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5章 夜の街、ブラックタウンに潜む闇

第78話 仲間との再会

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 ホークは、人間型モンスターに、ダガーを突き刺す。

 人間型モンスターは、ダガーが放つ氷で固められ、パリンッと割れると牙を向く。

 氷が人間型モンスターを貫いた。

 セルティスもラグナロクを振り回して、炎を放ち、人間型モンスターと恐竜型モンスターを焼き尽くしていく。

 恐竜型モンスターは簡単に倒せたが、人間型モンスターはお店から、ぞろぞろと出てきて、キリがなかった。

「これ……皆、この街の人間をモンスターにさせたのか……」

 セルティスは、見覚えのある男性を見て、呟いた。

 先ほど、セルティスに声をかけて気絶させた男性が、セルティスに飛びついてこようとしていた。

 セルティスは、一瞬で方向転換して、男性の背後に回り込む。

 そして、ラグナロクで背中を叩き斬った。男性は地面に顔を打ちつける。

 セルティスは、すぐに、別の人間型モンスターにラグナロクを振り下ろす。

 その時だった。

 男性が立ち上がってきて、セルティスの背中を爪で引っ搔くために、忍び寄ってきた。

 気配を消して。

 ホークは、いち早く、セルティスの危機に気がつく。ダガーを投げて、男性の肩を狙った。

 ダガーを投げると同時に、氷のダガーとなって、男性の肩に見事に当てる。

 それは、ダーツで真ん中に当てるくらい難しい。

 だが、ホークは、命中させたのだ。

 男性は膝をついたまま、ピクリともしなくなった。

 セルティスは、男性が跪いた音を聞いて、振り返る。

「ホーク、ありがとう」

 セルティスはお礼を言うと、人間型モンスターにラグナロクを振った。

 炎化したラグナロクは、人間型モンスターを一気に倒していく。

 だが、これでも、まだ、全部は倒せていない。あと、何体いるのか、数えられない。

 ホークは無言で、ダガーを人間型モンスターに突き刺し、次々と倒していく。

 しかし、ホークも、このままじゃ、キリがないと感じている。

 セルティスの様子を見ながら、ダガーで人間型モンスターを刺す。

「セルティス、このままじゃ、キリがない。強行突破できるか?」

 ホークは、セルティスに声をかけた。

「強行突破? どうやってやるんだ?」

 セルティスは、ホークの大胆な行動に、ビックリした。

「突っ走るのみ。多分、親がいるはず。その親を倒さない限り、こいつらは、ずっと襲ってくると思う。だから、強行突破して親を探す」

 ホークは言いながら、人間型モンスターと戦う手は止めなかった。

「わかった、やってみよう」

 セルティスもホークの声を聞きながら、人間型モンスターをラグナロクで斬っていく。

 ホークはダガーで人間型モンスターを斬りながら、セルティスの腕を引っ張って、突っ込みながら、進もうとした。

 しかし、想像以上に人間型モンスターが多い。

 ホークの後ろからも狙ってきていた。

 セルティスは、咄嗟に、ホークを抱きしめて、横へと逸れて地面を転がった。

「ホーク、大丈夫か?」

 セルティスは、ホークの身体を確かめる。

「あぁ、大丈夫だ。ありがとな。セルティス」

 ホークはそう言うと、お礼に、セルティスの額にキスをした。

 セルティスは顔が熱くなった。

 ただ、守りたい一心だった。

 もう、失いたくない。

 だから、守ろうという気持ちが強かっただけだ。

 でも、嬉しかった。

 ホークにありがとうと言われるだけで、強くなれた気がする。

 ホークは、セルティスの肩を、しっかり抱きながら、人間型モンスターをダガーで突き刺し、人間型モンスターを操る親を探す。

 だが、なかなか、人間型モンスターを避けて、強行突破することは難しいそうだ。

 ホークは他の策を考える。

 その時だった。人間型モンスターが、何体か倒れた。

「!?」

 セルティスとホークは振り返った。

 そこには、レビーとリックがいた。

 レビーは、シオルの街で出会った仲間だ。

「レビー、リック!」

 セルティスは、驚きと感動が同時にきた。

 セルティスは、リックに目を向けた。

「あの時は、ありがとう。完全に冷静さを失ってた」

 セルティスは、お辞儀をして礼を言った。

「……気にするな、それよりも、せっかく、命を助けてくれたんだ。ホークを
大切にしろよ」

 リックは、静かにボソッと言った。

 セルティスはそう言われて、ホークに視線を移す。

「仲が良いな、相変わらず」

 レビーは、ホークを見るセルティスの表情が、嬉しそうというか、安心していると感じた。
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