神に呼ばれたのでちょっと神を殴って来ます

臥野 コノ

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一章

王城に向かうことに

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そうして、ステータスの話を終わると、シンラさんが部屋に入ってきた。



「お前たち。やっと王と面談が出来るようになったぞ」



「本当ですか?」



「あぁ。飯を食べたら、直ぐに準備して向かうぞ」



「分かりました。直ぐに支度します」



そう言って、急いでご飯を食べて、服を着替えて、シンラさんに伝えた。



「シンラさん。準備が出来ました」



「そうか。それなら早く向かうぞ」


と喋りながら玄関に向かった。



閑話



この世界では、家のなかでも靴を履いているので、直ぐに玄関から外に向かうことができる。



閑話休題それはさておき





外に向かうと、もう馬車が家の前に止まっていた。しかも、普通の馬車とは違い、馬がいなく、鉄のようなもので出来ていた。そう。まさに自動車のように。



「これは、何ですか?」



「これはだな、魔法大国ラージェンスが作った魔導馬車なんだ。普通の馬車よりも早く目的地に行くことができるんだ」



「なるほど。と言うことはもしかして、緊急の話ですか?」



「もしかしなくても緊急だ」



と言いながら、全員、直ぐに魔導馬車に乗り込んだ。



「だから急ぐぞ。すまない。出してくれ」



と伝えると、

「分かりました。では出します」


 と言って王城に出発したのであった。


「お客さん。もう王城に着きましたよ」



「えっ?もう着いたんですか!」



王城に向かって今出発したと思ったら、もう着いた!



「あの・・・・・早いですね。確か王城は遠くにあったはずなのに」



「私どもの魔導馬車は早さががうりですのでね。それにあの王様の護衛隊長様が乗ってくださっておりますので、私も頑張りましたので」



「そんなに有名なんですか」



「えぇ。ハリス様は、この国に一人しかおられない、Sランク冒険者にして、ワイバーンの群れを一人で倒したと言われております」



「えっ!そうなんですか!それならハリスさんが一人でコボルトキングを倒せたんじゃないですか」


とジト目でハリスさんに聞くと、



「まぁいいじゃないか。修行にもなったしな」


 と返された。



まぁ修行にはなったけどね。



「お客様。降りられないのですか」



と気が付くと話がそれていた。



「あっ。すいません。お金は・・・・・」と乗り物代を払うために、アイテムボックスから、エマとマリナが買ってくれた財布を取り出そうとすると、



「お金は、ハリス様が払われましたので大丈夫でございます」



と言われた。そのハリスさんは、



「おい。早く行くぞ」と言って魔導馬車からおりていた。



「今いきます」


と言ってから思い出した。そういえば、二人とも、今何しているんだろうな? 二人は、ハリスさんが、二人に何か言っていたらしく、二人とも、行かないと言っていた。理由を聞くと、


「「修行」」


と言っていたので、多分クエストを受けているんだろう。ステータスを制御出来るようにするためだと思うけど。



と思いながら、ハリスさんと一緒に王城の門の前まで来た。



「そこの者!早くここから立ち去れ!さもなければ大変なことにな・・・・おぉこれは!ハリス隊長!お疲れ様です!」



「おう。お疲れさん、ここ通るぞ」



「ハッ!」



と敬礼されていた。



「シンラさん。慕われているんですね」



と聞くと、



「そんなことより、早く行くぞ」


と言って足早に歩いていった。多分照れているのだろう。



そう思いながら、ハリスさんに着いていったのであった。


ハリスさんに着いていくと、直ぐに王様がいると思われる部屋の前に着いた。何故王様がいると思われる部屋かが分かるかと言うと、この部屋に来るまでの他の部屋のドアよりも凄い大きいからである。



-----コンコン -----


「失礼します」



ハリスさんがドアを叩いた。



「入れ」 


「失礼します」



と言いながらハリスさんが部屋に入っていったので慌てて部屋に入った。





中は広く、回りには、この国の騎士(?)みたいな人達が剣を持って直立不動になっていて、奥には、高い玉座のようなものがあり、そこに座っている人がいた。多分王様なのだろう。





「王様。この者をお連れしました」



「ご苦労。ゆっくり休め」



「ハッ!」


と言うやりとりをしてからこっちに話が来た。



「こいつが話にあったやつか?」



「はい。ハイエルフの王様達と、獣人族の王を盗賊から助けたものです。」



「そうなのか?」


と聞かれたので、



「はい。私がハイエルフの王様達と獣人族の王を盗賊のアジトから助け出しました」



と答えると、王様の近くにいた剥げていて油でギトギトになっている頭をした、おっさんが急に怒鳴ってきた。



「王様に話しかけるな!冒険者の分際で!」



と怒鳴られた。



「良いのだ。こちらが聞いたのだからな」



「で、ですが!」



「余は良いと申したぞ!それとも、余の意見に逆らう気か?のぉ。ノマニよ」



「いえ!決してそのようなことは決してありません!」


と言って食い下がった。と同時にあの男がノマニと言う、物凄い今ほしかった情報が入ったのであった。


ノマニが誰なのかと言う、欲しかった情報が手に入ったので、怒鳴られた事をチャラにしても余るくらいの情報が入ったのであった。そう考えていると、



「ハイエルフの王様達と獣人族の王を助けたことに関する褒美は何が欲しい?」



「では、私共が助けてほしい時に助けてほしいのです」



「ほぉ。何か追われたりするような悪いことをしでかしたのか?」



「いえいえ。そんなことは一切しておりません。ただ私共は色々なことに巻き込まれる可能性がございますのでその時はどうかお願い致します」



「そうか。では、褒美はそうしよう」



「ありがたき幸せ」



と言って王様との話が終わった。



話が終わり、ハリスさんに着いていくと、部屋に着いて、そこでハリスさんと喋っていると、よくアニメや小説で見る執事みたいな格好の人が来た。



「紅茶とお茶菓子をお持ちしました」



「ありがとうございます」



そう言ってからお茶を飲んだ。



「美味しいです」


 そう口から出るくらいに美味しかった。 日本ではティーパックで簡単にできる紅茶くらいしか飲まなかったから、そんなに好きでは無かったけど、この紅茶は飲むと匂いがスーッと広がって美味しい。



「お褒め預かり恐縮でございます」



と言ってから、僕は本題に入った。



「あの・・・・・そろそろ、偽装をとかないのでしょうか?王様」



と本題を切り出した。



「お前、一体何を言ってるんだ?」



とハリスさんが聞いてくる。



「何の事でしょうか?」



と執事の格好をした王様が聞く。



「いえ。多分ですけど、腕輪をつけていますよね。普通の執事さんなら仕事中に腕輪なんて着けないと思いますし、しかもその腕輪を鑑定させてもらいましたが、《偽装の腕輪》と言う名前だったので。しかもその腕輪は王族しか付けられない物みたいなので、多分王様だと思ったからです」


と意見を言うと、



「流石だな。」


と言いながら腕輪を取った。すると、執事さんの顔や体にモヤがかかったと思ったら、やっぱりついさっき見た、王様だった。



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