夢の架け橋に君が隠れる

オラフ

文字の大きさ
12 / 16

1日目(3) 祭り 君が見つからない

しおりを挟む
「どこにいんだよ」

 この町をずっと走っていたので疲れてきた。
 商店街や、隣町も探したが君の姿ひとつ見つけることが出来なかった。
 たくさんの人に聞いてみたが、そんな子は知らないという一点張りだった。
 もう日が暮れ始めていたが横尾山を見ると祭りのおかげで賑やかで明るかった。
 今俺は家の前にいる。
 水筒がなくなりお金も持っていなかったので喉が乾き、帰ってきたのだ。
 家に帰ると、母ちゃんと咲が着物に着替えていた。

「どこ行ってたの、先生からどっか行っちゃったって連絡が来たんだけど」   

「人探ししてたんだよ、見つかんなかったけど」

「あっそ、でもあんたなりに頑張ったんでしょ、ならいいや。祭り行くでしょ? テーブルに袴置いといたよ」

「ありがと、母ちゃん」

 祭りに行けば君がいるかもしれない。
 少しの希望を持ち袴を着て、祭りに向かった。
 祭りに行くとものすごい人がいた。心なしかこの前よりも人が多く感じた。
 今日は津波が来ないのだろうか。
 この町以外の人も結構いる。
 この中から君を見つけるのは難しいが、そんなこと言っている場合ではない。  
 人混みの中をかき分け君を探す。

      
「久しぶりだな、やっぱ東京と比べて空気が美味しいや」

 立花は故郷に着いた。

「今日横尾山で祭りがあるのか、それはラッキーだな」

 そういえば電車でこの町に降りる人が多かったが、そういうことか。
 祭りが始まる前に一旦自分の家に帰向かった。
 道の途中で学校の時間だというのに高校生が自転車を漕いでいた。  
 この町にもまだ不良がいるもんだな。
 家に帰り、母ちゃんと会って少し話した後に袴に着替えた。
 これを着たのも結構前になるな。
 母ちゃんは父ちゃんと行くらしいので俺は一人で祭りに向かった。
 祭りに着き、ラムネを飲みながら色々な店をまわった。
 射的や金魚すくいなどをして疲れたので階段の近くのベンチに座った。
 ベンチに座ると隣に男の子が座ってきた。
 顔に見覚えがあった。
 さっき道の途中で見た自転車に乗っていた不良だった。
 彼はうつむいている。

「どうしたん、話聞いてやろっか」

「あ、誰だおっさん」 

「俺は故郷に帰ってきた、ただのおっさんだが相談にのってやんよ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

愛はリンゴと同じ

turarin
恋愛
学園時代の同級生と結婚し、子供にも恵まれ幸せいっぱいの公爵夫人ナタリー。ところが、ある日夫が平民の少女をつれてきて、別邸に囲うと言う。 夫のナタリーへの愛は減らない。妾の少女メイリンへの愛が、一つ増えるだけだと言う。夫の愛は、まるでリンゴのように幾つもあって、皆に与えられるものなのだそうだ。 ナタリーのことは妻として大切にしてくれる夫。貴族の妻としては当然受け入れるべき。だが、辛くて仕方がない。ナタリーのリンゴは一つだけ。 幾つもあるなど考えられない。

幼馴染の許嫁

山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。 彼は、私の許嫁だ。 ___あの日までは その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった 連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった 連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった 女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース 誰が見ても、愛らしいと思う子だった。 それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡 どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服 どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう 「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」 可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる 「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」 例のってことは、前から私のことを話していたのか。 それだけでも、ショックだった。 その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした 「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」 頭を殴られた感覚だった。 いや、それ以上だったかもしれない。 「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」 受け入れたくない。 けど、これが連の本心なんだ。 受け入れるしかない 一つだけ、わかったことがある 私は、連に 「許嫁、やめますっ」 選ばれなかったんだ… 八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ねえ、テレジア。君も愛人を囲って構わない。

夏目
恋愛
愛している王子が愛人を連れてきた。私も愛人をつくっていいと言われた。私は、あなたが好きなのに。 (小説家になろう様にも投稿しています)

家出を決行した結果

恋愛
フィービーの婚約者ミゲルには大切な幼馴染がいる。病弱な幼馴染をいつも優先するミゲルや母が亡くなって以降溝が出来てしまった父と兄との関係にフィービーは疲れていた。 デートの約束をしてもいつも直前になって幼馴染を理由にキャンセルされ、幼馴染にしか感情を見せないミゲルを、フィービーを見ようとしない父や兄を捨てる決心をしたフィービーは侍女や執事の手を借りて家出を決行した。 自分を誰も知らない遠い場所へ行ったフィービーは、新しい人生の幕開けに期待に胸を躍らせた。 ※なろうさんにも公開しています。

処理中です...