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14章 召喚魔法の習得
第213話 心の成長
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セルティスたちは、ミラトにシュルブルという街に行こうと勧められた。
そこで、シュルブルという街へ向かっている。
そのシュルブルという街には、8人の英雄が眠っているという。
また、その8人の英雄は魔石に魂を閉じ込めたとのこと。
死ぬ前に、魔石に魂だけは残しておき、再び、争いがおきたときに役立てて欲しいと願いを込めたらしい。
実際、争いは終わりが見えていない。
繰り返し、昔から行われてきた。
1万年前にいたとされるモンスターの痕跡を元に、今の人間たちは研究を重ね、モンスターを再現させて、街を襲っている。
また、召喚魔法を何としても手に入れたいと探していたが、情報を得られず、自分たちで造ろうとしている。
四天王に関しても、魔石に関しても、全て、1万年前に生存していたモンスターを蘇らせるために造ったもの。
8人の英雄は、生前、遠い未来にも争いごとは起こると予測していたのだろうか。
8人の英雄もモンスターだ。
平和にするために戦ったりすることから、人間に近い脳を持っていた、人間のような知能があるモンスターだったと推測もできなくはない。
人間に近い知能を持ったモンスターが、1万年前にいたというのも不思議な話だ。
でも、実際にいたことには間違いない。
いろいろと頭の中が整理できていないセルティスは、あれこれと考えながら、歩いている。
シュルブルの街も意外と遠い。
何時間歩いているのかわからない。
「セルティス、あまり考え事しながら歩いていると……」
ホークが言いかけたとき、まさに、言おうとしていたことが起こった。
ドカッ
「あっ……」
セルティスは周囲を見ていなくて気づいていなかった。
目の前に木があったことを。
おもいっきり、根っこに躓いた。
「おっと……」
大胆に転びそうになるセルティスを、咄嗟にホークは受け止める。
セルティスは恥ずかしくなって、顔を真っ赤にする。
「あ、ありがとう……」
恥ずかしかったのは、ホークに抱きとめられたことではない。
根っこに躓いて派手に転びそうになったことだった。
ミラトはその光景に呆然としている。
「そんなにドジっ子だったっけ? セルティスって」
ホークはニヤリと意地の悪い笑みを浮かべた。
「ミラト、知らなかったか? かなりドジっ子だぜ。セルティスは」
セルティスはホークに抗議する。
「余計なこと言わなくていいだろっ! それに、あたし、そこまで、ドジっ子じゃない!!」
ジュンがくすくすと笑っている。
セルティスは、ジュンにも目を向けた。少し、ムッとしている。
「ジュン、何かおかしいか?」
ジュンは、セルティスの態度を面白がっている。
クスクス笑っていたが、豪快に笑い出した。
「かなりのドジっ子だよ、セルティスは。自分では自覚ないんだねぇ」
「そんなことないっ!! あたしは……」
ドカッ
今度は、木にぶつかって、チューしてしまった。
「きゃーっ! 変な味がするー---!!!!」
セルティスは、明らかに全体を見ていなかった。
ちゃんと見ていれば、躓くこともぶつかることも避けられたはずだ。
キーファーは呆れて、セルティスを見ている。
あまり関わりたくない、冷めた目だ。
「犬も歩けば、棒に当たるじゃなくて、セルティスも歩けば木に当たる……か」
シャロルは、ことわざで例えたキーファーに感心していた。
「凄い例え……」
戦いの面に対しては、セルティスも凄く頼れる。
しかし、戦い以外では、セルティスが動こうとすると、何かしらドジっ子が発動する。
普段、クールなヴィンセントも、セルティスのドジっ子ぶりには、ツッコミを入れてしまう。
「それをドジっ子って言うんだよ」
仲間に突っ込まれて、セルティスは口を尖らせた。
ホークはため息をついた。
「何、口を尖らせてるんだよ。子供か、おまえは」
セルティスはホークに言われて、頬まで膨らませている。
ホークは、膨らんでいるセルティスの頬を指で、プニーッと突く。
