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第五章「境を越えて来る者達」
第20話「軋轢」
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アキュラス奪還作戦の作戦会議は、余り芳しくない形で一応の終わりを迎えた。
作戦会議を始める前にジャーマンが宣言した通り、ラスカルドの港に集まった海兵側は作戦にリディア達竜騎士を組み込もうとせず、警戒と後方支援の役割を押し付けてきた。
マイクリクス王国の国境防衛は、国境付近を統治する辺境伯の私兵と、それを補強する形で国王直轄の竜騎士達によって行われる。
形式的には辺境伯の私兵は辺境伯が直接指揮し、竜騎士達は独自の判断で行動する形となっているが、ほとんどの場合は、辺境伯自身に戦略的な経験や知識がない限りには、私兵の中のリーダー格の人物またはそれに近い立場の騎士が指揮を執る。そして、どの場合に置いても竜騎士達に対しては王族以外命令権を持たないものであるが、戦場に置いて現地の兵達と連携を取る必要が出てくるために竜騎士達は現地の指揮官の命令を受け入れる形を取っている。
今回の場合も、リディア達竜騎士には現地の指揮官であるジャーマンの命令を受け入れる義務はないが、連携を取るためには命令を受ける必要があった。
しかし、下された命令内容はあまり良いものには思えず、反論を返したものの受け入れられず、結局そのまま会議は終わりを迎えた。
「お疲れ様。なんと言うか……頭の固い相手だったみたいだね」
会議が終了し一息付くと、リディアと共に会議に出席していたフレデリックがそう労いの言葉をかけてきた。
「まさかここまで反発されるとは思っていませんでした……」
先ほどの会議の光景を思いだし、小さく苛立ちを覚える。
「飛竜は小型船より遥かに足回りが良いからね。警戒任務や後方支援の役回りは理にかなっているといえば、理にかなっているかな。けれど、やはり直接的な戦力として見てもらえないのは、竜騎士としてちょっともどかしさを覚えるね」
「足回りの良さを口にしたら、陸上でも竜騎士に勝る機動力を持った兵科などありません。その機動力こそが、最大の武器であり、それ故に最強と言われているのではないですか」
「確かにね……困ったものだよ」
リディアの反論を聞き、それからリディアの気持ちをくみ取るようにしてフレデリックは溜め息を零した。
「あの、少しよろしいですか?」
そんな風にフレデリックと共に悪態を付いていると、恐る恐るといった具合にグレッグがリディアに声をかけてきた。
「なんでしょう」
「すみません。ジャーマン殿の事です。もし、気を悪くされている様でしたら、申し訳ありません。こちらでも、どうにか説得を試みていたのですが……なかなか受け入れてもらえず、すみません」
グレッグはそう言って深く頭を下げた。
「そんな、謝らないでください。彼は彼なりに状況を分析して出した判断でしょう。その内容に不満はあれど、理不尽と思えるような内容ではありませんでした」
頭を下げるグレッグにフレデリックはそう返事を返し、頭を上げさせる。
フレデリックの言葉に、グレッグは少しほっとしたような表情を返した。
「確かに、理不尽と呼べるようなものでは有りませんでしたが……それでも、あれはあまりにもこちらを敵視ししいました。そこは少し気になりますね。それについては何か知っていますか?」
外部の人間である事。経験の少ない若者である事などから、多少の反発はあるとは思っていた。けれど、ジャーマンの反発は、それでは片付けられないほどのものに思えた。そして、作戦会議前にジャーマンが口にした竜騎士に対する暴言、その内容が少し気になっていた。それ故に、リディアはグレッグにその事を尋ねた。
「それは……」
「話していただけませんか?」
先を促すと、グレッグは小さく息を付いた。
「あまり良い内容ではありませんよ」
「構いません」
「分かりました。お話します」
そう言ってグレッグは再度息を付くと、口を開いた。
「ジャーマン殿は、漁師上がりの生粋の海兵です。人一倍海の事を知っていて、今までに何度かあったバリオスとの衝突の際の戦闘にも参加した経験を持っています。
だからでしょうかね。彼は、この地での戦いを一番よく知る人物と自負しているみたいです。
現に、彼の助言や指示は、的確であり、海兵たちからの信頼も厚い。恥ずかしながら、私も彼の力なしではこの地で兵を上手く動かす事ができません。
それにプライドも高い方です。それ故に『この地を守ってきたのは、自分達海兵である』とそう強く思っているみたいです。
その想いが強いせいか、『白雪竜騎士団』の方々とよく衝突していました」
