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第三勝 強者との出会い
出会い
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後ろを振り向く。
そこには男が立っており、僕たちのテーブルの後ろに座った。
男は暑い夏だというのに黒い長ズボンに黒いジャケットを着ていて頭には黒いハチマキを着けており全身が黒で統一されている。
男の右目には縦に切られたかのような刺し傷がある、ジャケットから少し出ている手にもたくさんの刺し傷がある。
一瞬で誰か分かった、孤塚 紅だ。
剛も孤塚を探すためにこのショッピングモールに来たと言っていたし間違いない。
顔にある傷からもこの男は孤塚 紅だ、なぜここにいるんだ?
ずっと見ていると男と目が合った、なんてオーラだ。
僕はすぐに目を逸らし前を向く、するとそこにハンバーガー屋から帰ってきた天羽がいた。
「ベル鳴っているけど行かないの? 」
「いや今行くよ、ちょっと待ってて」
いつの間に鳴っていたのだろう、気づかなかったな。
あの男が何するかわからないから急ごう。
ハンバーガー屋でベルを返しご飯をもらってすぐにテーブルに帰る。
「天羽大丈夫か? 」
「え何が」
男のテーブルを見るとそこに男の姿がなかった。
どこかに行ってくれたのかな。
だが安心したのも束の間、男がスパゲッティーを持って帰ってきた。
男に背を向けてご飯を食べるなんて危険すぎるな。
もし攻撃された時、天羽を守れるか心配だ。
「天羽、隣で食べて良いかな? 」
「良いけどなんで? ここのテーブル小さいよ」
「天羽の隣が良いんだ」
そう言って僕と男が向かい合わせになるように椅子を移動する。
こうすれば何が起きても大丈夫だ。
待てよ、今の告白みたいじゃねぇか。
自分の失態に戸惑っていたせいで、天羽の顔が赤くなったのに僕は気づけなかった。
「ご飯食べた後、映画何見る? 」
「今何やってるの? 」
「前から見たいと思ってたね、学園恋戦争っていう高校生の恋愛映画があるけど」
「僕も学園恋戦争知ってるよ、面白そうだよね」
「じゃあこの映画で良い? 」
「オッケー」
恋愛映画か、楽しみだな。
僕はチーズバーガーを頬張った。
このチーズバーガーなかなかに美味しい。
そういや天羽に一口あげる約束してたな。
「天羽、一口あげる」
そう言って僕はチーズバーガーを持った左手を天羽の顔の方に持っていった。
ちょっと待てよ、これって結構キモくね。
まるで僕が天羽にアーンをしようとしているじゃないか、しかも僕が食べた方を。
「ご、ごめん」
左手を引こうとした時、天羽がチーズバーガーを勢いよく一口頬張った。
「やっぱチーズバーガー美味しい、ありがと鬼ちゃん」
カ、カア~。可愛すぎだろ。
その時男から圧を感じた。
男は目を大きく開けてこちらを眺めている。
なんだこの圧は、選手同士が近いのにアーンなんかしたから怒っているのか。
これはとっと退散した方が良いな。
すると男は立ち上がり去っていった。
よし、このすきに。
僕と天羽は男が帰ってくる前にハンバーガーを食べてフードコートを後にした。
そこには男が立っており、僕たちのテーブルの後ろに座った。
男は暑い夏だというのに黒い長ズボンに黒いジャケットを着ていて頭には黒いハチマキを着けており全身が黒で統一されている。
男の右目には縦に切られたかのような刺し傷がある、ジャケットから少し出ている手にもたくさんの刺し傷がある。
一瞬で誰か分かった、孤塚 紅だ。
剛も孤塚を探すためにこのショッピングモールに来たと言っていたし間違いない。
顔にある傷からもこの男は孤塚 紅だ、なぜここにいるんだ?
ずっと見ていると男と目が合った、なんてオーラだ。
僕はすぐに目を逸らし前を向く、するとそこにハンバーガー屋から帰ってきた天羽がいた。
「ベル鳴っているけど行かないの? 」
「いや今行くよ、ちょっと待ってて」
いつの間に鳴っていたのだろう、気づかなかったな。
あの男が何するかわからないから急ごう。
ハンバーガー屋でベルを返しご飯をもらってすぐにテーブルに帰る。
「天羽大丈夫か? 」
「え何が」
男のテーブルを見るとそこに男の姿がなかった。
どこかに行ってくれたのかな。
だが安心したのも束の間、男がスパゲッティーを持って帰ってきた。
男に背を向けてご飯を食べるなんて危険すぎるな。
もし攻撃された時、天羽を守れるか心配だ。
「天羽、隣で食べて良いかな? 」
「良いけどなんで? ここのテーブル小さいよ」
「天羽の隣が良いんだ」
そう言って僕と男が向かい合わせになるように椅子を移動する。
こうすれば何が起きても大丈夫だ。
待てよ、今の告白みたいじゃねぇか。
自分の失態に戸惑っていたせいで、天羽の顔が赤くなったのに僕は気づけなかった。
「ご飯食べた後、映画何見る? 」
「今何やってるの? 」
「前から見たいと思ってたね、学園恋戦争っていう高校生の恋愛映画があるけど」
「僕も学園恋戦争知ってるよ、面白そうだよね」
「じゃあこの映画で良い? 」
「オッケー」
恋愛映画か、楽しみだな。
僕はチーズバーガーを頬張った。
このチーズバーガーなかなかに美味しい。
そういや天羽に一口あげる約束してたな。
「天羽、一口あげる」
そう言って僕はチーズバーガーを持った左手を天羽の顔の方に持っていった。
ちょっと待てよ、これって結構キモくね。
まるで僕が天羽にアーンをしようとしているじゃないか、しかも僕が食べた方を。
「ご、ごめん」
左手を引こうとした時、天羽がチーズバーガーを勢いよく一口頬張った。
「やっぱチーズバーガー美味しい、ありがと鬼ちゃん」
カ、カア~。可愛すぎだろ。
その時男から圧を感じた。
男は目を大きく開けてこちらを眺めている。
なんだこの圧は、選手同士が近いのにアーンなんかしたから怒っているのか。
これはとっと退散した方が良いな。
すると男は立ち上がり去っていった。
よし、このすきに。
僕と天羽は男が帰ってくる前にハンバーガーを食べてフードコートを後にした。
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