145 / 213
第八章
136 ニコラスの参加
しおりを挟む
この日、先日孤児院に行って出来なかった練習をすることになり、朝からその準備を始めていた。
今までは自主練の感じもあったが、今回はベイリーがまた誰かに声を掛けたらしく、それが誰なのかを考えていたのだが、またわからず悩んでいた。
「お兄様、今回もテオドール様でしょうか?」
「いや…そうなら父上も話してくれるだろうからな」
アルトゥールもわからないようで、三人して首を捻る。だが、ベイリーが選ぶからには実力者であることは確実なので、正直言って誰でも歓迎なのだ。
そんな話をしているうちに、ジェラルドとリオネルが揃って鍛錬場へと入ってきた。
「クラウディア、今日もお邪魔するよ」
「リオネル様、先日はありがとうございました。私ではあの子たちの相手をしきれなくて、助かりました」
「今度行くときも声をかけてくれると嬉しい」
「まぁ、ありがとうございます。では、遠慮なく声をかけますね。あら?そろそろお着きになる頃ですね。出迎えに行ってきますわ」
「クラウディア嬢、今日は世話になる」
声を掛けられて振り向くと、そこには近衛騎士団の制服に身を包んだニコラスの姿だった。以前ベイリーが話していた通り、ニコラスも練習に参加することになったのだ。
「えっ?ニッ……今日はニコラス様が参加されるのですか?」
思わず、いつも通りに話しかけそうになり、あわてて繕って一呼吸おいて話を続けた。
「この間、公爵に許可を貰ったからな」
「…そう、なのですね…では、こちらへ……」
少し意地悪な笑みを浮かべながらそう話す彼の姿は、騎士団の制服がとても似合い格好いい。
練習の時に何度も見てはいるが、なんだか緊張感が違うのか素敵フィルターが何倍にもかかってしまい、良く見えて仕方ない。
『ディアのドレス姿はそう見る事が出来ないからな。来た甲斐がある。とても綺麗だ』
『ちょっと…ニック、やめてよ』
耳元で囁くように話すのがなんともこそばゆくて恥ずかしい。誰にも見られていないことを願いたい。
そして鍛錬場の兄達のいる場所へと案内すると、驚きの声が上がる。
「兄上!…兄上が参加されるのですか?」
リオネルがニコラスを見て、すぐに駆け寄って声をかけた。
「ああ、テオドールとはまた別だからな。三人共、限界までやるから覚悟しておけ」
クラウディアに向ける表情とは打って変わり、騎士としての厳しい真面目な彼へと変わる。その姿はとても凛々しく、またしても見惚れてしまう。
「では、ニコラス様、よろしくお願いします。私はあちらにおりますので、何かありましたら声をおかけください」
「ありがとうクラウディア嬢、また後で声をかける」
クラウディアは一礼をしてその場を後にして、少し離れたところへ移動した。側にはメアリがいるのだが、彼女には色々と話してあるのでつい本音が出る。
―――ニックか…
いつも見ることのない表情で練習をしている姿は、クラウディアにとって新鮮だった。テオドールが参加している時にも感じるが、自分の知らない彼らの姿を知る度に心臓の拍動が早くなるのがわかる。
「兄上、相手をしていただけますか?」
真剣な顔でそう言ってくる弟の顔を見て、ニコラスは嬉しかった。
このところ、少し距離を置かれているように感じていたこともあったのだが、まあ、その理由は聞かなくてもわかっていたので、フォローすることなくそのままにしていたのだ。
「いいだろう。じゃあ、アルトゥール、ジェラルドの相手を頼む」
「はい、わかりました」
場所を離れお互いに向かい合って始める。
「リオネル、本気でかかってこい」
「もちろんです」
