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最終章 打倒! 四天王
第223話 仲間との絆
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レビーの背負い投げを利用して、ベアトリクスは、逆にレビーを投げ飛ばした。
レビーは突然のことに、受け身をとることができずに背中を強打した。
「レビー!」
ミラトは、レビーにすぐに回復魔法をかけた。
「ありがとな、ミラト」
「今、何があったの? レビーの背負い投げが全く通用しなかった」
ミラトが訊く。
「わからない、でも、あいつ、力は入ってなかった。それなのに、ふわっと、勝手に身体が浮いたような感じだった」
「どういうこと?」
「俺もよくわからないけど、俺の力を利用した感じだった」
ベアトリクスの今の動きは、合気道の時の身体の使い方に似ている。
「あら、何を驚いているの? こんなことで驚くなんて思わなかったわ。この程度のものなら、あんたたちが倒した奴らもできるんだから、何度も受けたはずよ」
ベアトリクスは水龍を召喚した。
水龍の放った水が大量に放出し、レビーとミラトを飲み込んだ。
その水は大滝のように流れていく。
「うわぁぁぁぁ!!!!」
「きゃぁぁぁぁ!!!!」
レビーとミラトは、気がつけば床に倒れていた。
「げほっ」
レビーは咳込んだ。
そんな様子を、ベアトリクスは、不敵な笑みを浮かべて見ている。
「おかしいわねぇ。もっと楽しませてくれると思ったんだけど、意外と楽しくないわね」
レビーの目の前にやってきたベアトリクスは、おもいっきり、レビーを殴った。
「うっ……」
レビーの顔から、血が流れだした。
「立ちなさいよ。こんなんで終わりじゃないでしょう? もっと楽しくさせなさいよ」
ベアトリクスは、レビーのお腹にキックをする。
「セイレーン!!」
ミラトの叫び声と共に、羽の生えた女性、セイレーンを呼び出し、風を引き寄せた。
その風は激しさを増し、ベアトリクスを吹き飛ばした。
「……っ!!」
ベアトリクスの身体は、簡単に宙へと舞い上がる。
空中で早く判断し、態勢を整えて、トンッと静かに、綺麗に着地をした。
「まだまだねぇ。せっかく手に入れた召喚魔法も使いこなせてないのね」
ベアトリクスは余裕の笑みを見せている。
確かにその通りで、ベアトリクスに召喚魔法は効いていなかった。
ただ、吹き飛ばしただけ。
ケガひとつしていなかった。
「くっ……」
ミラトは舌打ちをする。
召喚魔法をもってでも、簡単に四天王は倒せないということを実感した。
「ミラト! 危ない」
レビーの声に、ミラトは、ベアトリクスのほうを見る。
既に水龍を呼び出して、大きな波がミラトに向かってくる。
「!!」
レビーは素早く、ミラトの身体を抱えた。
なるべく大きな波から遠ざけようと走って、ベアトリクスから姿を消す。
「大丈夫か?」
レビーは、ミラトに声をかけると、ミラトは頷いて、笑みを浮かべた。
「ええ」
「よかった。ベアトリクスには全く効いていなかった。どうすれば……」
「体力はどうなのかしら。もし、体力を奪うことができたら……」
「体力?」
「体力を奪うために、わざと疲れさせる。そうすれば、勝機はあると思うけれど……」
ミラトのいうように体力を奪って、わざと疲れさせることは有利にすることはできる。
しかし、問題は、自分たちの体力を省エネで使うにはどうするのか。
「疲れさせるには、相当、ベアトリクスを相当動かさないと」
レビーの言葉にミラトは考える。
確かにレビーの言う通りで、ベアトリクスの体力を奪うのも、なかなか難しい。
どのくらい、ベアトリクスに体力があるのか、わからない。
また、怒りが爆発すれば、壮大なパワーを発揮することもある。
「見ぃつけた!」
ベアトリクスは、レビーとミラトを発見して、嬉しそうにしている。
「まさか、降参じゃないわよねぇ。何故、隠れていたのかしら」
水龍が、レビーとミラトを襲う。
水龍の作り出した水が渦を巻く。
その渦は瞬く間に、レビーとミラトを巻き込んでいく。
「ギガロ!!」
レビーは大柄な鬼男、ギガロを召喚させた。
ギガロは光を放ち、剣のように扱って、水龍の起こす水を受け止める。
光の衝撃で、水の渦は小さくなった。
しかし、レビーの頬を掠めた。
「……」
「大丈夫?」
ミラトは、レビーを心配する。
レビーが守ってくれたおかげで、ミラトは無傷だった。
「大丈夫だ。それよりミラトのほうは?」
「私は大丈夫よ。レビーが守ってくれたから」
ミラトは少し恥ずかしそうにしている。
「どうした?」
レビーは、ミラトの顔を覗き込む。
「いや、どんなに苦しくても、仲間がいるっていいなと思ってさ」
「改まって、どうしたんだよ。何かあったのか……?」
「いや。私、今まで仲間がいたという記憶があまりなくて。だから、今、仲間がいるっていうだけで幸せだなぁと思って」
「……それは、皆、同じだと思う。セルティスに会って、俺たち変われたんだよ」
レビーは、ベアトリクスに視線を向けていた。
「そう考えたら、ベアトリクスも可哀そうだな。ベアトリクスだけじゃない。四天王は可哀そうだ」
レビーの呟きに、ミラトは疑問を抱く。
「可哀そう?」
「あぁ、いくら、造られたとはいえ、四天王には仲間という意識はない。絆もない」
「そうね。確かに」
「四天王もやり方を変えれば、人間と共存できると思うのに……」
