚えられたのか?」

「覚えられたよ! 院長先生の腰痛も治った!」

「マジか! お前すげぇな! 健康状態が良好になったのも自分で治癒魔法使ったのか?」

「院長先生の腰痛が治った後に自分で使ってみたけど治らなかったの。でも朝起きて登録証を見たら良好に変わってたんだよ。あとお兄ちゃんごめんなさい。院長先生の部屋で魔法を使っちゃった」

「ちゃんと謝れるエリナは偉いけど、婆さんの許可があれば俺の許可は要らないぞ。でもやっぱ栄養失調は治癒じゃ治らないんだな」


 こいつ昨日読んだ異世界転生本で出てきた<転生者>なんじゃねーの?
 本の主人公は記憶持ったまま<転生>したけど、<転生の間>からの<転生>なら記憶を失うわけだし。

 いやでも健康体と中流家庭以上の恵まれた家に産まれるんだっけ?
 なら違うのか?
 そういえば<転生の間>から<転生>してもチートは貰えないか。
 魔法の才能はあるけど、飽くまでも貴族並みって話だったしな。
 まぁ良いか。
 エリナがたとえ<転生者>だったとしても何かが変わるわけじゃないしな。


「すごいでしょ! でもごめんね。院長先生に相談したらお兄ちゃんのヘタレは治らないんだって」

「病気じゃねーよ! あと相談するな!」

「あ、でもハゲなら治る場合もあるんだって! 良かったねお兄ちゃん!」

「ハゲてねーよ! 良く見ろよおら!」


 頭を突き出すと、お兄ちゃんは良い子だねーとなでられた。
 なんか和んだ。


「まあいいや。治癒覚えたのならガキんちょ共にかけて回った方が良いな」

「そうだね! じゃあ朝ごはん食べたら早速魔法使って良い?」

「ちゃんと俺に許可を取るエリナは偉いけど、それは夜にするか。せっかくエリナが健康になったのなら午前中に薬草採取をしたい。というか金を稼ぐ方法を見つけないと貰った金が目減りするだけだし、さっさと自立したいし」

「わかった!」

「そういえば初日に採取したヨモギってどうなってる?」

「院長先生が残りの葉っぱを干してたよ?」

「じゃあその干した奴が売れるかも確認しよう。採取してそのまま売るより、加工した方が高く売れるなら内職より効率良く稼げるかも知れん。外に出る時に婆さんから一応あるだけ預かってきてもらえるか?」

「わかった! お兄ちゃん頭良いね!」

「良いぞ妹。もっと誉めて俺のモチベーションを上げるんだ」

「もちべーしょん? よくわからないけどわかった!」

「んで午後は買い物だな」

「ほーすとぶいよん!」

「そうそれ、偉いぞエリナ。あと俺の服。特にパンツの四日目着用はなんとしても回避したい」

「お兄ちゃん......」


 心なしかエリナが俺から距離を取った気がした。
 そっか、お前らって風呂は一週間に一度だったけど、服は毎日変えてたんだよな。
 体を拭くくらいは毎日してただろうし。


「あとできればグロくない絵本を買いたい。カルルにまともな絵本を読んであげたいから」

「お兄ちゃんのヘタレ」

「俺のモチベーションを上げろっつてんだろ!」

「お兄ちゃんはハゲてないよ!」

「俺はハゲてないけどもういいよ......。まぁそういう事だからエリナの分の防具は自分の部屋に持ってってくれ」

「わかった!」


 そう言って防具を分けようとすると、手紙が入っていた。
 えーと、マントもサービスしておきました。だと?
 くっそ、極上の店じゃねーか。
 そうか、防具を包んでた布がマントだったんだな。