「なるほど。確かに現地の兵と竜騎士達では、隔たりがあるとは良く聞きますが……それにしてはこちらを敵視しすぎでは?」
「竜騎士の方は国王直轄という事で、貴族や王族達の覚えが良いですからね。そのせいで、戦果を上げれば賞賛されるのは竜騎士である事が多い。
その上、竜騎士には貴族の出でなければ成る事は出来ませんから、ジャーマン殿は、竜騎士が褒め称えられる事は、貴族が貴族を褒め称える事と捉え、その事を酷く嫌悪していましたから……。
それに、前回の戦闘――アキュラスを失ったのは、防衛体制が竜騎士を中心としすぎていたために、竜騎士なしでは上手く動けず敗北につながったと主張しています。同じような失敗を繰り返さないために、自分たちの必要性と竜騎士達の無能さをいらしめる場と、今回の戦いを捉えてしまっている様です」
「なるほど、これは随分と困った状況の様だ……」
グレッグの話を聞くと、フレデリックがそう半ばあきれる様にしながら、答えを返した。
「さて、どう動きましょうか? 団長」
そして、話を聞いた上での意見を、フレデリックは尋ねて来る。
「決まってしまった事は覆すわけにはいきません。今は、向こうから提示された作戦の元に動くしかないでしょう」
「確かにそうだね。けど、良いのかい。僕個人の意見を言わせてもらうと、それで勝てるとは思えないけど?」
「その意見は私も同じです。けれど、だからと言って身勝手に動き、状況を混乱させてしまっては、かえって状況を悪くさせます。それは出来れば避けたい事です。
一戦交えただけですべてが決まる。という事は無いでしょうし、緒戦の状況を見て、私達の必要性を強く訴えれば向こうだってそれを飲むしかなくなります。彼等も勝つために戦っているわけですから……。巻き返すのはそこからでも遅くはありません」
「なるほど……けど、緒戦で大差がつきすぎると、巻き返すのが難しくなる。そこはどうするんだい?」
「そこは上手く立ち回ります。直接戦闘に関わるなと言われていますが、それに従う義務は私達にはありません。幸い、求められている仕事をこなした上でも、自由に動く余裕はあります」
「なるほどね」
「では、フレデリックさんは、その旨を皆に伝えておいてください」
そう指示を飛ばすと、リディアは立ち上がり、部屋の外へと向けて歩き出す。
「何処へ向かうんだい?」
「資料室です。戦闘前に、この地の地形や過去の戦闘記録などを確認しておきたいので」
「なるほど、分かったよ。なら伝達や準備などはこちらでやっておくよ」
「お任せします」
最後にそう言って頭を下げ、それからリディアは会議室から立ち去って行った。
作戦会議を始める前にジャーマンが宣言した通り、ラスカルドの港に集まった海兵側は作戦にリディア達竜騎士を組み込もうとせず、警戒と後方支援の役割を押し付けてきた。
マイクリクス王国の国境防衛は、国境付近を統治する辺境伯の私兵と、それを補強する形で国王直轄の竜騎士達によって行われる。
形式的には辺境伯の私兵は辺境伯が直接指揮し、竜騎士達は独自の判断で行動する形となっているが、ほとんどの場合は、辺境伯自身に戦略的な経験や知識がない限りには、私兵の中のリーダー格の人物またはそれに近い立場の騎士が指揮を執る。そして、どの場合に置いても竜騎士達に対しては王族以外命令権を持たないものであるが、戦場に置いて現地の兵達と連携を取る必要が出てくるために竜騎士達は現地の指揮官の命令を受け入れる形を取っている。
今回の場合も、リディア達竜騎士には現地の指揮官であるジャーマンの命令を受け入れる義務はないが、連携を取るためには命令を受ける必要があった。
しかし、下された命令内容はあまり良いものには思えず、反論を返したものの受け入れられず、結局そのまま会議は終わりを迎えた。
「お疲れ様。なんと言うか……頭の固い相手だったみたいだね」
会議が終了し一息付くと、リディアと共に会議に出席していたフレデリックがそう労いの言葉をかけてきた。
「まさかここまで反発されるとは思っていませんでした……」
先ほどの会議の光景を思いだし、小さく苛立ちを覚える。
「飛竜は小型船より遥かに足回りが良いからね。警戒任務や後方支援の役回りは理にかなっているといえば、理にかなっているかな。けれど、やはり直接的な戦力として見てもらえないのは、竜騎士としてちょっともどかしさを覚えるね」
「足回りの良さを口にしたら、陸上でも竜騎士に勝る機動力を持った兵科などありません。その機動力こそが、最大の武器であり、それ故に最強と言われているのではないですか」
「確かにね……困ったものだよ」
リディアの反論を聞き、それからリディアの気持ちをくみ取るようにしてフレデリックは溜め息を零した。
「あの、少しよろしいですか?」
そんな風にフレデリックと共に悪態を付いていると、恐る恐るといった具合にグレッグがリディアに声をかけてきた。