剣を交えると、二人の実力の差は歴然だったが、ニコラスも弟の成長を促すために良いところを引き出し、伸ばそうと的確な攻撃を仕掛け、そこを気付かせようと動いた。
それに気付けるかどうかは本人次第なのだが、リオネルもそう鈍い人間ではないはずだ。
ただ、今はそこまで気が回ってはいない様だった。
「兄上!」
「どうした?」
「兄上にとって、クラウディアはどういう存在なのですか?」
剣を交えながら聞くことではないだろうと思うが、今のリオネルにとっては重大なことなのだろう。
「一番、大切で守りたい存在だな」
「どうして彼女なのですか?兄上なら他に…」
「それ以上言うなよ。お前にはわからないだろうが、彼女は俺の全てだ」
リオネルの剣に力が入るとともに、ニコラスの剣にもまた力が入る。お互いに譲れない想いをその剣に乗せているように感じた。そしてその瞬間にはもう勝負が終わって、剣を下げている。
「リオネル、剣を持っている時は目の前だけを見ろ。他の事は考えるな。聞きたいことがあるなら、他の時にしろ。いいな」
「…はい」
頭をポンと軽くたたき「それでいい」と声をかける。ニコラスにとっては可愛い弟なのだから、気になるのは仕方がないことだろう。
その後、アルトゥールとジェラルドにも同じように相手をし、そこでもまた的確なアドバイスをする。そしてテオドールの時と同じように、数時間にわたりみんながクタクタに倒れ込むほどしごいたのだ。
「よし、よく頑張ったな。各自、言ったことはしっかりと覚えておけよ。今日はしっかりと休め」
その言葉でスパルタ式の練習は終わった。
屋敷の方へと戻るニコラスを目で追うリオネルは、その先にクラウディアの姿を目にし体を起こした。そしてちょっと行ってくると二人に言葉を残して、屋敷へ入る兄の後を追った。
二人で屋敷に入っていったのを確認し、心臓が早くなるのを感じながら二人の後ろ姿を更に追いかけた。
「………」
屋敷に入って、二人が向かった方向へ向かうと、廊下を曲がった先から話声が聞こえ、立ち止まり思わず耳を澄ませた。
「この間、お前が部屋に戻っている間にテオとサラに全部話した」
「全部って…」
「最初から全部だ。テオに問い詰められてな…だが、あいつは最初から俺の事には気が付いていて俺の口から直接聞きたいと言ってきた。まあ、これ以上あいつの好きにさせるわけにはいかないから話した方がよかったのかもしれないが…あのフェストの日のような事はもう耐えられないからな…」
彼女の頬に手を添えて、ジッと瞳を覗き込むように彼女の顔を見つめた。だがその顔には心悲しい色が浮かんでいる。
「…見かけただけじゃなかったの?」
「あの日、お前達のことを初めて知った俺の気持ちも考えろ。公爵も知っていて俺を呼んだんだろうが……ただでさえ、ディアのことも知られたんだ、練習でも気が抜けない。テオはお前に本気だからな…」
「クラウディア…いつになったら考えが変わる?」
「ニック……」
クラウディアはニコラスに抱きしめられているその温かさに、彼への想いが心の底から湧き上がるような感覚を覚える。そして、未来が心配で一歩が踏み出せない自分がいることも、もどかしかった。
「…お茶でも準備するわね」
そう言って応接室へニコラスを案内し、来た廊下を戻った。クラウディアがこちらに向かってくる気配を感じ、リオネルはその場を後にした。
リオネルの頭の中を何度も何度も先ほど耳にした言葉がぐるぐる回る。
彼女と初めて会った日のデフュールの屋敷での二人の会話と同じで、とても親しそうに話しているのを聞くと、彼女との距離が遠く感じるようで心が締め付けられるような感覚に襲われる。
―――私はどうしたらいい…二人の間に入り込む隙間はあるのか?クラウディアは外には出ないはずだ。どうして兄達とそんなに親密になる?
