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あやかしと神様の補足事項
4☆子供っぽい瑠香
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「ポンタだっ!」
葛葉子はテレビに指さして驚いた声を出した。
翌日の夜、広間のテレビを付けると歌番組をやっていて、ミュージシャンを目指す若者インタビューに、ポンタが映っていた。
学ランを着崩した不良だ。
リーゼントが狸の尻尾のように整えて目元に緑の葉っぱのような刺青をした特徴のある青年だった。
あのリーゼントじゃなければ神秘的な美男だと思うが残念感がある。
ポンタを中心とする周りのメンバーにも見覚えがある。
宮中の動物達だ。
四神候補のあやかし達でもあった。
「宮中にそんなにあやかしがいたのか……」
「野生の動物に紛れて入り込んでいるのを管理するのもあやかしの四神の役目でもあるんだよ。まぁ、滅多に許しは与えないけどね
…」
あやかしとはひょんな事から出会わなければ一生出会わない存在だ。
人間とあやかしの縁は本来は薄い。
何か、惹かれるもの魅せられて腐れ縁になることがあるとジジ様が言っていたことを思い出す。
ジジ様は審神者でありあやかしの世界を管理する阿倍野殿でもある。
瑠香は婿養子としても阿倍野殿になりさらに審神者……ジジ様には色々聞きたいことも教えをこう事もあるだろうと思う。
ジジ様とは同居する予定なのでジジ様の寿命が尽きるまでには色々なことを習得したいと思っていた。
それよりも……
「ポンタの隣にいる雀ちゃんもあやかしだったんだ。わー。懐かしい。みんなポンタの人間の生活の話に憧れ持ってたもんね」
葛葉子はテレビに齧り付くように観て興奮していた。
「……オレ、まだまだ葛葉子の事知らない事多いな……」
苦笑して少ししょんぼりしながら瑠香は呟いた。
その様子に心配に葛葉子は瑠香の方を振り向いて、
「私だって瑠香の知らないこと多いよ……?まだ出会って半年も経ってないし……」
「確かにそうだな……」
葛葉子は今や出会った頃と言葉遣いも女の子らしくなった。
前のような口調は菊と融合していた影響らしかった。
今は普通の言葉使いになっているのは菊の意思と、葛葉子の意思が分離した為だとルカの神はいった。
《瑠香は、私の神の化身だ。これからは私と同じ性格にだんだんなっていくよ……》
といった。
東殿下や皇族殿下に対する態度は自分でもルカの神に似ていると自覚している。
(そのようなものなのかな?)
と、瑠香は納得するが……
葛葉子があやかしになって瑠香より早くこの、ポンタと出会っていた事……
その後には臣にも先に会っていたと思うと、無意味に悔しい。
(初めに出会ったからって、初めの男を好きになる訳では無いけど……)
と、悶々と考えてたら、
台所の掃除をしていた母が、
「葛葉子ちゃんの初めて見た男の子は瑠香で間違えないわよ。うふふ。」
と、母親はいった。
真陽は悶々としている弟の瑠香の考えをテレパシーで覗いて母に告げ口したようだ。
《産まれる前から、愛し合ってる魂だぞ。何度も生まれ代わり出会うぞ。阿倍野家と香茂家が続く限りな。」
菊もため息混じりに瑠香に告げる。
瑠香の悶々した気分に影響受けた者は嫌気がさすほどもんもん気分を周囲に与えていたらしい……
初めて出会った相手で宿命運命で結ばれてると知るだけで瑠香は単純に嬉しくなる。
(早く、初夜を迎えたい!)
という。焦燥感は納まった。
(もっとプラトニック頑張ろ!)
