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雪と東殿下と学校七不思議
13☆解放
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「土地神ならば卑しい願いに耳を傾けずに、良い願いに耳を傾ける事をしなきゃ、存在価値、ほんとなくなっちゃうよ?」
東殿下は優しく諭すように仰る。
『忘れられてる時点で私の存在価値など……その程度のもの……
ならば、皆から存在を認められているものになりたい……』
もう、神としては穢れた答えしか答えない、自分の声しか聞こえていない。
『君たちをこの世界から出さないことこそ私は存在する価値があるんだ!』
とヒステリックに叫んだ。
《闇に落ちた神の成れの果てだな。同じ神として嘆かわしい。》
と刀はため息を混ぜて言う。
《ならば……魔になりし神を断つのが代々祝皇陛下をお守りする大刀の者の役目を果たすだけだ!》
雪は鏡の世界の窓ガラスをひと凪して割ると同時に、現し世にいる太刀の者たちへの合図となった。
☆
太刀は百戦錬磨の主たちの記憶を雪に託すと雪は尋常てはない運動能力を発揮させ引き裂くように全ての窓ガラスをを割っていく。
現し世の、太刀の者の運動能力は雪ほどではないが異界で割れたガラスのヒビを中心に同時に割っていく。
現し世と神の世界の窓ガラスが遠慮なく割れて閉じ込められていた念は、解放されて現し世の星輝く空に消えていく。
世界が崩れていく……念が解放されれば、神の力も弱くなる……どどめられなくなる……
それは望んでいたことだが……力なき神に、忘れられた神に戻る……それは悲しきこと、辛きこと……
僕の存在なんて……いや、『僕』という思いこそ神としてあるまじきことだ……
全ての念を解放されて、鏡の世界も割られて、我をなくし、神として……戻るんだ……望みが…叶った…神の願いが叶うのは違うな……
ならば……最後にあの子らを救わねば……
雪は流石に息を切らせ、元の場所に戻ってきた。
異界は崩れさり闇と赤のマーブリングのような空間になって尚更危険に陥っている気がする。
二宮くんの神が雪たちのために出口を用意をしてくれているが、かなり天井にあって届きそうもない。
「あれって、二宮くんの最後の意地悪かな?」
東殿下は、不服な感じで呟いた。
「刀の力を使ってジャンプすればなんとか……」
雪の体はさっきの瞬発力でとても疲労していた。
最後の力を振り絞り東殿下と本太を引っ張りあげながら飛ぶことは体がもつのかも疑問だ。
むしろ不安がある。
「やっと、俺の出番だな。」
本太は余裕な感じで腰に手を置いてえばったポーズをわざと取っている。
「ちょっと二人とも失礼します…ぜっ!」
そういうと、軽々と東殿下と雪を両脇に抱えて、光に向かって地を一蹴りする。
異空間を抜ける感じがすると、ドサドサと、東殿下と雪は地面にころげた。
「東殿下!雪ちゃん!」
護衛の人達が二人を見つけて保護してくれた。
出た場所は校舎と校舎を繋ぐ廊下の外の場所に出た。
運が悪いことに警備の人が、学校の有様を校長に伝えて大変なことになった。
太刀を持っていた雪が疑われたが、到底雪一人で出来る仕業でもなく、護衛の人達も校舎を駆け巡ったが、証拠となる凶器がみつからなかった。
「オレが全部やったんだ……むしゃくしゃしてなっ!」
外見不良の本太は堂々と嘘をついた。
警備も校長もそれを信じるが本太と一緒にいた雪も東殿下も平等に校長は叱る。
東殿下は特別扱いされない事が嬉しくて終始微笑まれていることが、校長には無言の威圧だと勘違いされた。
義父の季節と義母の咲羅も呼び出されて、問題になったがとりあえず、ちょうど休日である明日に詳しい事を東殿下も含めて事情聴取することになった。
だが……
不思議なことに、翌日には窓ガラスをが全て元通りになっていていた。
昨夜まではボロボロだったという証拠写真も消えていた。
学校も、元通り綺麗なまま何事も無かったために、何事も無かったかなように叱られることもなかった。
ただ、その事は最大な不思議として代々その話題は受け継がれている。
さらに、本太の存在は雪と東殿下以外の者は忘れ去られていた。
昨日の出来事が何事もなかった事と同じように……
東殿下は推理するに本太がガラスを割った話も窓ガラスも不思議な力を使って何事もなかったようにしてくれたということになった。
「こんど、本太をみつけたらお礼ともっと仲良くなりたいね!本太のようなものが護衛になったら便利だしねっ!」
と微笑まられた。
(昨日の事件の反省もわすれさられてしまったようね……)
と雪はため息をはいた。
その後、中務の宮の特別の計らいで陰陽寮から見習いではあるが審神者の力を持つ香茂瑠香が密かに派遣された。
審神者は神の声を聞き神の力をコントロールする力を持つ。
さらに、ルカの神という皇室をお守りする神の依代でもあった。
