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第2部 6幕
インターハイ2回戦ー白岡高校ー12
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三田は残り10秒で、後ろへ下がりながらのシュートを強引に決めた。
体勢も崩していて、体が完全に傾き、倒れそうになるくらいだった。
それだけ、しつこく俺もディフェンスしていたから、三田は無理なシュートをせざるを得なかった。
そのシュートが入ってしまうとは、誰も予想していなかった。
「感心している場合じゃないぞ!」
冷静に声をかけたのは、慧だ。慧は手をパンパンと叩いて、気持ちを切り替えるようにアピールした。
城伯高校のオフェンス。
そうだった。感心している場合ではない。まずは1本取り返さないと。俺は、そう考えながら、周囲を見回す。
スリーポイントを狙うか。
三田の動きを見て、1対1を仕掛けるぞと見せかけて、スリーポイントを放つ。
ズレた。シュートした瞬間、わかった。距離が短い。
ボールは、俺が思った通り、リングに当たったものの跳ね返った。
リバウンドを取ったのは、下田だ。
下田はリバウンドを取った後、すぐに嶋田にパスを出す。
嶋田はボールを受け取ると、豪快にダンクシュートを決めて見せる。
あまりの勢いにゴールが揺れていた。
「よし、ナイシュー!」
川崎が嶋田に声をかける。
「まだだ。城伯高校は徐々に差を詰めてくる。どんなに差があっても逆転される可能性が高い」
嶋田はディフェンスの準備をしながら、慧を見ていた。
城伯高校は再びオフェンス。
智樹がドリブルをしながら、空いているところを確認する。
貴がスクリーンをかけに来た。智樹をマークしている宮戸のほうに、貴が走ってきて、宮戸の壁になる。
スクリーンによって宮戸は一時的に動けなくなる。
智樹はそこ見逃さず、ドライブしていく。ゴール下までドリブルで切り込み、そのまま、ボールをリングに置いてくる。レイアップシュート。
フワッとボールはリングの中を通過したと思ったけれど、川崎がシュートブロックをする。
ブロックされたボールは、ラインを割った。
オフェンスは城伯高校。もう一度、チャンスがやってきた。
ボールを持っているのは、灯。
灯はゴール下まで、ディフェンスを押し込みながら、ドリブルしていく。
嶋田はシュートをさせないようにピッタリとくっつく。ファウルにならないように手は上げて。
ゴール下までは来れたものの、灯はシュートまで行けそうにないと判断した。
そのため、シュートができるように一歩下がり、くるっとターンした。
嶋田が少し離れた。ここで、ジャンプシュートをする。
このボールはリングに当たって落ちた。
リバウンドを取ったのは慧だ。
慧は、灯が入らなかった分をフォローしようと、ゴール下のジャンプシュートをした。
ところが、慧のシュートも外れた。
リバウンドを取ったのは、宮戸だ。
2クォーターに入って、城伯高校はシュートが入らなくなっていた。気がついたら、5分も無得点。
平常心だ。必ず、またチャンスはある。流れが変わるときがくる。
俺は深呼吸をした。
体勢も崩していて、体が完全に傾き、倒れそうになるくらいだった。
それだけ、しつこく俺もディフェンスしていたから、三田は無理なシュートをせざるを得なかった。
そのシュートが入ってしまうとは、誰も予想していなかった。
「感心している場合じゃないぞ!」
冷静に声をかけたのは、慧だ。慧は手をパンパンと叩いて、気持ちを切り替えるようにアピールした。
城伯高校のオフェンス。
そうだった。感心している場合ではない。まずは1本取り返さないと。俺は、そう考えながら、周囲を見回す。
スリーポイントを狙うか。
三田の動きを見て、1対1を仕掛けるぞと見せかけて、スリーポイントを放つ。
ズレた。シュートした瞬間、わかった。距離が短い。
ボールは、俺が思った通り、リングに当たったものの跳ね返った。
リバウンドを取ったのは、下田だ。
下田はリバウンドを取った後、すぐに嶋田にパスを出す。
嶋田はボールを受け取ると、豪快にダンクシュートを決めて見せる。
あまりの勢いにゴールが揺れていた。
「よし、ナイシュー!」
川崎が嶋田に声をかける。
「まだだ。城伯高校は徐々に差を詰めてくる。どんなに差があっても逆転される可能性が高い」
嶋田はディフェンスの準備をしながら、慧を見ていた。
城伯高校は再びオフェンス。
智樹がドリブルをしながら、空いているところを確認する。
貴がスクリーンをかけに来た。智樹をマークしている宮戸のほうに、貴が走ってきて、宮戸の壁になる。
スクリーンによって宮戸は一時的に動けなくなる。
智樹はそこ見逃さず、ドライブしていく。ゴール下までドリブルで切り込み、そのまま、ボールをリングに置いてくる。レイアップシュート。
フワッとボールはリングの中を通過したと思ったけれど、川崎がシュートブロックをする。
ブロックされたボールは、ラインを割った。
オフェンスは城伯高校。もう一度、チャンスがやってきた。
ボールを持っているのは、灯。
灯はゴール下まで、ディフェンスを押し込みながら、ドリブルしていく。
嶋田はシュートをさせないようにピッタリとくっつく。ファウルにならないように手は上げて。
ゴール下までは来れたものの、灯はシュートまで行けそうにないと判断した。
そのため、シュートができるように一歩下がり、くるっとターンした。
嶋田が少し離れた。ここで、ジャンプシュートをする。
このボールはリングに当たって落ちた。
リバウンドを取ったのは慧だ。
慧は、灯が入らなかった分をフォローしようと、ゴール下のジャンプシュートをした。
ところが、慧のシュートも外れた。
リバウンドを取ったのは、宮戸だ。
2クォーターに入って、城伯高校はシュートが入らなくなっていた。気がついたら、5分も無得点。
平常心だ。必ず、またチャンスはある。流れが変わるときがくる。
俺は深呼吸をした。
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