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あやかしと神様の恋縁(こいえにし)

6☆居た堪れないほどのイチャイチャな二人

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 陰陽寮に帰った夜から二人は離れがたいのかずっと寄り添っている。
 局の部屋を二つに隔てていた几帳もどかすほどに。
 葛葉子は瑠香の唇にチュっとキスをする。
 もう、何度目だろうか…

「葛葉子から積極的にしてくるようになるとはね」
「いや?」
「いやじゃないよ。嬉しい」
 にっこり笑って幸せな笑顔をする。
「したくてしょうがなかったから…瑠香はいつもこんな気持ちだった?」

 葛葉子は好きが止まらない……
 好きになってしまったらこうなることがわかってたから意地を張っていたのかもと思う…

「ようやくわかってくれた事が嬉しい」
 葛葉子を後ろから抱きしめて膝にのせて、柔らかな胸を遠慮無く触られる。
 さすがに、葛葉子は顔を真っ赤にする。
 触る手首を抑える。

「なんで、いつも胸を触る?」

 触るというよりか揉まれる…
 ドキドキして変な気持ちだ。
 瑠香は、葛葉子のふくよかで形の良いふくらみの柔らかな感触が好きだ。
 ずっと触っていたい。
 男だし、彼氏だし、解禁されているも同然だろうと思っている。

「彼氏は彼女の胸を触るものなんだよ。受け入れて」

 何も知らない葛葉子にうそぶく。
「じ、じゃぁ、し、仕方ないな…思う存分揉め!」
 瑠香に向き直って胸を突き出す。
 色気が全く無い。
 なぜだか残念な気分になるが…

「そういわれると、揉みたくなくなる……」
「じゃあ、揉むな!…って、掴むな!指動かすな!ひゃっ!すけべ!天邪鬼!」
「うるさい。見られてないなら葛葉子は、恥ずかしくないんだろ?」
 胸を触るのを一旦やめて後ろから抱きしめる。
 しかも、懐に手を入れられた。
 生肌のなめらかな感触で触りたいと思って遠慮無い。
 一度許すと調子に乗る瑠香だ。
 ブラの内側に手を入れられて葛葉子の顔は真っ赤になる。

「うっ…うん。でも…恥ずかしぃょ…」
 恥ずかしさのあまり俯いて瞳が潤んで可愛すぎる。

「葛葉子、かわいい…」

 チュっ!チュっ!とくちづけの音がする…
 陰陽寮長はふたりのようすをのぞき見て顔を真っ赤にする。

 今夜中に孫を作りそうな勢いだ。

《いいかげんにしろ!見守る私が恥ずかしいわ!馬鹿息子がっ!!》

 テレパシーで怒鳴られてびっくりして止めた。
 父は口では孫がほしいとか言っていたが、清く正しく青少年の交際を監視もしていたようだった。

 あまりのイチャイチャぶりに、晴房を近づけさせるのも苦労したようだ。
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