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23:マクシミリアン side
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帰りの馬車の中では疲れたような表情を浮かべている彼女を労わろうと考えるが、いままでにそんな声をかけたこともないのだから気の利く言葉が出ない。その内に屋敷に到着し、部屋まで送ることにした。
屋敷内でも仲の良い姿を見せることになっているので、いつも通り部屋まで一緒に行こうとすると、「もういいですよ。ここには誰もいないから取り繕わなくても」とあっさりの俺の手を振り払うように一人で行こうとする。
その姿を目にして、思わず彼女の手を掴み自分に向かって引き寄せ腕の中に閉じ込めた。
彼女は驚いて声を上げたが、見上げたリディと目が合った瞬間に「綺麗だ」と言って貪るように口付けをした。
俺だけのものにしたい。その欲望が心の中に芽生えた。
しかし、その瞬間に彼女に突き飛ばされ、何やら言われて我に返った。俺は、何をしたんだ…
彼女が去っていく後姿を見送り、自室へと戻った。
思考が働かないまま、湯を浴び、そしてベッドへと倒れ込むように横になった。
今日のリディは綺麗だった。
ドレスも似合ってた。そしてあの笑顔も、いつもと同じはずなのにどういう訳か脳裏から離れない。
それに……
口付けをするなんて、契約違反もいいところだな。
そう考えて眠ろうとするが、なかなか眠りに入ることが出来なかった。
彼女と交わした口付けを思い出し、頭を抱えた。
屋敷内でも仲の良い姿を見せることになっているので、いつも通り部屋まで一緒に行こうとすると、「もういいですよ。ここには誰もいないから取り繕わなくても」とあっさりの俺の手を振り払うように一人で行こうとする。
その姿を目にして、思わず彼女の手を掴み自分に向かって引き寄せ腕の中に閉じ込めた。
彼女は驚いて声を上げたが、見上げたリディと目が合った瞬間に「綺麗だ」と言って貪るように口付けをした。
俺だけのものにしたい。その欲望が心の中に芽生えた。
しかし、その瞬間に彼女に突き飛ばされ、何やら言われて我に返った。俺は、何をしたんだ…
彼女が去っていく後姿を見送り、自室へと戻った。
思考が働かないまま、湯を浴び、そしてベッドへと倒れ込むように横になった。
今日のリディは綺麗だった。
ドレスも似合ってた。そしてあの笑顔も、いつもと同じはずなのにどういう訳か脳裏から離れない。
それに……
口付けをするなんて、契約違反もいいところだな。
そう考えて眠ろうとするが、なかなか眠りに入ることが出来なかった。
彼女と交わした口付けを思い出し、頭を抱えた。
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