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第2部 1幕
新チーム7
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風斗が見学に来てから、瞬く間に、1年が続々とバスケ部にやってきた。
高宮コーチの人気もあるだろう。なにせ、バスケ界の中では有名なコーチだから。そのコーチが高校で指導をしているとあれば、黙っていない。
バスケをやっていれば、高宮コーチからバスケを教わりたいと思うのも当然だな。元、日本代表候補の育成を務めていたんだから。
まだ、仮入部のはずだが、ほぼ、本入部になっている。1年生はやる気満々だ。
「えっと……」
俺は授業が終わるといつも、真っ先に体育館に来ているが、1年生が早く来ていて、びっくり。
風斗もいる。
1年生は風斗をはじめとし、全員がウォーミングアップを始めていた。全員で何人来たんだ。
後から来た慧が1年生のあまりの人数に驚いている。そりゃそうだ。ざっと見ても20人以上はいるぞ。
でも、全員が入部できるわけではない。多分、これだけ人数がいると、抽選、もしくは態度ややる気を重視して選ぶか。
まさか、こんなに来るとは思わなかったな。どうするんだろう、高宮コーチ。
とりあえず、俺たちはいつも通りに練習を開始した。
高宮コーチは1年生を真剣に見ている。入部させる1年生を選ぶのかな。全員入部させるのか。かなり悩んでいるように見える。
メンタルトレーニングなども含み、3時間の練習が終わった。
慧は、まだ、震えがあるものの、だいぶ、震えていても、ジャンプやシュートができるようになってきた。
あまり変わったことをしないで、いつも通り振舞っていたほうが、慧にとっても良いみたいだ。
「1年生、まさか、こんなに来るとは思わなかったな」
普段、あまり話さない木野拓斗がぼやいた。拓斗は2年だ。
「確かにすごかったな」
原智樹が頷く。
中山ディーノス快は、風斗のことを心配しているようだった。
「風斗って言ってたっけ? バスケは好きそうだけど、控えめだよね。何かあったのかな。バスケしているとき」
智樹も快も2年生。快は早くも後輩の心配をしている。
確かに風斗は気になったな。控えめだから。バスケやりたくない、なんて言われたらどうしよう。好きで本当はやりたいけど、やりたくないような……そんな雰囲気があった。
そんな話をしながら、体育館を後にした。
俺は家に帰ると、ドカッとスクールバッグをベッドの上に置いた。
明日から、いよいよ本入部。あっという間だ。バスケ部に何人の1年生がきてくれるのだろうか。高宮コーチになってから、少しずつバスケ部に好印象を持ってくれるようになった。でも、まだ、谷牧の時のバスケ部も残っていて、ここのバスケ部は入りたくないと思っている1年生もいるよな。
期待する半面、来てくれなかったらという不安もあった。谷牧のような件があると、それだけでバスケの印象も悪くなってしまう。バスケは悪くない。バスケは、本来、楽しいはずなのだ。
中学、高校の部活では、トップ3に入るほどバスケは人気が高い。それだけに不祥事があるとバスケの人気も落ちてしまう。それは本当に避けたいな。
たくさん1年生が来ますように。
高宮コーチの人気もあるだろう。なにせ、バスケ界の中では有名なコーチだから。そのコーチが高校で指導をしているとあれば、黙っていない。
バスケをやっていれば、高宮コーチからバスケを教わりたいと思うのも当然だな。元、日本代表候補の育成を務めていたんだから。
まだ、仮入部のはずだが、ほぼ、本入部になっている。1年生はやる気満々だ。
「えっと……」
俺は授業が終わるといつも、真っ先に体育館に来ているが、1年生が早く来ていて、びっくり。
風斗もいる。
1年生は風斗をはじめとし、全員がウォーミングアップを始めていた。全員で何人来たんだ。
後から来た慧が1年生のあまりの人数に驚いている。そりゃそうだ。ざっと見ても20人以上はいるぞ。
でも、全員が入部できるわけではない。多分、これだけ人数がいると、抽選、もしくは態度ややる気を重視して選ぶか。
まさか、こんなに来るとは思わなかったな。どうするんだろう、高宮コーチ。
とりあえず、俺たちはいつも通りに練習を開始した。
高宮コーチは1年生を真剣に見ている。入部させる1年生を選ぶのかな。全員入部させるのか。かなり悩んでいるように見える。
メンタルトレーニングなども含み、3時間の練習が終わった。
慧は、まだ、震えがあるものの、だいぶ、震えていても、ジャンプやシュートができるようになってきた。
あまり変わったことをしないで、いつも通り振舞っていたほうが、慧にとっても良いみたいだ。
「1年生、まさか、こんなに来るとは思わなかったな」
普段、あまり話さない木野拓斗がぼやいた。拓斗は2年だ。
「確かにすごかったな」
原智樹が頷く。
中山ディーノス快は、風斗のことを心配しているようだった。
「風斗って言ってたっけ? バスケは好きそうだけど、控えめだよね。何かあったのかな。バスケしているとき」
智樹も快も2年生。快は早くも後輩の心配をしている。
確かに風斗は気になったな。控えめだから。バスケやりたくない、なんて言われたらどうしよう。好きで本当はやりたいけど、やりたくないような……そんな雰囲気があった。
そんな話をしながら、体育館を後にした。
俺は家に帰ると、ドカッとスクールバッグをベッドの上に置いた。
明日から、いよいよ本入部。あっという間だ。バスケ部に何人の1年生がきてくれるのだろうか。高宮コーチになってから、少しずつバスケ部に好印象を持ってくれるようになった。でも、まだ、谷牧の時のバスケ部も残っていて、ここのバスケ部は入りたくないと思っている1年生もいるよな。
期待する半面、来てくれなかったらという不安もあった。谷牧のような件があると、それだけでバスケの印象も悪くなってしまう。バスケは悪くない。バスケは、本来、楽しいはずなのだ。
中学、高校の部活では、トップ3に入るほどバスケは人気が高い。それだけに不祥事があるとバスケの人気も落ちてしまう。それは本当に避けたいな。
たくさん1年生が来ますように。
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