「エリナ、マントもサービスしてくれたみたいだぞ、あの防具屋」

「凄く良いお店だね」

「クズに対して辛辣じゃなきゃもっと良いんだけどな。ってことでエリナの分はエリナのマントで包んでおいたからさっさとこれを部屋に置いて台所に来い。飯作るぞ飯」

「うん! お兄ちゃん!」


 防具セットを受け取ると、どたばたと自室に戻るエリナ。
 相変わらず騒がしいな。
 まぁでも健康になって良かったよ。

 さて朝食の献立はどうするかなと考えながら台所に向かう。
 昨日の残りのピザは一人一ピース分はあるから、とりあえず温めて一緒にパンと具材たっぷりスープを出しておけばいいか。
 そろそろ料理のレパートリーが枯渇するな。
 元々適当な料理しかしてこなかったし。


「おまたせお兄ちゃん!」

「よし、エリナにはスープ係を命じる。具材たっぷりでベーコンやらソーセージが大量に入った奴な。俺の作った出汁もどきも全部使って良いぞ。俺はピザの温めなおしと昼飯の方の準備をしちゃうから」

「はーい!」


 昼用にはソーセージを大量に茹でてホットドッグとベーコンレタストマトサンドを大量に作るか。
 俺とエリナの分を持って行けば昼食代も浮くしな。
 耳は揚げて砂糖をまぶしてあいつらのおやつにしよう。

 ふんふんふーんとご機嫌で鍋に色々ぶち込んでるエリナ。
 煮込み料理って楽だよな、あいつらなんでも良く食うし。

 一人あたりホットドッグ二個とBLTサンド四切れで足りるかな?
 俺ならBLTサンド四切れだけでも足りるけどあいつらすげぇ食うからな。

 フライパンに油を多めに入れてパンの耳を揚げる。
 パチパチ跳ねる油にビビってるとエリナにヘタレと言われた。
 お兄ちゃんのモチベーションが上がるどころか下がってるぞ妹よ。

 揚がったパンの耳に砂糖をまぶしていると、エリナのスープが完成する。


「じゃあ持っていくぞ。エリナはピザとパンを頼む。俺はまた鍋ごと持って行くから」

「わかった!」


 リビングまで鍋をえっちらおっちらと運ぶ。
 途中一号が何か手伝うと言ってきたので食器を持ってこさせる。

 エリナも一号もこのスタイルに大分慣れてきたな。


「よーし、お前ら食って良いぞー」

「「「いただきまーす」」」

「これ現地語でなんて言ってんのか気になる」

「おにーさん。きょうのごはんもおいしーよ」

「おう、実はお前が一番飯を食べてるんじゃないか疑惑が発生してるぞ。いいぞもっと食え」

「兄ちゃんピザって一人一切れなの?」

「一号、お前昨日あれだけ食ってまだ食いたいのかよ。ピザはもういいやって言う奴出てくるかと思ってたんだが」

「これ美味いからな!」

「そうか、またつくってやるからな。今日はとりあえず俺の分をやるから我慢しろ」

「ありがとな兄ちゃん!」


 用意した朝食があっという間になくなる。
 あれじゃ足りないのか?
 明日からもっと増やすか?

