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1日目(3) 祭り 君が見つからない
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「どこにいんだよ」
この町をずっと走っていたので疲れてきた。
商店街や、隣町も探したが君の姿ひとつ見つけることが出来なかった。
たくさんの人に聞いてみたが、そんな子は知らないという一点張りだった。
もう日が暮れ始めていたが横尾山を見ると祭りのおかげで賑やかで明るかった。
今俺は家の前にいる。
水筒がなくなりお金も持っていなかったので喉が乾き、帰ってきたのだ。
家に帰ると、母ちゃんと咲が着物に着替えていた。
「どこ行ってたの、先生からどっか行っちゃったって連絡が来たんだけど」
「人探ししてたんだよ、見つかんなかったけど」
「あっそ、でもあんたなりに頑張ったんでしょ、ならいいや。祭り行くでしょ? テーブルに袴置いといたよ」
「ありがと、母ちゃん」
祭りに行けば君がいるかもしれない。
少しの希望を持ち袴を着て、祭りに向かった。
祭りに行くとものすごい人がいた。心なしかこの前よりも人が多く感じた。
今日は津波が来ないのだろうか。
この町以外の人も結構いる。
この中から君を見つけるのは難しいが、そんなこと言っている場合ではない。
人混みの中をかき分け君を探す。
「久しぶりだな、やっぱ東京と比べて空気が美味しいや」
立花は故郷に着いた。
「今日横尾山で祭りがあるのか、それはラッキーだな」
そういえば電車でこの町に降りる人が多かったが、そういうことか。
祭りが始まる前に一旦自分の家に帰向かった。
道の途中で学校の時間だというのに高校生が自転車を漕いでいた。
この町にもまだ不良がいるもんだな。
家に帰り、母ちゃんと会って少し話した後に袴に着替えた。
これを着たのも結構前になるな。
母ちゃんは父ちゃんと行くらしいので俺は一人で祭りに向かった。
祭りに着き、ラムネを飲みながら色々な店をまわった。
射的や金魚すくいなどをして疲れたので階段の近くのベンチに座った。
ベンチに座ると隣に男の子が座ってきた。
顔に見覚えがあった。
さっき道の途中で見た自転車に乗っていた不良だった。
彼はうつむいている。
「どうしたん、話聞いてやろっか」
「あ、誰だおっさん」
「俺は故郷に帰ってきた、ただのおっさんだが相談にのってやんよ」
この町をずっと走っていたので疲れてきた。
商店街や、隣町も探したが君の姿ひとつ見つけることが出来なかった。
たくさんの人に聞いてみたが、そんな子は知らないという一点張りだった。
もう日が暮れ始めていたが横尾山を見ると祭りのおかげで賑やかで明るかった。
今俺は家の前にいる。
水筒がなくなりお金も持っていなかったので喉が乾き、帰ってきたのだ。
家に帰ると、母ちゃんと咲が着物に着替えていた。
「どこ行ってたの、先生からどっか行っちゃったって連絡が来たんだけど」
「人探ししてたんだよ、見つかんなかったけど」
「あっそ、でもあんたなりに頑張ったんでしょ、ならいいや。祭り行くでしょ? テーブルに袴置いといたよ」
「ありがと、母ちゃん」
祭りに行けば君がいるかもしれない。
少しの希望を持ち袴を着て、祭りに向かった。
祭りに行くとものすごい人がいた。心なしかこの前よりも人が多く感じた。
今日は津波が来ないのだろうか。
この町以外の人も結構いる。
この中から君を見つけるのは難しいが、そんなこと言っている場合ではない。
人混みの中をかき分け君を探す。
「久しぶりだな、やっぱ東京と比べて空気が美味しいや」
立花は故郷に着いた。
「今日横尾山で祭りがあるのか、それはラッキーだな」
そういえば電車でこの町に降りる人が多かったが、そういうことか。
祭りが始まる前に一旦自分の家に帰向かった。
道の途中で学校の時間だというのに高校生が自転車を漕いでいた。
この町にもまだ不良がいるもんだな。
家に帰り、母ちゃんと会って少し話した後に袴に着替えた。
これを着たのも結構前になるな。
母ちゃんは父ちゃんと行くらしいので俺は一人で祭りに向かった。
祭りに着き、ラムネを飲みながら色々な店をまわった。
射的や金魚すくいなどをして疲れたので階段の近くのベンチに座った。
ベンチに座ると隣に男の子が座ってきた。
顔に見覚えがあった。
さっき道の途中で見た自転車に乗っていた不良だった。
彼はうつむいている。
「どうしたん、話聞いてやろっか」
「あ、誰だおっさん」
「俺は故郷に帰ってきた、ただのおっさんだが相談にのってやんよ」
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