「人間との共存? するわけないでしょ! そんなこと!!」
レビーの呟きに、ベアトリクスは、怒りを露にした。
レビーは突然のことに、受け身をとることができずに背中を強打した。
「レビー!」
ミラトは、レビーにすぐに回復魔法をかけた。
「ありがとな、ミラト」
「今、何があったの? レビーの背負い投げが全く通用しなかった」
ミラトが訊く。
「わからない、でも、あいつ、力は入ってなかった。それなのに、ふわっと、勝手に身体が浮いたような感じだった」
「どういうこと?」
「俺もよくわからないけど、俺の力を利用した感じだった」
ベアトリクスの今の動きは、合気道の時の身体の使い方に似ている。
「あら、何を驚いているの? こんなことで驚くなんて思わなかったわ。この程度のものなら、あんたたちが倒した奴らもできるんだから、何度も受けたはずよ」
ベアトリクスは水龍を召喚した。
水龍の放った水が大量に放出し、レビーとミラトを飲み込んだ。
その水は大滝のように流れていく。
「うわぁぁぁぁ!!!!」
「きゃぁぁぁぁ!!!!」
レビーとミラトは、気がつけば床に倒れていた。
「げほっ」
レビーは咳込んだ。
そんな様子を、ベアトリクスは、不敵な笑みを浮かべて見ている。
「おかしいわねぇ。もっと楽しませてくれると思ったんだけど、意外と楽しくないわね」
レビーの目の前にやってきたベアトリクスは、おもいっきり、レビーを殴った。
「うっ……」
レビーの顔から、血が流れだした。
「立ちなさいよ。こんなんで終わりじゃないでしょう? もっと楽しくさせなさいよ」
ベアトリクスは、レビーのお腹にキックをする。
「セイレーン!!」
ミラトの叫び声と共に、羽の生えた女性、セイレーンを呼び出し、風を引き寄せた。
その風は激しさを増し、ベアトリクスを吹き飛ばした。
「……っ!!」
ベアトリクスの身体は、簡単に宙へと舞い上がる。
空中で早く判断し、態勢を整えて、トンッと静かに、綺麗に着地をした。
「まだまだねぇ。せっかく手に入れた召喚魔法も使いこなせてないのね」
ベアトリクスは余裕の笑みを見せている。
確かにその通りで、ベアトリクスに召喚魔法は効いていなかった。
ただ、吹き飛ばしただけ。
ケガひとつしていなかった。
「くっ……」
ミラトは舌打ちをする。
召喚魔法をもってでも、簡単に四天王は倒せないということを実感した。
「ミラト! 危ない」
レビーの声に、ミラトは、ベアトリクスのほうを見る。
既に水龍を呼び出して、大きな波がミラトに向かってくる。
「!!」
レビーは素早く、ミラトの身体を抱えた。
なるべく大きな波から遠ざけようと走って、ベアトリクスから姿を消す。
「大丈夫か?」
レビーは、ミラトに声をかけると、ミラトは頷いて、笑みを浮かべた。
「ええ」
「よかった。ベアトリクスには全く効いていなかった。どうすれば……」
「体力はどうなのかしら。もし、体力を奪うことができたら……」
「体力?」
「体力を奪うために、わざと疲れさせる。そうすれば、勝機はあると思うけれど……」
ミラトのいうように体力を奪って、わざと疲れさせることは有利にすることはできる。
しかし、問題は、自分たちの体力を省エネで使うにはどうするのか。
「疲れさせるには、相当、ベアトリクスを相当動かさないと」
レビーの言葉にミラトは考える。
確かにレビーの言う通りで、ベアトリクスの体力を奪うのも、なかなか難しい。
どのくらい、ベアトリクスに体力があるのか、わからない。
また、怒りが爆発すれば、壮大なパワーを発揮することもある。
「見ぃつけた!」
ベアトリクスは、レビーとミラトを発見して、嬉しそうにしている。
「まさか、降参じゃないわよねぇ。何故、隠れていたのかしら」
水龍が、レビーとミラトを襲う。
水龍の作り出した水が渦を巻く。
その渦は瞬く間に、レビーとミラトを巻き込んでいく。
「ギガロ!!」
レビーは大柄な鬼男、ギガロを召喚させた。
ギガロは光を放ち、剣のように扱って、水龍の起こす水を受け止める。
光の衝撃で、水の渦は小さくなった。
しかし、レビーの頬を掠めた。
「……」
「大丈夫?」
ミラトは、レビーを心配する。
レビーが守ってくれたおかげで、ミラトは無傷だった。
「大丈夫だ。それよりミラトのほうは?」
「私は大丈夫よ。レビーが守ってくれたから」
ミラトは少し恥ずかしそうにしている。
「どうした?」
レビーは、ミラトの顔を覗き込む。
「いや、どんなに苦しくても、仲間がいるっていいなと思ってさ」
「改まって、どうしたんだよ。何かあったのか……?」
「いや。私、今まで仲間がいたという記憶があまりなくて。だから、今、仲間がいるっていうだけで幸せだなぁと思って」
「……それは、皆、同じだと思う。セルティスに会って、俺たち変われたんだよ」
レビーは、ベアトリクスに視線を向けていた。
「そう考えたら、ベアトリクスも可哀そうだな。ベアトリクスだけじゃない。四天王は可哀そうだ」
レビーの呟きに、ミラトは疑問を抱く。
「可哀そう?」
「あぁ、いくら、造られたとはいえ、四天王には仲間という意識はない。絆もない」
「そうね。確かに」
「四天王もやり方を変えれば、人間と共存できると思うのに……」
「人間との共存? するわけないでしょ! そんなこと!!」
レビーの呟きに、ベアトリクスは、怒りを露にした。
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