 食器はあとでみんなで洗っておくからという一号に甘えて、俺とエリナは出かける準備をする。


「よし、じゃあエリナは装備品の準備をして来い。胸甲とマントは俺が着けてやるから」

「はーい!」

「一号」

「なに兄ちゃん」

「エリナが外に出ちゃうから大変だと思うけど、留守の間こいつらの事頼んだぞ」

「任せとけって兄ちゃん!」

「婆さん、今日は薬草採取してくるからまたエリナを借りるな」

「はい、エリナの事をよろしくお願いします」

「ああ、任せてくれ。じゃあ俺も準備してくるかな」


 背負い籠の中に俺とエリナの弁当を入れる。
 部屋に戻りロングソードを左腰に佩き、胸甲とマントを持ってリビングに戻るとすでにエリナが準備を終えて待っていた。


「お兄ちゃん遅い!」

「お前が早いんだよ。さぁこっちこい、胸甲着けてやるから」

「はーい。あとこれヨモギを干した奴」

「ありがとな。背負い籠に入れておいてくれ」

「うん!」 


 ヨモギを背負い籠に入れたエリナから胸甲を受け取る。
 裏を確認すると緩衝材はしっかり詰まっているようだ。

 胸甲を着け、ベルトを締め、マントを着ける。
 ちゃんとマントを取り付ける加工もしてあって至れり尽くせりだ。


「よし出来たぞ、じゃあ次は俺のを頼む」


 胸甲を自分でつけ、エリナに背中を向けると、ベルトを締めてマントを着けてくれた。
 一人でも胸甲は着けられるようになってるけどめんどくさいんだよな。


「はい、出来たよお兄ちゃん!」

「よし、じゃあ行ってくるか。お前らの昼飯とおやつは台所に置いてあるからな。絶対に今食べるなよ! 絶対だからな!」

「「「はーい」」」

「いい返事だぞ弟妹ども。じゃあ行ってくる!」

「行ってきまーす!」

「「「いってらっしゃーい」」」


 孤児院の扉を出るとエリナが手をつないで、早く早くと急かしてくる。


「お兄ちゃん! いっぱい取れると良いね!」

「ああ、そうだな。でもその前に冒険者ギルドへ寄って薬草採取の件を確認してからだな」

「わかった!」


 孤児院から歩いて五分もかからずに冒険者ギルドに到着する。

 冒険者ギルドの左隣が暗殺ギルドで右隣が盗賊ギルドなのな。
 クズゾーンと名付けよう。

 扉を開けると、例の事務員以外は誰も居なかった。
 良かった、酔っ払いなんていなかったんだよ。


「おはようございます!」

「おはようございますエリナさん、トーマさん。本日はどのようなご用件でしょう?」

「ヨモギなんだがな、こちらで加工した場合の買い取りって可能なのか?」

「申し訳ありません。加工品の買取はしていないのです。採取依頼に出てる薬草は国内での需要が多いので、冒険者ギルドでも補助金を受けて薬剤師ギルドよりも高値で買取できますが、加工品や依頼以外の薬草は薬剤師ギルドで買い取って頂けると思います。門の近くにありますので、採取から戻られたときに薬剤師ギルドで買取したあと、こちらの買取価格が高いものだけを持ってきて頂くのが効率が良いと思われます」

「そうか、わかった。ありがとう」

「気を付けて行ってらっしゃいませ」

「エリナ、ここで採取依頼が出てる薬草覚えられるか? できれば金額も」

「そういうの得意だから大丈夫!」

「ならメモ帳使わなくて良いか。頼むぞエリナ」

「任せて!」


 エリナは掲示板に駆け寄ると、ふんふんと薬草の種類と金額を真剣な表情で見ている。
 少しの時間で「お兄ちゃん覚えたよ!」というので、冒険者ギルドを出る。


「じゃあ次は薬剤師ギルドだな。ペニシリンの製造方法が売れるかも知りたいし」

「門の近くなんだよね?」

「ああ、事務員から聞いた。門からすぐ見える場所にあるってさ」

「じゃあ行こう! お兄ちゃん!」


 エリナがまた俺の手を握って歩き出す。
 もう手をつないで歩くのが当たり前になってきたな。


「薬草の種類覚えるの随分早かったな」

「五種類しか無かったからね。全部知ってたからあとはどれだけ持って行けばいくらになるか覚えるだけだったよ」

「エリナは頼りになるな」

「私がお兄ちゃんを食べさせてあげるからね!」

「ヒモはなー。まぁ今はあのアマから貰った金で生活してるからまさにヒモなんだが」

「ひも? ひもって何? お兄ちゃん」

「ヒモと紐がきっちり区別されてる変換機能すげえな。この世界にはヒモという存在が無いのか、エリナが綺麗な心のままなのか」

「綺麗? お兄ちゃん私綺麗?」

「綺麗だぞ。ずっと綺麗なままのエリナでいてくれ」

「お兄ちゃん......」


 エリナはつないだ手を離すと俺の腕にしがみついてくる。
 胸甲が当たって痛い。
 あれ?
 俺天然ジゴロ?
 ヘタレなのに?

