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第2部 7幕
インターハイ3回戦ー山城高校ー23
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三井のダブルクラッチシュートが外れたが、すぐにフォローに入った戸倉。戸倉のミドルシュートは綺麗に決まる。
三井は戸倉がフォローしてくれたおかげで、ホッとした。
「サンキュー」
三井は戸倉に感謝すると、戸倉は首を横に振る。
「気にするな、俺たちはチームだぜ。フォローするのは当たり前だ」
三井は同じチームだけれど、戸倉の言葉に感心した。チームだからフォローするのは当たり前と簡単に言える戸倉を尊敬する。
それはチーム内だけではない。どのチームから見ても戸倉は人格者だなと感じさせる。実際、俺も感じている。
おっと、今は感心している場合ではない。俺たちのオフェンス。
俺はドリブルをしながら、智樹を呼ぶ。
智樹はパスをくれとアピールし、ディフェンスについている三井を振り切った。ステップを踏みながら、左右に三井を動かして、ズレをつくり、上手くマークを外した。
すかさず、智樹にパスを出す。智樹は一歩、右足を出してドリブルをすると見せかける。再び、三井を惑わせる。三井がゴール下までドリブルで駆け抜けると思って下がってしまった結果、ミスマッチになった。そこを智樹は見逃さない。
一歩踏み出した右足を戻し、スリーポイントラインより後ろにいるかを確認する。確認した後、すぐにシュートを放つ。ボールが手から離れる前に、スリーポイントラインを踏んでいたら、それは2ポイントになる。この差は大きい。
審判が確認する。スリーポイントシュートを打ったと合図を示す。3本の指を立てるとスリーポイントとみなされる。
ボールはアーチを描いている。距離も届きそうだ。この間にすぐにリバウンドに取れるように準備する。お互いにボールがとれるように壁を作って。背の高い選手にリバウンドを取らせないようにするためにも。つまり、ボックスアウトだ。
ボールはリングの中にシュッと入っていった。智樹は手を叩いた。
「よし!」
なんと気持ちいいシュートだ。ボードやリングに当たることなく入るシュートほど良いものはない。シュッと聞こえるあの音が最高だ。
「やられたなぁ、なんか、さっきからミスってるな」
三井はオフェンスでもディフェンスでも上手くいっていないことに、がっかりしていた。
「そんなこともあるって」
山高が三井の背中を叩いて、優しく声をかけている。
三井はこのチームが最高だと感じているようだ。こんなにも助けられているんだなと考えたからなのか、泣きそうな表情をしていた。
山城高校のオフェンス。山高はドリブルをしながら、どんなプレーをするか考える。山高としては、上手くいかないとがっかりしている三井にシュートを決めてもらいたいと思っていた。
山高は三井に右コーナーのスリーポイントラインに開けと合図する。更に、三浦を呼んだ。
三浦は山高からパスをもらいに、フリースローラインまでやってきた。
山高の狙いはそこだ。三浦をスルーし、空いたところに三井を走らせる。
三井は山高からパスをもらうと、両手でボールをリングに叩きつけた。豪快なダンクシュートだ。
このダンクシュートには、城伯高校も山城高校も思わず、拍手した。迫力のあるダンクシュートだ。
3クォーターも残り3秒。城伯高校のオフェンスだが、もう時間もない。俺はドリブルをゆっくりやって、3秒待つ。この時間では足りない。そのため、最後の4クォーターでまたやればいいという考えだ。
3クォーター終了。
75-79
城伯高校が4点ビハインド。
城伯高校は4クォーターで巻き返しを狙う。
三井は戸倉がフォローしてくれたおかげで、ホッとした。
「サンキュー」
三井は戸倉に感謝すると、戸倉は首を横に振る。
「気にするな、俺たちはチームだぜ。フォローするのは当たり前だ」
三井は同じチームだけれど、戸倉の言葉に感心した。チームだからフォローするのは当たり前と簡単に言える戸倉を尊敬する。
それはチーム内だけではない。どのチームから見ても戸倉は人格者だなと感じさせる。実際、俺も感じている。
おっと、今は感心している場合ではない。俺たちのオフェンス。
俺はドリブルをしながら、智樹を呼ぶ。
智樹はパスをくれとアピールし、ディフェンスについている三井を振り切った。ステップを踏みながら、左右に三井を動かして、ズレをつくり、上手くマークを外した。
すかさず、智樹にパスを出す。智樹は一歩、右足を出してドリブルをすると見せかける。再び、三井を惑わせる。三井がゴール下までドリブルで駆け抜けると思って下がってしまった結果、ミスマッチになった。そこを智樹は見逃さない。
一歩踏み出した右足を戻し、スリーポイントラインより後ろにいるかを確認する。確認した後、すぐにシュートを放つ。ボールが手から離れる前に、スリーポイントラインを踏んでいたら、それは2ポイントになる。この差は大きい。
審判が確認する。スリーポイントシュートを打ったと合図を示す。3本の指を立てるとスリーポイントとみなされる。
ボールはアーチを描いている。距離も届きそうだ。この間にすぐにリバウンドに取れるように準備する。お互いにボールがとれるように壁を作って。背の高い選手にリバウンドを取らせないようにするためにも。つまり、ボックスアウトだ。
ボールはリングの中にシュッと入っていった。智樹は手を叩いた。
「よし!」
なんと気持ちいいシュートだ。ボードやリングに当たることなく入るシュートほど良いものはない。シュッと聞こえるあの音が最高だ。
「やられたなぁ、なんか、さっきからミスってるな」
三井はオフェンスでもディフェンスでも上手くいっていないことに、がっかりしていた。
「そんなこともあるって」
山高が三井の背中を叩いて、優しく声をかけている。
三井はこのチームが最高だと感じているようだ。こんなにも助けられているんだなと考えたからなのか、泣きそうな表情をしていた。
山城高校のオフェンス。山高はドリブルをしながら、どんなプレーをするか考える。山高としては、上手くいかないとがっかりしている三井にシュートを決めてもらいたいと思っていた。
山高は三井に右コーナーのスリーポイントラインに開けと合図する。更に、三浦を呼んだ。
三浦は山高からパスをもらいに、フリースローラインまでやってきた。
山高の狙いはそこだ。三浦をスルーし、空いたところに三井を走らせる。
三井は山高からパスをもらうと、両手でボールをリングに叩きつけた。豪快なダンクシュートだ。
このダンクシュートには、城伯高校も山城高校も思わず、拍手した。迫力のあるダンクシュートだ。
3クォーターも残り3秒。城伯高校のオフェンスだが、もう時間もない。俺はドリブルをゆっくりやって、3秒待つ。この時間では足りない。そのため、最後の4クォーターでまたやればいいという考えだ。
3クォーター終了。
75-79
城伯高校が4点ビハインド。
城伯高校は4クォーターで巻き返しを狙う。
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