「なんでしょう」
「すみません。ジャーマン殿の事です。もし、気を悪くされている様でしたら、申し訳ありません。こちらでも、どうにか説得を試みていたのですが……なかなか受け入れてもらえず、すみません」
グレッグはそう言って深く頭を下げた。
「そんな、謝らないでください。彼は彼なりに状況を分析して出した判断でしょう。その内容に不満はあれど、理不尽と思えるような内容ではありませんでした」
頭を下げるグレッグにフレデリックはそう返事を返し、頭を上げさせる。
フレデリックの言葉に、グレッグは少しほっとしたような表情を返した。
「確かに、理不尽と呼べるようなものでは有りませんでしたが……それでも、あれはあまりにもこちらを敵視ししいました。そこは少し気になりますね。それについては何か知っていますか?」
外部の人間である事。経験の少ない若者である事などから、多少の反発はあるとは思っていた。けれど、ジャーマンの反発は、それでは片付けられないほどのものに思えた。そして、作戦会議前にジャーマンが口にした竜騎士に対する暴言、その内容が少し気になっていた。それ故に、リディアはグレッグにその事を尋ねた。
「それは……」
「話していただけませんか?」
先を促すと、グレッグは小さく息を付いた。
「あまり良い内容ではありませんよ」
「構いません」
「分かりました。お話します」
そう言ってグレッグは再度息を付くと、口を開いた。
「ジャーマン殿は、漁師上がりの生粋の海兵です。人一倍海の事を知っていて、今までに何度かあったバリオスとの衝突の際の戦闘にも参加した経験を持っています。
だからでしょうかね。彼は、この地での戦いを一番よく知る人物と自負しているみたいです。
現に、彼の助言や指示は、的確であり、海兵たちからの信頼も厚い。恥ずかしながら、私も彼の力なしではこの地で兵を上手く動かす事ができません。
それにプライドも高い方です。それ故に『この地を守ってきたのは、自分達海兵である』とそう強く思っているみたいです。
その想いが強いせいか、『白雪竜騎士団』の方々とよく衝突していました」
「なるほど。確かに現地の兵と竜騎士達では、隔たりがあるとは良く聞きますが……それにしてはこちらを敵視しすぎでは?」
「竜騎士の方は国王直轄という事で、貴族や王族達の覚えが良いですからね。そのせいで、戦果を上げれば賞賛されるのは竜騎士である事が多い。
その上、竜騎士には貴族の出でなければ成る事は出来ませんから、ジャーマン殿は、竜騎士が褒め称えられる事は、貴族が貴族を褒め称える事と捉え、その事を酷く嫌悪していましたから……。
それに、前回の戦闘――アキュラスを失ったのは、防衛体制が竜騎士を中心としすぎていたために、竜騎士なしでは上手く動けず敗北につながったと主張しています。同じような失敗を繰り返さないために、自分たちの必要性と竜騎士達の無能さをいらしめる場と、今回の戦いを捉えてしまっている様です」
「なるほど、これは随分と困った状況の様だ……」
グレッグの話を聞くと、フレデリックがそう半ばあきれる様にしながら、答えを返した。
「さて、どう動きましょうか? 団長」
そして、話を聞いた上での意見を、フレデリックは尋ねて来る。
「決まってしまった事は覆すわけにはいきません。今は、向こうから提示された作戦の元に動くしかないでしょう」
「確かにそうだね。けど、良いのかい。僕個人の意見を言わせてもらうと、それで勝てるとは思えないけど?」
「その意見は私も同じです。けれど、だからと言って身勝手に動き、状況を混乱させてしまっては、かえって状況を悪くさせます。それは出来れば避けたい事です。
一戦交えただけですべてが決まる。という事は無いでしょうし、緒戦の状況を見て、私達の必要性を強く訴えれば向こうだってそれを飲むしかなくなります。彼等も勝つために戦っているわけですから……。巻き返すのはそこからでも遅くはありません」
「なるほど……けど、緒戦で大差がつきすぎると、巻き返すのが難しくなる。そこはどうするんだい?」
「そこは上手く立ち回ります。直接戦闘に関わるなと言われていますが、それに従う義務は私達にはありません。幸い、求められている仕事をこなした上でも、自由に動く余裕はあります」
「なるほどね」
「では、フレデリックさんは、その旨を皆に伝えておいてください」
そう指示を飛ばすと、リディアは立ち上がり、部屋の外へと向けて歩き出す。
「何処へ向かうんだい?」
「資料室です。戦闘前に、この地の地形や過去の戦闘記録などを確認しておきたいので」
「なるほど、分かったよ。なら伝達や準備などはこちらでやっておくよ」
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