 そんな事を考えてる間に門までたどり着く。
 周囲を見渡すとすぐにお目当ての薬剤師ギルドが見つかった。

 大きさは訓練場が併設されている冒険者ギルドより一回り小さい感じだけど清潔感溢れて綺麗な建物だな。

 中に入ると、いらっしゃいませと受付の女性から声を掛けられる。
 飲食スペースが無いせいか扉から受付カウンターの距離が近い。


「すまん、ペニシリンの製造方法って売れるか? 一応異世界の知識なんだが」


 そう言ってペニシリンの製造方法をいくつか書き写した紙を事務員に見せる。
 事務員はその紙を一瞥すると


「こちらに書かれているペニシリンの製造方法は全てこちらに伝わっておりますね。製造自体はいくつか実用されている程度ですので、安価に純度の高いものを大量生産できる薬剤や機材があれば別なのですが。どうしても治癒魔法で代替できますので、現状の製造コストだとなかなか一般流通は難しいですからね」

「そうか、なら薬草について聞きたいのだが」

「はい、買取の件でしょうか」

「それと、加工品の買取についてもだな」


 コトリと干したヨモギを入れた箱を事務員の女性の前に置く。
 事務員は「失礼します」とふたを開けると、葉を数枚取り出し確認し始めた。


「どうだ? 買取できそうか?」

「かなり品質が良いですね。これでしたらグラム当たり銅貨十枚で買い取りさせて頂きます。六十二グラムありますので。銅貨六百二十枚ですね」

「かなりの高額だな」

「薬として買い取るなら五分の一程度なのですが、これは葉の大きさも厚さもほぼ均一で揃っていますし、貴族向けのハーブティー用の茶葉として買取可能ですので」

「そうか、すまんがこれは知り合いの物なので勝手に売れないんだ。これから採取に行くから、今後はヨモギをここへ持ってくるよ」

「かしこまりました。これから採取に向かわれるのでしたらこちらのパンフレットをお持ちください。買取可能な薬草の一覧になります。季節ごと、採取可能な場所など纏めてありますので是非参考になさってください。中には一般には毒草として認知されている物もありますのでご注意ください」

「助かるよ。ちなみにギルド登録すると買取価格が上がるって事はあるのか?」

「いえ、買取価格は一般でもギルド員でも変わりません。ギルド登録はハーブティーなど一般で流通しているもの以外の、取り扱いの難しい薬草の取り扱い資格と販売許可資格ですので。また先程のヨモギにように質が良ければ加工品の方が高く買い取れますが、一部の薬草は登録証が無いと加工できませんのでご注意ください。パンフレットにもそのあたりの注意事項が記載してありますので確認をお願いします」

「じゃあ今の所登録の必要は無いか。ちなみに登録証の名前欄のバイト数は?」

「十二バイトです」

「あっそ。じゃあまた来るわ」

「お待ちしております」


 薬剤師ギルドの登録に全く興味を無くした俺は、おとなしく待っていたエリナと一緒に薬剤師ギルドを出る。


「ヨモギは加工して売るとかなり効率良いな」

「院長先生はシスターだったから魔法と薬関係が得意なのかもね」

「ガキんちょ共も手伝えれば内職より効率が良いしな。いっぱいヨモギ採取しよう。案内頼むぞエリナ」

「任せてお兄ちゃん!」

「あれ? 俺ってエリナがいないと何もできない?」

「そんなことないよお兄ちゃん! えっと、えっと、そうだ! ごはんが美味しいよ!」

「妹の優しさが心に沁みるな」

「ガンバレ! お兄ちゃん!」


 妹に励まされながら門を抜け、南の森とよばれる採取地に向かう。
 この世界での初めての仕事になるのか。
 こいつらの為に頑張るか。
 俺の手を引くエリナを見ながらそう思うのだった。

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