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12章 離島 ダリ島

第196話 ロボット型モンスター壊滅

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 セルティスとホークは、2体のロボット型モンスターと向かい合っていた。

 ホークが、ロボット型モンスターに接近する。

 ホークに接近されたロボット型モンスターは、一瞬、ビクッとした。

 だが、すぐに腕からマシンガンを発砲した。

 至近距離にいたホークは、まともにくらってしまって吹き飛んだ。

「うぉぉっ!!」

 咄嗟に受け身をとった。

 しかし、遠くまで吹き飛ばされた。

 ゆっくりと立ち上がったホークはニヤリと笑う。

「マシンガンを放つとはな……」

 ホークには余裕があった。

 マシンガンを受けても、何もなかったかのように、再び接近する。

 ロボット型モンスターは、接近する直前にホークの背後へと回り込んだ。

 ホークは、瞬時に低い体勢になる。

 ロボット型モンスターは、ホークの姿を見失って、キョロキョロしている。

 ホークが姿を現したのは、ロボット型モンスターの肩の上だ。

 肩をジャンプ台にしながら、短剣、ダガーを刺してジャンプする。

 綺麗に膝を曲げて着地をすると、氷がロボット型モンスターを凍らせていた。

 ロボット型モンスターはフリーズする。

 そのまま勢いよく倒れて動作不能となった。

 ホークが倒したロボット型モンスターをチラッと見たセルティスは、目の前のロボット型モンスターに、大剣、ラグナロクを振り回した。

 炎を浴びせ、麻痺させる。

 ロボット型モンスターは、混乱したのか、一瞬、動きが止まった。

 しかし、目のセンサーでセルティスを捉えると、素早く詰め寄り、背負い投げをした。

 セルティスは、咄嗟に受け身をとったが、背中を強打した。

「まるで人間のようにリアルに動く」

 吐き捨てるように言うと、地面を強く蹴って飛び出す。

 ラグナロクで横なぎにしてロボット型モンスターを斬っていく。

 ロボット型モンスターは、ラグナロクから発生した炎に包まれたと思われた。

 セルティスは、目を見開いた。ロボット型モンスターの姿がない。

「なに!?」

 姿が見えないと思ったら、ロケットパンチを受けた。ロケットパンチは、セルティスの顔面を直撃する。

「……っ!!」

 気配さえ感じなかったことに悔しさと焦りを感じた。

(落ち着け!)

 ゆっくりと息を吸い、息を止める。

 その間、無心になれる。

 静かに細く長く吐くと、ロボット型モンスターを睨む。

 ロボット型モンスターが、次に狙う位置を決めて、マシンガンを放とうとした瞬間の出来事だった。

 セルティスは、スッとロボット型モンスターの懐に入り、横に胴体を斬る。

 炎が全身を伝って焼いていく。

 ロボット型モンスターは、ほぼ、動くことが不可能に近かったが、それでもセルティスの足を掴み、攻撃をしようと試みた。

 セルティスは足を掴まれたが、それを利用しようと考えた。

 足を振り上げて、後方へと蹴り飛ばした。

 まるで、サッカーボールを蹴っているみたいだ。

 ロボット型モンスターは、セルティスの力強い蹴りに、木々と衝突した。

 なんと表現したらいいのか、わからない音を立てながら、ロボット型モンスターは崩れ落ちた。

 胴体が破壊されて粉々だ。

 セルティスは、動かなくなったことを確認して、ラグナロクをクルクル回して、鞘に収めた。

 全部のロボット型モンスターを倒し、セルティスは仲間の無事を確認する。

「ほらっ、動くなっ」

 ホークはセルティスの顔を見て、ハンカチを取り出して、綺麗に血を拭ってやる。

「えっ?」

 セルティスは、ホークの行動に驚きと恥ずかしさを感じた。

「顔、台無しだ。女の子の顔を狙うとは、酷い野郎だな」

 ホークはそう言って、一生懸命にセルティスの顔に付いた血を拭いた。

 セルティスは苦笑いした。

 ホークにこんなにも愛されているんだなとも感じた。
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