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第七章
71 夢の中で
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最近になって、クラウディアはようやく自分の見ている夢ー自覚し始めた。
ジルベルトに言われてから、自分の今までのことを夢で見ているのだと理解はしていても、その記憶は起きると朧げになっていたため、自分でもスッキリしないことがあったのだ。
そして色々と考え、夢を見るたびに、覚えていることをすぐに書き留めるようにしようと、サイドボードにはノートなどを常に置くようにしていた。
柏樹深緒の記憶は大体覚えているのに、どうしてクラウディアの一度目は思えていないのか不思議でならなかったが、おそらく自分自身で思い出すことを拒否しているのだろうと思い至った。
『叔父様は、私が亡くなったと言ったわ。亡くなった……殺されたから、思い出すのを拒否してる…?』
そう考えた時に、頭の中に映像が浮かんだ。
剣が光り自分に向かってくる瞬間だ。
『受け入れれば、思い出す…の…よね』
未来の映像だと言うのなら、ちゃんと見て覚えていれば役に立つのだと何度も言い聞かせた。
寝る前に、瞑想をするよう瞳を閉じて深呼吸を繰り返す。
『大丈夫、大丈夫。嫌なことばかりじゃないわ』
そして、そっと眠りについた。
◇ ◇ ◇
『このところ、フェストの期間に行方不明になる女性が―――奴隷――らしいな』
『子供もいなくなったと―――、人身売買の噂が―――』
『早く手を打たないと、いつか取り返しがつかなくなるな。そういえば、――――――と耳にしたが、お前たちも出掛ける時は気をつけなさい』
◇
『ねえ、聞きまして?この間、アルドーレの――で生徒が――――』
『ええ、それで―――公爵家の―――様が怪我をされたらしいですわ』
『それも、相当重傷だとか。―――様も大変ですわね』
『―――様、騎士として―――らしいですわ』
『私も聞きました。クラウディア様は――――――?』
◇ ◇ ◇
日差しが差し込み、明るくなった室内をうっすらと目を開けて今の場所を確認した。
夢を見ていたとようやく自覚して、再度目を閉じて、見ていた光景を刻みつけるかのように思い出した。
思い出したことの弊害なのか頭の芯がズキズキと痛く、少し体を動かすとその痛みに顔をしかめるほどだ。
―――覚えてる。叔父様に話さなきゃ
初めてと言えるほど、しっかりと見て覚えていた夢を、言葉を、その光景をすぐに書き留めた。
ジルベルトに言われてから、自分の今までのことを夢で見ているのだと理解はしていても、その記憶は起きると朧げになっていたため、自分でもスッキリしないことがあったのだ。
そして色々と考え、夢を見るたびに、覚えていることをすぐに書き留めるようにしようと、サイドボードにはノートなどを常に置くようにしていた。
柏樹深緒の記憶は大体覚えているのに、どうしてクラウディアの一度目は思えていないのか不思議でならなかったが、おそらく自分自身で思い出すことを拒否しているのだろうと思い至った。
『叔父様は、私が亡くなったと言ったわ。亡くなった……殺されたから、思い出すのを拒否してる…?』
そう考えた時に、頭の中に映像が浮かんだ。
剣が光り自分に向かってくる瞬間だ。
『受け入れれば、思い出す…の…よね』
未来の映像だと言うのなら、ちゃんと見て覚えていれば役に立つのだと何度も言い聞かせた。
寝る前に、瞑想をするよう瞳を閉じて深呼吸を繰り返す。
『大丈夫、大丈夫。嫌なことばかりじゃないわ』
そして、そっと眠りについた。
◇ ◇ ◇
『このところ、フェストの期間に行方不明になる女性が―――奴隷――らしいな』
『子供もいなくなったと―――、人身売買の噂が―――』
『早く手を打たないと、いつか取り返しがつかなくなるな。そういえば、――――――と耳にしたが、お前たちも出掛ける時は気をつけなさい』
◇
『ねえ、聞きまして?この間、アルドーレの――で生徒が――――』
『ええ、それで―――公爵家の―――様が怪我をされたらしいですわ』
『それも、相当重傷だとか。―――様も大変ですわね』
『―――様、騎士として―――らしいですわ』
『私も聞きました。クラウディア様は――――――?』
◇ ◇ ◇
日差しが差し込み、明るくなった室内をうっすらと目を開けて今の場所を確認した。
夢を見ていたとようやく自覚して、再度目を閉じて、見ていた光景を刻みつけるかのように思い出した。
思い出したことの弊害なのか頭の芯がズキズキと痛く、少し体を動かすとその痛みに顔をしかめるほどだ。
―――覚えてる。叔父様に話さなきゃ
初めてと言えるほど、しっかりと見て覚えていた夢を、言葉を、その光景をすぐに書き留めた。
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