夢の架け橋に君が隠れる

オラフ

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2日目 朝 さよなら、そしておかえり

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「やっべ、もう10時じゃねえか」

 あと三十分で君が乗る新幹線がやってきてしまう。
 俺は急いで服に着替え、部屋を出た。
 昨日は家に帰ると、母ちゃんが俺より先に寝ていて朝起こしてもらうのを頼めなかっので、寝坊した。

「今日どこか行く予定あるの? 」

 もうすでに母ちゃんが起きていた。

「駅までいってくる」

 駅は隣町にある。都会のところだ。
 そんな距離もないがもう30分もないので急いで家を出た。
 自転車にまたがり駅に向かって出発した。

           駅

 あと少しで電車がくる。
 果歩ちゃんに送ってもらっている。

「日暖、あっちいっても元気にすんだよ」

「ありがとう、お母さんたちにお世話になりましたって伝えといて」

「わかった、うちの母さんも送りにきたかったんだけど仕事があったからいけなくなっちゃった。これお土産、新幹線で食べてね」

 そこにはたくさんのお菓子が入っていた。

「ありがとう、美味しくいただく」

「裕樹君、来ないね」

「昨日遅かったからまだ寝てるじゃないかな」

「そんなわけないよ、昨日約束したんでしょ」

「結城くんは寝坊ぐせあるから」

「そんなこと言ったってさ」

 喋っていると後ろ側のホームに電車が来た。
 たくさんの人が降りてきて駅の中は満員になる。
 身動きは出来ない。
 私が乗る電車も来た。
 私は電車に乗り込んだ。

「じゃあ行って来るね」

「ちょ待てよ、日暖」
 
 ホームを見ると汗だくで息切れしている君がいた。

「結城くん、遅いよ」

「これだけ持ってってくれ、あっち行っても元気でな

 私は野球ボールをもらった。そこには「好きだ」と書いてある。
 外を見ると君はもういなかった。
 そして、ドアが閉まった。


 俺は改札を出て自転車に乗り込んだ。
 君が乗っている電車が出発した。 

「じゃあな~日暖~」

 自転車を飛ばしながら叫ぶ。
 そして電車は俺をすぐ抜かして見えなくなった。
 
 
 家に帰る。
 昼時で腹が減っていた。
 家の前を見ると見覚えがある人がたっている。

「何してんだよ、親父」

「結城か、最後に一目見たくてな」

「入ってかないのかよ」

「俺に入る資格はない」

その時、親父の腹がなった。

「飯まだ食ってないんでしょ、食ってきなよ」

 その時、玄関から母ちゃんが出てきた。
 やはり家族は良いな。
 
「おかえり」

 
 
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