ウィルバートでのことを全く知らないリオネルからすると疑問だらけの会話だったが、ニコラスとクラウディアの仲が思っている以上に親密なのだという事には気付いて、その場に立ち尽くした。
今までは自主練の感じもあったが、今回はベイリーがまた誰かに声を掛けたらしく、それが誰なのかを考えていたのだが、またわからず悩んでいた。
「お兄様、今回もテオドール様でしょうか?」
「いや…そうなら父上も話してくれるだろうからな」
アルトゥールもわからないようで、三人して首を捻る。だが、ベイリーが選ぶからには実力者であることは確実なので、正直言って誰でも歓迎なのだ。
そんな話をしているうちに、ジェラルドとリオネルが揃って鍛錬場へと入ってきた。
「クラウディア、今日もお邪魔するよ」
「リオネル様、先日はありがとうございました。私ではあの子たちの相手をしきれなくて、助かりました」
「今度行くときも声をかけてくれると嬉しい」
「まぁ、ありがとうございます。では、遠慮なく声をかけますね。あら?そろそろお着きになる頃ですね。出迎えに行ってきますわ」
「クラウディア嬢、今日は世話になる」
声を掛けられて振り向くと、そこには近衛騎士団の制服に身を包んだニコラスの姿だった。以前ベイリーが話していた通り、ニコラスも練習に参加することになったのだ。
「えっ?ニッ……今日はニコラス様が参加されるのですか?」
思わず、いつも通りに話しかけそうになり、あわてて繕って一呼吸おいて話を続けた。
「この間、公爵に許可を貰ったからな」
「…そう、なのですね…では、こちらへ……」
少し意地悪な笑みを浮かべながらそう話す彼の姿は、騎士団の制服がとても似合い格好いい。
練習の時に何度も見てはいるが、なんだか緊張感が違うのか素敵フィルターが何倍にもかかってしまい、良く見えて仕方ない。
『ディアのドレス姿はそう見る事が出来ないからな。来た甲斐がある。とても綺麗だ』
『ちょっと…ニック、やめてよ』
耳元で囁くように話すのがなんともこそばゆくて恥ずかしい。誰にも見られていないことを願いたい。
そして鍛錬場の兄達のいる場所へと案内すると、驚きの声が上がる。
「兄上!…兄上が参加されるのですか?」
リオネルがニコラスを見て、すぐに駆け寄って声をかけた。
「ああ、テオドールとはまた別だからな。三人共、限界までやるから覚悟しておけ」
クラウディアに向ける表情とは打って変わり、騎士としての厳しい真面目な彼へと変わる。その姿はとても凛々しく、またしても見惚れてしまう。
「では、ニコラス様、よろしくお願いします。私はあちらにおりますので、何かありましたら声をおかけください」
「ありがとうクラウディア嬢、また後で声をかける」
クラウディアは一礼をしてその場を後にして、少し離れたところへ移動した。側にはメアリがいるのだが、彼女には色々と話してあるのでつい本音が出る。
―――ニックか…
いつも見ることのない表情で練習をしている姿は、クラウディアにとって新鮮だった。テオドールが参加している時にも感じるが、自分の知らない彼らの姿を知る度に心臓の拍動が早くなるのがわかる。
「兄上、相手をしていただけますか?」
真剣な顔でそう言ってくる弟の顔を見て、ニコラスは嬉しかった。
このところ、少し距離を置かれているように感じていたこともあったのだが、まあ、その理由は聞かなくてもわかっていたので、フォローすることなくそのままにしていたのだ。
「いいだろう。じゃあ、アルトゥール、ジェラルドの相手を頼む」
「はい、わかりました」
場所を離れお互いに向かい合って始める。
「リオネル、本気でかかってこい」
「もちろんです」
剣を交えると、二人の実力の差は歴然だったが、ニコラスも弟の成長を促すために良いところを引き出し、伸ばそうと的確な攻撃を仕掛け、そこを気付かせようと動いた。
それに気付けるかどうかは本人次第なのだが、リオネルもそう鈍い人間ではないはずだ。
ただ、今はそこまで気が回ってはいない様だった。
「兄上!」
「どうした?」
「兄上にとって、クラウディアはどういう存在なのですか?」
剣を交えながら聞くことではないだろうと思うが、今のリオネルにとっては重大なことなのだろう。
「一番、大切で守りたい存在だな」
