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神様と大切な思い出
4☆ルカとハル
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雪を嫌いになれなくて、会えなくて苦しくて、仕事の後片付けをしている瑠香に後ろから突然抱きついて、
「抱いてくれ……」
《殺すぞ……》
テレパシーでそう瑠香は言い瞳は本気だ。
「お前は十五歳精神年齢遅れてるからな。
その年になっても中二病というか、不思議な力が使えるから一生中二病なのかもな。」
そういうと、一つため息をついて、
《ついでにお前はさかりのついた中二のガキだからな》
相変わらずすこぶる口が悪い。
さらに口に出さないテレパシーの方が辛辣過ぎる。
晴房はそれはいつものことなので、気にせずに、
「ルカだって力を使えるだろ。」
「もう、使えないんだよ……妻をなくしてから出来る限り自分の手を使うことをしてるからな。」
お前のように霊的に生まれ変わらせる力は使えない……
自戒の代償だ。
言霊で妻に死を与えた。
ハルにその言霊を神が与えたかはわからない。
けれど、陛下を守る神として規律は宿命だ。
許しを得ない限り、どちらか死ぬ。
妻は早くに死ぬ定めだった…
神狐と契約をして十五年の命を繋いでいた…
『愛している』と言えない夫婦。
だけどしあわせで、
「愛の告白で死ねるなら本望」
と約束して最後に互いに愛の告白をした。
さらに、ルカの神の眷属で、ルカの代わりに呪いを受けて亡くなった……
それは誓約。
あのときともに生きるための選択だった。
思い出すたび、辛い……
でも、忘れたくない。
瑠香も辛記憶があるけど、消されたくない。
「お前は生まれたことが辛いことだろう?」
瑠香は遠慮なくいう。
神聖な神殿を汚し生まれた。
罪は親にあるが、一緒に死ぬはずだった。
生まれた時から罪を被ったが、神と契約して許され今に至る。
だけど、人生始まったばかりに宿命の付けられて生まれたから、辛い『記憶』という感覚はない。
戒められている言い伝えな感じだ。
辛い記憶思い起こしてみる。
幼い晴房をかわいがってくれた、先帝陛下が崩御された時は悲しかった。
その時の記憶は稚すぎてなのか、自ら消したかわからない。
ただ『悲しい』とい気持ちが残るのみ。
「記憶を消すということは、好きだった気持ち、大切なものも消すことだ。」
「……」
晴房は瑠香の言葉を受け止め考える。
「まぁ、レッドスパイのたぐいなら容赦なく消したほうが霊的に生まれ変わらされるよりマシなのかもな。」
考えを改められて、スパイに容赦されても困るのでフォローする。
「でも、苦しいのは嫌だな。」
考えた結果がそれか……
晴房は常に前を向き後ろを振り向かない。
天晴な気性だから、レッドスパイを霊的に生まれ変わらせても罪悪感はない。過ぎたことだから。過ぎたことをグダグダ考えない。
そんな晴房に瑠香は意地悪したくなる。
「抱いてくれ……」
《殺すぞ……》
テレパシーでそう瑠香は言い瞳は本気だ。
「お前は十五歳精神年齢遅れてるからな。
その年になっても中二病というか、不思議な力が使えるから一生中二病なのかもな。」
そういうと、一つため息をついて、
《ついでにお前はさかりのついた中二のガキだからな》
相変わらずすこぶる口が悪い。
さらに口に出さないテレパシーの方が辛辣過ぎる。
晴房はそれはいつものことなので、気にせずに、
「ルカだって力を使えるだろ。」
「もう、使えないんだよ……妻をなくしてから出来る限り自分の手を使うことをしてるからな。」
お前のように霊的に生まれ変わらせる力は使えない……
自戒の代償だ。
言霊で妻に死を与えた。
ハルにその言霊を神が与えたかはわからない。
けれど、陛下を守る神として規律は宿命だ。
許しを得ない限り、どちらか死ぬ。
妻は早くに死ぬ定めだった…
神狐と契約をして十五年の命を繋いでいた…
『愛している』と言えない夫婦。
だけどしあわせで、
「愛の告白で死ねるなら本望」
と約束して最後に互いに愛の告白をした。
さらに、ルカの神の眷属で、ルカの代わりに呪いを受けて亡くなった……
それは誓約。
あのときともに生きるための選択だった。
思い出すたび、辛い……
でも、忘れたくない。
瑠香も辛記憶があるけど、消されたくない。
「お前は生まれたことが辛いことだろう?」
瑠香は遠慮なくいう。
神聖な神殿を汚し生まれた。
罪は親にあるが、一緒に死ぬはずだった。
生まれた時から罪を被ったが、神と契約して許され今に至る。
だけど、人生始まったばかりに宿命の付けられて生まれたから、辛い『記憶』という感覚はない。
戒められている言い伝えな感じだ。
辛い記憶思い起こしてみる。
幼い晴房をかわいがってくれた、先帝陛下が崩御された時は悲しかった。
その時の記憶は稚すぎてなのか、自ら消したかわからない。
ただ『悲しい』とい気持ちが残るのみ。
「記憶を消すということは、好きだった気持ち、大切なものも消すことだ。」
「……」
晴房は瑠香の言葉を受け止め考える。
「まぁ、レッドスパイのたぐいなら容赦なく消したほうが霊的に生まれ変わらされるよりマシなのかもな。」
考えを改められて、スパイに容赦されても困るのでフォローする。
「でも、苦しいのは嫌だな。」
考えた結果がそれか……
晴房は常に前を向き後ろを振り向かない。
天晴な気性だから、レッドスパイを霊的に生まれ変わらせても罪悪感はない。過ぎたことだから。過ぎたことをグダグダ考えない。
そんな晴房に瑠香は意地悪したくなる。
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