「可愛い」
セルティスは、ホークの指を払うも、可愛いと言われて嬉しかった。
「相変わらず、ラブラブなのね」
ミラトはセルティスとホークのやりとりを見て、幸せそうだった。
平和で幸せなひと時。
戦いが激しくなり、辛いことも苦しいことも増えるばかり。
そんな中でもこういう時間は大切だ。
シャロルは仲間たちとの時間を大切にしたいと心から思った。
苦しい中にも幸せで楽しい時間を作って、苦しさを和らげることも必要だ。
キーファーは、セルティスとホークの関係を見ていると、恋人同士なのか、子供のじゃれ合いなのか疑問に思う。
「あの2人、精神年齢は低そうだなぁ」
頭の後ろに手を組みながら、ぼやいている。
ジュンが、キーファーのぼやきを聞いていて、すぐ反応した。
「15歳くらい……?」
ヴィンセントは、吹き出しそうになっていた。
食べ物か飲み物を口に含んでなくてよかった。
「それは……さすがに、精神年齢、低すぎないか……」
ミラトは目を丸くしている。
「いや、それじゃ……私より年下になっちゃうから……」
ホークが聞きながら、じっと仲間を横目で見ている。
「悪かったなぁ、精神年齢低くて」
セルティスは開き直ったのか、わからないが、度肝を抜かれるようなことを発する。
「まだ15歳だよ。あたしは」
再び、ツッコミを入れるヴィンセント。
「サバ読みすぎだろ……」
と、言ってみたものの、性格を考えると15歳でもおかしくはないと思ったのだった。
ヴィンセントにジュンが鋭くツッコむ。
「今さ、性格は15歳だなって思ったでしょ?」
「うっ……」
ジュンを目の前に、ヴィンセントは何も言えなくなってしまった。
「あれ? へぇ……ジュンの前では、何も言えなくなるのかぁ」
セルティスは、ヴィンセントを小突きながら、ニヤッとした。
さっきのお返しだと言わんばかりの表情だ。
ホークは目を見開いて、セルティスを見る。
「セルティス、意地悪だなぁ。そんな奴だったか……?」
こういうセルティスを見ていると、随分と仲間に心を開くようになったなと思った。
最初は誰にも心を開かなかったセルティスが、仲間に笑みをたくさん見せるようになり、冗談も言えるようになったのだから。
「成長したな」
そこで、シュルブルという街へ向かっている。
そのシュルブルという街には、8人の英雄が眠っているという。
また、その8人の英雄は魔石に魂を閉じ込めたとのこと。
死ぬ前に、魔石に魂だけは残しておき、再び、争いがおきたときに役立てて欲しいと願いを込めたらしい。
実際、争いは終わりが見えていない。
繰り返し、昔から行われてきた。
1万年前にいたとされるモンスターの痕跡を元に、今の人間たちは研究を重ね、モンスターを再現させて、街を襲っている。
また、召喚魔法を何としても手に入れたいと探していたが、情報を得られず、自分たちで造ろうとしている。
四天王に関しても、魔石に関しても、全て、1万年前に生存していたモンスターを蘇らせるために造ったもの。
8人の英雄は、生前、遠い未来にも争いごとは起こると予測していたのだろうか。
8人の英雄もモンスターだ。
平和にするために戦ったりすることから、人間に近い脳を持っていた、人間のような知能があるモンスターだったと推測もできなくはない。
人間に近い知能を持ったモンスターが、1万年前にいたというのも不思議な話だ。
でも、実際にいたことには間違いない。
いろいろと頭の中が整理できていないセルティスは、あれこれと考えながら、歩いている。
シュルブルの街も意外と遠い。
何時間歩いているのかわからない。
「セルティス、あまり考え事しながら歩いていると……」
ホークが言いかけたとき、まさに、言おうとしていたことが起こった。
ドカッ
「あっ……」
セルティスは周囲を見ていなくて気づいていなかった。
目の前に木があったことを。
おもいっきり、根っこに躓いた。
「おっと……」
大胆に転びそうになるセルティスを、咄嗟にホークは受け止める。
セルティスは恥ずかしくなって、顔を真っ赤にする。
「あ、ありがとう……」
恥ずかしかったのは、ホークに抱きとめられたことではない。
根っこに躓いて派手に転びそうになったことだった。