「どうして彼女なのですか?兄上なら他に…」
「それ以上言うなよ。お前にはわからないだろうが、彼女は俺の全てだ」
リオネルの剣に力が入るとともに、ニコラスの剣にもまた力が入る。お互いに譲れない想いをその剣に乗せているように感じた。そしてその瞬間にはもう勝負が終わって、剣を下げている。
「リオネル、剣を持っている時は目の前だけを見ろ。他の事は考えるな。聞きたいことがあるなら、他の時にしろ。いいな」
「…はい」
頭をポンと軽くたたき「それでいい」と声をかける。ニコラスにとっては可愛い弟なのだから、気になるのは仕方がないことだろう。
その後、アルトゥールとジェラルドにも同じように相手をし、そこでもまた的確なアドバイスをする。そしてテオドールの時と同じように、数時間にわたりみんながクタクタに倒れ込むほどしごいたのだ。
「よし、よく頑張ったな。各自、言ったことはしっかりと覚えておけよ。今日はしっかりと休め」
その言葉でスパルタ式の練習は終わった。
屋敷の方へと戻るニコラスを目で追うリオネルは、その先にクラウディアの姿を目にし体を起こした。そしてちょっと行ってくると二人に言葉を残して、屋敷へ入る兄の後を追った。
二人で屋敷に入っていったのを確認し、心臓が早くなるのを感じながら二人の後ろ姿を更に追いかけた。
「………」
屋敷に入って、二人が向かった方向へ向かうと、廊下を曲がった先から話声が聞こえ、立ち止まり思わず耳を澄ませた。
「この間、お前が部屋に戻っている間にテオとサラに全部話した」
「全部って…」
「最初から全部だ。テオに問い詰められてな…だが、あいつは最初から俺の事には気が付いていて俺の口から直接聞きたいと言ってきた。まあ、これ以上あいつの好きにさせるわけにはいかないから話した方がよかったのかもしれないが…あのフェストの日のような事はもう耐えられないからな…」
彼女の頬に手を添えて、ジッと瞳を覗き込むように彼女の顔を見つめた。だがその顔には心悲しい色が浮かんでいる。
「…見かけただけじゃなかったの?」
「あの日、お前達のことを初めて知った俺の気持ちも考えろ。公爵も知っていて俺を呼んだんだろうが……ただでさえ、ディアのことも知られたんだ、練習でも気が抜けない。テオはお前に本気だからな…」
「クラウディア…いつになったら考えが変わる?」
「ニック……」
クラウディアはニコラスに抱きしめられているその温かさに、彼への想いが心の底から湧き上がるような感覚を覚える。そして、未来が心配で一歩が踏み出せない自分がいることも、もどかしかった。
「…お茶でも準備するわね」
そう言って応接室へニコラスを案内し、来た廊下を戻った。クラウディアがこちらに向かってくる気配を感じ、リオネルはその場を後にした。
リオネルの頭の中を何度も何度も先ほど耳にした言葉がぐるぐる回る。
彼女と初めて会った日のデフュールの屋敷での二人の会話と同じで、とても親しそうに話しているのを聞くと、彼女との距離が遠く感じるようで心が締め付けられるような感覚に襲われる。
―――私はどうしたらいい…二人の間に入り込む隙間はあるのか?クラウディアは外には出ないはずだ。どうして兄達とそんなに親密になる?
ウィルバートでのことを全く知らないリオネルからすると疑問だらけの会話だったが、ニコラスとクラウディアの仲が思っている以上に親密なのだという事には気付いて、その場に立ち尽くした。
15
お気に入りに追加
261
あなたにおすすめの小説
酒の席での戯言ですのよ。
ぽんぽこ狸
恋愛
成人前の令嬢であるリディアは、婚約者であるオーウェンの部屋から聞こえてくる自分の悪口にただ耳を澄ませていた。
何度もやめてほしいと言っていて、両親にも訴えているのに彼らは総じて酒の席での戯言だから流せばいいと口にする。
そんな彼らに、リディアは成人を迎えた日の晩餐会で、仕返しをするのだった。
お姉様。ずっと隠していたことをお伝えしますね ~私は不幸ではなく幸せですよ~
柚木ゆず
恋愛
今日は私が、ラファオール伯爵家に嫁ぐ日。ついにハーオット子爵邸を出られる時が訪れましたので、これまで隠していたことをお伝えします。
お姉様たちは私を苦しめるために、私が苦手にしていたクロード様と政略結婚をさせましたよね?
