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あやかしと神様の修学旅行
2☆気持ち尊重?
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スキー場行きのバスで担任の先生が修学旅行についての注意をする。
「てめえら。男女慎ましく交際程度にしておけよ!
女子を妊娠させるようなことするんじゃねーぞ!
だが、香茂夫妻は例外でいい!以上!」
担任は体育と歴史を兼任する若い先生で豪快で口の悪い先生だった。
デリカシーのない先生だが何でも相談できて生徒のためなら何でも率先して良い方向に導いてくれると人気な先生だった。
日和国では男女十七歳で結婚できる。
そして、婚約届も出して結婚していいし子作りしてもお咎めにならない。
生徒たちは恋人がいなければ構わないが、両思いや片思いの生徒は恋をドキドキワクワクのイベントで進展させたかったのに、夫婦以外は禁止されてしまうとは…
「えーっ!ずるーい!こうなったら邪魔してやるんだからっ!」
わざと女子はそう宣言して葛葉子に抱きつく。
「……瑠香とはいつも一緒にいられるから久美たちと一緒にいるよっ!」
葛葉子はその宣言が素直に嬉しくて友達に抱きつく。
「えっ!?ほんと?瑠香くんいいの?」
「いいの!瑠香より皆と遊びたいもん!」
まだ、昨夜のことで二人は喧嘩していて葛葉子はその前日から瑠香に、スキー教えてね!とか一緒にいようね!と、しつこく瑠香の気分を上げさせるような約束をしていたけども瑠香と喧嘩中なので反故だ。
葛葉子も本当は修学旅行でイチャイチャしたかった。
でも、瑠香の意地悪を思い出すと、
(意地悪言った瑠香がいけないんだからねっ!)
と、さらに頑なになってしまう。
それに友達たちと一緒に要られて楽しいイベントできるのは学生で妊娠してない今しかないのだから……
(だから、優先するのは当然友達たちなんだからっ……!)
と思うものの胸の中はチクチク痛い……悲しい……
喧嘩したままでは本心から楽しめない……
「葛葉子、また瑠香君と喧嘩してるの?」
「なんで、わかるの?」
「ずっと瑠香くんの方、チラチラ見てるし…早く仲直りしたほうがいいよ?」
クラスメイトも二人の仲の喧嘩は気になるし雰囲気が嫌だ。
なぜだか心に影響する。
それは瑠香は神の化身で空気を重くすることもあるからだ。
葛葉子もあやかしで天狐でそういう雰囲気を周りに与えてしまうらしい。
「うん……でも、私は久美たちと、一緒に居たいんだよっ!学生じゃなきゃ楽しめないでしょ?」
葛葉子の本心が伝わってきて友達も正直嬉しい。
「そーだね!一緒に楽しもうね!」
キャッキャと友達たちと気分を変えておしゃべりを楽しんだ。
後ろの席で瑠香はもんもんと黒い瘴気を放ちながら葛葉子を眺めていた。
チラチラ見てくれた事に嬉しくもあるが複雑だった。
朝から口を聞いていない。
キスもしてない。
気まずい雰囲気で一緒に家を出た。
そして今に至る……
互いに好きなのは変わらないし複雑な気持ちになっている。
意地を張ってるだけだ。
自分からゴメンと謝れば許してくれるくらいの軽いケンカだ。
葛葉子がほんとに怒ったらあんなものではない…のだから…
仲直りしようと思えば直ぐに仲直りしてラブラブイチャイチャモードになれる自信はある。
でも、葛葉子の気持ちも尊重してあげたくて、このままの雰囲気のまま喧嘩続行中だった。
仲直りしてしまえばクラスの女子なんかに葛葉子を渡したくなくなるのだから……
「てめえら。男女慎ましく交際程度にしておけよ!
女子を妊娠させるようなことするんじゃねーぞ!
だが、香茂夫妻は例外でいい!以上!」
担任は体育と歴史を兼任する若い先生で豪快で口の悪い先生だった。
デリカシーのない先生だが何でも相談できて生徒のためなら何でも率先して良い方向に導いてくれると人気な先生だった。
日和国では男女十七歳で結婚できる。
そして、婚約届も出して結婚していいし子作りしてもお咎めにならない。
生徒たちは恋人がいなければ構わないが、両思いや片思いの生徒は恋をドキドキワクワクのイベントで進展させたかったのに、夫婦以外は禁止されてしまうとは…
「えーっ!ずるーい!こうなったら邪魔してやるんだからっ!」
わざと女子はそう宣言して葛葉子に抱きつく。
「……瑠香とはいつも一緒にいられるから久美たちと一緒にいるよっ!」
葛葉子はその宣言が素直に嬉しくて友達に抱きつく。
「えっ!?ほんと?瑠香くんいいの?」
「いいの!瑠香より皆と遊びたいもん!」
まだ、昨夜のことで二人は喧嘩していて葛葉子はその前日から瑠香に、スキー教えてね!とか一緒にいようね!と、しつこく瑠香の気分を上げさせるような約束をしていたけども瑠香と喧嘩中なので反故だ。
葛葉子も本当は修学旅行でイチャイチャしたかった。
でも、瑠香の意地悪を思い出すと、
(意地悪言った瑠香がいけないんだからねっ!)
と、さらに頑なになってしまう。
それに友達たちと一緒に要られて楽しいイベントできるのは学生で妊娠してない今しかないのだから……
(だから、優先するのは当然友達たちなんだからっ……!)
と思うものの胸の中はチクチク痛い……悲しい……
喧嘩したままでは本心から楽しめない……
「葛葉子、また瑠香君と喧嘩してるの?」
「なんで、わかるの?」
「ずっと瑠香くんの方、チラチラ見てるし…早く仲直りしたほうがいいよ?」
クラスメイトも二人の仲の喧嘩は気になるし雰囲気が嫌だ。
なぜだか心に影響する。
それは瑠香は神の化身で空気を重くすることもあるからだ。
葛葉子もあやかしで天狐でそういう雰囲気を周りに与えてしまうらしい。
「うん……でも、私は久美たちと、一緒に居たいんだよっ!学生じゃなきゃ楽しめないでしょ?」
葛葉子の本心が伝わってきて友達も正直嬉しい。
「そーだね!一緒に楽しもうね!」
キャッキャと友達たちと気分を変えておしゃべりを楽しんだ。
後ろの席で瑠香はもんもんと黒い瘴気を放ちながら葛葉子を眺めていた。
チラチラ見てくれた事に嬉しくもあるが複雑だった。
朝から口を聞いていない。
キスもしてない。
気まずい雰囲気で一緒に家を出た。
そして今に至る……
互いに好きなのは変わらないし複雑な気持ちになっている。
意地を張ってるだけだ。
自分からゴメンと謝れば許してくれるくらいの軽いケンカだ。
葛葉子がほんとに怒ったらあんなものではない…のだから…
仲直りしようと思えば直ぐに仲直りしてラブラブイチャイチャモードになれる自信はある。
でも、葛葉子の気持ちも尊重してあげたくて、このままの雰囲気のまま喧嘩続行中だった。
仲直りしてしまえばクラスの女子なんかに葛葉子を渡したくなくなるのだから……
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