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 そして、あっという間に三ヶ月が過ぎ、あれよあれよと言う間に結婚式の準備に始まり公爵夫人としての教育を受け、身内だけの結婚式を終えて私の公爵夫人としての生活が始まった。

 私達はレヴァント公爵家の離れに住むことになっているが、これ、離れと言っても、子爵家がすっぽりと入るほどの広さで内装も実家とは雲泥の差。
 正直言って居心地が悪い。だけど、もっと豪勢な本館でなかったことに感謝するしかない。


 結婚式までの三ヵ月は本館の客間を使っていたので、結婚式の間に私の荷物は離れに移動されていた。そして私の協力者として子爵家で私の専属侍女をしていたマーサをそのまま公爵家に連れてきた。
 マーサには彼から協力を求められた後で話していたので「お嬢様が結婚するなんて何かあると思っていました」と胡乱な目で私を見たのよね。

 まあ、これで夫婦生活の偽装に関してはマーサに助けてもらえるから困ることはない。ある程度好きに動けるというものだ。



 しかし結婚式を挙げてからというもの、マックスは仕事が忙しいと屋敷で顔を合わせることはほとんどなかった。家令や侍女長などはマックスが仕事に出て行ってから申し訳なさそうに謝ってくるけど、私としては好きなことをさせてもらえるので、全く気にならない。

 公爵夫妻も結婚式が終わった後に二人の子で四歳の息子リオも連れて領地へと出発したし、気を使う必要もなく離れでのんびりと過ごしている。


 日中に使用人しかいない状況なので、この先の計画を立てる事が出来て充実していた。

 旦那様もいない。義両親も留守。社交もなし。しかも離れに住んでいる。これこそが理想の生活よね。



 そして、そろそろだらけた生活から抜け出す頃だなとマーサを連れて街へと繰り出した。

 マックスから好きにしていいと最初に約束をしたからと、結婚するまでに色々と計画を立ててそれが動き出していたので、その経過を確認しに出掛けようと考えていたのでちょうどいいタイミングだった。

 ちなみに、護衛騎士も実家から連れてきたランバンとバーナードだったので、そこからマックスに情報が行くことはないんだけど、念のため彼らにはマックスに嘘の情報を伝えるように念を押しておいた。


 嘘というのは表現が悪いかな?部分的に隠す…的な感じでお願いした。
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