ですがそれは大きな間違いで、私はずっとクロード様のことが――
【完結・7話】召喚命令があったので、ちょっと出て失踪しました。妹に命令される人生は終わり。
BBやっこ
恋愛
タブロッセ伯爵家でユイスティーナは、奥様とお嬢様の言いなり。その通り。姉でありながら母は使用人の仕事をしていたために、「言うことを聞くように」と幼い私に約束させました。
しかしそれは、伯爵家が傾く前のこと。格式も高く矜持もあった家が、機能しなくなっていく様をみていた古参組の使用人は嘆いています。そんな使用人達に教育された私は、別の屋敷で過ごし働いていましたが15歳になりました。そろそろ伯爵家を出ますね。
その矢先に、残念な妹が伯爵様の指示で訪れました。どうしたのでしょうねえ。
私の手からこぼれ落ちるもの
アズやっこ
恋愛
5歳の時、お父様が亡くなった。
優しくて私やお母様を愛してくれたお父様。私達は仲の良い家族だった。
でもそれは偽りだった。
お父様の書斎にあった手記を見た時、お父様の優しさも愛も、それはただの罪滅ぼしだった。
お父様が亡くなり侯爵家は叔父様に奪われた。侯爵家を追い出されたお母様は心を病んだ。
心を病んだお母様を助けたのは私ではなかった。
私の手からこぼれていくもの、そして最後は私もこぼれていく。
こぼれた私を救ってくれる人はいるのかしら…
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 作者独自の設定です。
❈ ざまぁはありません。
当て馬令息の婚約者になったので美味しいお菓子を食べながら聖女との恋を応援しようと思います!
朱音ゆうひ
恋愛
「わたくし、当て馬令息の婚約者では?」
伯爵令嬢コーデリアは家同士が決めた婚約者ジャスティンと出会った瞬間、前世の記憶を思い出した。
ここは小説に出てくる世界で、当て馬令息ジャスティンは聖女に片思いするキャラ。婚約者に遠慮してアプローチできないまま失恋する優しいお兄様系キャラで、前世での推しだったのだ。
「わたくし、ジャスティン様の恋を応援しますわ」
推しの幸せが自分の幸せ! あとお菓子が美味しい!
特に小説では出番がなく悪役令嬢でもなんでもない脇役以前のモブキャラ(?)コーデリアは、全力でジャスティンを応援することにした!
※ゆるゆるほんわかハートフルラブコメ。
サブキャラに軽く百合カップルが出てきたりします
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5753hy/ )
君が届かなくなる前に。
谷山佳与
恋愛
女神フレイアが加護する国、フレイアス王国。
この国には伝説があり、女神の色彩を持つものは豊かさと平和をもたらすと言われている。
この国の王太子殿下の正妃候補の内の一人は六公爵家の一つ、知のエレノール。代々宰相を務めてきたこの家の末姫は、貴族には必ずあるという、魔力を一切持っておらず、ふさわしくないと言われてはいるけど・・・。
※誤字など地味に修正中です。 2018/2/2
※お気に入り登録ありがとうございます。励みになります^^ 2018/02/28
※誤字脱字、修正中です。お話のベースは変わりませんが、新たに追加されたエピソードには「✩」がタイトルの最後に付けております。 2019/3/6
※最後までお読みいただきありがとう御座ます。ライラックのお話を別リンクで執筆中です。ヒロインメインとはなりますがご興味のある方はそちらもよろしくお願いいたします。
2019/4/17
義母ですが、若返って15歳から人生やり直したらなぜか溺愛されてます
富士とまと
恋愛
25歳で行き遅れとして実家の伯爵家を追い出されるように、父親より3つ年上の辺境伯に後妻として嫁がされました。
5歳の義息子と3歳の義娘の面倒を見て12年が過ぎ、二人の子供も成人して義母としての役割も終わったときに、亡き夫の形見として「若返りの薬」を渡されました。
15歳からの人生やり直し?義娘と同級生として王立学園へ通うことに。
初めての学校、はじめての社交界、はじめての……。
よし、学園で義娘と義息子のよきパートナー探しのお手伝いをしますよ!お義母様に任せてください!
職業『お飾りの妻』は自由に過ごしたい
LinK.
恋愛
勝手に決められた婚約者との初めての顔合わせ。
相手に契約だと言われ、もう後がないサマンサは愛のない形だけの契約結婚に同意した。
何事にも従順に従って生きてきたサマンサ。
相手の求める通りに動く彼女は、都合のいいお飾りの妻だった。
契約中は立派な妻を演じましょう。必要ない時は自由に過ごしても良いですよね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる