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思い募る
7☆幸せ☆エンド☆
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三姉妹は親が帰ってこない間、香茂家にお世話にもなっていたという。
従姉妹の牡丹ともいっぱい遊んでもらえて満足だったらしいがいちばんの楽しみは、
「妹できた?」
「私たち放っておいて妹つくってたんだよね?」
「出来なかったら許さないから!」
三姉妹たちは、ワクワク瞳を輝かせて母に問い詰める。
「出来たと思うから許してね?」
「きゃーー!やった!妹!妹!妹!」
「従姉妹がまた一人できるのね!楽しみね」
牡丹まで三姉妹にまざって祝福する。
子供達は大はしゃぎして、流花と晴綛は顔を真っ赤にする。
そして、二人は結ばれたことを香茂家に知られてしまった。
それは日和宮中、陰陽寮、流花の家の者にも知られてしまって、尚更、晴綛と掌典は険悪になった。
わしは何度もいつだって流花に愛の告白を欠かさない。
流花は聞き飽きたとは絶対に言わなかった。
「一生大事にする……寂しい思いはさせないし、流花を尊重するし、姪たちも娘同様だし、兄の代わりではなく、わしが流花を守りたいんだ。明綛が帰って来ても返さない!だから、わしだけを見ていて欲しい……」
「私もあなたに寂しい思いをさせはしないわ……たくさん夫婦として家族の思い出を作っていきましょうね」
手と手を取りあい微笑み合う。
やはり本物の夫婦というものは良いと思う。
「その約束の印を贈りたいのじゃが…よいか?」
晴綛は懐から掌の大きさの桐の箱を取り出して蓋を開ける。
「まあ、綺麗……」
流花の瞳は宝石の輝きを映す。
桜色した宝石をあしらった華奢な指輪。
「約束の証じゃ…受け取ってくれ」
西洋では愛を約束する呪具とも言われている。
「私がこの指輪を手放す時が来るまで、あなたに明綛の呪いは無効になりますように……」
《あいわかった…依代の願いを叶えよう》
ルカの神はそう言って指輪に誓約した。
「あ、わすれてた…」
明綛に流花に手を出したら呪い発動という言霊を受けたことを…
だがルカの神の依代の流花の祝福が詰まっているのならば、流花には、わしより長生きして欲しいが……流花がこの世にいなくなったら子泣き爺で構わない。
そして、その言霊の適用できる許しは……
「じゃ今度はわしから流花を誘ってもよいか?」
「お腹の子が生まれたあとなら……」
流花はお腹をさすりながら言う。
「それと……女を知ったからって他の女に手を出したら許しませんからね……」
「わしは流花以外に興奮せぬ男だぞ!心配ならもっとわしを調教してくれ!」
「うふふふ。調教するだけならいつでも支障はないですわね……うふふふ」
流花の瞳が怪しく光った。
⭐︎⭐︎⭐︎
「いまだに持ってるんじゃよ。ホレっ」
ジジ様は懐から小瓶を葛葉子に渡す。
「お前たちにやる。阿倍野家の証である本来のあやかしの子孫ができるようにな、ヒャッヒャッ!」
「これを飲ませば葛葉子に襲われるって事だな!楽しみだな。」
瑠香とジジ様はハイタッチをする。
二人は本物の孫子のように気が合う。
「生ぬるい……」
葛葉子は感覚に正直なことを思い中身が腐ってないから瞬時に思った。
「わしの妖力も微力ながら入ったかもな。その薬を飲んで出来た子はわしに似た最強の半妖になるぞ、ヒャッヒャッ…ふぁぁ、語り疲れて眠い……」
「ジジ様無理しちゃダメだよ…」
葛葉子は唯一の肉親のジジ様を心配する。
「葛葉子の胸の中で眠りたいのぉ…」
「すけべジジィ。葛葉子のおっぱいはオレのモノなんだよ…」
瑠香はジジ様に凄んだ。
気があっても、瑠香の独占欲は揺るがない。
「モノって…言い方…」
葛葉子は瑠香の暴言に怒り
「今日はジジ様と寝る。」
「そ、そんなー!その隣りで寝させてくれ!お預けでいいから!」
結局ジジ様を真ん中に川の字で寝る事になった。
「ヒャッヒャッ!世は満足なのじゃ!」
葛葉子はすぐ眠りジジ様を抱き枕にする。
さらにそれに瑠香が覆い被さって二人ごと抱きしめて寝る。
(正直苦しいのじゃ……だが今もとても幸せだよ…流花…)
ジジ様は胸元に隠してある桜色の指輪をネックレスにしている。
それをギュッと握り幸せに生きていることをあの世にいる妻に伝えるのだった。
従姉妹の牡丹ともいっぱい遊んでもらえて満足だったらしいがいちばんの楽しみは、
「妹できた?」
「私たち放っておいて妹つくってたんだよね?」
「出来なかったら許さないから!」
三姉妹たちは、ワクワク瞳を輝かせて母に問い詰める。
「出来たと思うから許してね?」
「きゃーー!やった!妹!妹!妹!」
「従姉妹がまた一人できるのね!楽しみね」
牡丹まで三姉妹にまざって祝福する。
子供達は大はしゃぎして、流花と晴綛は顔を真っ赤にする。
そして、二人は結ばれたことを香茂家に知られてしまった。
それは日和宮中、陰陽寮、流花の家の者にも知られてしまって、尚更、晴綛と掌典は険悪になった。
わしは何度もいつだって流花に愛の告白を欠かさない。
流花は聞き飽きたとは絶対に言わなかった。
「一生大事にする……寂しい思いはさせないし、流花を尊重するし、姪たちも娘同様だし、兄の代わりではなく、わしが流花を守りたいんだ。明綛が帰って来ても返さない!だから、わしだけを見ていて欲しい……」
「私もあなたに寂しい思いをさせはしないわ……たくさん夫婦として家族の思い出を作っていきましょうね」
手と手を取りあい微笑み合う。
やはり本物の夫婦というものは良いと思う。
「その約束の印を贈りたいのじゃが…よいか?」
晴綛は懐から掌の大きさの桐の箱を取り出して蓋を開ける。
「まあ、綺麗……」
流花の瞳は宝石の輝きを映す。
桜色した宝石をあしらった華奢な指輪。
「約束の証じゃ…受け取ってくれ」
西洋では愛を約束する呪具とも言われている。
「私がこの指輪を手放す時が来るまで、あなたに明綛の呪いは無効になりますように……」
《あいわかった…依代の願いを叶えよう》
ルカの神はそう言って指輪に誓約した。
「あ、わすれてた…」
明綛に流花に手を出したら呪い発動という言霊を受けたことを…
だがルカの神の依代の流花の祝福が詰まっているのならば、流花には、わしより長生きして欲しいが……流花がこの世にいなくなったら子泣き爺で構わない。
そして、その言霊の適用できる許しは……
「じゃ今度はわしから流花を誘ってもよいか?」
「お腹の子が生まれたあとなら……」
流花はお腹をさすりながら言う。
「それと……女を知ったからって他の女に手を出したら許しませんからね……」
「わしは流花以外に興奮せぬ男だぞ!心配ならもっとわしを調教してくれ!」
「うふふふ。調教するだけならいつでも支障はないですわね……うふふふ」
流花の瞳が怪しく光った。
⭐︎⭐︎⭐︎
「いまだに持ってるんじゃよ。ホレっ」
ジジ様は懐から小瓶を葛葉子に渡す。
「お前たちにやる。阿倍野家の証である本来のあやかしの子孫ができるようにな、ヒャッヒャッ!」
「これを飲ませば葛葉子に襲われるって事だな!楽しみだな。」
瑠香とジジ様はハイタッチをする。
二人は本物の孫子のように気が合う。
「生ぬるい……」
葛葉子は感覚に正直なことを思い中身が腐ってないから瞬時に思った。
「わしの妖力も微力ながら入ったかもな。その薬を飲んで出来た子はわしに似た最強の半妖になるぞ、ヒャッヒャッ…ふぁぁ、語り疲れて眠い……」
「ジジ様無理しちゃダメだよ…」
葛葉子は唯一の肉親のジジ様を心配する。
「葛葉子の胸の中で眠りたいのぉ…」
「すけべジジィ。葛葉子のおっぱいはオレのモノなんだよ…」
瑠香はジジ様に凄んだ。
気があっても、瑠香の独占欲は揺るがない。
「モノって…言い方…」
葛葉子は瑠香の暴言に怒り
「今日はジジ様と寝る。」
「そ、そんなー!その隣りで寝させてくれ!お預けでいいから!」
結局ジジ様を真ん中に川の字で寝る事になった。
「ヒャッヒャッ!世は満足なのじゃ!」
葛葉子はすぐ眠りジジ様を抱き枕にする。
さらにそれに瑠香が覆い被さって二人ごと抱きしめて寝る。
(正直苦しいのじゃ……だが今もとても幸せだよ…流花…)
ジジ様は胸元に隠してある桜色の指輪をネックレスにしている。
それをギュッと握り幸せに生きていることをあの世にいる妻に伝えるのだった。
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