インターセプト

レイラ

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4幕

インターハイ予選7

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 灯の3本目のフリースロー。

 ボールは、リングを弾いた。

 そのボールは、宮田の手に渡る。

「ディフェンス! 走れ!」

 慶が叫ぶ。

 急いでディフェンスに戻るも、宮田に速攻されて、間に合わない。

 宮田は、軽やかにレインアップシュートを決めた。

 貴がスローインで、達也にパスを出して、ボールをコートに入れる。

 達也は、貴からボールを受けると、すぐに俺へとボールを渡す。

 俺はゆっくりと相手コートまでドリブルする。

 ドリブルから、そのまま、慶へとパスを出した。

 慶はボールを受け取ると、何度かシュートフォームをしてみせた。

 その行動が吉本を狂わせる。

 シュートだと思って、吉本はブロックしようとジャンプしてしまった。

 慶はそのタイミングで、貴にパスを出した。

 貴がボール持った瞬間、囲まれた。

 吉本と滝のダブルチームで、貴を完全にマークしている。

 貴は左足を、左右、前後に動かしながら、シュートができる隙、パスを出す隙を窺う。

 吉本と滝は、貴の動きに合わせて動いている。

 貴はわずかな隙間を見逃さなかった。

 隙間が開くときが一瞬ある。

 その隙間を利用し、ドリブルですり抜ける。

 吉本と滝から離れると、すぐシュートモーションに入った。

 あまり体勢が良くなかったが、ジャンプシュートをする。

 貴はボールを放つと同時に後ろに下がりながらのシュートをした。

 フェイダウェイ。

 そのボールはボードに当たったものの、入らなかった。

 リバウンドは越野だ。

 越野は河田にボールを渡す。

 河田はすぐに吉本へパスをする。

 城伯は、ディフェンスの態勢が整っていない。

 慧は、まだ、吉本につくことができない。

 吉本はそのまま、豪快に両手でボールをゴールに叩きつけた。

 迫力のあるダンクシュートだった。

 1クォーター、残り2秒。

 スローインしてから、すぐにシュートを打たないと、得点がとれない。

 灯が、コート内にボールを入れる。

 ボールは俺が受け取る。

 あと、1秒。

 シュートで終わらせようと、強引にボールを投げた。

 自分の陣地のゴール下からのシュートだ。

 当然、ゴールに届くはずもない。

 放った瞬間、ブーと音が鳴った。

 1クォーターが終了。

 10分はあっという間だ。

 これから2分のインターバルがある。

 その間に作戦会議だ。

「シュートを入れられたとき、もっと早く戻ってディフェンスの態勢を作ろう」

 慧が全員に声をかける。

「あと、今の状況だと、中で入れられることが多いから、中を徹底して守ろう。中でシュートさせないようにしよう」

 貴が付け足した。

「ひとつ、ひとつのプレイが上手くいかない時は必ずある。そんなときでも、気持ちを切り替えて、できるかがポイントだ。盛り上げていこう」

 高宮コーチはそう言って、俺たちを送り出した。

 さぁ、2クォーターが始まる。

「行くぞ!!」

 俺は頬をパンッと叩いた。

 20ー18

 2点ビハインドだけど、まだ、これからだ。
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