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12☆被害の上の被害
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「妖怪はまずいけど妖力の糧になるわ。今回は健十郎にあげるけどね」
蜘蛛女になった果世さんと健十郎さんは月明かりの元激しい戦闘を繰り返していた。
ミミさんは人間界とは隔離した結界を張っているので人間にはバレないので大丈夫と説明をしてくれた。
「くそ!にげるんじゃねぇ!」
蜘蛛女を捕まえるために獣の四肢を使い追いかけるが、蜘蛛の脚は素早く、空も飛び健十郎の牙や爪から逃げる。
健十郎さんは蜘蛛女の背中を捉えようと、高いポジションで飛びかかるもやはり逃げられる。
走るたびに蜘蛛の糸を張って、その糸を辿って逃げたりする。
「くっ!虫けらのくせに手強いな!いい加減お巡りさんに捕まりやがれ!」
健十郎さんは助走をつけて蜘蛛女の背中を取る。
胴をとって、股バサミをして振り落とされないようにしてまだ人間の顔をしている首を腕締め上げる。
「ぎゃぁぁ!苦しぃ!じゅんちゃぁぁん」
と、喉を締められても大きな声を張る。
彼氏を呼び助ける声は、悲劇が起こったときと同じ悲鳴のように感じて悲壮すぎる……
「悲しい、悔しい、辛いのはわかる…だけど、これ以上人を殺めることは許されないんだよ!好きな男すら己の糧にするほどになったら…ほんとうに報われないぞ!」
彼女の六つの瞳は健十郎さんをギロリと睨む。
「うっ!」
健十郎さんは、その気持ち悪さにゾッとしたのか毛が逆立つ。
「あなた、警察なのよね…警察も憎い……警察のくせに事件を解決しようとしないで…あなたも敵よ。」
「それは申し訳ないことだと思うが…」
健十郎さん、自身が担当したことではないし、上からの命令だとしても任務を果たせていないことは警官として不甲斐ない…と私も思う。
「警察は何も私を救おうとしなかった……だから自ら手を下して行ったの…悪いことかしら?」
蜘蛛女は黒と黄色の縞々のお尻を逸らすと、健十郎さんを太い蜘蛛の糸でぐるぐる巻にして、電柱にくくりつける。
「健十郎さんっ!」
私はおもわず彼のもとに駆ける。
健十郎の狼の口の奥まで塞がれて猿ぐつわになってもがいている。
「警察も大っ嫌い!なんで犯人を逮捕しないの!なんで、被害者がさらに苦しまなきゃいけないの…?」
その問は切実だった。
犯人は無罪放免なんていくらでも悪さができて当たり前の世の中のようだ。
「だったら、それならば、私自身が奴らを殺らなきゃ意味ないじゃぁなぁぁい!殺って当然なのよぉぉぉ!私は当然なことをしているだけなのよぉぉお!」
果世さんは顔の人間の皮をひきさき、鎌状の鋭い牙が現れて健十郎さんの喉元めがけて突き出した。
血が飛び散る。
「うっ!」
私は瞬時に健十郎さんの盾になるべく飛び出していた。
鎌状の牙は私のお腹に食い込んでいた。
蜘蛛女になった果世さんと健十郎さんは月明かりの元激しい戦闘を繰り返していた。
ミミさんは人間界とは隔離した結界を張っているので人間にはバレないので大丈夫と説明をしてくれた。
「くそ!にげるんじゃねぇ!」
蜘蛛女を捕まえるために獣の四肢を使い追いかけるが、蜘蛛の脚は素早く、空も飛び健十郎の牙や爪から逃げる。
健十郎さんは蜘蛛女の背中を捉えようと、高いポジションで飛びかかるもやはり逃げられる。
走るたびに蜘蛛の糸を張って、その糸を辿って逃げたりする。
「くっ!虫けらのくせに手強いな!いい加減お巡りさんに捕まりやがれ!」
健十郎さんは助走をつけて蜘蛛女の背中を取る。
胴をとって、股バサミをして振り落とされないようにしてまだ人間の顔をしている首を腕締め上げる。
「ぎゃぁぁ!苦しぃ!じゅんちゃぁぁん」
と、喉を締められても大きな声を張る。
彼氏を呼び助ける声は、悲劇が起こったときと同じ悲鳴のように感じて悲壮すぎる……
「悲しい、悔しい、辛いのはわかる…だけど、これ以上人を殺めることは許されないんだよ!好きな男すら己の糧にするほどになったら…ほんとうに報われないぞ!」
彼女の六つの瞳は健十郎さんをギロリと睨む。
「うっ!」
健十郎さんは、その気持ち悪さにゾッとしたのか毛が逆立つ。
「あなた、警察なのよね…警察も憎い……警察のくせに事件を解決しようとしないで…あなたも敵よ。」
「それは申し訳ないことだと思うが…」
健十郎さん、自身が担当したことではないし、上からの命令だとしても任務を果たせていないことは警官として不甲斐ない…と私も思う。
「警察は何も私を救おうとしなかった……だから自ら手を下して行ったの…悪いことかしら?」
蜘蛛女は黒と黄色の縞々のお尻を逸らすと、健十郎さんを太い蜘蛛の糸でぐるぐる巻にして、電柱にくくりつける。
「健十郎さんっ!」
私はおもわず彼のもとに駆ける。
健十郎の狼の口の奥まで塞がれて猿ぐつわになってもがいている。
「警察も大っ嫌い!なんで犯人を逮捕しないの!なんで、被害者がさらに苦しまなきゃいけないの…?」
その問は切実だった。
犯人は無罪放免なんていくらでも悪さができて当たり前の世の中のようだ。
「だったら、それならば、私自身が奴らを殺らなきゃ意味ないじゃぁなぁぁい!殺って当然なのよぉぉぉ!私は当然なことをしているだけなのよぉぉお!」
果世さんは顔の人間の皮をひきさき、鎌状の鋭い牙が現れて健十郎さんの喉元めがけて突き出した。
血が飛び散る。
「うっ!」
私は瞬時に健十郎さんの盾になるべく飛び出していた。
鎌状の牙は私のお腹に食い込んでいた。
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