インターセプト

レイラ

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第2部 7幕

インターハイ3回戦ー山城高校ー14

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 山城高校は、智樹のファウルにより、フリースロー3本。三浦がフリースローだ。

 三浦はボールを突きながら、心を落ち着かせる。4秒くらいだろうか。間を空けてシュートする。

 1本目のシュートは、シュッと大きな音を立てて綺麗に決まる。三浦は戸倉とハイタッチをした。

 2本目のフリースローは、リングに当たるが、しっかりとリングの中へ入っていった。

 3本目のフリースロー。3本目は綺麗にリングの中へとボールが吸い込まれる。

 三浦は3本確実にフリースローを決めた。

「さぁ、ここ、抑えるぞ!」

 三浦は手をパンと叩いて、チームを鼓舞した。

 城伯高校オフェンス。拓斗がボールを持つ。シュートを打つフリをして、俺にパス。俺はボールを持つと、拓斗がスクリーンをかけにいく。俺についている山高の前へ行って壁を作る。

 ちょっとしたスペースが空いて、そのスペースに俺は入っていく。ボールをフワッと高く上げて打つフローターシュート。

 戸倉がシュートを防ごうと手を伸ばすが、ボールは戸倉の上を通過する。戸倉でも届かないくらい高くボールを上げていた。

 俺のフローターシュートは、スパンッとリングの中へ入っていった。

「よしっ!」

 拓斗は自分のことのように喜び、拳を握ってガッツポーズ。この試合、自分でシュートをするより、アシストに回ることが多い。試合に出ている時間は5分以下で少ないけれど、アシストは10もやっている。

 バスケのスコアは細かく分けると、得点、リバウンド、アシスト、ブロック、スティールに分かれ、何回やったのか記録される。

 この5つのうち、2つ、二桁を記録するとダブルダブル、3つを二桁記録すると、トリプルダブルという。

 山城高校はオフェンスをする前にタイムアウトを要求した。山城高校のコーチは、腕組みをして神妙な顔をしている。

 コーチは一言だけメンバーに伝えていたようだが、俺には全く聞こえなかった。

 城伯高校は、高宮コーチがしゃがみながら、俺たちに声をかける。

「速攻ができるようにしよう。スリーポイントを警戒している。スリーポイントがダメなら、速いバスケをしよう」

 俺たちは返事をして立ち上がる。

「よし、行ってこい。落ち着いていけば大丈夫」

 高宮コーチに背中を押してもらい、コートに出る。

 2クォーター残り2分を切った。
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