ミラトはその光景に呆然としている。
「そんなにドジっ子だったっけ? セルティスって」
ホークはニヤリと意地の悪い笑みを浮かべた。
「ミラト、知らなかったか? かなりドジっ子だぜ。セルティスは」
セルティスはホークに抗議する。
「余計なこと言わなくていいだろっ! それに、あたし、そこまで、ドジっ子じゃない!!」
ジュンがくすくすと笑っている。
セルティスは、ジュンにも目を向けた。少し、ムッとしている。
「ジュン、何かおかしいか?」
ジュンは、セルティスの態度を面白がっている。
クスクス笑っていたが、豪快に笑い出した。
「かなりのドジっ子だよ、セルティスは。自分では自覚ないんだねぇ」
「そんなことないっ!! あたしは……」
ドカッ
今度は、木にぶつかって、チューしてしまった。
「きゃーっ! 変な味がするー---!!!!」
セルティスは、明らかに全体を見ていなかった。
ちゃんと見ていれば、躓くこともぶつかることも避けられたはずだ。
キーファーは呆れて、セルティスを見ている。
あまり関わりたくない、冷めた目だ。
「犬も歩けば、棒に当たるじゃなくて、セルティスも歩けば木に当たる……か」
シャロルは、ことわざで例えたキーファーに感心していた。
「凄い例え……」
戦いの面に対しては、セルティスも凄く頼れる。
しかし、戦い以外では、セルティスが動こうとすると、何かしらドジっ子が発動する。
普段、クールなヴィンセントも、セルティスのドジっ子ぶりには、ツッコミを入れてしまう。
「それをドジっ子って言うんだよ」
仲間に突っ込まれて、セルティスは口を尖らせた。
ホークはため息をついた。
「何、口を尖らせてるんだよ。子供か、おまえは」
セルティスはホークに言われて、頬まで膨らませている。
ホークは、膨らんでいるセルティスの頬を指で、プニーッと突く。
「可愛い」
セルティスは、ホークの指を払うも、可愛いと言われて嬉しかった。
「相変わらず、ラブラブなのね」
ミラトはセルティスとホークのやりとりを見て、幸せそうだった。
平和で幸せなひと時。
戦いが激しくなり、辛いことも苦しいことも増えるばかり。
そんな中でもこういう時間は大切だ。
シャロルは仲間たちとの時間を大切にしたいと心から思った。
苦しい中にも幸せで楽しい時間を作って、苦しさを和らげることも必要だ。
キーファーは、セルティスとホークの関係を見ていると、恋人同士なのか、子供のじゃれ合いなのか疑問に思う。
「あの2人、精神年齢は低そうだなぁ」
頭の後ろに手を組みながら、ぼやいている。
ジュンが、キーファーのぼやきを聞いていて、すぐ反応した。
「15歳くらい……?」
ヴィンセントは、吹き出しそうになっていた。
食べ物か飲み物を口に含んでなくてよかった。
「それは……さすがに、精神年齢、低すぎないか……」
ミラトは目を丸くしている。
「いや、それじゃ……私より年下になっちゃうから……」
ホークが聞きながら、じっと仲間を横目で見ている。
「悪かったなぁ、精神年齢低くて」
セルティスは開き直ったのか、わからないが、度肝を抜かれるようなことを発する。
「まだ15歳だよ。あたしは」
再び、ツッコミを入れるヴィンセント。
「サバ読みすぎだろ……」
と、言ってみたものの、性格を考えると15歳でもおかしくはないと思ったのだった。
ヴィンセントにジュンが鋭くツッコむ。
「今さ、性格は15歳だなって思ったでしょ?」
「うっ……」
ジュンを目の前に、ヴィンセントは何も言えなくなってしまった。
「あれ? へぇ……ジュンの前では、何も言えなくなるのかぁ」
セルティスは、ヴィンセントを小突きながら、ニヤッとした。
さっきのお返しだと言わんばかりの表情だ。
ホークは目を見開いて、セルティスを見る。
「セルティス、意地悪だなぁ。そんな奴だったか……?」
こういうセルティスを見ていると、随分と仲間に心を開くようになったなと思った。
最初は誰にも心を開かなかったセルティスが、仲間に笑みをたくさん見せるようになり、冗談も言えるようになったのだから。
「成長したな」
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