と、弟の瑠香が純粋に思っている事に真陽は後ろを向いて吹き出した。
「ほーんっと瑠香って純粋馬鹿なんだから!うふふ!」
いつもは歳不相応な上から目線の憎たらしい弟だけど子供っぽくて可愛いと思うのだった。
葛葉子はテレビに指さして驚いた声を出した。
翌日の夜、広間のテレビを付けると歌番組をやっていて、ミュージシャンを目指す若者インタビューに、ポンタが映っていた。
学ランを着崩した不良だ。
リーゼントが狸の尻尾のように整えて目元に緑の葉っぱのような刺青をした特徴のある青年だった。
あのリーゼントじゃなければ神秘的な美男だと思うが残念感がある。
ポンタを中心とする周りのメンバーにも見覚えがある。
宮中の動物達だ。
四神候補のあやかし達でもあった。
「宮中にそんなにあやかしがいたのか……」
「野生の動物に紛れて入り込んでいるのを管理するのもあやかしの四神の役目でもあるんだよ。まぁ、滅多に許しは与えないけどね
…」
あやかしとはひょんな事から出会わなければ一生出会わない存在だ。
人間とあやかしの縁は本来は薄い。
何か、惹かれるもの魅せられて腐れ縁になることがあるとジジ様が言っていたことを思い出す。
ジジ様は審神者でありあやかしの世界を管理する阿倍野殿でもある。
瑠香は婿養子としても阿倍野殿になりさらに審神者……ジジ様には色々聞きたいことも教えをこう事もあるだろうと思う。
ジジ様とは同居する予定なのでジジ様の寿命が尽きるまでには色々なことを習得したいと思っていた。
それよりも……
「ポンタの隣にいる雀ちゃんもあやかしだったんだ。わー。懐かしい。みんなポンタの人間の生活の話に憧れ持ってたもんね」
葛葉子はテレビに齧り付くように観て興奮していた。
「……オレ、まだまだ葛葉子の事知らない事多いな……」
苦笑して少ししょんぼりしながら瑠香は呟いた。
その様子に心配に葛葉子は瑠香の方を振り向いて、
「私だって瑠香の知らないこと多いよ……?まだ出会って半年も経ってないし……」
「確かにそうだな……」
葛葉子は今や出会った頃と言葉遣いも女の子らしくなった。
前のような口調は菊と融合していた影響らしかった。
今は普通の言葉使いになっているのは菊の意思と、葛葉子の意思が分離した為だとルカの神はいった。
《瑠香は、私の神の化身だ。これからは私と同じ性格にだんだんなっていくよ……》
といった。
東殿下や皇族殿下に対する態度は自分でもルカの神に似ていると自覚している。
(そのようなものなのかな?)
と、瑠香は納得するが……
葛葉子があやかしになって瑠香より早くこの、ポンタと出会っていた事……
その後には臣にも先に会っていたと思うと、無意味に悔しい。
(初めに出会ったからって、初めの男を好きになる訳では無いけど……)
と、悶々と考えてたら、
台所の掃除をしていた母が、
「葛葉子ちゃんの初めて見た男の子は瑠香で間違えないわよ。うふふ。」
と、母親はいった。
真陽は悶々としている弟の瑠香の考えをテレパシーで覗いて母に告げ口したようだ。
《産まれる前から、愛し合ってる魂だぞ。何度も生まれ代わり出会うぞ。阿倍野家と香茂家が続く限りな。」
菊もため息混じりに瑠香に告げる。
瑠香の悶々した気分に影響受けた者は嫌気がさすほどもんもん気分を周囲に与えていたらしい……
初めて出会った相手で宿命運命で結ばれてると知るだけで瑠香は単純に嬉しくなる。
(早く、初夜を迎えたい!)
という。焦燥感は納まった。
(もっとプラトニック頑張ろ!)
と、弟の瑠香が純粋に思っている事に真陽は後ろを向いて吹き出した。
「ほーんっと瑠香って純粋馬鹿なんだから!うふふ!」
いつもは歳不相応な上から目線の憎たらしい弟だけど子供っぽくて可愛いと思うのだった。
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