彼は雪の学校の制服を着て二宮くんの神を小さな社を校舎と校舎のつなぎ目の真ん中辺りに建てたのだった。
東殿下は優しく諭すように仰る。
『忘れられてる時点で私の存在価値など……その程度のもの……
ならば、皆から存在を認められているものになりたい……』
もう、神としては穢れた答えしか答えない、自分の声しか聞こえていない。
『君たちをこの世界から出さないことこそ私は存在する価値があるんだ!』
とヒステリックに叫んだ。
《闇に落ちた神の成れの果てだな。同じ神として嘆かわしい。》
と刀はため息を混ぜて言う。
《ならば……魔になりし神を断つのが代々祝皇陛下をお守りする大刀の者の役目を果たすだけだ!》
雪は鏡の世界の窓ガラスをひと凪して割ると同時に、現し世にいる太刀の者たちへの合図となった。
☆
太刀は百戦錬磨の主たちの記憶を雪に託すと雪は尋常てはない運動能力を発揮させ引き裂くように全ての窓ガラスをを割っていく。
現し世の、太刀の者の運動能力は雪ほどではないが異界で割れたガラスのヒビを中心に同時に割っていく。
現し世と神の世界の窓ガラスが遠慮なく割れて閉じ込められていた念は、解放されて現し世の星輝く空に消えていく。
世界が崩れていく……念が解放されれば、神の力も弱くなる……どどめられなくなる……
それは望んでいたことだが……力なき神に、忘れられた神に戻る……それは悲しきこと、辛きこと……
僕の存在なんて……いや、『僕』という思いこそ神としてあるまじきことだ……
全ての念を解放されて、鏡の世界も割られて、我をなくし、神として……戻るんだ……望みが…叶った…神の願いが叶うのは違うな……
ならば……最後にあの子らを救わねば……
雪は流石に息を切らせ、元の場所に戻ってきた。
異界は崩れさり闇と赤のマーブリングのような空間になって尚更危険に陥っている気がする。
二宮くんの神が雪たちのために出口を用意をしてくれているが、かなり天井にあって届きそうもない。
「あれって、二宮くんの最後の意地悪かな?」
東殿下は、不服な感じで呟いた。
「刀の力を使ってジャンプすればなんとか……」
雪の体はさっきの瞬発力でとても疲労していた。
最後の力を振り絞り東殿下と本太を引っ張りあげながら飛ぶことは体がもつのかも疑問だ。
むしろ不安がある。
「やっと、俺の出番だな。」
本太は余裕な感じで腰に手を置いてえばったポーズをわざと取っている。
「ちょっと二人とも失礼します…ぜっ!」
そういうと、軽々と東殿下と雪を両脇に抱えて、光に向かって地を一蹴りする。
異空間を抜ける感じがすると、ドサドサと、東殿下と雪は地面にころげた。
「東殿下!雪ちゃん!」
護衛の人達が二人を見つけて保護してくれた。
出た場所は校舎と校舎を繋ぐ廊下の外の場所に出た。
運が悪いことに警備の人が、学校の有様を校長に伝えて大変なことになった。
太刀を持っていた雪が疑われたが、到底雪一人で出来る仕業でもなく、護衛の人達も校舎を駆け巡ったが、証拠となる凶器がみつからなかった。
「オレが全部やったんだ……むしゃくしゃしてなっ!」
外見不良の本太は堂々と嘘をついた。
警備も校長もそれを信じるが本太と一緒にいた雪も東殿下も平等に校長は叱る。
東殿下は特別扱いされない事が嬉しくて終始微笑まれていることが、校長には無言の威圧だと勘違いされた。
義父の季節と義母の咲羅も呼び出されて、問題になったがとりあえず、ちょうど休日である明日に詳しい事を東殿下も含めて事情聴取することになった。
だが……
不思議なことに、翌日には窓ガラスをが全て元通りになっていていた。
昨夜まではボロボロだったという証拠写真も消えていた。
学校も、元通り綺麗なまま何事も無かったために、何事も無かったかなように叱られることもなかった。
ただ、その事は最大な不思議として代々その話題は受け継がれている。
さらに、本太の存在は雪と東殿下以外の者は忘れ去られていた。
昨日の出来事が何事もなかった事と同じように……
東殿下は推理するに本太がガラスを割った話も窓ガラスも不思議な力を使って何事もなかったようにしてくれたということになった。
「こんど、本太をみつけたらお礼ともっと仲良くなりたいね!本太のようなものが護衛になったら便利だしねっ!」
と微笑まられた。
(昨日の事件の反省もわすれさられてしまったようね……)
と雪はため息をはいた。
その後、中務の宮の特別の計らいで陰陽寮から見習いではあるが審神者の力を持つ香茂瑠香が密かに派遣された。
審神者は神の声を聞き神の力をコントロールする力を持つ。
さらに、ルカの神という皇室をお守りする神の依代でもあった。
彼は雪の学校の制服を着て二宮くんの神を小さな社を校舎と校舎のつなぎ目の真ん中辺りに建てたのだった。
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