115 / 224
第2部 3幕
インターハイ予選決勝ー徳丸高校ー14
しおりを挟む
3クォーターの始まりだ。
城伯高校は俺、快、風斗、孝也、貴。
徳丸高校は安藤、アーノルド、横野、入間、安見。
3クォーターはこの10人で試合がスタートする。
アーノルドをどうやって止めればいい?
そればかり考えるけど、背が高いから簡単に止められない。だとしたら、アーノルドがついていけなくなるくらいのスピードでプレーするしか、方法はない。
俺はボールを持つと、すぐにパスできそうなスペースを捜す。
「快!」
指でこのスペースに来いと合図。
快は俺の合図が理解できたみたいだ。ディフェンスを振り切って、ボールをもらいに行く。
快にボールをワンバウンドさせてパスした。次に快は空いているスペースを確保できるように、目で孝也に訴える。
「こっち!」
快は孝也を呼んだ。
孝也は快のほうへと走る。
「あれだな」
孝也は快の意図を汲み取って、壁を作った。壁を作ったおかげで、アーノルドが一時的に動けない。
「チャンス!」
快はニヤリと笑った。孝也のことを信じていた。孝也のポジションはシューティングガード。スリーポイントが得意。必ず入れる。そう確信している。
孝也はフッと力を抜いて、慌てずにシュートを打つ。
「スリー!!」
安藤が叫んでいる。リバウンドを取れという意味も込めている。
この瞬間、時間が止まったような感覚。
ボールが、ゆっくりとリングに向かっていくようだ。
シュッ
ボールはリングの中を通過した。
「よっしゃ!!」
孝也は拳を胸に当てて喜びを爆発させた。
「オフェンスの時はとにかくスピードとスペースを作るために、今みたいにちゃんとスクリーンをかけられるようにしよう」
慧はベンチから大きな声で、コートにいる俺たちに伝えた。
「ディフェンスもしっかりね!」
美香の声も響いてきた。
「おう!」
無意識に美香の声に返事してしまった俺。おかしいな。でも、美香に言われるとやってやるぜって気持ちになる。
安藤がドリブルをしながら俺を睨みつけている。
「悪いけど、今のはまぐれだ」
先ほどの孝也のプレーのことを言っている。生意気な奴だ。本当にムカつく。
梅木も拓斗に挑発していたが、安藤も挑発しようとしている雰囲気だ。
「まぐれじゃないってことを証明してやる」
俺はフーッと息を吐く。
どうする? ドリブルかパスか。
安藤はドリブルをしてきた。絶対に進ませない。安藤の動きを封じるために、大きく見せて、進ませなかった。
大きく見せることで壁になるため、オフェンスからしたら邪魔になる。
どんどん邪魔してやれ。そういう気持ちでディフェンスをする。
なかなか離れないため、安藤は何もできない状態だった。
24秒ルールのカウントダウンが始まる。あと5秒、4秒、3秒。
24秒以内にシュートを打てなければ、城伯高校のボールになる。それも考えたが、ボールが奪えそうだ。スチールしてしまえ。
俺は安藤の隙を見て、ここだ! と判断した。
ボールを奪って、そのまま、猛ダッシュで、ドリブルし、ゴールまで突き進んだ。
1、2、3でジャンプ。ボールをリングに置いてくる、レインアップシュートを決めた。
「きたー!」
俺は、よくわからないけれど、美香に向かって拳を突き上げた。
城伯高校は俺、快、風斗、孝也、貴。
徳丸高校は安藤、アーノルド、横野、入間、安見。
3クォーターはこの10人で試合がスタートする。
アーノルドをどうやって止めればいい?
そればかり考えるけど、背が高いから簡単に止められない。だとしたら、アーノルドがついていけなくなるくらいのスピードでプレーするしか、方法はない。
俺はボールを持つと、すぐにパスできそうなスペースを捜す。
「快!」
指でこのスペースに来いと合図。
快は俺の合図が理解できたみたいだ。ディフェンスを振り切って、ボールをもらいに行く。
快にボールをワンバウンドさせてパスした。次に快は空いているスペースを確保できるように、目で孝也に訴える。
「こっち!」
快は孝也を呼んだ。
孝也は快のほうへと走る。
「あれだな」
孝也は快の意図を汲み取って、壁を作った。壁を作ったおかげで、アーノルドが一時的に動けない。
「チャンス!」
快はニヤリと笑った。孝也のことを信じていた。孝也のポジションはシューティングガード。スリーポイントが得意。必ず入れる。そう確信している。
孝也はフッと力を抜いて、慌てずにシュートを打つ。
「スリー!!」
安藤が叫んでいる。リバウンドを取れという意味も込めている。
この瞬間、時間が止まったような感覚。
ボールが、ゆっくりとリングに向かっていくようだ。
シュッ
ボールはリングの中を通過した。
「よっしゃ!!」
孝也は拳を胸に当てて喜びを爆発させた。
「オフェンスの時はとにかくスピードとスペースを作るために、今みたいにちゃんとスクリーンをかけられるようにしよう」
慧はベンチから大きな声で、コートにいる俺たちに伝えた。
「ディフェンスもしっかりね!」
美香の声も響いてきた。
「おう!」
無意識に美香の声に返事してしまった俺。おかしいな。でも、美香に言われるとやってやるぜって気持ちになる。
安藤がドリブルをしながら俺を睨みつけている。
「悪いけど、今のはまぐれだ」
先ほどの孝也のプレーのことを言っている。生意気な奴だ。本当にムカつく。
梅木も拓斗に挑発していたが、安藤も挑発しようとしている雰囲気だ。
「まぐれじゃないってことを証明してやる」
俺はフーッと息を吐く。
どうする? ドリブルかパスか。
安藤はドリブルをしてきた。絶対に進ませない。安藤の動きを封じるために、大きく見せて、進ませなかった。
大きく見せることで壁になるため、オフェンスからしたら邪魔になる。
どんどん邪魔してやれ。そういう気持ちでディフェンスをする。
なかなか離れないため、安藤は何もできない状態だった。
24秒ルールのカウントダウンが始まる。あと5秒、4秒、3秒。
24秒以内にシュートを打てなければ、城伯高校のボールになる。それも考えたが、ボールが奪えそうだ。スチールしてしまえ。
俺は安藤の隙を見て、ここだ! と判断した。
ボールを奪って、そのまま、猛ダッシュで、ドリブルし、ゴールまで突き進んだ。
1、2、3でジャンプ。ボールをリングに置いてくる、レインアップシュートを決めた。
「きたー!」
俺は、よくわからないけれど、美香に向かって拳を突き上げた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる